金正日総書記革命活動史

第8章 先軍の旗を高く掲げて社会主義強盛国家を
建設するために

第12節 海外朝鮮人運動の強化、発展のために

 金正日総書記は、新世紀の要請に即して在日朝鮮人運動に新たな転換をもたらすための活動を賢明に指導した。この時期、共和国の海外公民団体である総聯(在日本朝鮮人総聯合会)を崩壊させようとする日本反動層の策動は、その内容と手法においていっそう悪辣になり、在日同胞社会では1世、2世から3世、4世への世代交代がなされ、日本経済の長期的不況と構造変化の影響により商工人が減る反面、給与生活者が増えていた。

 在日同胞社会の世代交代を奇貨として日本反動層の帰化・同化策動もいっそう執拗になり、そのため同胞の志向と生活様式、価値観には急激な変化が起こるようになった。

 総書記は、総聯の活動方法を新しく切り換えるうえでの諸問題について明らかにした。そして、すべての活動をそれぞれの実情に即しておこなう原則を堅持するよう強調した。また、総聯の中核基盤を強固にするとともに、同胞大衆との活動、特に、新しい世代との活動方法を彼らに合わせて切り換え、広範な在日同胞をさらに強く結束できるように総聯の組織体系、活動体系を改めるべきだと指摘した。

 総書記は、総聯の活動に画期的な転換をもたらすための活動を賢明に導いた。

 まず、総聯が、中核基盤の強化に第一義的な力を注ぐようにした。総聯活動家を在日朝鮮人運動の有能な指揮メンバーになるようにし、総聯が新しい世代の活動家の比率を高める一方、活動家の教育に力を入れるようにした。

 また、新しい世代をはじめ、広範な同胞大衆を教育し獲得して総聯の大衆的地盤をかためるようにした。

 3世、4世をはじめ、広範な在日同胞を結集できるよう、総聯中央と地方本部の機構体系を変化した活動環境に即して改編し、総聯中央の指導方法を改めるようにした。また、同胞にたいする思想教育活動も彼らの要求とレベル、総聯の実情に即して改善し、同胞の権利擁護組織の特性に合わせて民族権利擁護運動を大衆運動の中心的位置に置いて進めるようにした。

 総書記は、総聯が同胞の生活と権利を擁護する活動に深い関心を払い、教育・文化運動と文芸・スポーツ活動を活発に展開して同胞大衆を結束するようにした。総聯は2002年5月、総聯中央委員会第19期第2回会議を開き、民族教育・文化活動と同胞の生活奉仕・福祉活動を2大中心柱とし、その愛国活動をすべての在日同胞を対象とする運動に切り換えることを決定した。

 総書記は2001年、朝鮮大学校創立45周年と在日朝鮮人中等教育実施55周年記念行事が民族教育事業の雰囲気を盛り上げ、新世紀の要請に即して総聯の民族教育事業をさらに発展させる重要な契機となるようにし、2002年には朝鮮大学校に100万ドルの資金と学術的価値のある「大同江動物標本」や写真解説書を、2004年12月には朝鮮大学校創立50周年を迎えて歴史博物館に新しく補充する展示品を祖国から整えて送るようにした。

 また、総聯の民族教育の発展のために毎年巨額の教育援助費と奨学金を送り、朝鮮大学校と朝鮮高級学校の学生・生徒が祖国を訪問して強盛国家の建設にわき立つ現実を見学できるようにした。

 総書記は、総聯の合法的地位を固守し、同胞の権利を守るための闘争を力強く展開するようにした。

 総聯を守り、同胞の民主主義的民族権利を守ることは、この時期、日本反動層の反総聯、反朝鮮人策動がその極に達していた状況のため、特に重要な問題として提起されていた。

 総書記は、在日同胞の法的地位の問題を朝・日平壌宣言の1条項として明記するようにしただけでなく、日本が総聯の破壊を謀り、同胞を迫害するたびに強力な国家的措置を講じ、内外の世論を喚起して総聯の活動家と在日同胞を力づけ、勇気を奮い起こさせた。

 総聯は、日本反動層が総聯組織にたいする不当な政治的干渉と財政的圧迫、民族教育と同胞商工人にたいする各種の差別と妨害策動をおこなうたびに、それを阻止するための闘争を果敢に展開した。特に、2007年3月と10月に日本各地で繰り広げられた大規模な糾弾大会と抗議デモは、総聯の団結力と闘争の正当性を同胞社会と日本人民に誇示し、日本の極右反動勢力に大きな打撃を与える重要な契機となった。

 総書記は、韓徳銖議長をはじめ、1世の幹部は総聯を結成して在日同胞を結集させ、祖国の統一と富強・繁栄のための愛国偉業に一生をささげた革命の元老、老革命家、真の愛国忠臣だと称揚した。

 2004年10月、新潟県中越で地震が起きたときと2011年3月、大地震と津波が東日本一帯を襲ったとき、被害を受けた同胞たちに慰問金を送り、祖国から総聯へ慰問電文も送るようにした。

 金正日総書記は、広範な海外同胞が愛国愛族の道を力強く前進していくよう導いた。

 まず、世界各地域の海外同胞組織を強化するようにした。在中国朝鮮人愛国運動の強化、発展に大きな力を注いだ総書記は、在中国朝鮮人総連合会が同胞大衆のなかに根を下ろした強力な愛国組織となるようにした。特に、在中国朝鮮人総連合会の祝賀団が民族最大の祝日である太陽節などの主な祝日を契機に祖国を訪問する機会に盛大な国家宴会を催し、彼らの誕生60周年、70周年の祝宴も催す配慮をめぐらした。

 総書記は、独立国家共同体地域の海外同胞運動の強化、発展にも大きな力を注いだ。国際高統連傘下の各共和国高統連組織もそれぞれの独自性を強化する方向で国別、地域別の特性に即して各階層同胞大衆のなかに根を下ろした組織として発展していくようにした。これとともに、独立国家共同体地域の同胞組織と同胞たちが、祖国統一のための闘争において階級、階層の利害を超越して愛国愛族の旗、祖国統一の旗のもとにかたく団結していくようにした。

 総書記は、アメリカとヨーロッパ地域の同胞の運動にも深い関心を払い、この地域の海外同胞が祖国の富強・繁栄のための愛国事業に積極的に参加するようにした。

 総書記は、海外同胞の間に党の先軍政治を積極的に宣伝するようにした。

 音楽芸術を通じて海外同胞に先軍政治について積極的に宣伝し、彼らを愛国の旗のもとにさらに強く結束させることに深い関心を払い、2006年にコンピュータ名曲集『先軍革命千万里』やビデオ映画『民族守護の軍歌』を海外同胞の間で利用させる一方、万寿台芸術団などの芸術団が海外同胞の間で芸能活動を活発に展開するようにした。





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