金正日総書記革命活動史

第7章 領袖永生の大業を立派に実現、
先軍政治をより高い段階で全面的に実現し、
「苦難の行軍」、強行軍を勝利に導くために

第7節 社会主義文化建設に革命的転換をもたらすために

 全国が「苦難の行軍」、強行軍をしていた困難な状況のなかでも、金正日総書記は、社会主義文化建設に転換をもたらすための活動を賢明に導いた。

 金正日総書記は、国の科学技術を発展させるための活動を指導した。

 金正日総書記は、次のように述べている。

 「わが国、わが祖国をさらに富強にするためには、科学技術を早急に発展させなければなりません」

 総書記は、全社会に科学重視の気風を確立するために力を尽くした。まず、幹部から科学技術にたいする正しい立場と観点に立って科学技術を発展させるための事業を責任をもって指導するようにした。また、幹部が、科学技術発展の直接的担当者であり主人である科学者、技術者の活動と生活に深い関心を払うようにした。そして、科学者、技術者の間で思想教育を強化して、彼らを主体性の強い知識人に育て、科学研究活動で主体性を確立することに大きな力を入れるようにした。

 総書記は、科学者、技術者の研究活動条件を十分に保障するため、科学研究基地を現代科学技術発展の趨勢に即して強固に築き、特に、科学地区を2000年代にも遜色がないように建設するようにさせ、全国が取り組んで科学地区の建設を進めるようにした。

 また、科学技術を人民経済に優先させる原則で科学研究部門にたいする国家的投資を増やし、科学研究活動に切実に必要な実験設備と資材、試薬などを適時に供給するようにした。そして、科学者、技術者が、科学研究活動に専念できるようにする措置を取り、彼らを社会的に押し立て、優遇する気風を打ち立てるようにした。

 総書記は、国の科学技術を急速に発展させるための対策を講じた。

 1995年4月、国家科学院を現地指導して、科学研究活動を改善し、科学技術を世界的水準に引き上げるための指針を示した。また、1995年9月、全国のすべての科学研究機関にたいする行政的指導体系を正しく確立するようにし、科学技術にたいする審査、評価とその導入を正しくおこなうための整然たる体系を確立した。そして、実力を基本として老・壮・青を適切に結合して科学者、技術者陣容をかため、外国との科学技術交流と科学技術情報活動を強化するための諸措置を取った。

 総書記は1997年4月、科学技術発展5カ年計画(1998年〜2002年)を立てる課題を示し、党の革命的経済戦略の貫徹における科学技術上の問題を解決して生産を正常化し、人民生活を向上させるとともに、電子工学、生物工学をはじめ、いくつかの先端科学分野に力を入れてこれらの部門の科学技術を高い水準に引き上げることをこの計画の中心的課題とするようにした。

 総書記は、国の主要科学部門を速やかに発展させるため、コンピュータ部門をはじめ、主要科学部門の活動を指導した。プログラム技術を発展させるための方向と方法を示し、科学研究機関に高性能のコンピュータを完備させるとともに、科学研究機関と教育部門、人民経済の各部門でプログラムの開発に大きな力を入れるようにした。そして、全国的なプログラムコンテストおよび展示会をしばしば組織して、プログラムの開発に大きな転換がもたらされるようにし、科学技術資料検索のための全国的なネットワークを形成する課題を示し、その実現のための活動を推し進めるようにした。

 その結果、1997年の2月の祝日を迎え、科学者、技術者は、科学技術資料検索のための全国的なネットワークの形成を完成する成果をおさめた。

 総書記は、電子工学と電子工業を新たな高い段階へ発展させ、細胞および遺伝子工学、熱工学などを発展させるための科学研究活動の具体的な方向と方法を示し、その実現を大いに促した。また、電力工業、採掘工業、金属工業、機械工業、化学工業、鉄道運輸、建設建材工業など人民経済の主要部門を発展させるための科学研究活動と軽工業の近代化、水産業の発展など人民生活を向上させるための科学研究活動、そして、地質、地理学を発展させるための科学研究活動にも大きな力を入れ、人工衛星情報技術の発展にも深い関心を払った。

 総書記の指導によって科学者、技術者は、全国が「苦難の行軍」、強行軍をしていた困難な状況のなかにあっても国の科学技術を世界的水準に引き上げるうえで大きな前進を遂げ、1998年8月31日には初の人工衛星「光明星1」号を成功裏に打ち上げた。

 金正日総書記は、教育の質的水準を一段と高めるために力を尽くした。

 総書記は、各大学が、教育事業を強化して、社会主義偉業の達成に寄与する革命的人材を多数養成することは朝鮮革命の差し迫った要請であると指摘した。

 1996年10月1日、金日成総合大学創立50周年に際し、教職員、学生に送った書簡『革命発展の要請に即して大学教育を強化するために』と、1996年12月7日、金日成総合大学を現地指導した際の談話をはじめ、諸著作と談話で、発展する現実の要請に即して教育事業を決定的に改善、強化するための進路を明示し、チュチェ教育の発展に新たな転換をもたらすための活動を精力的に指導した。

 総書記は、社会主義建設の一翼を担う有能な人材をより多く養成できるように教育体系を改善させた。

 普通教育部門ですでに1980年代から平壌第1高等中学校と各道都に第1高等中学校を設けて運営する過程で積んだ経験にもとづき、1995年7月、第1高等中学校を増設するようにした。こうして、1995年9月1日から平壌と順川をはじめ、各道に第1高等中学校が新たに開校され、優れた素質と才能をもった生徒をより多く育てることができるようになった。

 総書記は、科学者、技術者、専門家の養成において、その量的拡大にのみ偏る偏向をなくし、社会主義建設で実際に役立つ才能のある人材を養成できるように高等教育体系を合理的に整備する措置をとった。1997年3月18日と1998年9月19日の総書記の指示によって、各単科大学が専門学校体系に転換されたり、他の大学に統合され、金日成総合大学と金策工業総合大学をはじめ、科学者、技術者、専門家養成の中心的基地がいっそう強固になった。そして、専門分野の優れた人材を育てる英才教育体系も整然と確立された。

 総書記は、教育内容を有能な人材をより立派に育成できるように全面的に改善させた。まず、政治・思想教育を最優先させるようにした。政治・思想教育で基本は、チュチェ思想教育を着実におこなうことであるとし、特に、白頭山3大将軍の栄えある革命活動史と金日成主義著作課目の教育を強化し、チュチェ哲学とチュチェ政治・経済学の教育内容を党の思想と意図に即してさらに完成させることに深い関心を払った。そして、基礎科学知識教育と専門科学技術教育の水準向上に大きな力を入れた。

 中等一般教育の段階から数学、物理、生物、化学などの基礎知識教育を高い水準でおこなうようにするとともに、特に、コンピュータ教育を強化するための措置をとった。また、高等教育機関も国の実情と発展する革命の要請に即して科学技術を急速に発展させるのに役立つ科学技術人材を育てることを原則として科学技術教育を絶えず改善するようにした。そうして、すべての大学、専門学校で革命と建設を進めるうえで切実に必要な科学技術知識を基本として教育することができるようになった。そして、科学の最新成果と先端技術資料をそのつど敏感に取り入れて学生に教え、すべての大学でコンピュータ教育を一段と強化できるようになった。

 総書記は、朝鮮式の優れた教育方法を全面的に具現するための活動を推し進めた。

 すべての教育を啓発する方法でおこなうようにし、直観手段を大いに利用し、討論と練習、実験と実習を強化して、学生に実際の活動に活用できる生きた知識を体得させるようにした。特に、学生に原理を明確に教え、彼らの思考を啓発して学生に自立的に、能動的に真理を体得させる方法で大学教育をおこない、実技教育を一段と強化するようにした。そして、教授コンテストと経験討論会、教育展示会などさまざまな形式と方法で先進的な教育方法を積極的に一般化させるようにした。

 総書記は、教員の役割を強め、学生の間で革命的学習気風を確立することにも深い関心を払った。教育事業の直接の担当者である教員の責任感と役割を強めるため、科学理論的資質を高める活動を推し進めるようにした。これとともに、教員陣容を老・壮・青を適切に結合する原則で将来を見通して構成し、教員の再教育と後進の育成を着実におこなって教員陣容の質的構成を絶えず改善することに大きな力を注いだ。

 総書記は、学生の間で学習第一のスローガンをさらに高くかかげ、学生にたいする評価を常に学習を基本にしておこなうようにした。そして、1997年2月には、『全国高等中学校7.15最優等賞受賞者大会の参加者に送った祝賀文』で、学生青少年の基本的革命課題は学習であるとし、学生青少年は20代、30代に世界的な科学者、創作家、発明家になる抱負と理想をもって学びに学び、また学ばなければならないと指摘した。

 金正日総書記は、社会主義文化建設の他のすべての分野でも革新を起こすための活動を賢明に導いた。まず、チュチェの文学・芸術の発展で大きな成果をおさめるようにした。

 1996年4月26日、党中央委員会、文学・芸術部門の責任幹部への談話『文学・芸術部門でより多くの名作を創作しよう』で、現段階において党の求める名作は、金日成同志の遺志がこもっている赤旗の精神と「苦難の行軍」精神、明日のための今日を生きようという革命的人生観を具現した作品であるとし、先軍時代が求める名作の創作、普及において提起される原則的問題を明らかにした。

 総書記は、革命の柱であり主力部隊である人民軍が、先軍時代の革命的文学・芸術の創造と普及において先頭に立つよう導いた。

 勲功国家合唱団を思想的、芸術的に完璧な独自の芸術団体として押し立て、前線視察と現地指導の際に率いて行き、党の先軍政治に忠実な戦闘的芸術部隊に育てた。そして、朝鮮人民軍4.25劇映画撮影所(当時)が先軍時代の求める数多くの軍事テーマの劇映画と国宝級の価値をもつ軽喜劇を立派に創作して先軍時代の革命的文学・芸術創造において大きな役割を果たすようにした。これとともに、人民軍部隊を訪れるたびに軍部隊の芸能宣伝隊の公演と中隊の芸術サークル公演を見、軍人が先軍時代の新しい文化の創造においても先頭に立つよう導き、特に軍人家族芸術サークルコンクールの新しい歴史を創造し、それを伝統化するようにした。

 総書記は、文学・芸術部門で革命的軍人精神を大いに見習い、時代の名作をより多く創作するよう導いた。

 映画芸術部門でシリーズ劇映画『民族と運命』の労働者階級編をはじめ、数多くの傑作を創作させ、社会主義の現実をテーマにした映画も時代の名作として創作させた。また、叢書『不滅の歴史』のなかの長編小説『永生』、叢書『不滅の嚮導』のなかの長編小説『歴史の大河』をはじめ、小説と、叙事詩『永遠なるわれらの領袖金日成同志』や長詩『主席はいつもわれらとともに』をはじめ、詩作品を名作として創作するよう、作品の「種子」も選定し、創作の全過程を指導しながら文学作品の創作に新たな転換がもたらされるようにした。

 この他にも音楽、舞踊、美術、舞台芸術など文学・芸術のすべての分野で創作的高揚を起こし、文学・芸術活動を大衆化することにも深い関心を払った。

 総書記は、国のスポーツ活動の発展にも大きな力を入れた。まず、スポーツの大衆化の方針をより立派に実行するようにした。人民の全般的な体力増進のために大衆リズム体操と健康テコンドーを年齢別の特性に即して創作して広く普及し、すべての部門、すべての単位で朝のランニングや中休み体操をはじめ、大衆体育活動を日常化し、国家的祝日や休日を利用してスポーツ競技もたびたび組織するようにした。そして、人々の健康と体力増進に良いバスケットボールを広く奨励して、誰もが楽しむ大衆的なスポーツ種目となるようにすることに深い関心を払った。

 総書記は専門スポーツ技術の発展にも大きな力を入れた。

 専門スポーツマンの間で思想戦、闘志戦、速度戦、技術戦の方針を貫徹することを基本としてとらえ、スポーツ科学研究活動をさらに深化させ、国際競技で共和国の栄誉をとどろかせる勝算のある種目に力を集中させるとともに、才能のある選手をより多く将来を見通して養成するようにした。

 総書記は、生産文化と生活文化を確立することにも深い関心を払った。

 陸・海・空軍の数多くの区分隊を現地視察しながら、人民軍を生産文化と生活文化の確立の先頭に立たせ、その模範を全社会が見習うようにした。

 金正日総書記の指導により、「苦難の行軍」、強行軍をしていた困難な状況下でも社会主義文化建設のすべての分野で革新的成果がおさめられ、朝鮮が文化分野でも高い水準に達することのできる確固たる土台が築かれた。





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