金 正 恩

新 年 の 辞
−2015年1月1日− 


【平壌1月1日発朝鮮中央通信】朝鮮労働党第1書記、共和国国防委員会第1委員長、朝鮮人民軍最高司令官である金正恩元帥が新年2015年に際して述べた新年の辞の全文は、次のとおり。


 親愛なる同志のみなさん!

 我々は勝利の信念をもって飛躍し前進する偉大な朝鮮の気概と威容を誇示した2014年を送り、希望に満ちた2015年の新春を迎えました。

 わたしは、すべての人民軍将兵と人民の限りない忠誠心をこめて、朝鮮人民の永遠なる領袖でありチュチェの太陽である金日成同志と金正日同志に慎んで最も崇高な敬意と新年の挨拶を送るものです。

 わたしは、革命的信念と愛国心をもって祖国の尊厳と隆盛繁栄のために献身している人民軍将兵と人民に新年の挨拶を送るとともに、全国の家庭にあたたかい情があふれ、かわいいわれらの子供たちにより明るい未来があるよう祈ります。

 新年を迎えて、民族の和合と祖国統一のためにたたかっている南の同胞と海外同胞、そして自主と平和を志向する世界の進歩的人民と外国の友人たちに挨拶を送ります。

 昨年は、党の指導のもとに強盛国家建設のすべての部門で最後の勝利を早めるための土台を打ちかため、朝鮮の不抜の威力を轟かせた輝かしい勝利の年でした。

 昨年、党と人民大衆の渾然一体がさらに強固になり、革命隊伍の純潔性と威力がさらに強化されました。

 人民軍将兵と人民の間で金日成同志と金正日同志に対するつきせぬ慕情が日ごとに募り、金日成同志と金正日同志の構想と念願を実現しようという忠誠心と徳義心が強く発現されました。わが党の人民愛、次代愛の政治と科学重視、教育重視の政策が現実に具現されて、党に対する人民の信頼が深まり、我々の一心団結が強固になりました。白頭山地区の革命戦跡踏査を通じての革命伝統教育の熱風の中で、全軍と全社会に白頭の精神と気概が脈打ち、聖なるチュチェの革命偉業をあくまで達成するという信念と意志が溶岩のように沸き立ちました。

 昨年、人民軍の戦闘力が一段と強化され、国防力が打ちかためられました。

 人民軍で政治・思想活動を強力に展開し、実戦訓練の熱風を巻き起こし、すべての指揮官、兵士と軍種、兵種部隊が思想と信念の強者、いかなる状況や条件のもとでも作戦・戦闘任務を立派に遂行できる無敵の強兵となりました。全軍に鉄の軍紀を確立し、軍人生活を改善するうえでかつてない成果をおさめました。国防工業部門では、朝鮮式の多様な軍事的打撃手段を開発、完成して革命武力の質的強化に大いに寄与しました。


 昨年、軍民共同作戦によって社会主義経済強国と文明国の建設において大きな前進を遂げました。

 困難な環境と不利な条件のもとでも、昨年、農業、水産、化学、石炭部門をはじめ、各部門で生産的高揚が起こり、経済強国建設と人民生活向上の明るい展望を開きました。建設部門では朝鮮速度創造の火の手を上げ、衛星科学者住宅地区、金策工業総合大学教育者住宅、延豊科学者休養所、10月8日工場をはじめ、チュチェ建築の基準、標準となる数多くの記念碑的建造物を築くことによって、美しい理想を実現していく朝鮮の姿を実際に見せました。富強な祖国の建設に参加した人民軍将兵は、決死貫徹の精神と「一当百」の気概によって生産と建設、近代化の実現において突破口を開き、立派なモデル単位を創造しました。

 わが国のスポーツ選手は、第17回アジア競技大会と世界選手権大会で朝鮮式の戦法を用いて頑強にたたかって祖国の栄誉を轟かせ、社会主義防衛戦に立ち上がった人民軍将兵と人民を大きく励ましました。

 昨年おさめた我々のすべての勝利と貴重な成果は、党の賢明な指導と、党のまわりにかたく結束した全軍隊と人民の燃えるような愛国衷情と献身的闘争のたまものです。

 わたしは、チュチェの革命偉業、先軍革命偉業に対する確固たる信念をもち、頑強な闘争を展開して昨年を誇るべき偉勲と変革の年として輝かせるのに貢献したすべての人民軍将兵と人民に熱い感謝を送ります。

 同志のみなさん!

 新しい年2015年は、祖国解放70周年と朝鮮労働党創立70周年に当たる非常に意義深い年です。

 この意義深い新年を迎えて朝鮮人民は、金日成同志と金正日同志の賢明な指導のもとに、ひたすら輝かしい勝利の道を歩んできたわが党と祖国の過ぐる70年の栄光に満ちた歴史を大きな誇りと自負をもって振り返っており、党の指導にしたがって白頭で切り開かれたチュチェ革命の最後の勝利を得るという確信と楽観に満ちています。


我々は今年、白頭の革命精神と気概をもって敵対勢力の挑戦と策動を断固粉砕し、社会主義防衛戦と強盛国家建設のすべての部門で勝利の砲声を高く轟かせて、祖国解放と党創立70周年を革命的大慶事として輝かせなければなりません。

 「ともに白頭の革命精神をもって最後の勝利を早めるための総攻撃戦に立ち上がろう!」というスローガンを高く掲げ、全軍隊と人民が10月の大祝典場に向かって力走しなければなりません。我々は白頭の精神と気概をもち、思想と銃剣、科学技術の威力によって社会主義のわが祖国の尊厳と富強・繁栄のための総攻撃戦で栄えある勝利者にならなければなりません。

 今年我々は、社会主義政治・思想強国の不抜の威力をさらに強化していくでしょう。

 我々は、千万年の歳月が流れても変わることなく金日成同志と金正日同志をチュチェの太陽として高く仰ぎ、金日成同志と金正日同志の不滅の革命業績を固守し、とわに輝かせていかなければなりません。

 党創立70周年を迎える今年、朝鮮人民のすべての勝利の組織者であり導き手である党の指導力と戦闘力を強化するうえで新たな里程標をもたらさなければなりません。

 党の唯一的指導体系を確立する活動を絶えず深化させて、全党が党中央と思想も呼吸も歩みもともにするようにしなければなりません。すべての党組織は、党の路線と政策の貫徹を党活動の基本としてとらえ、党の政策をどれも取り落とすことなく無条件にあくまで貫徹しなければなりません。

 母なる党の本性に合わせて党活動全般を人民大衆第一主義で一貫させて、全党に人民を尊重し、人民を愛し、人民に依拠する気風がみなぎり、党活動の主力が人民生活の向上に向けられるようにすべきです。すべての党組織と党活動家は権柄と官僚主義を徹底的に克服し、人民を温かく見守り導いて、彼らがみなわが党を母として信じて頼り、最後まで党と運命をともにするようにしなければなりません。

 党の強力な武器である思想をとらえ、思想活動を攻撃的に展開して、朝鮮革命の思想的陣地を鉄桶のように打ちかためていくべきです。偉大性教育と金正日的愛国主義教育、信念教育、反帝・階級教育、道徳教育を強化して、すべての党員と軍人、勤労者を先軍革命闘士に鍛えあげ、祖国防衛と強盛国家建設の各戦闘場で愛国衷情の炎が燃え上がり、創造と革新の熱風が巻き起こるようにすべきです。

 我々は今年、革命武力の建設と国防力の強化において新たな転換をもたらし、軍事強国の威力をさらに高めるべきです。

 人民軍では、全軍に党の唯一的指揮体系を確立し、呉仲洽第7連隊称号獲得運動と近衛部隊運動を力強く展開して、党が提示した軍事力強化の4大戦略的路線と3大課題を貫徹しなければなりません。戦闘政治訓練において形式主義、マンネリズムを排撃し、訓練の内容と方法を絶えず改善して訓練の質向上において転換をもたらすとともに、敵のいかなる挑発策動も一撃のもとに粉砕できるように万全の戦闘準備を整えなければなりません。人民軍の給養活動に画期的転換をもたらして軍人たちにより立派な生活条件を整え、すべての大隊、すべての中隊を最精鋭戦闘隊伍、党中央委員会の庭とつながっている兵士たちの懐かしい故郷の村、故郷の家のようにつくり上げるべきです。人民軍は党の富強な祖国建設構想を体し、今後も党の思想貫徹戦、党政策擁護戦で先駆者、手本にならなければなりません。

 現下の情勢の要求に即して朝鮮人民内務軍の将兵は、領袖防衛、制度防衛、人民防衛の刃を研ぎ澄まし、労農赤衛軍、赤の青年近衛隊は戦闘政治訓練を実戦と同様に行って戦闘力を強化し、自分の道と郡、自分の郷土を自力で守ることができるように全人民抗戦の準備に万全を期するべきです。

 国防工業部門では、党の並進路線を貫徹して軍需生産の主体化、近代化、科学化を推進し、朝鮮式の強力な最先端武力装備を大いに開発し、さらに完成させていくべきです。

 今年、我々は科学技術を確固として優先させ、社会主義経済強国、文明国の建設に転換をもたらさなければなりません。

 科学技術の力ですべての部門を速やかに発展させ、人民の楽園を築くことはわが党の決心であり意志です。科学部門が社会主義強盛国家建設の先頭に立ってひた走りに走り、高い自主精神と科学技術の威力によって敵の悪辣な制裁策動を打ち砕き、すべての経済部門が速やかに前進するようにしなければなりません。科学研究部門が最先端突破戦を強力に展開して、経済の発展と国防力の強化、人民生活の向上に寄与する価値ある研究成果を多く出すべきです。すべての部門、すべての単位が科学技術を生命とみなし、朝鮮式の近代化、情報化を積極的に推進し、幹部と勤労者の科学技術の水準を高め、科学技術に依拠してすべての活動を強力に推し進めるべきです。

 我々は、既存の自立経済の土台とあらゆる潜在力を最大限に動員して、人民生活の向上と経済強国建設に画期的転換をもたらさなければなりません。

 意義深い今年、人民生活の向上において転換をもたらさなければなりません。

 農業と畜産業、水産業を3本の柱とし、人民の食の問題を解決し、食生活水準を一段と高めなければなりません。

 農業部門では節水農法をはじめ、科学的な農法を大いに取り入れ、営農物資を十分に供給し、生産の手配と指導を実情に即して行い、不利な自然条件を克服し、穀物生産目標を超過達成しなければなりません。全国各地に設けた畜産基地と養魚基地、温室とキノコ生産基地で生産を正常化して、人民に実益が施されるようにすべきです。党の構想どおり洗浦地区畜産基地の建設を力強く推し進め、畜産物の生産と基地運営の準備を着実に進めなければなりません。水産部門では、黄金の海の新しい歴史を創造した人民軍の闘争気風を見習って水産業を画期的に盛り立て、大漁をもたらすことによって人民の食卓に海の香りがただようようにすべきです。

 軽工業部門では、人民に対し担った責任と任務を深く自覚し、自力で立ち上がるための策略を立て、中央と地方の軽工業工場の生産を正常化し、人民と学生、生徒、子供たちにいろいろな良質の消費財と文房具、子供向けの食品がより多く行き渡るようにすべきです。

 人民経済の基本動力である電力問題の解決に大きな力を入れ、先行部門と重要な工業部門を盛り立てるためのたたかいを力強く展開しなければなりません。

 昨年、石炭工業部門と各火力発電所で革新を起こした勢いで、石炭と電力の生産を増やし、電力を極力節約するたたかいを展開して、当面の電力需要を満たすとともに、電力問題を将来的に解決するための現実性のある対策を立てなければなりません。我々の技術、我々の資源に拠って金属工業、化学工業をはじめ基幹工業部門を発展させ、鉄道運輸を盛り立て、すべての経済部門が活気づいて円滑に進むようにしなければなりません。対外経済関係を多角的に発展させ、元山――金剛山国際観光地帯をはじめ、経済開発区の開発を積極的に推進すべきです。

 建設部門では、朝鮮速度創造の熱風を巻き起こし、発電所と工場、教育・文化施設と住宅を労働党時代の記念碑的建造物として建設しなければなりません。清川江階段式発電所と高山果樹農場、未来科学者通りをはじめ重要な建設対象を立派に完成して10月の大祝典を輝かしく飾らなければなりません。

 戦後に復興建設をした時のように、全党、全軍、全人民が奮い立って山林復旧の闘争を力強く繰り広げ、祖国の山を青々と生い茂る黄金の山に変えなければなりません。すべての部門で樹林化、園林化、果樹園化を実現するための活動を一貫して推進し、平壌市と道・市・郡所在地、職場、村落をより文化的に整備し、日常的に維持し管理しなければなりません。

 すべての経済部門と単位で経営戦略、企業戦略を正しく立て、余力と潜在力をことごとく動員して生産を増大させ、製品の質と競争力を高めるための闘争を積極的に繰り広げなければなりません。すべての工場、企業が輸入病をなくし、原料、資材、設備の国産化を実現するために極力努力し、党が押し立てた典型単位を見習ってそれぞれの面目を一新させなければなりません。

 内閣をはじめ国家経済指導機関で現実的要求にかなった朝鮮式の経済管理方法を確立するための活動を積極的に推進し、すべての経済機関、企業体が企業活動を主動的に、創意的に行うようにすべきです。各級党組織は、経済管理方法を改善する活動が党の意図どおり進められるように強く後押ししなければなりません。

 社会主義文明国の建設を強力に推進すべきです。

 教育部門の幹部の役割と教育事業に対する国家的、社会的関心を高め、新しい世紀の教育革命を極力推進することによって、全民科学技術人材化、人材強国化の実現において新たな前進をもたらさなければなりません。

 国中がスポーツ熱気で沸き立ち、スポーツ選手が国際競技で共和国旗を高くひるがえし、スポーツ強国建設の展望を開いていくべきです。

 文学・芸術部門では停滞を打ち破り、大衆を闘争へと奮い立たせる時代の名作をより多く創作し、保健医療部門では衛生防疫活動と医療・予防活動を改善し、医薬品の生産を増大させなければなりません。

 全社会に民族的情緒と高尚で美しい生活気風があふれるようにし、民族遺産を保護する事業を全国家的、全人民的愛国事業として強く推し進めなければなりません。

 今年、我々に提起される膨大な闘争目標を首尾よく実現するためには、すべての幹部と党員、人民軍将兵と勤労者が白頭の革命精神、白頭の烈風精神で生き、かつ、たたかわなければなりません。

 白頭の革命精神、白頭の烈風精神は、立ちはだかる障害と難関を真っ向から突き破っていく頑強な攻撃精神であり、百度倒れれば百度また立ち上がって最後までたたかう断固たる闘争精神です。死すとも生きるとも、わが国、わが民族のため万難を排して戦い勝利した抗日革命烈士たちの必勝の信念と不屈の気概は今日わが千万軍民の胸にそのとおり脈動しなければなりません。すべての幹部と党員と勤労者は、白頭の革命精神と創造的闘争によって創出した誇りある贈物をもって10月の大祝典場に堂々と入場しなければなりません。

 国中に我々のものを大切にし、さらに輝かせていく愛国献身の気風があふれるようにしなければなりません。

 我々のものを大切にし輝かしていく、まさにここに朝鮮民族第一主義があり、わが国、わが祖国の尊厳をとどろかせ、富強・繁栄を早める真の愛国があるのです。党と領袖の指導のもとに革命の先代が血と汗をささげて築いたこの地のすべての財宝を大切にし、さらに輝かせ、高い民族的プライドをもって、我々の力と技術、資源によってすべてを朝鮮式に創造し発展させていかなければなりません。

 革命の指揮メンバーである幹部は、今日の総攻撃戦において旗手、前衛闘士にならなければなりません。

 幹部は崇高な愛国観と献身の覚悟をもって祖国の富強・繁栄と人民の幸福のために滅私奉仕すべきであり、みずから重荷を担い、大衆の先頭に立ってひた走りに走るべきです。幹部は、党の思想と意図をよく知り、大衆の中に深く入って彼らを立ち上がらせ、党の路線と政策を無条件あくまで貫徹しなければなりません。幹部は、自己の部門、自己の単位の仕事は党と国家に対し全的に責任を負い、敗北主義、ことなかれ主義、要領主義を徹底的に排撃し、すべての仕事を革新的かつ科学的に展開しなければなりません。

 わが民族が外部勢力によって分断されてから70年の歳月が流れました。

 その間、世界ははるかに前進し、時代は大きく変わったにもかかわらず、わが民族がいまなお統一を実現できず、分断の苦しみをなめているのは誰もが知るいらだたしいことであり、誰もが痛憤していることです。世紀にわたる民族分断の悲劇をこれ以上忍ぶことも、許すこともできません。

 昨年、我々は北南関係の改善と祖国統一のための重大提案を提起し、それを実現するため誠意ある努力を尽くしました。しかし、内外の反統一勢力の妨害策動によってしかるべき実を結ぶことができず、北南関係はかえって悪化の道へ突き進みました。

 たとえ、情勢は複雑で障害と難関が横たわっていても、我々は金日成同志と金正日同志の畢生の念願であり民族最大の宿願である祖国の統一を必ず実現し、この地に尊厳ある富強な統一強国を建設しなければなりません。

 「祖国解放70周年に当たる今年、全民族が力を合わせて自主統一の大路を開いていこう!」 これが全朝鮮民族の掲げていくべき闘争スローガンです。

 朝鮮半島での戦争の危険を取り除いて緊張を緩和し、平和的環境をつくりださなければなりません。

 いま、南朝鮮で毎年絶え間なく繰り広げられる大規模な戦争演習は、朝鮮半島の緊張を激化させ、民族の頭上に核戦争の危険をまねく主な禍根です。相手側に反対する戦争演習が繰り広げられる殺伐たる雰囲気のなかで信義のある対話が行われるはずはなく、北南関係が前進しないということは言うまでもありません。

 侵略的な外部勢力と手を組んで同族に反対する核戦争演習に執着するのは、みずから災いを招く危険千万な行為です。

 我々は、国の自主権と尊厳を侵すいかなる挑発や戦争策動にも断固と対応し、懲罰を加えるでしょう。

 南朝鮮当局は、外部勢力とともに繰り広げる無謀な軍事演習をはじめ、戦争策動を一切中止すべきであり、朝鮮半島の緊張緩和と平和的環境づくりに方向を転換すべきです。

 わが民族を二つに分け、70年の長きにわたり民族分裂の苦しみを強いてきた張本人であるアメリカは、時代錯誤の対朝鮮敵視政策と無分別な侵略策動に固執せず、大胆に政策転換をすべきでしょう。

 北と南は、それぞれの思想と体制を絶対視して体制上の対決を追求してはならず、わが民族同士の理念に基づいて民族の大団結をなし遂げ、祖国統一の問題を民族共通の利益に即して順調に解決していかなければなりません。

 それぞれの思想と体制を相手側に強要しようとしては、いつになっても祖国統一の問題を平和的に解決することはできず、もたらされるのは対決と戦争しかありません。

 我々は人民大衆中心の朝鮮式社会主義体制が最もすぐれたものであっても、決してそれを南朝鮮に強要せず、強要したこともありません。

 南朝鮮当局は、北南間の不信と葛藤をあおる「体制統一」を追求してはならず、相手側の体制を冒涜し、あちこち訪ね回って同族を害する不純な請託を取りやめるべきです。


 北と南は、すでに合意したとおり、祖国統一の問題を思想と体制を超越して民族共通の利益に即して解決していかなければなりません。

 北南間の対話と協商、交流と接触を活発に行って断たれた民族のきずなと血脈をつなぎ、北南関係において大転換、大変革をもたらさなければなりません。

 北と南が戦わず、力を合わせて統一の新たな道を切り開くことは同胞の等しい願いです。北と南は、これ以上無意味な口論やさ細な問題で時間とエネルギーを浪費してはならず、北南関係の歴史を新しくつづらなければなりません。

 わが民族の意志と力を合わせるならなし得ないことはありません。北と南は、すでに統一の道で7.4共同声明と歴史的な6.15共同宣言、10.4宣言のような統一憲章、統一大綱をもたらして民族の統一意志と気概を全世界に示しました。

 我々は、南朝鮮当局が心から対話によって北南関係の改善を図ろうとする立場に立つなら、中断された高位級接触も再開し、部門別の会談も行うことができると思います。

 そして雰囲気と環境がもたらされ次第、最高位級会談も開催できない理由はありません。

 我々は、今後とも対話と協商を実質的に進捗させるためにあらゆる努力を尽くすでしょう。

 全朝鮮民族は、国の統一を実現するための民族あげての運動にこぞって立ち上がり、今年を自主統一の大路を開く一大転換の年にしなければなりません。

 昨年、国際舞台では帝国主義者の横暴な専横と露骨な主権侵害行為により、各国と地域で戦乱と流血の惨劇が続き、世界の平和と安全ははなはだしく脅かされました。

 特に、社会主義の堡塁であり自主と正義のとりでであるわが共和国を孤立・圧殺しようとするアメリカの極端な対朝鮮敵視政策によって、朝鮮半島では緊張激化の悪循環が続き、戦争の危険はさらに増大しました。

 アメリカとその追随勢力は、我々の自衛的な核抑止力を破壊し、わが共和国を力によって圧殺しようとする企図が実現できなくなると、卑劣な「人権」騒ぎに取りすがっています。

 国際舞台で力による強権がのさばり、正義と真理が無残に踏みにじられている今日の現実は、我々が先軍の旗を高く掲げて核抑止力を中軸とする自衛の国防力を強固にかため、国の生命である国権を揺るぎなく守ってきたことがいかに正当であったかを如実に示しています。

 我々は今後、国際情勢がどう変わり、周辺関係の構図がどう変わろうと、我々の社会主義制度を圧殺しようとする敵の策動が続く限り、先軍政治と並進路線を変わることなく堅持し、国の自主権と民族の尊厳を断固として守るでしょう。我々は革命的原則と自主の支柱に基づいて国の尊厳と利益を第一とし、対外関係を多角的に、主動的に拡大し発展させていくでしょう。

 わが党と共和国政府は、平和を愛し自主と正義を志向する世界の進歩的人民との紐帯と連帯をあらゆる面から強化し、わが国の自主権を尊び、我々を友好的に遇する国々との善隣・友好関係を積極的に発展させていくでしょう。

 偉大な党の指導に従って確固不動の革命的信念と必勝の気概をもって白頭の吹雪のごとく突っ走るわが軍隊と人民の行く手をさえぎる力はこの世になく、最後の勝利は必ず我々のものです。

 ともに、党のまわりにいっそう強く団結して最後の勝利の進軍歌を高らかに歌いながら、意義深い今年を偉大な勝利の年、革命的大慶事の年として飾るために力強くたたかっていきましょう。

 希望に満ちた2015年を迎え、全国すべての家庭に幸せがあることを祈ります。



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