金 日 成

朝鮮民主主義人民共和国における社会主義建設と
南朝鮮革命について
インドネシアのアリ・アルハム社会科学院で行った講義
-1965年4月14日-


 金日成主席は1965年4月9日から21日まで、新興独立諸国人民との連帯を強化するためインドネシアを訪問。活動の一環として、朝鮮民族独立達成後、朝鮮の党と人民が新しい社会づくりでおさめた成果と経験を講義した。また、バンドン(アジア・アフリカ)会議10周年記念式典(4月17日)に参加して多くの新興諸国の指導者と会い、新社会建設のたたかいを励ました。

 金正日総書記は、この訪問の日々に随行し、主席の対外活動を補佐した。

インドネシアのアリ・アルハム社会科学院で「朝鮮民主主義人民共和国における
社会主義建設と南朝鮮革命について」と題して講義を行う金日成主席
1965年4月14日



 かつて我が国は、日本帝国主義支配下の立ち後れた植民地半封建社会であった。朝鮮が日本帝国主義の植民地支配から解放された後は、またアメリカ帝国主義者の南朝鮮占領によって、国が南北に分断された。

 解放後、南北朝鮮は正反対の道を歩んできた。人民が権力を握った北朝鮮は民族独立と進歩の道を力強く歩んできたが、それに反しアメリカ帝国主義者の支配下にある南朝鮮は、再び植民地的従属と反動の道に陥った。我々は国土の半分を解放し、ここに新しい生活をきずいているが、いまだに国土の半分は外国帝国主義の侵略勢力に占領されており、民族解放革命を全国的に完成していない。

 こうしてこんにち、朝鮮労働党と朝鮮人民には2つの革命任務が提起されている。

 その1つは、国の北半部に社会主義を建設することであり、いま1つは、南朝鮮をアメリカ帝国主義の植民地支配から解放して祖国の統一を実現することである。

 この2つの革命任務は互いに密接に結びついており、これを実現するための闘争は、統一的な朝鮮革命の最終的勝利を早めるための闘争である。朝鮮の共産主義者の目的は、祖国を統一し、全国的に社会主義革命と社会主義建設を実現し、ひいては共産主義を建設するところにある。我が党は全朝鮮人民を導いて、この目的を達成するためにたたかうものである。

 しかし現在、北朝鮮と南朝鮮は異なった情勢におかれており、南北朝鮮の革命は、その発展段階がそれぞれ異なっている。したがって、朝鮮革命は一つに統一されたものであるにもかかわらず、現段階では、北朝鮮と南朝鮮においてそれぞれ異なる革命の任務が提起されざるを得ない。すなわち、北朝鮮では社会主義建設が当面の革命任務となっているが、南朝鮮では反帝反封建民主主義革命が当面の任務となっている。

 我々は、南朝鮮がアメリカ帝国主義の占領下にあり祖国が統一されていないからといって、北朝鮮でも南朝鮮が解放されるまで待つべきであり、革命をこれ以上前進させるべきではないという誤った見解を退けて、共和国北半部における社会主義革命と社会主義建設を力強くおし進めてきた。一方我々は、北半部における社会主義建設だけを考え、その成果に満足して、南朝鮮革命と祖国統一の任務をおろそかにするいっさいの表現に断固反対している。我々は、一貫して北朝鮮を朝鮮革命の基地とみなし、これを政治的、経済的、軍事的にたえず強化するとともに、南朝鮮人民の革命闘争を支援し、南朝鮮革命を完遂して国の統一を実現し、全国的に革命を完遂するため最後までたたかうという原則的な立場を守ってきた。



1 共和国北半部における社会主義建設の発展過程について

2 社会主義制度の樹立について

3 社会主義経済建設について

4 主体性を確立し、大衆路線を貫く問題について

5 南朝鮮革命について
出典:「金日成著作集」19巻

ページのトップ
inserted by FC2 system