無人機事件「北の仕業」説は捏造
朝鮮国防委員会検閲団真相公開状 
−2014年4月14日− 


 朝鮮中央通信によると、国防委員会検閲団は14日、「無人機事件の『北の仕業』説は徹頭徹尾、天安事件のコピー」と題する真相公開状を発表した。その全文は次のとおり。


 いま、南朝鮮当局が同族対決の範囲を政治、軍事の分野だけでなく社会のすべての領域にまで拡大するための反共和国捏造劇、謀略劇を引き続きつくり上げている。

 それが、南の全土を大混乱に巻き込んでいる、いわゆる無人機事件の「北の仕業」説である。

 「中央合同調査団」なるものを組織して発見したという無人機に対する精密調査を行うだの何のと大騒ぎした南朝鮮当局は、ついに11日、「北の仕業」と断定した「中間調査結果」を公表した。

 既に以前から無人機事件の背後に「北がいる」と定めておいた状態で、それを立証することに調査の方向を集中していたという点からして、「中問調査結果」の発表は別段驚くことではない。

 我々は、発生から4年になった天安事件がうやむやになっている状況で、南朝鮮当局が第2の謀略劇を捏造しかねないということを予感したのである。

 国防委員会検閲団は、南朝鮮当局が騒ぎ立てている無人機事件の「北の仕業」説が徹頭徹尾、天安事件のコピーであると認め、これまでに明らかにされた事件の真相をありのまま世界に公開する。


 1.無人機事件の実相

 去る3月25日、京畿道坡州市の奉日川周辺の野山で、民間人が墜落した無人機を発見したという。

 それから1週間後の3月31日、白翎島の沙串付近でも無人機が発見されたという。

 当初、南朝鮮当局は「対共容疑点(共産主義者関与の容疑)が発見されなかった」とし、この無人機が「骨董品」で、「一般人が作った水準」なので「安保の脅威」は大してないとした。

 これらの無人機を南朝鮮にいる愛好家が飛ばしたかもしれないとし、その状況を調査する意向であるとも発表した。

 まさにこうした時、無人機1機が江原道三陟市下長面の青玉山の中腹でさらに発見されたという。

 昨年10月4日ごろ、薬草を採取していた住民が野山に墜落した無人機を見たとの通報を受けて見つけたというのである。

 南朝鮮国防部は、江原道で発見された小型無人機については初めから「北の仕業」の可能性に重きを置き、それを立証するため「中央合同調査団」が精密分析し、速やかに「中間調査結果」を発表するとした。

 青瓦台のスポークスマンも公の席で白翎島と坡州に国籍不明の無人機が墜落したことについて「北の仕業」と断定して調べており、「合同調査団」の調査結果が出れば国防部と合同参謀本部、「首都防衛司令部」などが対応策を発表することになると宣言した。

 いわば、「北の仕業」に焦点を合わせて「つじつま合わせの捜査」を行うということをためらうことなく公開したのである。

 南朝鮮軍当局は4月2日、無人機が北が飛ばしたものであると結論づけた1次「調査結果」なるものを急いで発表した。

 無人機の発見位置と日時、カメラに撮影された内容、内部の装置と外部の塗装などが互いに類似しているので、白翎島で墜落した無人機が北側から飛んできたし、坡州で発見された無人機に「北側の文字」が記されていたという点から、どちらも「北の製品」と判断できるというのである。

 そこから、2012年4月の我々の閲兵式の際に登場した無人機とは違いこそあるにせよ、塗装の方法とエンジンの種類、着陸用パラシュートの搭載方法などが似ていることも証拠であると付け加えた。

 南朝鮮国防部は「調査結果」で、今回の無人機の墜落原因に関する分析資料も示した。

 それによると、機体自体の欠陥で墜落したか、北が意図的に墜落させて自分たちの対応態勢を見るとともに、南朝鮮社会に緊張と混乱をつくろうとしたかもしれないという苦しい主張だけであった。

 ただ、無人機の墜落が、朴槿恵に向けた「無言の脅迫」であるかもしれないというのは確定的であるかのように強調した。

 当初公開した資料も大幅に修正、変更した。

 無人機の機体になかったという送受信装置も後尾の部分に付いていたというものに変えたし、青瓦台に近づかなかったという無人機が宿舎まで撮影した写真も示した。

 無人機事件を「北の仕業」であると公表してすぐに、南朝鮮当局は午前0時を過ぎた深夜に「国家安全保障会議」を開き、3時間以上も無人機の調査結果に伴う対応方案を論議した。

 続いて「全軍主要指揮官会議」が緊急招集された。

 特に、朴槿恵は、青瓦台首席秘書官会議を招集して我々のロケット発射と追加の核実験の可能性などについて非難したあげく、「北のもの」と推定される無人飛行体が発見されて「不安」が大きくなっているというやり方で、無人機の「北の仕業」説を既成事実化してしまった。

 南朝鮮の民心は、こうした当局の動きにはお構いなし「正体不明の無人機、軍防空網を無人状態で探し回って行き」「無人機1つに丸裸にされた南の地」「豪語していた青瓦台防空網に致命的な穴をぶつぶつ開けた無人機が北のものだと?!…」「まさか、今回も北に責任をなすり付ける当局」などと辛辣な揶揄、嘲笑を浴びせており、軍事無頼漢の金寛鎮が無人機の「北の仕業」を騒ぎ、自爆機能まであり得ると述べたことについては、「破壊力がもっとすごくて正確なミサイルを保有する北があえて無人機で攻撃する理由がない」と一蹴してのけたりもした。

 こうした民心とは関係なく、南朝鮮国防部は4月11日、またしても無人機事件の「北の仕業」説に固執する「中間調査結果」を発表した。それが大きな反発と疑惑だけをまねくことになると、現在、発見された無人機のGPS(衛星利用測位システム)に入力された帰還の座標の「損傷」が懸念されて解読を行っていないと指摘しながらも、「北の仕業」であることだけは明らかであるというやり方で引き続き世論を拡大させている。

 これがこれまで繰り広げられた無人機事件の実相である。


 2.途方もない「北の仕業」説

 南朝鮮当局の「中間調査結果」をはじめ、無人機事件の「北の仕業」説は発表されるや否や、つじつまが合わない非科学的で、非現実的であり、非常識であることから内外の大きな物議をかもしている。

 「北の仕業」であると「確実視」されると指摘した事実資料だけを見ても、正体不明の無人機事件は天安事件時を不思議と連想させる。

口の利けない「証人」に立った写真

 南朝鮮当局は、無人機から出た撮影写真が「北の仕業」を立証する最も有力な証拠であるとした。

 坡州で回収した無人機の場合、北側からソウルに向かって南下して再び北上したが、青瓦台を含むソウルと京畿道北部の主要施設を撮影した写真193枚が出たとした。

 白翎島で回収した無人機も、小青島から大青島を経て白翎島に飛来する途中、南側の軍事施設物を100余枚も撮影したとし、これだけを見ても北が無人機を送り込んだことを強く裏付けているとした。

 南側の論理どおりなら、北から南、南から北へ行き交う飛行体はすべて「北のもの」になり、それがどんな物体であれ、南側地域を撮影した写真があればすべて「北のもの」になるということである。

 ならば、軍事境界線の北側地域で南と北へ行き交う飛行体はすべて南朝鮮のものであり、北側地域を撮影した写真が出ればその飛行体もやはり、南朝鮮のものであるという帰結が与えられないか。

 事件解明としては、単純を超えて幼稚で浅はか極まりない。

 もっとも、どれほど困窮したなら無人機の飛行方向と口の利けない写真まで「証人」に立てたのかということである。

 恐らく、写真が「口」を開くことになれば、「北の仕業」を騒ぐ謀略家の頬を目を覚ますほどたたいたであろう。

無識の結晶体、朝鮮の文字の表記

 「中央合同調査団」は、無人機が「北のもの」であるという最も有力な証拠の一つとしてエンジンのバッテリーに表記されている我々の文字を持ち出した。

 現在、無人機のエンジンのバッテリーの表面には「起用日2013.6.25」「使用中止日2014. 6. 25」と記された商標が付いているという。

 これが北で一般的に使われている製品の表記法であり、自分らが使っている「ナルチャ(日)」を「ナルジャ(日)」と書くのが「北朝鮮式の表記」であると主張した。このような主張は、初歩的な常識すら欠いた無理押しにすぎない。

 我々はどんな場合も、製品に「起用」という表現を使わない。わが国の朝鮮語大辞典には、そもそも、「起用」という単語の解釈すらない。

 人々は、「起用」という表現は、南朝鮮で多く使われるものと承知している。そのうえ、無人機に表記された文字の書体が、南朝鮮で一般的に使う書体であるとの指摘も多い。

 これは、あたかも天安事件の「北の仕業」説を立証する絶対的証拠の一つとして「1番」の文字をかかげたときと同じである。

 その時、我々は生産した製品に「1号」「2号」の表現は使ってもスポーツ選手のように「1番」「2番」とは書かないとした。

 しかし、李明博一味は、誰にも通じない「1番」の文字を「北の仕業」説を立証する決定的証拠として示して必死に言い張ったのである。

 今回の「調査結果」では、バッテリーの裏面に中国語と日本語の表記があるということと、無人機の飛行姿勢を維持する装置が日本の双葉の製品であるという資料も発表された。

 もし、朝鮮語の表記があるので無人機が「北のもの」になるという論理なら、中国語や日本語の表記、日本産の装置があるのは何と主張できるのか。

 どれほどなら、我々に対する体質的な対決意識と病的な拒否感をもつ柳吉在統一部長官までも、そうしたでたらめな「調査結果」なるものを示したことに対してどれほど決まりが悪かったのか、そのような書体で「北の仕業」であるかどうかを問うこと自体が話にもならないと耐えられずに面責したであろうか。

 南朝鮮当局が文字の表記を根拠に無人機を「北のもの」であると言い張れば言い張るほど、みずからの無知と非常識をあらわにするだけである。

鬼も驚く指紋確認劇

 今回、無人機の「北の仕業」説を立証するための一つの証拠として指紋が取り上げられた。

 無人機から識別された指紋を精密鑑定した結果、南朝鮮にはない「未登録の指紋」6点を確認したというのである。したがって、これらの指紋が北朝鮮の人のものであることが明らかであり、結局、無人機が「北のもの」になるとした。

 無人機から発見されたという指紋が南朝鮮の人のものではないからと、むやみに北朝鮮の人のものになるという主張を精神がまともな人間が行って果たして誰が信じるのかというのである。

 南朝鮮の地に多くの外国人が入ってきているのは周知の事実である。

 世界各国の人の指紋も南朝鮮の人の指紋と違うはずであるが、南朝鮮当局が「北朝鮮の指紋」だけを確認する「特別な道具」でも持っているのかは鬼も知らないであろう。

初歩的な地理の常識もない無人機離陸地点

 南朝鮮国防部のスポークスマンは当初、「国防予算で30兆ウォン以上を使っても、北の無人機がどこから発進したのか離陸地点を把握するのは容易でないであろう」と発表している。

 しかし、数日後には、同じ口から無人機の離陸地点が確認されたとし、黄海南道の温泉空港であると指摘した。

 嘘をでっち上げても程度があるべきである。

 何の科学的な証拠資料もなしに無人機の離陸地点を北側地域にあわてて断定したのもおかしなことであるが、地名すらもまともに知らずに確認されたと明らかにしたのがさらに見ものである。

 わが国の温泉空港は平安南道であって、黄海南道にはない。

 国防部のスポークスマンは、白翎島に近い地域が黄海南道であることだけを知っていたので、温泉空港が黄海南道にあることを発表すれば人々に認められると考えたようである。

 彼が「北の仕業」説を立証するのにどれほど没頭したのか、初期に失言した地名を数日後に再び訂正して発表するということが、むしろ、さらなる物議をかもした。前回誤って発表した地名を正確に明らかにするとし、今回は無人機の離陸地点が黄海南道甕津付近のある空港であるとしたのである。

 我々は、甕津付近に空港があるという話を聞いたことがない。

 これからGPSの帰還の座標を解読して飛行ルートを検証して離陸地点を明らかにするとしているが、当然、その離陸地点が北であるとでっち上げるであろう。

「北朝鮮の色」と公認された空色と白色

 南朝鮮当局は、無人機が「北のもの」であると実証できる証拠として機体の色が水色であるからであるとした。

 言いかえれば、空色の機体に白い雲の模様があるので我々の無人機であり、その色が閲兵式に登場した我々の装備の色と同じなので「北のもの」であることが明らかであるというのである。

 そして、機体の塗装をもってして、むやみに我々に言いがかりをつけるのがどうしても気まずかったのか、電波探知と肉眼監視を避けるために偽装塗装をしたものであるとした。

 いくら捏造にたけた名手であっても「北の仕業」であることを立証するのがさぞかし容易ではなかったようである。しまいには、機体の色まで我々と結び付けるからである。

 南朝鮮当局の主張どおりなら、空色や白色はすべて「北朝鮮の色」ということであるが、これに共感する人がこの世界にいるのかわからない。

 他国は知らずとも、現在、空色と白色の服を着たり、物品を持つ南朝鮮の人々はすぐに他の色にかえなければならないようである。

 ともすれば、彼ら皆が「従北」と責め立てられて足かせをはめられ、監獄に行きかねないからである。

「北でなければ誰?! 」となった航続距離

 「周辺国から発進するには短い距離であり、そうであるからと南朝鮮内で、行ったことではないので、北が行ったとみるしかない」

 これは「中間調査結果」の発表で無人機の航続距離を「北の仕業」と判断した部分である。

 南朝鮮軍当局は、燃料タンクの大きさとエンジンの排気量、撮影された写真などを調べた結果、無人機が最低180キロから最高300キロの航続距離をもつと分析されたとした。

 南朝鮮当局は、このような航続距離をもってして「北の仕業」と断定するには、みずからも恥ずかしく決まりが悪かったのか、気象条件や往復距離までさらに考慮したと付け加えた。

 航続距離が短ければ短いので「北の仕業」であり、距離が長ければ長いので「北の仕業」になるということである。

 ならば、航続距離が短いこの世界のすべての飛行体はそのまま、距離が長い飛行体はまたそのまま、すべて「北の飛行体」であるというのか。

 自分の下心を遂げるには、このような強弁もはばかることなく張るのである。

 このような途方もない主張に対して南朝鮮内部が一言で反論した。

 全体の重さが12キロの無人機が航続距離300キロに必要な燃料を5キロも搭載すれば浮くことすらできないのである。

 それこそ、笑うことも、泣くこともできない悲喜劇にほかならない。

嘲笑だけをかき立てた「飛行高度測定」劇

 南朝鮮国防部は3月31日、空軍指揮機E8のレーダーが北から白翎島に飛来した無人機を捕捉したので、これらの無人機がわが方地域から発進したことを確認したとした。

 そして、発見して即時、3度にわたって300余発のバルカン砲弾を発射したが、バルカン砲の最大射程が2キロにしかならないので、5〜6キロの高度を維持して飛行する無人機を撃墜できなかったと弁解した。

 「中央合同調査団」は、自分の方からこのようなことを言ったことをすっかり忘れたのか、白翎島で発見された無人機が1.4キロの高度で、時速100〜120キロで、ジグザグに飛行し、燃料不足で、墜落したと発表してしまった。

 それが世論の疑惑を増幅させることになると、白翎島に当局が知らなしもう一つの無人機が出撃したかもしれないとはぐらかした。

 この他にも、無人機が「金型」で製作され、電子回路の基板を木に装着したのが南朝鮮式ではなく、無人機の離陸に必要な発射台や追加装備を南朝鮮の地で発見したという目撃者や通報者がいないことまでも「北の仕業」の根拠に持ち出したのをはじめ、話になってもならなくてもむやみにでっち上げたのが「中間調査結果」である。

 南朝鮮当局は、どうしても「北の仕業」を裏付ける根拠資料が少ないのが気にかかったのか、2010年3月に天安が「北の魚雷攻撃」によって沈没した際もレーダーにかからない無人機で天安の航路を追跡してその位置を正確に把握したであろうし、同年11月の延坪島砲撃戦の際に自分らの砲陣地が大きな被害を受けることになったのも無人機が事前に偵察を行ったかもしれないからであるという荒唐無稽な憶測まで示すことで、何としても自分らの主張に妥当性を付与しようとした。

 人々は、この釈然としない行動について「北の仕業」説をでっち上げて立証するのがさぞかし容易でないようであるとささやいている。

 時間がたてばたつほど、事実資料が公開されればされるほど、無人機事件の「北の仕業」説が完全に捏造であることは、さらに明白にあらわになるであろう。


 3.無人機事件の「北の仕業」説に潜む犯罪的企図

 謀略と捏造は、同族対決に狂った者が追求する常套の手法である。

 これまでもそうであったが、今回も例外ではない。

 天安事件をそのまま再現した今回の無人機事件は、南朝鮮当局が追求している不純な犯罪的企図を余すところなく明らかにしている。

 第1に、我々を無人機事件の主犯に仕立て上げ、悪化している北南関係と朝鮮半島の緊迫した戦争局面の醸成の責任を転嫁することにある。

 いま、朝鮮半島の情勢は緊迫している。

 南朝鮮当局が外部勢力を引き入れて大々的に行っている「キー・リゾルブ」「フォールイーグル」合同戦争演習、軍事境界線全域に醜悪な人間のくずを駆り出して露骨に行っている反共和国ビラ散布行為、御用保守メディアの大々的な誹謗中傷、軍部好戦狂をあおって罪のない住民を対象に働いた横暴非道な海上ごろつき行為などだけを見てもそれがわかる。

 これは、北南関係を改善して発展させることに関する我々国防委員会の重大提案と公開書簡を発表したのに続いて、離散家族・親戚の再会を成就させたわが軍隊と人民の寛大で、雅量のある同胞愛の措置に対する南朝鮮当局の全面挑戦となる。

 内外世論は、旧態依然とした対決観念にとらわれて北南関係を破局へと追い込んでいる南朝鮮当局の不当な行為を強く非難している。

 まして、我々の通常のロケット発射訓練をあれほど青筋を立てて執拗に中傷した南朝鮮当局が、裏では500キロの射程をもつ弾道ミサイル発射試験を人知れず強行した表裏の全く異なる二面的態度にひどい幻滅を禁じ得ずにいる。

 これにあわてふためいた南朝鮮当局は、自分らに向けられる内外の非難を防いで世論をうやむやにするための口実を必要とした。

 事件の捜査が終了もしていない時点で朴槿恵が突然、公の場に現れて我々のいわゆる「追加挑発」を云々し、「即刻遮断、撃退できる対応策を講じる」と力説したのも、我々に全責任を転嫁しようとする術策からである。

 第2に、もう一つの天安事件をでっち上げることで第2の「5.24対北措置」をとって北南関係を永遠の対決関係にすることにある。

 2010年5月、李明博逆徒が天安事件を契機にとった「5.24対北措置」は、北南の和解と協力のための人員の往来までも遮断した極悪非道な同族対決措置である。

 いま、北南関係の改善を阻む「5.24対北措置」を撤回せよとの強い督促に追い詰められた現南朝鮮当局は、「特例の事例」「便宜的な例外」などの珍奇な表現を使い、北と南の人員の往来と接触をやむを得ず黙認している。

 事実上、「5.24対北措置」は、既に時代の廃物となってみずから泥沼にはまっている。

 これを快く思っていない極右保守一味には、何としても北南関係の断絶を固守して我々に対する孤立、圧殺を持続させる第2の「5.24対北措置」をつくり上げる謀略劇が切実であった。

 そこで発生した無人機事件を「北の仕業」に、我々の「挑発」と「威嚇」の連続で捏造する無理押しを行っているのである。

 兵士の命まで反共和国対決のいけにえにささげて特大型の謀略劇を演出する南朝鮮軍部が、国籍も、証拠も不透明な無人機事件を「北の仕業」であるとでっち上げたのを見ると、今後、第3、第4の天安事件で、対決の悪循環を持続させるであろうことは火を見るよりも明らかである。

 第3に、いわゆる「安保体制の強化」を口実に主人の米国を自分らの武力増強に深く引き込んで「戦力の空白」の弱点を埋め、我々に対する軍事的圧殺をあくまでも実現することにある。

 いま、多段階に小型化、集約化された高度の火力攻撃能力と先端戦略兵器を保有した我々の自衛的軍事力に恐れおののいた南朝鮮当局は、米帝侵略軍の南朝鮮永久占領の実現に総力を傾けている。

 ここで基本は、戦時作戦統制権移管の時期を延期することで米国との「安保同盟」を強化することである。

 そのためには、破格の「安保不安」が必要であった。

 既に、延坪島砲撃戦を挑発した後、その影響を挽回するとの口実のもとに米国の支援を受けて朝鮮西海5島一帯に「西北島しょ防衛司令部」なるものまでつくり上げた南朝鮮当局は、同じ手法を繰り返そうとしている。

 南朝鮮当局は既に、無人機に10キロの炭疽菌を搭載してソウル上空に散布する場合、24万人を殺傷できるだの、無人機が自爆兵器として利用されかねないだのとし、海外から戦術偵察飛行船を導入し、低空の目標発見用電波探知機などを購入して地上探知能力を補強すると騒ぎ立てている。

 無人機浸透事件が、停戦協定と国連憲章の違反であるとし、この事件を国際舞台に持ち出すための謀議に没頭している一方、朝鮮総聯が関わったという「証拠」を確保した場合、日本政府と連携して制裁を加えるという卑劣な悪巧みも隠していない。

 これについて多くのメディアは、「軍、遅れて『無人機は北朝鮮製』と主張」「軍の依然とした事後の北対応が問題」「軍、やられて『防空作戦体制保安』」「事が起こった後になって北を討つ軍の狭量な『事後の北対応』形態」であると嘆いている。

 諸般の事実は、第2の天安事件をでっち上げることで北南関係を永遠に破綻させようとする南朝鮮当局の対決狂気が、もはや抑えることも、収拾することもできない域に至ったことを示している。


 4.「北の仕業」説は永遠に通じない

 危機に追い込まれるたびに衝撃的な事件をでっち上げ、それを我々と結び付けて反共和国対決狂気を振りまくのが南朝鮮当局の体質化した悪習である。

 それを立証する事実資料は無数にある。

 2011年4月2日に発生した南朝鮮の「農協」(農業協同組合中央会)の金融コンピューターネットワークシステムが丸ごと麻痺した事件を「北の仕業」であると罵倒したのも南朝鮮当局である。

 国情院と検察などを動員して「合同調査」を行った南朝鮮当局は、御用メディアを動員して、我々が「対南サイバーテロを行っている」だの、わが軍隊が「ハッキング部隊を運営」しているだのの途方もない世論を流し、しまいにははっきりとした証拠もなく「北の仕業」であると最終結論をくだした。

 当時、大きな被害を受けた「農協」の当事者が、「北の仕業」であると仕立てた当局の発表が科学性のない「下手な結論」であると抗弁し、南朝鮮軍機務司令部まで生じた事態を「北の軍部の攻撃」であると言い切れる嫌疑がないと公表したが、李明博一味はかたくなに聞かなかった。

 2013年のいわゆる「3.20ハツキング事件」も同様である。

 この事件は、3月20日午後2時から南朝鮮の主要放送局と大小の金融企業が連続的なサイバー攻撃を受けて一斉に麻痺し、南朝鮮全域が「史上初の大混乱」に陥ったことをいう。

 数千数万台のサーバーとコンピューターが破壊され、関連システムが「ばか」になって各放送局の報道業務が中断し、金融機関のすべての業務が麻痺する「システム障害」が起きたのである。

 これもやはり、「北の仕業」であるかもしれないという結論をまずくだして南朝鮮当局が全面捜査に着手したが、予想に反してハッキング攻撃が第三国で始まったことが判明し、しまいには「フーイズ・チーム」を名乗る国際ハッカー集団が自分たちがやったと主張したことで、世界の面前で、たっぷりと恥だけをかいた。

 やむを得ず、「3.20ハッキング事件」の幕をおろした朴槿恵一味は、月日が替わった4月10日、突然サイバー戦攻撃が「北の仕業」であると判明したという「調査結果」を発表した。

 もちろん、このでたらめな調査結果は、南朝鮮各界から「北に責任をなすり付ける万能政府」「北の仕業であるという政府の発表、予想したが、まさか…」「ハッキング・コードから発見された多くの1番、実に不思議である」「昨日、農作物を駄目にするために降った雪も北が作ったのであろう」との揶揄、嘲笑だけがあふれるようにした。

 この他にも、「GPS電波かく乱事件」をはじめ自分らの内部で、不正常であったり、衝撃的な事件が発生するたびに「北の仕業」説を持ち出すのは、南朝鮮当局の常套の手法である。

 そのため、他国の文書まで、でっち上げてぬれ衣のソウル市公務員をスパイと罵倒する当局に捏造できないことなどあろうか。

 南朝鮮当局が自分の地で起こる無数の事件について、我々と結び付けなければ調査結果なるものを全く発表できなくなったといっても過言ではない。

 現在、多くの人は、南朝鮮で突然回収したという11機の無人機について果たしてどんな調査結果を出すのかを注視している。

 恐らく、謀略家がもはや気力が尽きて「北の仕業」説のでっち上げを中途半端にしかねないという声も上がっているが、見てみなければならない。もともと、謀略と捏造が癖になった者は、死ぬまで自分の癖を直せないからである。

 明白なのは、南朝鮮当局が「北の仕業」説を持ち出すほど、みずからの根深い対決的正体をさらにあらわにするだけであることである。

 天安事件と延坪島砲撃戦、「農協」金融システム障害事件、「3.20ハッキング事件」「GPS電波かく乱事件」に続いて、無人機事件などを我々と結び付けるのはすなわち、北南対決を追求するものであり、朝鮮半島の平和と安定に対する公然たる破壊となる。

 幼稚で低劣な謀略劇を引き続き捏造して同族対決に狂奔するのは、墓穴を掘る道である。

 民族の利益を害する犯罪には時効がない。

 誰であれ、我々に言いがかりをつける反共和国対決政策にしがみつくほど、民族の歴史に謀略劇捏造の主犯、天下非道な悪質対決分子、統一の妨害者の烙印を押されるであろうし、永遠に呪いと糾弾を受けることになるであろう。

 我々国防委員会検閲団は、南朝鮮当局がいまだ、に天安事件の「北の仕業」説を取り下げていないだけでなく、第2、第3の天安事件を引き続き捏造している状況で、これらすべてを解明する用意がある。

 天安事件を含むすべての「北の仕業」関連事件を共同調査しようという我々の立場には変わりはない。

 我々検閲団は、これまでのすべての「北の仕業」説を具体的に、調査、解明し、謀略劇の正体をことごとく明らかにするであろう。

 民族の大きな関心のなかで行われる真相調査には、南朝鮮の「国家安保」を総括するという青瓦台の金章洙安保室長が南側を代表して出て来れば良いであろう。

 北南関係を悪化させる障害物を除去する意志があるなら、裏の隅ではない公の場に出て問題解決に堂々と臨めということである。

 民族の平和と安全が直結している重大事を即時、明快に解決するのが双方の当局に与えられた第一の義務であり、同胞のための正しい行動となる。

 南朝鮮当局にはばかれるものがないなら、天安事件発生当初から求めてきた我々の正当で合理的な主張に背を向ける何の理由もないとみる。

 我々は、南朝鮮当局の呼応を待つであろう。【朝鮮通信=東京】




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