わが党の先軍政治は必勝不敗である
『労働新聞』『勤労者』共同論説
−1999年6月16日−

 偉大な指導者・金正日総書記が、党中央委員会で活動を始めてから35年の歳月が流れた。この道のりは、革命と建設を百戦百勝の道に導く社会主義政治の輝かしい亀鑑が創造された意義深い日々であった。

 こんにち、金正日総書記が革命と建設で具現している基本政治方式は、先軍政治である。この偉大な政治は、最悪の逆境のなかで社会主義のとりで(砦)を守り、強盛復興の新しい時代を切り開く禍を転じて福となす奇跡を創造した。現実は、先軍政冶こそ、現代社会主義政冶で提起されるすべての問題を解決できる不敗の政治であることをはっきり示している。

現代の完成された政治方式

 世界舞台に社会主義政治が出現してから長い歳月が流れた。この過程で社会主義理念を具現するためのさまざまな類型の政治方式が登場した。

 政治方式とは、政冶理念を具現するための手段と方法、体系を包括する言葉である。政治方式問題をどのように解決するかによって、政治の威力と政治制度の強固性に根本的な差異をもたらす。百数十年に達する社会主義政治史は、社会主義の本性に合う完成された政治方式を模索してきた過程であっと言える。社会主義政治史において未解決のまま残っていたこの重大な問題が、わが党の先軍政治方式によって輝かしく解決された。

 現代は、帝国主義と反帝白主勢力が最も激烈に対決している闘争の時代である。帝国主義との長期的な対決のなかで社会主義偉業を完成するには当然、軍事が重視されなければならない。

 先軍政冶方式は、軍事先行の原則にもとづいて革命と建設で提起されるすべての問題を解決し、軍隊を革命の柱として社会主義偉業全般を推し進める指導方式である。それは本質において、革命軍隊の強化をつうじて人民大衆の自主的地位を保障し、人民大衆の創造的役割を最大限に高める政治方式である。これにより、先軍政治は現代の最も威力ある理想的な政治方式となっている。

 朝鮮革命は、偉大な先軍政治で勝利し、前進してきた革命である。

 金正日総書記は次のように指摘している。
 「先軍政治は、私の基本政治方式であり、朝鮮革命を勝利へと導くための万能の宝剣です」

 わが党の先軍政治は、昨日、今日始まったものではない。革命の開拓期からこんにちにいたる我々の社会主義政治史全般がそのまま、先軍指導史であると言える。この独特な先軍政治の威力が、神聖な革命実録がつづられたこの5年間に最大の境地で発揮された。

 金日成主席の逝去後、世界の耳目は、わが党がどのような政治をおこなうかに集中した。こうした時期に、金正日総書記は、主席の最大の道産である我々式社会主義を固守せんとする鉄の信念をもって、先軍革命指導の道を歩みつづけた。それは決して、当面の情勢だけを念頭においた戦術的措置ではなかった。

 金正日総書記は、超人的な意志と精力でチュチェ83(1994)年8月から今年5月までだけでも、約5万キロに達する軍現地指導の道を歩みつづけてきた。金正日総書記の5年の革命実録は、雪の日も雨の日も変れることなく数多くの軍部隊と工場、企業所、農村を訪ね、我々の国防力と全般的国力を打ちかためてきた先軍革命指導の歴史である。その大いなる労苦と心血があったので、「苦難の行軍」のすべての試練が克服され、禍が福に転じたのである。先軍政治により我々は、帝国主義の強敵との対決で勝利し、強盛復興の新時代を迎えることができた。5年が過ぎたこんにち、わが人民は、先軍政治の道を断固選択したわが党の決心が、至極正当であったことをいっそう深く実感している。

 偉大な現実を創造した政治は、時代の脚光をあびるものである。世界の政治界はいま、社会主義政治史に初めて出現した先軍政治方式に大きな注目をはらっている。こんにちにいたり、先軍政治が時代の趨勢にも合致し、社会主義の本性にも全的に符合する完成された政治方式であることが明白になった。

 わが党の先軍政治は、人民大衆を中心において駆使する最も人民的な政治である。

 社会主義政治の使命は、人民大衆の自主性を徹底的に擁護し、実現することにある。人民大衆の自主的要求と利益にもとる政治は、いかなる場合にも正しい政治とはなりえない。

 わが党の先軍政治は、軍隊はすなわち党であり、人民であり、国家であるという革命哲学にもとづいている。革命軍隊と人民大衆の根本的利益と利害関係、志向と念願は、完全に一致する。軍隊を重視するということは人民を重視するということであり、軍隊を革命の柱とするということは人民大衆を革命の主人とするということである。これは、支配と暴圧の手段ではなく、人民のなかで生まれ、人民に服務するわが軍隊によってのみ可能なことである。

 人民大衆の創造的威力は無限である。そのつきることのない力を最大限に発動させるには、人民が革命軍隊を鑑として見習い、全社会に革命軍隊の闘争精神と気風があれるようにすべきである。これを解決するのが、先軍政治である。真に人民のために、人民に依拠する政冶は当然、先軍政治とならなければならない。

 帝国主義者は歴史的に、社会主義諸国が実施する国防重視が、人民の利益に背くかのように事実を歪めてきた。甚だしくは彼らは、軍事を重視する社会主義政治を「軍権政治」と悪辣に誹謗してきた。これは、軍隊と人民が完全に敵対関係にある資本主義国でのみ適用する論理である。社会主義のもとでは、軍事を強化する道が愛民の道であり、愛族の道である。銃をぬきにして人民の安らぎも幸福も考えられない。

 我々は、軍事を重視するということを誰にも隠そうとはしない。それは、軍事が人民の運命を守り、最後まで責任をもつ以民為天の崇高な事業だからである。正々堂々と軍事重視を主張するわが党の立場は、これからも変わらない。

 わが党の先軍政治は、主体的な力で革命の前途を切り開いていく最も自主的な政治である。

 自主は、国と人民の生命であり、革命の生命である。社会主義は自主であって、決して隷属とはなりえない。現代の最も理想的な政治が、自主政治になるべきだということは言うまでもない。

 主体的力量で国と人民の運命を自主的に切り開いていくうえで、軍事は、特出した役割を果たす。誰の圧力にも動じることなく自主性を主張する政治的胆力も、革命の前途を主動的に開いていく政治的決断力も軍事的力から出てくる。軍事がしっかりしていれば他人の機嫌をうかがうことも、他人に驚かされることもない。自衛があってこそ、自主もあり、自立もある。

 こんにちの複雑多端な世界で自己の自主的信念を最後まで固守するということは、言うほどたやすいことではない。平時には騒々しく自主を叫んでいても、大国が軍事的圧力を加えると屈従を甘受する例も少なくない。これは、信念のない空言政治である。自主は、言葉とスローガンによってではなく、銃によって固守される。社会主義政治が名実ともに自主的な政治となるには、軍事を押し立て、軍事的力量を極力かためる先軍政治となるべきだということ、これが20世紀の社会主義政治史が残した深刻な教訓である。

 わが党の先軍政治は、革命の未来を保証する先見の明ある政治である。

 革命は銃によって開拓され、銃によって前進し勝利する。銃の役割は、社会主義政権を打ち建てるときも絶対的であり、社会主義偉業を前進させ、完成させる時期にも絶対的である。このように革命の未来を予見するとき、社会主義政治は一貫して先軍政冶とならなければならない。

 社会主義政治において軍事問題を近視眼的に見ることは、非常に危険な要素である。情勢が緊張すれば軍事を強化し、情勢が緩和すると軍事を弱め、社会的・経済的課題が前面に提起されると国防をないがしろにすることは、社会主義政治のもとでは許されない。それは社会主義の墓を掘る道である。

 昔から「千日養兵一日用兵」という言葉がある。先見の明ある政治家は、常に将来ありうる事態まで予見して軍事に力を入れるものである。経済は停滞状態に陥っても再び立て直せるが、軍事がそうなると国家百年大計の基盤が崩れてしまう。先軍の原則が具現される革命は、前途洋々たる革命である。

 人類は遠からず21世紀を迎える。20世紀の社会主義政治史で最も誇らしい成果の一つは、革命の未来を保証する先軍政冶方式が創造されたことである。この独創的な政治方式は、21世紀にも現代の完成された政治方式として光を放つであろう。

帝国主義との対決で連戦連勝する不敗の政治

 社会主義偉業は、必然的に帝国主義との熾烈な対決をともなう。社会主義政治の威力は何よりも、帝国主義の侵略策動を粉砕して社会主義を立派に守ることで発揮されなければならない。

 わが党の社会主義政治史は、帝国主義との対決で連戦連勝した歴史として刻まれている。この5年間、我々は厳しい試練を経たが、帝国主義との軍事的対決でも勝利し、思想的対決と政治的・外交的対決でも勝利した。金正日総書記の神聖な5年の革命実録は、比類なき胆力と意志で帝国主義者に連続打肇を加え、逃れることのできない窮地に追い込んだ勝利の記録である。

 こんにち、世界の革命的人民が金正日総書記の先軍政治について、反革命の逆風を果敢に突破して必ず勝利する攻撃型の政治と評しているのは決して理由のないことではない。

 わが党の先軍政治は、帝国主義との深刻な思想的対決を勝利へと導く威力ある政治である。

 帝国主義との思想的対決は、力の対決に劣らない厳しい闘争である。この先鋭な対決戦で勝利するには、革命性が強く、思想的信念が透徹した前衛部隊が存在しなければならない。その担い手がまさに革命軍隊である。

 軍隊が思想的に武装解除されれば、社会主義の支柱が崩れてしまう。例え、人民が政治的、思想的に準備されていなくても、軍隊がしっかりしていれば社会主義は崩壊しない。東欧諸国で社会主義が瓦解した過程がそれを証明している。社会主義の思想的とりでを守る秘訣は他にあるのではない。革命の軍隊をまず思想の強軍、信念の強軍に育てあげ、それにもとづいて全人民を社会主義思想で武装させるとき、思想の陣地が鉄壁のごとくかためられる。

 金正日総書記はこの5年間、人民軍隊の党政治・思想活動に大きな力をそそいできた。金正日総書記は、人民軍部隊を訪れるたびに、まず軍人の思想状態を了解し、忠実性教育と階級教育、社会主義的愛国主義教育をはじめ、軍人教育において提起されるあらゆる問題について全面的に指針を示した。金正日総書記の先軍革命指導は、このように思想活動先行の政治原理で一貫している。この革命的指導が世界にまたとない思想の強軍、信念の強軍を生んだのである。

 帝国主義者はいま、我々式社会主義を瓦解させるためかつてなく思想・文化的浸透に血道をあげている。

 しかし、領袖決死擁護精神と社会主義に対する信念で武装したわが人民軍軍人の思想精神世界は、より崇高な境地に違している。軍隊で創造された革命的軍人精神で呼吸し思考するわが人民も、腐敗したブルジョア思想・文化を断固排撃している。帝国主義の黄色文化が卵を生みつける前に萌芽の段階で粉砕されているのが、人民軍隊が革命の柱となっている共和国社会の誇らしい現実である。

 元来、軍隊は武力で祖国の安全を守る使命を担って誕生した。しかし、わが国では革命軍隊が祖国防衛の担い手としてだけでなく、思想戦線を守る第一旗手となっている。人民軍隊がいるかぎり、帝国主義者のいかなる反動的思想攻勢も無力なものとなろう。

 わが党の先軍政治は、帝国主義との軍事的対決で百戦百勝できる無敵必勝の政治である。

 金正日総書記は次のように措摘している。
 「帝国主義者が、わが国を圧殺するためにあらゆる策動をこらしている状況において、軍事を重視し国の防衛力を強化しなければ、わが人民が再び帝国主義者の奴隷になりかねません」

 軍事的対決は、帝国主義との対決において最も激烈な形態を帯びている。それは、帝国主義の植民地奴隷になるか、自主的人民として生きるかという生死決噺のたたかいである。

 冷戦が終息したいま、帝国主義者はますます強盗的な力の論理に執着している。政治的・外交的方法で侵略的野望を実現できなければ、すぐさま横暴な軍事的攻撃に移行するのが帝国主義者の常套手段となっている。ここには、国際的な道義や慣例、公認された国際法もつうじない。軍事万能の力の論理を狂信する帝国主義者に、理性を望むことほど愚かなことはない。狂犬は、こん棒で対処しなければならない。力には力で対決し、傲慢な武力行使には無慈悲な懲罰でこたえるのが、国と民族の運命を守る道である。

 金正日総書記は、精力的な先軍革命指導で帝国主義者との軍事的対決において百戦百勝しうる強固な軍事的土台を築いた。五聖山と大徳山をはじめ、多くの最前方指揮所から軍需工業基地にいたるまで親しく訪ねて、国防建設のすべての問題を現地で解決していく金正日総書記の指導は、わが国の軍力を最高のレベルに高めた生命水であった。この過程でわが人民軍隊は、全軍に革命的指導体系と軍風が確立され、強力な攻撃手段と防御手段をすべて備えた一当百、一当千の強軍に育った。

 こんにち、我々の強力な軍力は、敵の反共和国侵略策動を断固粉砕する鋭い剣となっている。人民軍隊の威力が無限であるからこそ、我々は帝国主義者が無謀な核騒動で情勢を戦争瀬戸際に追いこんだときも、第2の朝鮮侵略戦争計画である「5027七作戦計画」を強行しようとしたときも、敵の挑戦を断固阻止し、破綻させることができた。「世界の唯一超大国」を自任する強敵に、一発の弾も撃つことなく勝利したのは、わが党の先軍政冶の威力に対する明日な誇示となる。

 わが党の先軍政治は、帝国主義との政治的・外交的対決で決定的な勝利を保証する有力な政治である。

 外交戦は、単に言葉と言葉、頭脳と頭脳のたたかいではない。巧みな外交の背景には、政治的、軍事的、経済的な力がある。

 革命的な党と人民が、帝国主義との政活的・外交的対決で常に堅持すべき立場は、寸毫も譲ることなく革命の根本的利益を固守する強硬な姿勢である。奸悪な帝国主義との外交戦では、一歩の譲歩が百歩、千歩の譲歩をきたす。国際政治史には、帝国主義の強圧に屈して一歩後退したために神聖な自主的確利を侵害され、あげくには革命の獲得物を残らず奪われたことが少なくなかった。強硬な自主外交は、望んだからといって実現するものではない。熾烈な外交戦で威力を発揮する最後のカードは、常にみずからの強固な政治的、軍事的を潜在力であり、ここから生まれる必勝の信念である。

 こんにち、わが党の先軍政治は敵との外交戦で必勝の保証となっている。数十年間の厳しい闘争のなかで築かれた我々の自衛的国防力は、帝国主義者に大きな恐怖を与えている。まさに戦争が勃発するか否かの一触即発の時期に朝・米基本合意文が採択され、多岐にわたる外交戦で大きな成果をおさめることができたのは、全的に偉大な金正日将軍の先見の明ある先軍政治があったからである。我々は、いかなる威嚇、恐喝にもびくともせず、言うべきことは言いつつ、今後も帝国主義に強硬に立ち向かうであろう。

 社会主義と帝国主義の対決はとりもなおさず、正義と不義の対決である。帝国主義を打ち負かしてこそ、社会主義が正義の偉業として光を放つことができる。その唯一無二の宝剣が先軍政治である。わが党の先軍政治は、帝国主義の独断と専横を打ち砕き、人類の良心と社会主義を守る正義の政治として永遠にその威力をとどろかせるであろう。

強盛復興の新時代を開く賢明な政治

 この5年間の先軍革命指導史を振り返って最も誇らしいことは、この日々に強盛大国建設の跳躍台がしっかり築かれたことである。

 先軍政治は、単に帝国主義との対決戦でのみ威力を発揮するわけではない。単に軍事のための軍事、国防力強化のための政治ではなく、国の全般的な国力を最上のレベルに高める政治が、まさに先軍政治である。こうしたことから先軍政治は、革命と建設のいかに困難な課題も解決しうる万能の政治、一石多鳥の賢明な政治と呼ばれている。

 わが党の先軍政治は、社会主義社会の強固な基盤を築く威力ある武器である。

 金正日総書記は次のように指摘している。
 「革命的軍人精神にもとづく軍隊と人民の思想と闘争気風の一致、これが軍民一致思想の本質であり、我々の社会の基盤です」

 国力が強い国とは、基盤がしっかりした国である。政治の賢明さは、社会の基盤、社会的・政治的地盤を鉄壁にかためるところにあらわれる。歴史の教訓は、強大な軍事力と膨大な経済的潜在力をもった大国であっても、社会的・政治的地盤が強国でなければ崩壊するほかないということを示している。

 社会主義社会の基盤が最も強固なものとなるには、軍隊と人民が党のまわりに一心団結しなければならない。軍隊と人民は、社会主義社会を支える礎石であり、社会主義を守る二大力量である。軍隊と人民が一体となって党と領袖の指導を奉じていくとき、最も包括的かつ強固な社会的・政治的地盤が形成される。これが、先軍革命哲学によって明らかにされた革命の公式である。

 金正日総書記の先軍政治によってこんにち、わが国では、軍民一致が非常に高いレベルに達した。人民軍隊のなかで創造された革命的軍人精神、領袖決死擁護精神が全人民的な思想感情となり、軍隊の仕事ぶりと闘争気風、道徳と文化が社会に絶え間なく流れこんでいる。軍隊と人民が、互いに愛し援護し合うだけでなく、彼らの間に思想の一致、闘争気風の一致が保障されているのが、我々の社会の真の姿である。

 根がしっかりした木は、絶対に揺るがない。軍民一致が強いからこそわが革命隊伍は強く、我々の社会は健全なのである。軍民の渾然一体こそ我々の社会の基礎であり、社会の発展を絶えず推進させる活力の源である。この偉大な軍民一致の威力をもって我々は、この地に必ず社会主義強盛大国を建設するであろう。

 先軍政治は、社会主義政権を絶え間なく強固にし、発展させる威力ある担保である。

 元来、政権と銃は不可分に結びついている。銃口から政権が生まれるという名言は、政権建設において革命武力が果たす役割をどれほど雄弁に物語っていることか。

 我々の政権建設史はすなわち、先軍政治の歴史であった。わが国では、党と政権が創建されるに先立ち、軍隊がまず建設された。抗日の血のにじむ闘争のなかで強化発展した強力な革命軍隊があったので、解放後、いち早く党創建の偉業が実現し、わが共和国を創建することができた。先軍革命指導のこの高貴な伝統が輝かしく継承されているので、我々の社会主義政権がいかなる風波のなかでも揺るぐことのない最も強固な革命政権となっているのである。

 金正日総書記の先軍政治のもとでこの5年間、我々の国家社会制度は著しく強固になった。国のすべての政治的、軍事的、経済的力量を統率、指揮することができるよう国防委員会の地位と権能が強化されたことは、祖国の明るい前途を保証する画期的な事変となった。軍事重視の我々の国家機構体系は、無敵の軍事力に依拠して国の政治的自主権をしっかり保証し、経済発展と国の復興を力強く推し進める最も優れた我々式の政治体制である。新しい国家機構体系が確立されたことでわが人民政権は、人民大衆の自主的権利の代表者、創造的能力の組織者、人民生活を受け持つ戸主としての役割をいっそう立派に遂行できるようになった。

 政権が政治を実現する基本手段であるならば、軍隊は政権を守る基本手段である。現実は、軍重視の方向に進んでこそ社会主義政権の政治的・経済的・軍事的土台が鉄壁のごとくかためられるということを示している。先軍政治は、我々の人民政権をさらに活力ある強力な社会主義、共産主義建設の武器に強化発展させるであろう。

 わが党の先軍政治は、社会主義建設で新たな飛躍を起こす原動力である。

 こんにち、社会主義強盛大国建設で重要なことは、我々の経済を立て直して、近い将来にわが国を経済強国の地位に引き上げることである。この壮大な課題は、先軍政治をとおしてのみ実現することができる。

 一時、社会主義の背信者らは、国防に力を注げば経済が停滞し社会発展が遅れると言って、国の国防力を系統的に弱めた。これは、軍隊を単に物質的富の消費者であるとする誤った観点にもとづくものである。軍隊が強力であってこそ経済建設の平和的条件が保証される。革命軍隊は、革命の主力軍、突撃隊として社会主義建設の困難な課題も遂行し、人民を英雄的偉勲へと呼び起こす。先軍政治で失うものは沈滞と停滞であり、得るものは飛躍と高揚、民族の復興である。

 金正日総書記は、人民軍隊が強盛大国建設の第一の柱であるとかたく信じ、社会主義建設の最も困難かつ要となる戦線で突破口を開くよう賢明に導いてきた。また、全人民が不可能を知らぬ人民軍隊の決死貫徹の精神、自力更生の精神で経済的難関を克服するように導いた。安辺青年発電所をはじめ、大記念碑的な創造物が各地に建てられ、経済が活性化の道に入り、我々の技術、我々の資源、我々の力で初の人工衛星が成功裏に打ち上げられたことは、先軍政治の威力を誇示するものである。

 帝国主義者は、歴史的にわが国の惰勢を緊張させようと意図的に策動してきた。その裏面には、我々が経済建設に大きな力を注げないようにして、我々の社会主義がおのずと崩壊するようにしようとの下心があった。しかし、帝国主義者がいかに情勢を激化させても、我々の経済は窒息しなかったし、我々式社会主義も崩れはしなかった。むしろ、進退両難に陥ったのは帝国主義者たちである。我々は、これからも先軍革命路線で、敵の我々式社会主義の「危機説」、「崩壊説」を果敢に打ち砕き、民族経済を立派に復興し繁栄させるであろう。

 金日成主席の卓越した先軍指導が二度の最も激しい破壊のなかから社会主義朝鮮を蘇らせたとすれば、金正日総書記の先軍政治は最も困難な逆境のなかでこの地に強盛復興の新時代を切り開いた。その輝かしい動線は、我々の社会主義建設史に永遠に刻まれるであろう。

朝鮮革命は先軍政治によって永遠に勝利するであろう

 先軍革命の道は、まだ誰も歩んだことのない前人未到の道である。しかし、この道は革命の終着点につながる必勝の道である。我々は、先軍政治がこれからも我々の革命と現代の自主偉業を遂行するうえでつきることのない威力を発揮するものと確信している。

 先軍政治の、永遠の生命力は人民大衆の絶対的な支持にある。

 人民大衆は、政治の主人であり、その具現者、貫徹者である。人民のなかに根ざし、人民自身のものとなった政治が真に威力あり生命力ある政治である。

 わが人民は、党に従って歩んできた革命の長い道のりのなかで、党の先軍政治の偉大さを肌で実感した人民である。わが人民は、金正日総書記が無敵の強軍を率いて禍を福に変えるたびに、必勝の信念と未来に対する楽観を胸深く刻んできた。わが党の先軍政治がなければ祖国も革命もないというのが、わが人民の信念の声である。

 こんにち、世界には人民から遊離し、人民から見捨てられた政治が横行している。わが党の先軍政治のように、人民を心酔させ、魂をとらえる政治を世界のどこにも見いだすことはできない。

 わが人民は、軍力が弱かったために亡国の民に転落した苦い歴史ももっており、強力な銃で帝国主義を打ち負かした栄光の歴史も有している。銃を愛し、銃と運命を最後までともにしようとするのは、わが人民が骨と肉に刻んだ信条である。

 わが人民と人民軍将兵は、絶対に革命の銃を放さず、先軍革命の一路を最後まで歩むであろう。

 わが党の先軍政治の永遠の生命力は、指導者の特出した資質にある。

 政治方式は、政治家の思想と品格の反映である。政治方式の威力は結局、政治家の資質と手腕にかかっている。

 先軍政治方式は、誰かが模倣したからといって実現できるものではない。先軍政治方式は、政治と軍事を有機的に結合させていく新しい形態の政治方式である。それは、政治にも万能であり、軍事にも万能であり、経済・文化にも万能である卓越した政治家によってのみ具現することができる。

 金正日総書記は、現代が渇望する将軍型の政治家の最高亀鑑である。鋭い政治的感覚と非凡な軍事的英知、全党、全軍、全人民を一糸乱れず動かすことのできる優れた組織的手腕と領軍術、無比の胆力と決断力、政治と軍事などあらゆる分野に精通した該博な知識をすべて備えているのが、我々の金正日総書記である。金正日将軍にとって、軍建設と社会主義建設で提起されるいかなる問題にも不可能などありえない。文武を兼備した金正日将軍の偉大さを抜きにして、この地に無敵の軍事力に依拠して百戦百勝する先軍政治の新たな歴史が切り開かれたことについて考えることはできない。先軍政治こそ、金正日総書記の傑出した偉人像が集約されている偉大な革命指導方式であり、金正日将軍の名前にのみ結びつけることのできる独特な金正日式政治方式である。

 銃口で開拓されたチュチェの革命偉業を銃口で最後まで完成せんとの金正日総書記の決心は、確固不動であり、永遠に不変である。

 わが党の社会主義政治史は、これまでと同様にこれからも先軍政治の勝利の歴史で彩られるであろう。

 こんにち、我々の前にはチュチェ革命の新時代がさん然と開かれている。こんにちの時代は、誰もが金正日将軍の戦士、弟子にふさわしく、わが党の先軍政治を忠孝一心で奉じていくことを求めている。

 金正日総書記は次のように指摘している。
 「銃が強力であってこそ、わが人民が血を流して得た革命の獲得物を保衛し、主席が開拓したチュチェの革命偉業を完成することができます」

 我々は、先軍革命路線を朝鮮革命の戦略的路線として一貫して堅持すべきである。

 軍事を優先させることは戦術的問題ではなく、革命の運命と前途にかかわる戦略的な問題である。情勢が緊張しようと、緩和しようと関係なく、堅持すべきはまさに先軍革命路線である。帝国主義者は、自己の侵略的野望を実現するためときには「宥和」政策を使うこともあり、「強硬」政策に出ることもある。しかし、我々は情勢がどのように展開しようとも、寸毫も揺れることなく軍事をしっかり掌握していかなければならない。先軍革命原則からの脱線はすなわち死を意味する。

 革命をおこなうわが人民には、さ細な安逸や気のゆるみも、ブルジョア平和主義のわずかな要素もあってはならない。人民軍隊では、領袖決死擁護のスローガンをひきつづき高くかかげて全軍をこんにちの呉仲洽連隊につくるべきであり、革命的領軍体系と軍風をさらにしつかり確立し、どこからどんな風が吹こうとも戦闘準備を徹底的に整えなければならない。すべての党員と勤労者は、革命的戦争観点でしっかり武装し、軍事を誠実に学び、全土を小汪清のような難攻不落の要塞にかためなければならない。軍民一致の伝統的美風をいっそう高く発揮し、軍民の団結した威力で帝国主義者の挑戦を断固打ち砕くべきである。

 党および国家活動、社会生活のすべての分野で軍重視思想を徹底的に具現しなければならない。

 こんにち、わが国では、全国家的、全社会的に人民軍隊をもり立てて国の防衛力強化に最善をつくす気風が確立されている。

 これは、我々の革命の前途のために非常によいことである。こんにち、我々の社会にみちあふれる軍事重視の気風は、金正日総書記の先軍政治を支える礎石となり、手足とならんとするわが人民の忠孝心の明確なあらわれである。

 すべての党および国家経済機関では、軍事事業と関連した課題を無条件で徹底的に執行する気風を打ち立てなければならない。経済建設と国防建設を並行させるという、わが党の戦略的路線を徹底的に具現しなければならない。強力な国防力を保証する我々式経済構造を積極的に活用しなければならない。誰もが人民軍隊の闘争精神と気風を見習い、革命的軍人精神で第2の千里馬大進軍を力強く進めなければならない。

 我々が進むべき革命の道は遠く険しく、我々の前には依然として難関と試練が横たわっている。しかし、最後の勝利は先軍革命の一路を進むわが党と人民にある。

 偉大な先軍革命路線があり、敬愛する金正日総書記の洗練された指導があるかぎり、金日成朝鮮の尊厳と威容は世界にとどろき、この地には必ず社会主義強盛大国が打ち建てられるであろう。
                                                



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