金正日総書記革命活動史

第2章 先軍革命指導の開始、チュチェの革命偉業継承のために

第1節 先軍革命指導の開始、
チュチェの革命偉業継承・完成のための遠大な構想

 1960年代に入って朝鮮の情勢は、国防力をさらに強化することを切実に求めた。

 共和国北半部では金日成主席の正しい指導のもと、社会主義基礎建設の課題が立派に遂行され、社会主義の全面的建設を推し進めるべき課題が提起されていた。一方、南朝鮮を占領していたアメリカ帝国主義は、4.19人民蜂起によって彼らの植民地支配が危うくなると「過渡政府」をして進歩勢力の進出を阻止させる一方、地対空ミサイルをはじめ、各種の新型兵器と膨大な米軍兵力を本土から引き入れ、大々的な戦争演習を相次いで強行しながら新たな戦争挑発策動に狂奔した。

 こうした情勢は、銃剣重視、軍事重視の路線にもとづいて国防力を全面的に強化することを切実に求めた。

 金正日総書記は、金日成主席の軍事思想を深く体得し、実践活動によって先軍革命偉業継承の強固な土台を築いた。

 パルチザンの息子として誕生し、早くから銃剣と深い縁を結んで育った総書記は、苛烈な戦争の日々、金日成主席から銃剣重視の思想と拳銃を革命継承のバトンとして受け、卓越した軍事戦法と用兵術を学び取り、戦後の時期、数多くの人民軍部隊を現地指導する金日成主席に随行して、その建軍指導業績と用兵術を深く体得した。特に、精力的な学習と探究、革命的実践を通じて現代戦と正規軍に関する豊富な軍事知識を修得した。

 総書記は1960年8月25日、朝鮮人民軍近衛ソウル柳京守第105戦車師団(当時の朝鮮人民軍第105機械化師団)を訪ねることによって先軍革命の指導を開始した。

 朝鮮人民軍近衛ソウル柳京守第105戦車師団は、金日成主席の賢明な指導と深い関心のもとに正規革命武力の誕生とともに創設され、祖国解放戦争の時期にソウル解放作戦と大田解放戦闘をはじめ、数多くの戦闘で英雄的偉勲を立てて近衛ソウル称号を受け、戦後の復興建設と社会主義革命を武力をもって守るうえで大きく貢献していた。

 金日成主席に随行して部隊を訪ねた総書記は、祖国解放戦争の時期に部隊が立てた輝かしい偉勲を高く評価し、「敬愛する金日成同志を首班とする党中央委員会を命を賭して守ろう!」というスローガンを高く掲げて、朝鮮革命の最終的勝利を早めていくべきだと述べた。

 総書記が先軍革命指導の第一歩を踏み出した8月25日は、金日成主席が先軍革命の指導を始めた4月25日とともに朝鮮の革命武力建設史に末永く輝く歴史的な日となった。

 総書記は、チュチェの革命偉業、先軍革命偉業を継承していく遠大な志を抱いて、1960年9月1日、金日成総合大学に入学した。

 金正日総書記は、次のように述べている。

 「朝鮮革命を担う主人になって金日成同志の偉業を代を継いでなし遂げていくことは、時代と革命、祖国と人民にたいする我々の崇高な義務です。
 偉大な太陽の国―朝鮮を永遠に輝かせる、これが、わたしの揺るぎない信念であり意志です」

 金日成総合大学は、金日成主席が解放後、国の民族幹部養成事業の重要性と意義を深く推し量って、朝鮮で初めて立てた民族幹部養成の中心基地である。

 総書記は、金日成総合大学で学ぶことを早くから決心していた。1959年1月、ある社会主義国を訪問した際、自分たちの総合大学へ入学するよう勧めたその国の幹部に、わたしは金日成総合大学に入学すると断言した。チュチェの革命偉業、先軍革命偉業を受け継いでいく朝鮮の真の革命家になるためには、朝鮮の現実に足を据え、金日成主席の革命思想を深く体得し、朝鮮の革命に必要な生きた知識を修得しなければならないというのが総書記の確固とした立場であった。

 総書記が金日成総合大学で学ぶことは、父・金日成主席の気高い志であり、母・金正淑女史の切なる願いでもあった。金日成主席は、総書記がチュチェの革命偉業、先軍革命偉業を担っていく真の革命家になるため祖国で学ぶことを望んだ。金正淑女史は解放後、金日成総合大学の建設が進められていたある日、金日成主席とともに幼い総書記を伴って竜南山の丘に登ったとき、早く大きくなって金日成将軍の尊名を冠した総合大学で勉強し、金日成将軍に忠実な人にならなければならないと懇々とさとした。

 総書記は1960年9月1日、竜南山の丘で、金日成主席の高い志に従いチュチェの革命偉業を継承していく遠大な構想を詩『朝鮮よ、その名を輝かさん』にこめて歌い上げた。

 総書記がこの詩にこめた竜南山での誓いは、つとに祖父・金亨稷が代々戦ってでも国の独立を達成する「志遠」の志を立てた南山の誓いと、父・金日成主席が「解放の百里の道」を歩いて鴨緑江を渡り、朝鮮が独立せねば二度と帰るまじと悲壮な決意をかためた葡坪の渡し場での誓いを継いで、チュチェ思想の最終的勝利を早めるという不動の信念と意志を時代と革命、祖国と人民に宣言した革命の誓いであった。

 総書記はこれについで1962年8月29日、先軍の銃剣をさらに強く握りしめ、金日成主席の革命偉業をあくまで継いでいく確たる決意を詩『白頭の行軍路を継いで行かん』にこめて闡明した。

 この詩には、白頭密林に根源をなす先軍の革命伝統を継いで革命武力を無敵の白頭山革命強兵に育て、先軍の銃剣をもって祖国をいかなる敵もあえて手出しできない社会主義強盛国家として輝かせていこうとする白頭の先軍総帥金正日総書記の確たる信念と意志が集約されている。

 朝鮮人民は、その遠大な構想から、金正日総書記がいてチュチェの革命偉業、先軍革命偉業の最終的勝利が確固と保証されていることを確信するようになった。





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