北南対話を破綻させた反統一的罪悪
祖国平和統一委員会書記局白書
−2012年4月2日−


 朝鮮中央通信によると、祖国平和統一委員会(祖平統)書記局は2日、「北南対話を全部つぶした李明博一味の反統一的罪悪は絶対に許されないであろう」と題する白書を発表した。その全文は次のとおり。


 最近、かいらい逆賊一味は、「対北政策」の失敗と、それによる北南関係破綻と情勢悪化で苦境に追い込まれて総選挙にまで影響が及ぶようになるや、いわゆる「統一白書」だの、「評価書」だの、「討論会」だの何のを通じて責任を我々になすり付けて自分らの対決政策を正当化し、民心と世論をミスリードするための卑劣な茶番にしがみついている。

 一方では、北南対話に関心があるふりをして鼻持ちならない秋波も送っている。

 その鉄面皮さと破廉恥さは、世界の人々の驚愕をかき立てている。

 李明博逆賊一味が執権後、北南対話をすべて覆して同族対決政策にしがみついたあげく、あえて我々の最高の尊厳まで中傷、冒涜して、北南関係をこれ以上収拾できない破局に追い込んだのは周知の事実である。

 李明博一味のような非常識で横暴非道な天下の悪党、万古無比の逆賊と対話を通じて問題を解決していくというのはこれ以上想像すらできなくなった。

 祖平統書記局は、不純な体制対決の妄想にとらわれて北南対話を系統的に破綻させ、特大型の挑発行為でそれを全部つぶした李明博逆賊一味の永遠に許しがたい反民族的・反統一的犯罪を断罪するためこの白書を発表する。


極悪な「体制対決論」と北南対話全面否定

 李明博逆徒は、「大統領」の座につく前から「北の実質的な変化を誘導する戦略的な対北政策」を騒いできたし、「大統領」に当選した直後の2007年12月には、「過去の政権のように北に対して批判を控え、北の機嫌を一方的に取らない」と述べ、北南対話を体制対決の手段に悪用する下心をはばかることなくさらけ出した。

 李明博逆徒は正式に「大統領」に就任するなり、我々の武装解除と「体制変化」を狙った「非核・開放・3000」を「対北政策」に掲げたし、2008年11月には米国にまで訪れて「自由民主主義体制下で統一するのが究極の目標」という妄言を並べ立てた。

 逆徒は執権の全期間、いわゆる「急変事態」に備えるとの美名のもとに「非常統治計画−復興」「統一大計探索研究」報告書のような対決シナリオを次々とつくり上げ、2010年には、体制対決政策を世論化する目的のもとに「統一税」なるものを持ち出して各界の糾弾と排撃を受けた。

 2010年の「8.15慶祝の辞」なるもので、「自由民主主義体制下の統一」に基づいた「3段階統一方案」なるものを持ち出した逆徒は2011年6月、青瓦台に民主平和統一諮問会議の連中を集めて「統一が泥棒のように真夜中にやってくるかもしれない」という寝言のようなことを言い散らし、「体制統一」を既成事実化した。

 相手の思想と制度を認めて尊重するのは、北南間に既に数十年前に合意した北南関係発展と統一問題解決の最も基礎的な原則である。

 この原則に基づいて北南間には数百回にわたる対話と接触が行われ、新世紀の我が民族の統一里程標を明らかにした歴史的な両北南共同宣言も生まれることになった。

 そのすべてを無残に踏みにじった逆賊一味の本心は、北の「変化」がない限り北南対話自体が必要ないというものである。

 逆賊一味は、このような観点に徹底的に立って「待つ戦略」だの、「原則固守」だの、「誠意」だのの類いのあらゆる妄言を吐き散らして、こんにちまで北南対話にあくまで背を向けてきた。

 「待つ戦略」とは本質において、我々の制度の崩壊を待つ極めて不純な企図であり、「原則固守」とはその内容と本質、目的において反共和国体制対決政策を固守するというものである。

 「誠意」なるものも突き詰めれば、我々が「核廃棄」と「体制変化」で「誠意」を示せというものである。

 同族対決に狂った逆徒は、「北は、極めて不正常で誤った政権なのでいくら対話しても無駄である」と言い散らし、2008年3月、かいらい統一部に「北にいかなる対話の提案や接触もするな」と強迫した。

 そして、南朝鮮で北南対話を専担するかいらい統一部を反対話部、反統一部に転落させた。

 李明博逆徒は、かいらい統一部の任務と職能を当初から「体制統一」に定め、統一部にあった対話および協力部署を縮小、廃止したし、反統一教育機関の要職に前例なくあくどい反対話分子、同族対決論者をすえた。

 李明博逆徒の執権後、最初の統一部長官に任命された金夏中は、歴史的な両北南共同宣言に「対北相互主義の基本原則」に反したものであると言いがかりをつけ、逆徒の対決政策を先頭に立って執行してきた。

 その後を継いだ極悪な反統一対決狂信者の玄仁沢は、「牛歩千里」だの何のと北南対話に悪辣に反対したあげく、しまいには「北とは、この世で共に生きることができない」と悪態をついて北南関係を完全に破綻させた。

 現かいらい統一部長官の柳佑益もやはり、「柔軟性」の看板のもとに「原則堅持」だの、「誠意」だの、天安・延坪島事件に対する「謝罪」だの何のと北南対話に引き続きかんぬきをかけた。

 逆賊一味の対話否定の立場は、彼らが持ち出した「先核放棄」の主張に集中的にあらわれている。

 「大統領」に当選する前から「核廃棄を念頭に置いて対北政策を実施する」と言い散らした李明博逆徒は2008年2月、南朝鮮のメディアとの会見で「北の核廃棄が、南北関係の大前提」であると公言することで、執権期間に「核放棄」が先行されなければ北南対話へと一歩も動かないという下心をそのままさらけ出した。

 2008年11月には、「任期中の目標が、北が核を放棄して国際社会に出てくるようにすることであり、これが実現する時まで待つこと」が自分の「対北戦略」であると述べ、「北が姿勢を変えるのを待っている。待つのも戦略」であると言い散らした。

 李明博逆徒は2008年4月と2009年9月、2011年1月、主人の米日に会うたびに「北の核放棄なしには何事も不可能であるというのが、我が政府の立場である」「北のウラン濃縮問題は、国連安全保障理事会に付託しなければならない」と騒いで北南対話を一言で一蹴してしまった。

 かいらい統一部長官の玄仁沢をはじめ手先も、「北が核を持って南北関係の改善を願うのは、木に登って魚を捕ろうとすること」であるだの何のとし、北南対話問題が提起されるたびに「核問題を論議する会談」にならなければならないと片意地を張った。

 李明博逆賊一味がせんえつにも我々の「核放棄」を北南関係の前提条件にかかげたのは、主人の核放棄の主張に積極的に協力、追従して、我々を武装解除すると同時に、何としても北南対話を拒否して回避しようとする陰険な計略であった。

 逆賊一味の対話否定の立場は、我々に対していわゆる「改革」「開放」だの何のとして、それを前提条件にかかげたことからもあらわになった。

 李明博逆徒は2008年2月、「大統領」就任の辞なるもので、北南対話が開かれるには北が「開放の道を選択」しなければならないとの妄言を吐いた。

 続いて、2008年3月には、北の「改革」と「開放」を誘導する対話だけが必要であると言った。

 その一方で、逆賊一味は「改革・開放政策の基調は、それ自体が北に対する圧迫の手段」であるだの、「これまでの協議の姿勢を変えなければならない」だの、「北との協力は、北の政策、制度の改善の意志を確認した後になされなければならない」だのと騒ぎ立てた。

 かいらい一味は今年2月、かいらい統一部の執権4年間の「対北政策」を総括する自己「評価書」なるもので、自分らによって北南対話が全面遮断、全面破綻したことをいわゆる「成果」であると持ち上げて、「北を非核化と改革、開放へと導かなければならないという共感部分を形成した」だの何のと自画自賛した。

 逆賊一味の対話否定の立場は、謀略事件をでっち上げ、その責任を相手になすり付けて北南対話を回避したところに如実にあらわれた。

 李明博逆徒は2008年7月、我々の軍事統制区域に不法侵入して射殺された金剛山観光客事件が起こるや、「徹底した真相調査と再発防止の約束、身辺安全保障措置」を云々して、およそ10年間も行われてきた金剛山観光を一方的に中断させ、観光再開に関する我々の対話の提案をむやみに拒否した。

 逆賊一味は2009年8月、現代グループ会長の平壌訪問を契機に、我々が金剛山観光の再開に関連して提起される身辺安全問題、再発防止をはじめ、すべての問題を最高の水準ですべて解決したにもかかわらず、「民間の事業者との約束は認められない」と引き上げた。

 2010年3月と11月に謀略的な艦船沈没事件と延坪島事件を相次いででっち上げた逆賊一味は、的外れにもそれに対する「認定」と「謝罪」を北南対話の前提条件にかかげて「天安、延坪島の謝罪が南北対話の扉を開く鍵」であると騒いだ。

 しまいには、我々の幅広い対話と協議の提案に対しても「誠意が見えない」と言いがかりをつけたし、「これ以上の対話と協力は無意味である」と公言した。

 李明博逆徒は、「現在の南北関係が最も正常な軌道で進んでいると思う」「任期中に首脳会談を一度も行わなくても良い」と騒ぎ立てたのだから、このようにあくどい反対話分子、同族対決狂信者がまた、どこにいようか。


会談場の内外での北南対話破壊策動

 李明博逆徒は2007年12月、「大統領」に当選するなり、いわゆる「大統領職引き継ぎ委員会」なるものを押し立てて、北と既に合意した実務会談と協力事業であっても事前に自分らと「実用性」「妥当性」を協議した後に推進しなければならないと釘を刺した。

 逆賊一味の妨害策動によって、2008年1月未から2月の間に開城で行われた北南鉄道協力分科委員会第1回会議、金剛山観光活性化のための北南実務接触、北南道路協力分科委員会第1回会議など、10.4宣言履行のための対話と接触が何の実も結べなかった。

 2008年2月、権力の座についた李明博逆徒は、北南対話の全面拒否を公式に宣言して既存の対話を完全に中断させたし、北南合意の履行を悪辣に阻んだ。

 逆賊一味の策動によって、2008年上半期までに行われることになっていた第2回北南総理会談と北南経済協力共同委員会第2回会議をはじめ、共同宣言履行のために推進されていた20余件の北南対話と協力事業がすべて破綻した。

 10.4宣言に反映された開城−新義州鉄道と開城−平壌高速道路の改修・補修問題、安辺と南浦に造船協力地区を建設する問題は、我々の誠意ある努力によって現場調査まで行われたが、いわゆる「妥当性」を云々する逆賊一味の妨害策動によって中途半端になった。

 そのうえ、「3通」(通行、通信、通関)問題、開城工業地区の第1段階建設完工と第2段階開発着手の問題、臨津江河口共同利用の問題なども逆賊一味の対話拒否策動によって北と南が実務協議のテーブルに着くこともなくすべて破綻してしまった。

 朝鮮西海平和協力特別地帯の設置に関する実務協議も、逆賊一味が「北方限界戦」(NLL)をなくそうとする「北の戦略」だの、それに巻き込まれてはならないだの何のと口を極めて反対したことによって、李明博「政権」が発足して以来、一度も対座せずに破綻した。

 我々の誠意ある努力によって2009年4月から2010年2月まで行われた開城工業実務接触は、かいらいが開城工業地区事業の維持、活性化とは何の関連もない「身辺安全保障」だの何のの見当違いの問題を持ち出して基本問題の討議を回避したことで実に6回も空転を重ねてとうとう破綻した。

 金剛山観光再開のための会談に関連しても逆賊一味は2009年11月、「権能」だの何のと言いがかりをつけて接触を回避した。2010年2月、仕方なく実務接触に引きずり出されては、のっけからいわゆる「黙念」だの何のの奇怪な妄動を働き、金剛山観光客事件の解決のための「3大条件」なるものをかかげて無礼に振る舞って意図的に決裂させた。

 昨年初、我が共和国の政府、政党、団体は、連合声明を発表して南朝鮮の当局と政党、団体に民族の重大事に関する問題を虚心坦懐に協議、解決することに関する幅広い対話と協議を提案した。

 これは、内外の大きな関心と支持を呼び起こしたし、全同胞と世界に北南関係改善の新たな期待と希望を抱かせた。

 しかし、かいらい一味は、我々の条件なしの包括的な協議の提案に対してむやみに「偽装平和攻勢」「統一戦線戦術」であると悪辣に中傷したし、仕方なく引きずり出された北南高位級軍事会談開催のための予備会談場では、天安事件と延坪島事件に執拗に食い下がりいわゆる「誠意」だの、「責任ある措置」だのと不遜に振る舞った未、会談場から逃げる無礼な行動もためらわなかった。

 逆賊一味はまた、北南間に白頭山火山共同研究に関する北南実務接触に何の実権もない民間レベルの専門家を代表として送って実を結べないようにしたし、北南当局会談のレベルと日時、場所の問題を協議するための局長級実務接触の提案と、中断された北南赤十字会談および金剛山観光再開のための会談、開城工業地区実務会談を再開することに関する提案、そして、我々の最高人民会議と南朝鮮「国会」との間の議員接触の提案などにはそもそも応対すらしなかった。

 一方、逆賊一味は昨年2月、朝鮮西海上で漂流した我々の住民31人を強制拉致しておよそ2カ月間も抑留し、帰順を強要する非人道的な行為を働き、住民送還問題協議のための我々の赤十字実務接触の提案をあくまでも拒否した。

 特に、李明博逆賊一味は昨年12月、全く思いも寄らずに民族の父を失って大きな悲しみに暮れる同族の胸に銃口を突き付けて刃物で切り付ける前代未聞の天人ともに怒る反人倫的犯罪を働いた。

 逆賊一味は、南朝鮮の野党と各階層の団体の弔問の道を野蛮に阻んだし、「北の指導部と住民の分離対応」を言い散らして、永訣式が行われる日には右翼保守団体を軍事境界線地域に駆り出して我々の最高の尊厳を中傷し、騒乱を扇動する反共和国ビラを散布する挑発行為を働いた。

 そのうえ、去る2月には、国葬中の同族を狙って米帝と結託した北侵戦争演習を大々的に行うなか、無礼にも我々の最高の尊厳を悪辣に中傷、冒涜する特大型の挑発行為を再び働いて北南対話はもちろん、北南関係を永遠に収拾できない完全な破局へと追い込んだ。

 実に、李明博逆賊一味のように道徳も知らずにあらゆる奸悪な挑発行為で同族の胸をめった切りにして北南関係を最悪へと導いた極悪な反対話分子、対決狂信者はいない。

 いま、逆賊一味が険悪になった情勢と内外世論の降り注ぐ糾弾を免れようと北南関係破綻の責任を回避し、「北が対話に臨むのが先」だの何のと言っているが、それは極限に至った統治危機を脱し、総選挙で惨敗を免れるための下手な猿知恵にすぎない。

 体制対決の妄想にとらわれてあらゆる悪事を働いたあげく、我々の生命である最高の尊厳までゆゆしく冒涜した逆賊一味を相手にするというのは話にもならない。

 北南対話をすべて破壊し、同胞の統一の念願を踏みにじった李明博逆賊一味は、民族の呪いと糾弾のなかで恥ずべき破滅を免れないであろう。【朝鮮通信=東京】




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