北南の人道事業を破壊した南当局を告発
朝鮮赤十字会中央委員会詳報
−2012年4月6日−


 朝鮮中央通信によると、朝鮮赤十字会中央委員会は6日、「崇高な赤十字の精神を蹂躙して北南の人道事業を悪辣に破壊した李明博逆賊一味の罪悪を告発する」と題する詳報を発表した。その全文は次のとおり。


 いま、北と南、海外の全同胞は、民族の大国喪におえつする同族の胸をためらわずに刃物で切りつける大罪を犯し、我々の生命である最高の尊厳をあえて中傷、冒涜した李明博逆賊一味の天人ともに怒る反民族的・反人倫的特大型罪悪に怒りで歯ぎしりしている。

 李明博逆賊一味の特大型の挑発行為は、極悪な同族対決観念にかられ、人道協力事業をすべてつぶし、人倫道徳に背くあらゆる悪事だけに明け暮れてきた罪悪の延長であり、その絶頂である。

 朝鮮赤十字会中央委員会は、李明博逆賊一味が執権期間に赤十字の精神を蹂躙して北南の人道事業を破綻させた極悪非道な罪悪を満天下に告発するためにこの詳報を発表する。


 1.北南赤十字対話の全面拒否

 北南赤十字人道事業は久しい前から始まっており、6.15を契機に積極的に活性化された。

 我が民族同士の理念に基づいて、北南の間に赤十字会談が頻繁に開かれて北と南の離散家族・親戚が10余回に渡って平壌とソウル、金剛山で再会し、血肉の情を分かち合ったし、北と南が互いに助け合って同胞愛の情と民族の絆を深めた。

 しかし、李明博逆徒は権力を握るや、これらすべてを覆して北南赤十字人道事業にかんぬきをかけた。

 逆賊一味は、かいらい統一部が北南の人道事業を独占することで南朝鮮赤十字社を有名無実の存在につくってしまい、悪質対決分子をかいらい統一部長官と赤十字社総裁の座につかせ、南朝鮮赤十字社を当局の侍女に転落させた。

 李明博一味は、2008年からこんにちに至る執権期間、離散家族・親戚の再会問題をはじめ、人道協力問題と関連した北南赤十字対話を一度も先に提案したことがない。

 むしろ、逆賊一味は、あらゆる不当な条件をかかげて北南赤十字対話を阻み、同族対決と北侵戦争騒動で対話の雰囲気を損なう妄動に明け暮れてきた。

 我々が2009年8月に離散家族・親戚の再会とそのための北南赤十字会談を主動的に提案して実現した時、内外世論の圧力にかてず会談に引きずり出されたかいらい一味は2009年11月、朝鮮西海の海上で重大な軍事的挑発事件を起こして、それを口実にむやみに決裂させてしまった。

 2010年3月には天安事件をでっち上げ、情勢を極度に緊張させて「5.24措置」なるものをかかげて北南の人道協力事業まで全面断絶してしまった。

 我々の積極的な努力によって2010年9月と10月に北南赤十字実務接触と離散家族・親戚の再会が再び行われて11月末に南側の汶山で全般的な人道協力事業の活性化を協議する赤十字会談を開催することで合意したが、かいらい一味は会談の2日前に起きた延坪島砲撃事件を口実にして一方的にこれを無期限延期する妄動を働いた。

 昨年初め、我々は、共和国政府、政党、団体の連合声明で宣明された幅広い協議の提案に基づいて南側に数回、北南赤十字会談を公式に提案した。

 しかし、かいらい一味は、ずるずる引き延ばして北南赤十字会談を北南軍事会談に連動させ、不当な口実で軍事会談を決裂させて赤十字会談も放り出した。

 そのうえ、かいらい一味は昨年の2月初め、朝鮮西海の海上で漂流した31人の我々の住民を強制拉致し、1カ月以上も抑留して「帰順」を強要する卑劣な謀略策動を働いた。

 我々は、抑留された我々の住民を全員送還するよう重ねて強く求め、そのための赤十字実務接触を提案した。

 しかし、かいらい一味は、自分らの強制拉致行為と不純な帰順工作の陰謀が満天下に暴かれるのを恐れて実務接触はもちろん、家族たちとの対面確認までも拒否して、彼らをあくまで送り返さなかった。

 かいらい一味は、我々の寛大な人道措置によって仕方なく対話の場に引きずり出されても傲慢不遜な態度で協議を破綻に追い込んだ。

 我が方は、赤十字会談と接触を通じて離散家族・親戚再会の正常化問題をはじめ、全般的な人道協力事業のための実践的な提案を示したが、逆賊一味は政治目的に悪用する下心のもとに、いわゆる「故郷訪問」だの、「自由往来」だのを持ち出す一方、「人道主義3原則」に固執し、故意に問題討議に障害をつくり出した。

 赤十字対話に対するかいらい一味の不誠実な態度は、発言文すらまともに準備せず席に着き臆面もなく振る舞ったり、合意書の草案を助詞一つ直さずに再び持ってきた事実などにも、そのままあらわれている。

 そのうえ、肩書きが南朝鮮赤十字社実行委員なる南側の首席代表が表紙に統一部の名判が押された発言文を堂々と出して読み、我が方に渡す無礼非道な行動もはばからなかった。

 李明博逆賊一味が北南赤十字対話に必死に背を向けたのは、離散家族・親戚の再会問題と全般的な人道協力事業が活性化すれば、これが北南関係改善へとつながるようになり、6.15統一の機運が再び高まることを恐れたからである。

 北南赤十字対話を同族対決政策に服従させて体系的に切りつけてきた逆賊一味は、民族の大国喪に拭えない反人倫的大罪を上積みしたことで、人道問題解決の道を完全にふさいでしまった。

 民族の父を失った喪失の痛みを抱いて弔問の道に立った南側の各階層の人士を銃剣で弾圧し、途方もない「急変事態」のようなものを夢見て同族の胸に銃口を突き付ける横暴非道な無頼漢の群れと対座して人道問題を論じられないというのはあまりにも自明である。

 そのうえ、かいらい逆賊一味が、自分らの反人倫的罪悪を謝罪するかわりに我々の最高の尊厳をあえて中傷、冒涜する特大型の挑発行為まではばからないのは、赤十字人道主義の見地から見ても永遠に許しがたい罪悪である。

 これにより、李明博一味は、我々と対座する体面と資格を完全に失った。


 2.人道協力事業の破綻

 崇高な赤十字の精神と同胞愛、相互扶助の原則に基づいた人道協力事業は、民族の和解と団結、統一に寄与する愛国事業であると同時に我が民族の祖先伝来の良風美俗である。

 しかし、かいらい逆賊一味が歴史的な両北南宣言とそれに基づいた北南合意をすべて拒否して覆したことにより、これまで活発に推し進められてきた人道協力事業はひどい打撃を受けることとなった。

 何よりも、北南人道協力事業で最も差し迫って提起されている離散家族・親戚の再会事業が完全に破綻してしまった。

 李明博逆賊一味は権力を握るや6.15以後、毎年数回ずつ金剛山で行われてきた離散家族・親戚の再会を横暴非道に断絶した。

 北南間のテレビ対話とビデオレターの交換などは痕跡すらなくなってしまった。

 その間に離散家族・親戚の再会が行われたことがあるとすれば、我々の主動的で寛大な人道措置に基づいて2009年と2010年にそれぞれ1回行われたのがやっとである。

 かいらい一味の反人道的罪悪のためこの1年間だけでも、南朝鮮でおよそ4000余人に及ぶ再会希望者が北にいる家族・親戚に会おうとする哀切な願いを遂げられず逆賊一味を呪ってこの世を去った。

 にもかかわらず、かいらい一味は臆面もなくかいらい統一部を押し立てて、いわゆる「対北政策説明会」だの何のを開いて自分らの同族対決政策を合理化する一方、南朝鮮の離散家族・親戚を訪ねて「慰労」だの、「望郷祭」だのの茶番を演じて民心を欺瞞した。

 そのうえ、かいらい逆賊一味は、我々の住民に対する誘引・拉致と反共和国謀略騒動で新たな離散家族・親戚をつくり出す行為を働いた。

 周知のように、我々は2009年と2010年に我が方の領海に不法侵入して抑留された南朝鮮の漁船ヨンアンとテスンの船員に肉親の情で温かく接し、どんな前提条件もなく同胞愛と人道主義の見地で父母、妻子が待つ家に送り返す措置を講じた。

 しかし、かいらい一味は昨年2月初め、朝鮮西海の海上で天気の悪化により漂流し、生死をさまよっていた平和的な我々の住民を即時救助して送り返すかわりに、海賊の群れのように飛びかかってこん棒を振り回し、銃口を突き付けて強制拉致し、南側に連れて行き「帰順工作」を悪辣に行ったあげく、4人の住民はあくまで送り返さなかった。

 今年の2月には、いわゆる「離散家族の交流経費の支援に関する指針」を改悪して第三国での離散家族・親戚の再会と生死の確認の名のもとに莫大な金をばらまいて、我々の住民をさらに多く誘引、拉致することを公然と政策化した。

 逆賊一味は、同胞愛と人道協力事業を反共和国対決の手段として悪用した。

 李明博逆徒は、いわゆる軍事転用だの、透明性だのと言って人道協力事業にかんぬきをかけた一方、「南北交流協力法」を全面改悪し、かいらい統一部の承認なしにはたった1グラムの物資も絶対に搬出できないよう法的統制を強化した。

 かいらい一味は、自然災害と関連した人道協力事業も稚拙かつ悪辣に妨害した。

 かいらい一味は昨年、水害支援物資の提供の美名のもとに保管期間がはるかに過ぎた栄養粉などのくだらない物資を支援すると恩着せがましく振る舞い、いわゆる水害現場の訪問だの、分配の確認だのの不当な条件を付けて結局は全く実現されないようにした。

 李明博一味がどれほど度量が狭く、下品であるかは、逆徒みずからが「妊婦と乳児用」に第三国のトウモロコシを提供するという妄言を吐いて多くの人から後ろ指を指されたところからもよくわかる。

 現実は、かいらい一味が、純粋な人道協力事業までも自分らの不純な政治目的に悪用していることを示している。

 離散家族・親戚の再会事業にくぎを打ち、同胞愛に基づいた北南人道協力事業までも全面遮断して同族対決策動に狂奔したかいらい逆賊一味の反人道的罪悪に全同胞は憤激を禁じ得ないでいる。


 3.反共和国人権謀略策動

 李明博かいらい逆賊一味は、北南の赤十字人道事業を悪辣に破綻させただけでなく、反共和国人権謀略騒動に大々的にしがみついた。

 李明博逆徒は権力の座につくなり、「北の人権について言うことは言う」として、誰それのありもしない人権問題について騒動を起こすことを重要な政策に掲げた。

 そして、かいらい人権委員会の頭目の座に人権に対する初歩的な概念すら知らない極右保守分子をつかせ、その機関を反共和国人権謀略騒動を専担する御用機関に転落させた。

 これに基づいてかいらい人権委員会は、2008年初めに「北の人権改善」を重点課題の一つに設定して、その年の5月には学会、言論界、市民・社会団体など各分野の保守の連中をかき集めて「北人権フォーラム」を構成したのに続き、いわゆる討論会を開く、他国に調査団を派遣するとして反共和国謀略騒動に熱を上げた。

 2009年には、「北人権特別委員会」なるものまでつくり上げた。

 かいらい統一部は、統一教育だの何のと反共和国対決を目的に統一教材の内容を大幅に修正し、これを必修科目に定めるよう各級の学校に押し付けた。

 李明博一味はこれにとどまらず、与党の連中を押し立てて、かいらい国会で「北人権法案」を発議してその通過のために悪質にあがく一方、同族対決と反共熱に浮かされた右翼保守団体と反逆者のくずを糾合し、札束を握らせて我々の尊厳と体制を傷つけ、誹謗中傷する大々的な集会とデモを行うよう積極的に唆した。

 それだけでなく、我々のたび重なる警告にもかかわらず、あらゆる烏合の衆と反共和国ヒステリー分子を駆り出して、我々を非難するビラやがらくたを付けた風船を飛ばして謀略騒動に悪辣にしがみついた。

 李明博逆賊一味は、国際舞台にまで行って我々の尊厳と体制を傷つけ、反共和国人権謀略騒動に狂奔した。

 かいらい一味は、就任して1週間もたたない2008年3月、国連人権理事会で先任者もあえて考えもできなかった「北人権決議案」のでっち上げに率先して加担し、その年の11月には国連人権理事会の「北人権決議案」でっち上げに「共同提案国」として関与した。

 李明博逆賊一味が昨年12月、民族の大国喪に犯した大罪と我々の最高の尊厳を冒涜した特大型の挑発行為は、非人道的で反人倫的な反共和国対決策動の絶頂であり、逆賊一味のような破倫背徳の群れだけが働くことができる野蛮な行為である。

 実に、李明博一味のように同族に対する憎悪と敵対意識、対決ヒステリーに狂い、神聖な赤十字の精神を蹂躙、抹殺して人道事業を悪辣に破壊したファッショ悪党の群れはいない。

 天下の冷血漢で無頼漢である李明博逆賊一味と対座して人道主義を論じるのは想像すらできない。

 全同胞は、李明博逆賊一味の万古無比の罪悪を絶対に許さないし、必ず厳しく審判するであろう。【朝鮮通信=東京】





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