南朝鮮の執権3年間の行跡を告発する
祖国統一民主主義戦線告発状
−2011年4月8日−


 朝鮮中央通信によると、祖国統一民主主義戦線(祖国戦線)中央委員会は8日、「欺瞞と罪悪にまみれた南朝鮮当局の執権3年間の行跡を告発する」と題する告発状を発表した。その全文は次のとおり。


 南朝鮮でかいらい保守一味が政権をとってから3年がたった。

 かいらい保守一味は、前回の選挙時、耳触りのいい公約を数多く並べた。

 しかし、こんにちの現実はそのすべてが単に民心を欺瞞し、権力を横取りするための真っ赤なうそであったことを示している。

 かいらい一味が君臨したこの3年は、南朝鮮人民に恥辱と苦痛を与えた悪夢と地獄の3年であったし、全同胞の統一の念願を切り刻んだ怒りと驚きの3年であった。

 祖国戦線中央委員会は、欺瞞と罪悪にまみれたかいらい一味のこの3年間の行跡と、それによる破局的な結果を全世界に告げるためにこの告発状を発表する。


沈滞と塗炭の苦しみに陥った経済と民生

 保守一味が公約を掲げて最も口をすっぱくして騒いだのが経済立て直しである。自分らが政権を握れば死にかかった経済を立て直し、塗炭の苦しみに陥った民生も救うというのである。

 かいらい一味はこのために、経済成長率は何パーセント上げ、国民所得はどの水準に乗せ、南朝鮮を「後進国」から「先進国」に引き上げるといういわゆる「747」公約なるものを派手に宣伝した。

 しかし、こんにちになって、「747」公約は影も形もなく消えた。

 経済はさらに沈滞し、民生は極度に零落したし、不正・腐敗と社会悪がはびこって南朝鮮は人が住めない阿鼻叫喚の生き地獄になった。

 経済の破綻により、かいらい政府の債務だけでも1兆4486億ドル、各企業の負債は1兆1550億ドル、住民世帯の借金は7000億ドル以上に達している。

 財閥中心の経済政策と市場開放政策の結果により、社会の両極化と富益富、貧益貧(富める者はますます富み、貧しい者はますます貧しくなる)がいっそう深刻になった。

 南朝鮮の経済は幾つかの財閥企業によって延命し、多数の中小企業が軒並み倒産、没落して、かいらい一味の中小企業育成の公約も紙切れになってしまった。

 富裕層と下層の所得格差は10年前に5.7倍であったなら、現在は29倍にまで達し、一握りにもならない特権層が南朝鮮の全体の富の74%を占めている。中産層は下層、最下層に転落した。

 かいらい一味は、「毎年60万の職の創出」を公約したが、多くの人が職を失って路頭に迷う失業の大乱を招いた。

 かいらいメディアの初歩的な集計によっても、完全失業者は460余万人、一日、または数カ月ずつ契約を結んで雇用され、最低生活費で死ぬに死ねずに辛うじて生活している半失業者は実に860余万人に達している。

 人の骨を削り、血を絞り取るとして「骨税」「血税」と呼ばれる各種の税金もやはり、保守一味が政権をとってから引き続き増えている。

 慈善団体が施す一食の食事でやっと命をつないでいる最極貧層は300万世帯、日雇いで生計を維持している貧民層は1000万人に達しており、昼食を食べられない児童も120万人を超えている。

 最近では、有名なシナリオ作家が「食べ残しのご飯があれば少しください」という遺書を残して飢え死にし、大きな社会的衝撃を起こした。

 物価と家賃の急騰も激しい。家のない人に新しい住宅を建てて売ると言っていた安住の我が家(行政が直接供給する住宅)公約は水泡に帰した。

 ごく少数の特権層が平均5軒の豪邸を所有しているが、全世帯の38%に及ぶ700万世帯以上が間借り生活をしており、それさえ住所もなく鳥小屋のような狭い部屋やバラック、さらには掘っ立て小屋や洞窟などに暮らしている住民は68万世帯に上る。

 大学授業料を半分にさげるという半額授業料の公約はむしろ、大学授業料を1万ドル以上に上げて大学生と親を気絶させている。

 親の腰が曲がるからと「人骨塔」と呼ばれる授業料のため勉強を途中でやめたり、レストランや工事現場、遊興業所へ職を探してさまよい、自殺までする大学生が数知れずである。

 生活苦にさいなまれたあげく、売春の道に進んだ女性は125万人を記録している。

 かいらい一味がかかげた脆弱階層(社会的弱者)支援、保健医療システムの改善、児童青少年福祉、高齢者福祉など民生福祉の公約もすべて机上の空論になってしまった。

 特権層は病気になれば外国にまで行って治療を受けているが、絶対多数の人民は金がなくて各種の病気にかかっても病院の敷居をまたぐことができない。

 暗たんたる経済難、生活難に悲観して命を絶つ自殺者は一日平均42人で、南朝鮮の自殺率は世界1位を占める。

 そのため、南朝鮮人民は「こんにち、韓国社会で庶民は死んだ命も同然。韓国は生きている死体の集合所に変わっている」と絶叫している。


破廉恥な対国民詐欺劇

 最近、南朝鮮では、かいらい一味の主要公約の一つである「東南圏新空港建設」計画が破廉恥な対国民詐欺劇としてあらわになって各階層の怒りをかっている。

 「東南圏新空港建設」計画は、慶尚道地域の高まる航空運輸需要を満たすためにこの地域に空港を新たに建設するというもので、現かいらい執権者が2007年の「大統領」選挙の公約に打ち出したものである。

 ところが3月30日、かいらい当局は、経済的妥当性がないとの口実を設けてその公約を白紙に戻してしまった。

 南朝鮮執権者まで出て特別記者会見を開き、「国益」のために計画を変えるしかなかっただの、理解を求めるだの何のと民心を愚弄した。

 南朝鮮の主要政党と地方自治団体、市民団体をはじめ各階層は、執権者の厚顔無恥な行為に驚きを禁じ得ず、強く抗議した。さらには、ハンナラ党と所属地方自治団体長も裏切られたと憤激して直ちに謝罪し、脱党せよと迫っている。

 かいらい保守一味の対国民詐欺劇は、これだけではない。

 忠清道地域の支持票をかき集めようと世宗市の建設と科学技術研究地区の造成を推し進めると約束しておいて政権をとるなり、それを覆して変更させる茶番を打った。

 南朝鮮の江原道地域に先端医療科学地区を造成するという公約も、用地が適当でないという口実を設けて放り投げた。

 かいらい保守一味がかかげた16の主要経済政策公約のうち、ほとんどが全く履行の見込みがないものであることが判明している。

 保守一味が行ったものがあるなら、財閥に対する規制および税金措置を全面緩和、解除し、外国独占資本に市場を大きく開いたことだけである。

 かいらい一味は、人民が求めるものは躍起になってひっくり返し、人民の利益に抵触し、人民が反対するものはあくまでも推し進めている。

 大運河建設計画が、まさにその一つの実例である。

 南朝鮮を縦断する運河を建設するというこの計画は初めから、三方が海に囲まれ、縦深も深くない南朝鮮の実情で全く無益なものであるという非難の世論を浴びた。

 南朝鮮の各階層は何ともない川を掘って死んだ川にし、環境を破壊する計画であるとしてそれを即時撤回することを強く求めた。

 かいらい一味は、大運河建設計画を引き続き推し進めようとして、思いを遂げられなくなると、巧妙に「4大河川再生」と名前を変えて引き続き強行している。

 かいらい一味がどれほど詐欺を働き、民心を愚弄したなら、南朝鮮のちまたで現「政権」に対して人民の声に耳をふさいでいるといって「不通政権」、人民にうそをつくからといって「エープリルフール政権」、人民がやるなということは必ずやるといって「厄介者羊飼いの少年政権」と非難、嘲笑されているのであろうか。


民主と人権、生存権の剥奪

 かいらい一味は、「先進化」だの何のと南朝鮮を「先進国」に仲間入りさせるかのように宣伝したが、その公約もやはり、完全な欺瞞であった。

 極悪なファッショ独裁支配の復帰によって南朝鮮はこの3年間、民主と人権の廃墟地帯に、初歩的な生存の権利さえ行使できない暗黒の社会に転落した。

 「国会」も、政府も、検察と言論もすべて1人独裁の操り人形になってしまった。

 かいらい情報院をはじめ、各種の暴圧機構が大幅に強化され、政治査察が復活し、過去の軍事ファッショ独裁「政権」時代に悪名をはせた白骨団が再び登場した。

 「政府」と公共機関、メディア各社で政治的反対派が数多く粛清された。この3年間に除去、粛清された公務員は実に1万余人、公共機関員は1万9000余人に上る。

 前「政権」で合法的に組織された団体と労働組合が不法団体となり、気に障る宗教団体は異端視されて弾圧の対象となっている。

 1人独裁統治の中で政治的反対派に無慈悲な復讐が加えられて2人の元「大統領」が悲運の死を遂げる史上初となる悲劇的な事態も生じた。

 かいらい国会はこの3年間、260日間も中断され、権力の侍女になって「植物国会」「不妊国会」の汚名を着せられたし、たまに開かれれば暴力の修羅場、戦場となった。

 集会とデモ、言論の自由が全面蹂躙され、闘争の街と広場が封鎖され、かいらい政府に対して批判する人々は「赤」に仕立て上げられて迫害されている。

 この3年間、デモ鎮圧に動員されたファッショ警察の数は延べ数百万人に上り、数千人のデモ参加者が負傷し、連行された。

 生存権のための労働者の正当なたたかいも容赦なく弾圧されている。

 2009年の双竜自動車労組の組合員のスト籠城の時、ファッショ一味は実に77日間もスト現場への電気と水、ガス、食糧の供給を遮断し、数千人の重武装した警察とごろつき、ヘリまで動員して野蛮な方法で鎮圧したことで4人が死亡し、70余人が病院へ運ばれる惨事が起きた。

 南朝鮮の鉄道労組のストも、このように凄惨に鎮圧された。

 撤去民(立ち退き住民)が抗議していてファッショ警察の弾圧蛮行によって焼け死に、授業料をさげるよう求める若い女子大学生が暴圧ごろつきの群れの靴にむやみに踏みにじられており、正しいことを言った知識人と言論人の口に猿ぐつわがかまされている。

 花盛りの女優がかいらい特権層の連中や政治家の慰み者として蹂躙された恥辱を拭うことができずに命を絶ち、女性記者たちが「国会」議員からセクハラを受け、与党代表がセクハラをし、海外に駐在している者まで性スキャンダルで騒々しいのが、かいらい一味の執権が招いたこんにちの南朝鮮の現実である。

 かいらい一味の執権3年間、南朝鮮は悪名高い「維新」独裁時代をしのぐファッショと独裁の凍土に変わったし、「先進国」に上がるどころか、民主と人権の「後進国」にさらに墜落した。

 南朝鮮人民が長期の犠牲的な闘争で得られた民主化の芽がすべて踏みにじられ、初歩的な人権の痕跡さえ見付けられなくなったのは、まさに悲劇である。


北南関係の全面破綻と戦争危機の深化

 かいらい保守一味は執権3年間で、北南関係を最悪の破局へ追い込んだ。

 保守一味は、親米・事大と同族対決に狂奔して歴史的な6.15共同宣言と10.4宣言を全面否定し、両宣言によっておさめられた成果をことごとく踏みにじり、抹殺した。

 特に、「核放棄優先論」と「非核・開放・3000」を持ち出し、「北が核を放棄し、開放する前には、どんな対話や協力も行わない」として北南対話と接触をすべて遮断させ、協力事業にカンヌキをかけた。

 かいらい一味が、我々の再三の対話・平和提案に背を向けて否定することで、北南当局間で一度もまともな対話が開かれなかったし、ようやく開かれたものさえ破綻した。

 かいらい一味によって、その間和解と団結の雰囲気のなかで順調に行われてきた北南民間団体の接触と交流も中断された。

 かいらい一味は、全民族に統一の希望と喜びを与えた金剛山観光を一方的に破綻させただけでなく、北南協力事業の象徴である開城工業地区事業を窒息させようと悪辣に策動した。

 協力事業の遮断と金剛山観光中断、開城工業地区枯死策動により、数千の南朝鮮の企業が軒並み倒産の事態に直面したし、観光の恩恵を被っていた江原道高城郡の住民は直ちに生きていくことが不安定になった。

 離散家族・親戚の再会をはじめ、赤十字人道事業も、かいらい一味の誠意のない態度によってまともに実現しなかった。

 かいらい逆賊一味は、米国の反共和国制裁騒動に誰よりも先頭に立って跳ね回り、「北にびた一文、米一粒も渡らないようにすべきだ」と悪態をついたし、海外に出向いてまでそのような醜態を演じて嘲笑された。

 一方、和解と団結、交流と協力を主張する統一運動団体と民間団体、人士に対しては、ファッショ悪法である「保安法」にかけて「親北」「利敵」「スパイ」に仕立て上げ、過酷に弾圧した。

 かいらい一味は、いわゆる「自由民主主義体制下の統一」と「急変事態」の妄想にとらわれて反共和国謀略対決騒動と北侵戦争策動に極度に狂奔した。

 かいらい一味は「北人権法」をつくり、中断していた反共和国心理戦を全面的に開始しただけでなく、情報院要員と右翼のごろつきを駆り出して我が住民に対する誘引拉致と帰順工作を行うこともためらわなかった。

 かいらい好戦狂からは、「北核先制攻撃」の暴言と「戦争も辞さない」の妄言がやたらと飛び出し、主人の米国と手先との間で危険極まりない侵略的謀議が相次いで行われた。

 新たな北侵作戦計画が作成され、これを実戦に移すための北侵戦争演習がさらに頻繁になり、最新戦争装備が大々的に導入された。

 かいらい一味は、それでも足りず、米国との結託のもとに前例のない特大型謀略事件と重大な軍事的衝突事件を挑発して情勢を戦争の局面へ突っ走るようにした。

 実に、かいらい一味が働いた罪悪は数え切れない。

 南朝鮮で、これまで「政権」が何度もかわったが、現在のかいらい保守一味のような醜悪な親米・事大、同族対決狂の群れはいなかった。

 かいらい一味の執権によって、南朝鮮人民が得たものは挫折と苦痛、犠牲だけである。

 かいらい一味の執権3年を機にあふれ出た南朝鮮各階層の呪いと糾弾の声は、欺瞞と罪悪に満ちた保守「政権」に対する峻烈な断罪である。

 深刻な統治危機に直面したかいらい一味は、今、爆発直前に至った民心を収拾しようとあらゆる術策を弄して最後のあがきをしている。

 しかし、この3年間の悪政を骨に染みるほど体験した南朝鮮人民は、二度とかいらい一味に欺瞞されないであろう。

 かいらい保守一味の悲惨な終末はもはや遠くない。

 逆賊一味が民族に背を向け、ファッショ独裁と同族対決に執着すればするほど、それは自分らの破滅を早めることになるだけである。

 歴史と大勢の流れは誰も阻めないし、かいらい一味は民心の峻厳な審判を免れないであろう。
2011.4.8 朝鮮中央通信−朝鮮通信=東京




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