金正日総書記革命活動史

第2章 先軍革命指導の開始、チュチェの革命偉業継承のために

第4節 学生をチュチェ革命偉業の
頼もしい継承者として準備させるために

 金正日総書記は、学生を革命的世界観が確立され文武を兼備したチュチェ革命偉業、先軍革命偉業の頼もしい継承者として準備させることに大きな力を注いだ。

 金正日総書記は、学生の間で党の思想体系を確立することに重点を置いて政治・思想教育活動を強力に推し進めた。

 学生の間で金日成主席にたいする忠実性を培う教育に重要な意義を付与した総書記は、1960年12月、学生たちへの談話をはじめ、多くの談話や学科討論会で、労働者階級の闘争における領袖の絶対的地位と決定的役割について述べ、朝鮮革命と世界革命に不滅の功績を残した金日成主席の偉大さを全面的に解明した。

 1962年4月におこなわれた朝鮮人民革命軍創建30周年慶祝閲兵式(当時)をはじめ、金日成主席を迎えておこなう行事のたびに、主席にたいする革命戦士の姿勢と立場はどのようなものでなければならないかを実践行動をもって示し、学生が主席を心から信奉するよう教育した。

 総書記は、学生を主席の革命思想と党政策で武装させるために極力努力した。

 当時、学生の間にあらわれていた古典文献にたいする崇拝心と教条主義的で形式主義的な学習態度を克服し、主席の著作学習に転換をもたらすため、主席の著作にたいする正しい観点と立場を打ち立て、明確な目標と計画を立てて目的意識的に著作を学習するようにした。

 1960年10月8日と1962年2月22日の談話をはじめ、多くの機会に、外国の古典の命題を覚えるようなことでは朝鮮革命を正しく進めることができないとし、現代の政治、軍事、経済、文化など革命と建設で提起されるすべての問題が解明されている主席の著作を深く学習するよう強調した。

 そして、大学に入学して1〜2年の間には、『金日成選集』に収録されている著作をすべて研究、抜粋し、3〜4年の間には専攻科目と結びつけ、反復して学習を深める目標を立て、学年別の学習計画と目標をそれに合わせて具体的に立てるようにし、それにもとづいて主席の著作学習を着実におこなうよう学生を導いた。

 1960年12月をはじめ、しばしば学生の著作学習状況を確かめ、著作の学習を原文にもとづいておこない、その真髄と貫通している思想を明確に把握し、それにもとづいて著作の一言一句にこもっている思想的・理論的内容を原理的に深く認識するように導いた。また、党大会や党中央委員会総会をはじめ、重要な会議と現地指導の過程での主席の教えをそのつど説明し、学生の著作学習を積極的に助けた。

 さらに、党機関紙の学習を党政策学習の重要な方法とみなし、学生の間で党機関紙を熟読する気風を打ち立て、それを毎日欠かさず実行するようにした。

 総書記は、学生にたいする革命伝統教育、階級的教育、反修正主義教育にも深い関心を向けた。

 革命伝統教育をさまざまな形式と方法で活発に繰り広げ、すべての学生が金日成主席の革命活動史を深く研究、体得し、抗日革命闘士たちの主席にたいする忠実性と不屈の革命精神を学ぶようにした。これとともに階級的教育と反修正主義教育にも大きな力を入れ、いかなる逆境に立たされても労働者階級的立場と革命的原則を確固と守り、常に革命的に生活するよう導いた。

 金正日総書記は、学生が高い科学知識を所有するために奮闘努力するよう導いた。

 1960年9月7日と11月16日の学生たちへの談話で、学生の基本的任務は勉学にいそしむことであるとし、学生はその本分を忘れず、寸暇を惜しんで熱心に学習しなければならないと強調した。そして、学生の革命的学習気風を打ち立てるため、党及び民青組織のすべての活動を学習を基本として手配し、学習において集団主義が高く発揚されるよう導き、立ち遅れた学生にたいする個別指導をおこなう具体的な対策も講じた。

 学生により豊富で多方面的な知識をもたせるため、総書記は1961年3月、1万ページ読書運動を発起し、これを強く推し進めた。総書記は、どうすれば学生の学習熱意をさらに高め、大学期間にすべての学生により豊富で多方面的な知識をもたせることができるかをいろいろと考えてみる過程で、1万ページ読書運動を展開すべきだという結論に達したと言った。

 1万ページ読書運動は、学生が、金日成主席の著作を体系的に、全面的に深く学習し、専攻分野をはじめ、各分野の書物をより多く、より深く読むようにするための大衆的読書運動である。この運動の目的は、すべての学生が、革命的世界観でしっかり武装し、専攻分野の知識を幅広く、深く身につけた革命的人材になるようにすることにあった。

 総書記は1万ページ読書運動を強力に推し進めるため、党および民青組織が学生の間で政治活動を強化する一方、組織活動を綿密にして、この運動にあらわれる形式主義的傾向を克服するようにし、生産実習期間や作業期間にもこの運動を中断することなく推し進めるようにした。そして、1万ページ読書運動の歌をつくって普及し、学生の学習熱意をさらに高めるようにした。

 総書記は、学生を理論と実践を兼備した革命的人材として準備させることにも深い関心を払った。

 学生が課外時間と学期末休暇期間を利用して社会・政治活動を着実に進めるようにすると同時に、生産実習と社会主義建設への参加を通じて学校で学んだ知識を強固にし、革命的に鍛えられるようにした。

 1961年4月21日から5月8日まで平壌紡織機械製作所(今日の平壌紡織機械工場)での生産実習に参加し、その過程で学生が機械の操作法に精通し、社会主義経済管理知識を深く体得するようにし、労働者階級の革命精神と組織性、規律性を学ぶとともに、労働者の間で社会・政治活動を積極的に展開するようにした。そして、26号旋盤を受け持って設備管理の模範を示し、工場の労働者を模範機械創造運動に立ち上がらせた。

 また、1961年5月15日から6月4日までにおこなわれた臥山洞−竜城間の道路拡張工事にも参加し、いちばん骨の折れる作業を受け持ち、学生が労働を通じて組織的、思想的に、肉体的にさらに鍛えられるよう導いた。

 金正日総書記は、学生を軍事的にしっかり準備させるための活動を強力に推し進めた。

 学生が正しい戦争観点に立って軍事訓練に誠実に参加するようにさせることに深い関心を払った総書記は、現代修正主義者がまき散らすブルジョア平和主義の反動的本質を暴露し、戦争にたいする党の原則的立場を明らかにしながら、アメリカ帝国主義侵略者が無謀な侵略戦争を引き起こすならば、それを一撃のもとに粉砕して祖国統一偉業をなし遂げる万端の戦闘準備を整えなければならないと強調した。そして、学生が軍事訓練に正しい態度で誠実に参加し、必要な軍事知識を着実に学ぶよう、繰り返し強調した。

 総書記は、1962年8月中旬から10月初まで平壌市竜城区域禦隠洞で行われた軍事野営期間に、学生を軍事的にしっかり準備させることに大きな力を注いだ。

 軍事訓練期間、大隊政治部で大隊の全般的活動を指導するよう望む野営参加者と指揮官の要請を辞退し、他の学生たちと同様に軍事規定と教範の要求どおり訓練し生活し、戦術や射撃をはじめ、軍事訓練でいつも先頭に立って実践的模範を示した。

 特に、金日成主席が創始したチュチェの軍事思想と戦法を深く研究、体得し、朝鮮の愛国名将の伝記と闘争経験、世界の名将の伝記や兵書を研究、分析し、その過程で朝鮮の実情と現代戦の特性にかなった戦闘指揮能力と用兵術を立派に体得していった。

 そして、学生に主席が創始した独創的な戦法とそれを適用する方法を一つ一つ教え、戦術訓練に励んで実戦に適用できる豊富な軍事知識と軍事指揮能力を習得するようにした。また、すべての学生が各種の武器を巧みに扱い、百発百中の射撃術を身につけるようにさせることに力を入れ、彼らが軍事野営期間、軍隊と同じ強い規律のなかで生活するよう導いた。

 金正日総書記は、学生を組織生活を通じて革命的に鍛えることに大きな力を入れた。

 1961年7月22日、朝鮮労働党に入党した当初から、党員の任務にたいする高い自覚と、党と革命にたいする重い使命感を抱き、学生の間でさらに精力的な活動を展開した。

 ことに学生党細胞が、金日成主席の革命思想にもとづく集団の思想・意志的団結をなし遂げるための活動を力強く推し進めていくよう導いた。

 1962年9月、禦隠洞軍事野営地で、集団の思想・意志の団結をなし遂げるための党細胞総会を開き、会議が高い政治的・思想的水準でおこなわれるよう指導し、『金日成同志の革命思想にもとづく党員の思想・意志の統一と団結を強化しよう』と題する結語を述べた。

 金正日総書記は、結語で次のように述べている。

 「労働者階級の党の統一と団結は、必ず一つの思想、領袖の思想にもとづいてなし遂げられなければなりません。領袖の思想にもとづいて統一され団結していない党は事実上、党とは言えず、そのような党は烏合の衆にすぎません。
 わが党は、党をみずから創建し導いている金日成同志の偉大な革命思想にもとづいて統一、団結をなし遂げなければなりません」

 金正日総書記は、学生の間で革命的組織生活を強化するための活動を強く推し進めた。総書記は、党組織にたいする正しい観念をもって組織生活に誠実に参加するよう、みずからの実践的模範によって学生党員を導く一方、学生の党および民青組織が党員と民青員の組織生活指導を強化するようにした。

 金正日総書記は大学の教育事業を改善するため、主体的立場で教育の内容と方法を改めることに深い関心を払った。

 総書記は、教育において提起されるすべての問題を朝鮮革命の要求と朝鮮人民の利益に即して解決していくのが、まさに、教育において主体性を確立することだとし、教育において主体性を確立するためには、学生に金日成主席の革命思想と党政策、朝鮮の歴史と地理をはじめ、我々のものを多く教え、外国のものを教える場合にも、それを我々のものとして消化して朝鮮革命に適用できるように教えるべきだと説いた。

 教育内容を主体的立場で改善することに心血を注いだ総書記は、大学に入学した初期、すでに、政治経済学科目の構成体系と内容に教条主義的で事大主義的な要素が少なくない欠点を見極め、1960年12月、わが国の実情に適した政治経済学の教科書を新しくつくることを発起し、1961年9月と1962年12月には、このことで提起される原則的問題を示した。

 政治経済学の体系と内容は、金日成主席の思想と理論、特に、第4回党大会でおこなった主席の報告にもとづいて新しく構成すべきだとした。そして、新しく編纂する政治経済学の教科書をチュチェ思想と大衆路線にもとづく教科書にし、そこに社会主義的工業化の前に農業協同化を先に実現した党の政策と社会主義建設の総路線であるチョンリマ運動、人民経済発展における速度と均衡の相互関係に関する問題、労働にたいする政治的、道徳的刺激と物質的刺激を結合する問題など、金日成主席が独創的に解明したすべての問題を全面的に反映させるよう強調した。

 総書記は、朝鮮の歴史を主体的立場で解明し、教育することに大きな力を注いだ。

 1960年代の初までにしても歴史学の分野では多くの問題が甚だしく歪曲されたままで、教員や学者はそれをそのまま講義していた。

 総書記は、事大主義的で教条主義的な思考方式から抜け出さずには朝鮮史を正しく研究することはできないとし、朝鮮での旧石器時代の存在問題と奴隷制国家の形成問題、3国統一の問題、甲申政変の問題、民族問題などの歴史的問題を必ず主体的立場で研究、分析し、評価するよう強調した。

 特に、歴史学界でそれまで通説となっていた「新羅による3国統一論」を主体的立場で再検討し、統一国家形成の問題を正しく解明するようにし、1960年10月29日、『3国統一問題を再検討することについて』を発表して「新羅による3国統一論」と「新羅正統説」の不当性を全面的に論証した。

 総書記は、哲学の教授内容を改善することにも大きな力を注いだ。

 哲学の使命と目的を正しく規定することは、哲学の構成体系と内容を正しく定め、哲学を科学的な学問にするうえで重要な意義をもつ問題であるとし、哲学の使命を新たに解明した。

 認識活動と実践活動の担当者は人間であるがゆえに、それは、人間の運命を開くことに目的を置くとき正しくおこなうことができるとし、こうした見地からすれば哲学の使命は実践に奉仕することにあるというよりは、人間の運命開拓の道を明かすことにあるという方がより正確であると主張した。

 この他にも、法学、文学、語学など社会科学科目の教授内容を主体的立場で改善するための方途も具体的に示し、現代科学技術の発展趨勢に即して自然科学の教授内容を主体的立場で改善することにも深い関心を払った。

 総書記は、理論教育と実践教育を密接に結合して学生の実践能力を高めることにも深い関心を向けた。

 専攻科目の実習に大きな意義を付与し、1963年2月末、それを円滑に進めるための原則的問題を明らかにし、その実行過程に細やかに気を配った。自然科学で理論教育に片寄る傾向をなくして実験を重要視し、事前準備を十分に整え、手配りを綿密にして、学生が実験を通じて学んだ知識を強固にするようにした。

 総書記は、学生の文筆能力を培うため、1961年3月と1962年9月におこなった学生への談話で、文筆問題の重要性を強調しながら、大学時代に文章を書く練習を多くすれば現実を分析、一般化する能力を養い、学習熱意も高めることができ、社会に出て科学理論の論文はもちろん、報告書、演説文など、さまざまな文章を上手に書けるようになると教えた。そして、学生に主体性の確立したきりっとした文章が書けるように論文の題目も選んでやり、執筆の方向と要綱の作成、文章の書き方も教え、彼らが書いた文章を修正加筆してあげたりした。

 このように、金正日総書記が金日成総合大学時代に示した卓抜な英知と指導力、気高い人品、党と人民のために積み上げた不滅の業績により、人民と人民軍軍人、青年学生の限りない尊敬と信頼を受けた。





inserted by FC2 system