金正日総書記革命活動史

第5章 全社会の金日成主義化をさらに促進するために

第6節 人民政権を強化し、勤労者団体の活動と
大衆との活動をさらに改善するために

 1980年代に、金正日総書記は、党と大衆を結びつける人民政権と勤労者団体の役割を強め、大衆との活動をさらに改善することに心血を注ぎ、革命の主体を一段と強化した。

 金正日総書記は、人民政権を強化するために力を尽くした。

 金正日総書記は、次のように述べている。

 「労働者階級の革命偉業、社会主義・共産主義偉業を最後まで完遂するためには、人民政権を絶えず強化しなければならない」

 人民政権は、人民大衆の自主的権利と利益の代表者であり、人民大衆を社会主義偉業の遂行へと立ち上がらせる政治組織である。

 総書記は、人民政権の主権的機能と役割を強めることに大きな力を入れた。

 人民政権の主権的機能を高めるため、総書記は、主権機関内に党の指導体系を確立するようにした。そのために、人民会議と人民委員会で金日成主席と党が提示した政策的課題を貫徹する革命的気風を確立するようにした。そして、各級人民委員会があらゆる活動工程と契機を通じて、幹部と勤労者の間で党と領袖にたいする忠実性教育を強化し、彼らを党の方針の貫徹へと立ち上がらせることに力を入れるようにした。

 人民政権の主権的機能を高めるため、総書記は、国家の指導・管理体系をさらに改善、強化するようにした。すべての国家機関と国家活動全般にたいする主権的指導を強化することができるよう、国家主権の最高指導機関である中央人民委員会に新しい機構を設け、政治的・実務的能力を備えた人で幹部陣容をかためるとともに、中央人民委員会が地方主権機関と司法・検察機関を掌握、指導する整然とした活動体系を確立した。そして、道・市・郡人民委員会が当該地域内の行政・経済機関にたいする主権的指導と監督・統制を強化するための措置を講じた。

 総書記は、人民政権の遵法生活指導機能をさらに高めて全社会に革命的遵法気風を確立するようにした。

 全社会の金日成主義化が強力に推進されている発展する現実の要求に即して、人民政権機関が社会主義遵法生活にたいする指導を強化するため、1982年12月15日、著作『社会主義遵法生活の強化について』を発表した。

 この著作で総書記は、社会主義遵法生活の本質と特徴、社会主義遵法生活を強化することの必要性、社会主義建設における法の地位と役割、革命的遵法気風確立の基本的要求と実現方途、遵法生活の指導における原則的問題を全面的に明らかにした。

 総書記は、社会主義遵法生活を強化するうえで人民政権機関がその機能と役割をさらに強めるようにした。

 総書記は、人民政権機関が勤労者にたいする遵法教育を強化することに優先的な力を注いだ。そのために、遵法教育の単位を定め、それにたいする指導を各級人民委員会に担当させた。そして、当該単位の責任幹部で遵法教育担当者の陣容をかため、1982年2月には全国遵法解説員熱誠者会議を催し、遵法教育において遵法解説員の役割を強めるようにした。また、咸鏡南道北青郡を遵法教育のモデルケースとし、その経験を全国に一般化させた。

 総書記は、模範遵法郡称号獲得運動を提唱し、平安南道平原郡をこの運動のモデルケースとし、その経験を一般化させた。この過程で勤労者の遵法意識が一段と高まり、国家社会生活のすべての分野で規律と秩序が確立された。

 総書記は、人民政権機関が社会主義法規を制定、完成し、遵法生活にたいする指導と法的統制を強めるようにした。そのために、人民政権機関が、金日成主席の示した法制定方針に基づき、遵法生活の強化に必要な法規範と規定を制定、完成することに力を入れる一方、社会主義遵法生活指導委員会の機能と役割を強めて、法の執行にたいする点検・監督と違法行為にたいする制裁を的確に行うようにした。また、社会安全機関と司法・検察機関が国の法秩序を確立し、公民の権利と人民の生命、財産を法的に守る活動を責任をもっておこなうようにした。

 総書記は、人民政権の経済組織者としての機能を高めるよう導いた。

 そのために、人民政権機関が地方工業にたいする指導を強め、その水準を一段と引き上げるようにした。そして、国家予算を人民経済計画とかみ合わせて立てて確実に実行し、市、郡の政権機関の機能と役割を強めて地方予算制を正しく実施するようにした。また、人民政権機関が、人民の食生活の改善を重要な問題としてとらえ、これを責任をもって解決するようにした。

 こうして、1980年代に人民政権は、革命と建設の武器、真の人民の政権として、さらに強化され、チュチェの社会主義偉業の遂行においてその使命と任務を立派に果たすようになり、共和国政権にたいする人民の信頼はいつにもまして高まった。

 金正日総書記は、勤労者団体の活動をさらに改善、強化するために精力を傾けた。

 青年を党の頼もしい青年前衛として育てることに重点を置いて青年同盟の活動を強化し発展させることに優先的な力を入れた総書記は、まず、青年同盟の活動にたいする党の指導を強めるための措置を講じた。

 1981年に、党中央委員会から道・市・郡党委員会に至るまでの各級党委員会に青年活動を指導する新しい活動体系を確立し、1981年7月には、道・市・郡党委員会青年事業部(当時)の活動家講習会を催し、7月13日、講習会の参加者に『青少年活動にたいする党の指導をいっそう強化するために』と題する書簡を送った。

 総書記は、朝鮮社会主義労働青年同盟(社労青 現在の金日成社会主義青年同盟)第7回大会が社労青を党に限りなく忠実な青年前衛の組織として強化発展させるうえで画期的な転機となるようにした。

 朝鮮労働党第6回大会の決定を貫徹するための勤労者団体の大会のなかで最初に社労青第7回大会を開くようにし、大会の準備を具体的に指導した。そして、大会を迎えて「朝鮮労働党の頼もしい青年前衛になろう!」「朝鮮の革命偉業に限りなく忠実な青年前衛になろう!」というスローガンを提示するとともに、社労青に「青年前衛」という栄誉ある称号を与え、1981年10月、金日成主席とともに社労青第7回大会に臨席し、大会の活動を指導した。

 社労青第7回大会後、総書記は、青年同盟を組織的、思想的にしっかりかためることに深い関心を払った。青年同盟の幹部陣容を覇気のある有能な中核でかため、彼らの政治・実務水準を絶えず高め、同盟員の間で組織生活を強化して、青年同盟組織を生気はつらつとした戦闘的な青年組織として発展させるようにした。また、青年同盟組織が、すべての青年が、金赫、車光秀をはじめとする青年共産主義者のように、党と領袖への忠実性を革命的信念、信義とするための忠実性教育とチュチェ思想の原理教育、革命伝統教育、反修正主義教育、社会主義的愛国主義教育、社会主義道徳教育をさまざまな形式と方法で力強く繰り広げるようにした。

 総書記は、社会主義建設の実践を通じて青年を党の頼もしい青年前衛として育てるようにした。そのために、青年が社会主義経済建設の最も骨の折れる部門で先鋒隊、突撃隊の役割を果たすようにするとともに、青年突撃隊運動と青年分組運動を高い段階へと発展させるようにした。

 こうして、社労青第7回大会以後、百数十万人の青年が、人民経済の骨の折れる部門に進んで進出し、数多くの青年突撃隊員が北部鉄道の工事現場、検徳鉱業総合企業所(当時)の改造・拡張工事現場などの重要対象建設の現場で青春の英知と勇猛心を余すところなく発揮した。

 総書記は、職業同盟をはじめ、勤労者団体の活動を改善、強化するよう導いた。

 まず、朝鮮職業総同盟第6回大会、朝鮮農業勤労者同盟第7回大会、朝鮮民主女性同盟第5回大会を開き、各大会が朝鮮労働党第6回大会の決定を貫徹するうえで勤労者団体の機能と役割を強める重要な契機となるようにした。また、党組織が、勤労者団体を党の指導に限りなく忠実な戦闘的な組織にすることに深い関心を払った。

 総書記は、勤労者団体にたいする党の指導を強めるための措置を講じ、特に、1985年4月下旬、全国党勤労者団体事業部の活動家講習会を催し、講習会の参加者に『勤労者団体の活動にたいする党の指導を強化するために』と題する書簡を送り、講習会が勤労者団体の活動にたいする党の指導を実現するうえで新たな転機となるようにした。

 勤労者団体の幹部陣容をかためることに大きな意義を付与した総書記は、党に限りなく忠実で、労働で鍛えられ、大衆の信望が厚く、実務能力のある人を幹部に登用するとともに、彼らの政治・実務水準を絶えず高めるようにした。

 総書記はまた、勤労者団体が本務を正しく遂行するようにすることにも深い関心を払った。

 勤労者団体の本務は、広範な大衆を教育改造して党のまわりに結束し、彼らを革命闘争と建設事業に立ち上がらせることである。

 総書記は、勤労者団体組織が、各時期に提示される党の思想活動方針にもとづき、同盟員にたいする思想教育活動を対象の水準と特性に応じてさまざまな形式と方法で斬新に行うようにした。そして、同盟員の間に自覚的で革命的な組織生活気風を確立することに主眼を置いて同盟組織生活にたいする指導を強化し、初級団体の機能と役割を強めるようにした。また、勤労者団体組織が、党の経済政策の宣伝と生産鼓舞活動を力強く繰り広げ、種々の大衆運動を着実に展開して、同盟員を社会主義建設へと立ち上がらせるための活動を深化させるようにした。

 総書記はまた、勤労者団体の自立性を高めることにも深い関心を払った。勤労者団体の活動家に金日成主席の教えと党の政策をそのつど伝達、浸透させ、思いきって仕事を任せ、活動条件を整えて、勤労者団体がその活動を能動的かつ創意的におこなうようにした。

 こうして、1980年代に勤労者団体の活動が、改善、強化されることにより、各階層の広範な大衆を党と領袖のまわりにかたく結束し、彼らを党政策の貫徹へと立ち上がらせるうえで新たな転換がもたらされた。

 金正日総書記は、大衆との活動をさらに深化発展させることに心血を注いだ。

 大衆との活動を絶えず深化させることは、党と大衆の一心団結を強固にし、革命の主体を一段と強化するための重要な要求である。

 総書記は、大衆路線を貫徹するための全党的な一大旋風を巻き起こすよう導いた。そのために、党活動家のための講習会を催し、彼らを党の大衆路線で武装させるようにした。この過程で、大衆との活動で生じた偏向が是正され、党の仁徳政治が具現されるようになった。

 総書記は、大衆との活動でおさめた成果を打ちかため、さらに深化させた。1986年1月、党組織が革命発展の新たな要求に即して大衆との活動を引き続き深化させるという課題を提示し、具体的な措置を講じた。総書記は、党活動家の間で党の大衆活動方針を反復学習して深く体得させ、大衆との活動で偏向を犯さないよう導いた。

 総書記の信頼により、祖国解放戦争(朝鮮戦争)の時期、敵の謀略によって数十年間も汚名を着せられていた平安北道龍川郡の多くの人が汚名をすすぎ、その遺族には烈士証が授与された。

 金正日総書記の指導により、大衆との活動では根本的な転換がもたらされ、全人民が心から党を母の懐として信頼し慕うようになり、革命隊伍の一心団結はいっそう強固なものになった。





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