興南ガス化1系列完工の詳報
−2011年10月17日−


 朝鮮中央通信は17日、「朝鮮の新たな大進軍のなかで創造された興南の奇跡」と題する興南肥料連合企業所(興南)=咸鏡南道=ガス化1系列工事完了に関する詳報を発表した。その全文は次のとおり。


 2012年に向けた朝鮮の新しい大進軍速度が、国の大化学工業拠点である興南肥料連合企業所で創造されている。

 金日成主席誕生100周年にあたる2012年を社会主義建設史に特筆すべき誇らしい勝利の年として輝かせようとする労働者階級の英雄的闘争によって興南ガス化1系列工事が2年半で完了し、最初の肥料を生産した。

 従来の生産工程を完全に処分し、膨大な敷地に巨大に建設する褐炭ガス化によるアンモニア生産工程は、国の無尽蔵の原料と少ない電力で肥料を生産する主体的で現代的な工程である。

 先端技術と多くの最新式設備を必要とする困難で膨大な工事が、我々の力と技術で短期間に終わったことは建設史に特筆すべきもう一つの奇跡であり、人民生活の向上の決定的転換のため、他人が一歩、十歩を進むとき、百歩、千歩で駆ける新しい千里馬速度、朝鮮の速度である。

 大規模肥料生産工程が立派に建設されたのは、我が党の主体的な化学工業建設思想の輝かしい勝利であり、「朝鮮は決心すればやる!」の哲理と我が国の自立的民族経済の潜在力の一大誇示である。

 興南の褐炭ガス化は、金日成主席の遺訓である。

 金正日総書記は、興南ガス化実現のために2009年2月をはじめ、何度も興南肥料連合企業所を現地指導し、竜城機械連合企業所(咸鏡南道)や楽元機械連合企業所(平安北道)をはじめ、各関連企業所を休みなく訪れた。

 そして、献身の日々に朝鮮式のガス化工程建設を最短期間で完工するための方向と方途を示し、大胆で大きなスケールで仕事を行うよう導いた。

 ガス化工程の心臓部である1万5000立方メートルの大型酸素分離機の解決のため、東海地区の興南から西海地区の楽元(楽元機械連合企業所)へと超強度強行軍を行った千余里(朝鮮の1里は400メートル)の夜道も伝説のように伝えられている。

 生産現場で労働者階級と真摯な協議会も行い、自身とともに工事を一日も早く終えようと激励した総書記の大きな信頼と愛は、ガス化の建設者の自力更生の精神力を爆発させた。

 総書記の強行軍時間表に、我が労働者階級の創造の大きさ、前進の速度が合致した。

 ガス化工程建設のすべての戦線が、党の雄大な構想を繰り上げて実現するための大激戦に沸き返った。

 強力な建設の力量が組まれ緻密な作戦のもと、設計と施工、資材供給、設備製作が抜かりなく行われた。

 咸興化学設計研究所や竜城機械設計研究所など関連機関の設計員は、疲れを知らない探求と情熱で数万枚に及ぶ異なる工事部門の設計図面を円滑に先行させた。最も重要な工程であるガス発生炉も朝鮮式に立派に設計した。

 古くて時代遅れのものをすべて丸ごと捨て去り、最新式の生産工程を打ち立てる世紀の変革が始まった。

 党の呼びかけに従ってひたすらみずからの力だけを信じて立ち上がった労働者階級の革命精神は尽きることのない創造力を生んだ。

 これまでの生産工程、建物の解体と基礎の掘削、コンクリート打設、生産用建物の築造、構造物の設置など工事全般が立体的に行われた。

 不利な条件でも古い工程を処分する悪戦苦闘の過程で取り壊したコンクリート構造物だけでも数百万立方メートルにもなった。

 大型酸素分離機の基礎工事をはじめ、莫大な量の基礎掘削とコンクリート打設が、わずか数カ月で終わる大革新が起こった。

 基礎工事が先行されるのに合わせて建築工事、構造物の設置が電撃的に進められた。

 建設者は、千年責任、万年保証の清い良心を抱いて集団的革新の炎を燃え上がらせて工事全般の課題を計画よりも大幅に繰り上げて遂行していった。

 大飛躍の炎のなかで従来の生産工程が跡形もなく消えた膨大な敷地面積に、着工から7カ月で最も大柄なガス発生炉の骨組みが空高く築き上げられたのをはじめ、1系列ガス化プロジェクトの工事が本格的な段階に入った。

 施工の要求に即して作業の各工程間の連携がしっかりと図られた。

 貯炭場、精製系統、架台と配管網の設置、動力網の工事など各種構造物の建設が工法の要求どおり同時に進められ、装置の製作と組み立ても計画どおりに推し進められた。

 やると決心さえすれば無条件にやり遂げるという労働者階級の頑強な攻撃戦により、昨年までガス化1系列工程の建築工事をはじめ、膨大な基本建設が最後の山場に至り、部分的な試運転を始めるという誇らしい成果がおさめられた。

 興南ガス化プロジェクトの建設で中核の工程の一つである1万5000立方メートルの大型酸素分離機を製作する工事は、党の志であれば不可能も可能にする我が労働者階級の創造力と自立経済の巨大な潜在力が発揮された壮大なたたかいであった。

 総書記が2009年2月の一夜にして断行した伝説的な千余里強行軍に限りなく鼓舞された楽元の労働者階級は、技術革命の竜馬に乗って大型酸素分離機の製作で人々を驚かす奇跡を創造した。

 総書記が示した戦闘的課題を受け、同地の労働者階級は、困難な科学技術上の問題を自力で解決し、高い技術と高精密度が要求される設計と各部品、熱交換器の生産などを短期間に終え、空気冷却塔と上下部の塔のすべての組み立てを成功裏に終えた。

 楽元の労働者階級の限りない衷情と無限の精神力により大型酸素分離機が計画よりも4カ月も早く製作され、2010年2月、興南へと向かう一大慶事を迎えた。

 興南のガス化工事場では、酸素分離機生産系統工程の建設が本格的に始まった。

 楽元機械連合企業所と設備組立連合企業所の労働者、技術者は、地上拡大式組み立て法をはじめ、斬新な技術革新案を積極的に取り入れ、1年以上はかかると言われた大型酸素分離機の組み立てを100余日で終えて試運転に成功した。

 人民大学習堂(平壌)、理科大学(同)をはじめ、各関連機関では創造的な協力を強化し、酸素分離工程の統合・制御システムも立派に確立した。

 建設者、突撃隊員の英雄的闘争のなかで、一つの工場に相当する先端水準の大型酸素分離工程が、自力更生の創造物として威容をとどろかし、広い敷地に雄壮に打ち立てられた。

 国の威力ある特注設備生産拠点である竜城機械連合企業所が、生産突撃戦を力強く繰り広げ、興南ガス化1系列特注設備に必要な数十種の重要設備を自前の力と技術で短期間に十分に生産、供給した。

 特に、9万立方メートルの遠心圧縮機が成功裏に製作され酸素分離工程の建設の突破口が開いた。

 ガス化プロジェクトが本格的に推進された時期、他国に発注した設備が適時に入ってこないで難関が立ちはだかった時、これを黙って待つのではなく、朝鮮の労働者階級の民族自尊の精神力と実践力を示した。

 重量が数百トンにもなるアンモニア合成塔と凝縮分離塔の製作が期日どおり終了した。

 竜城(竜城機械連合企業所)と興南の各大工業拠点に対する金正日総書記の今年1月と3月の現地指導は、建設者にさらに大きな飛躍の翼を与えた。

 竜城の労働者階級は、朝鮮式の新しい鏡板加工方法でガス化アンモニア生産工程で最も重要な大型装置の一つである水素精製塔を成功裏につくることにより炭酸ガス清浄工程を完成させる確固たる保証をもたらした。

 速度と質を最大限に保てるようにする新しくて合理的な作業方法が創案、導入され、数十基の炭酸ガス吸着塔と各種のコンプレッサーなど膨大な特注設備と付属品がわずか1カ月の間に生産される奇跡が創造された。

 一棟の家のような大型設備は、完成されると直ちにガス化建設場に送られ、雄大な姿で組み立てられ、設置された。

 突撃戦の日々、ガス発生炉の装置組み立てとパイプライン工事など多くの作業量がものすごい速度で遂行される驚くべき革新が遂げられた。

 端川鉱業建設連合企業所の労働者、技術者は、特色ある工法を絶えず導入し、さまざまな生産工程を立派に築き、試運転を成功裏に行えるようにした。

 化学建設連合企業所と咸興産業建設事務所をはじめ多くの工場、企業所もガスタンクと空気吸入管の製作と組み立て、貯炭場、乾燥粉砕場と水冷却場の建設など課された戦闘課題を責任をもって遂行し、完工を早めるのに寄与した。

 内閣と省、各中央機関が積極的に支援して、関連部門の数十の工場、企業所ではガス化特注設備と協同品を十分に生産、供給した。

 咸鏡南道内の突撃隊員、女性同盟員も立ち上がった。多くの支援者の熱い思いが駆け付けたガス化工事場は、党の呼びかけなら水火も辞さない不屈の闘士の昼夜分かたぬ激戦場であった。

 我々の科学者、技術者は自分の地に足を据え、目は世界を向く革新的眼目と創造気風で多くの科学技術成果をおさめた。

 国家科学院の咸興分院と興南肥料連合企業所の研究陣は、褐炭ガス化によるアンモニア生産に必要なさまざまな触媒を朝鮮式に研究、完成し、肥料生産の主体性をしっかりと保てるようにした。

 2月17日科学者技術者突撃隊員は、ガス発生炉の解析シミュレーション・ソフトをはじめ、有益なソフトを数多く開発し、全般的な生産工程のコンピューター自動制御システムを確立できる強固な土台を築いた。

 社会主義競争と大衆的技術革新の激しい炎のなか、新しい工法と数百件の技術革新案、合理化案、創意考案が相次いで創案、導入され、工事の速度と質を著しく高めた。

 興南の労働者階級はじめ、建設者と支援者の百折不撓のたたかいによって1系列プロジェクトの部分別試運転が次々と終わり、去る8月、ガス化基本工程である1号ガス発生炉に火をともすに至った。こんにち、ついにチュチェ肥料生産のうなりが大きく響き渡る誇らしい現実が興南の地に広がった。

 一棟の家のような構造物と大型設備を備えたガス化1系列工程の試運転が成功裏に行われたことにより、肥料生産の主体化を実現するうえで突破口が開いた。

 興南ガス化1系列工程建設を通じて、我々の資源、我々の技術、我々の力で経済強国を必ず建設するという党と人民の揺るぎない信念と意志、愛国の情熱が余すところなく発揮された。

 金正日総書記は、興南の労働者階級が不屈の精神力と非常な創造力を発揮して10年以上かかると言われたガス化1系列工程の建設を2年半という短期間に終えたことを高く評価した。

 興南の奇跡は、帝国主義反動勢力が社会主義建設を阻もうとどんなにあがいても、指導者のまわりに一心団結した我々には通じないし、自力更生の革命伝統をしっかりと継承していく我が人民の前途を阻む力はこの世に存在しないということを満天下に示した。

 興南の壮快な肥料の滝は、偉大な愛国献身を続ける金正日総書記の不滅の業績と党の指導に無限に忠実なガス化建設者の英雄的偉勲を末永く伝え、国の経済発展と人民生活の向上に大きく役立つであろう。【朝鮮通信=東京】





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