金 正 日

先軍時代に即した社会主義的生活文化を確立するために
朝鮮労働党中央委員会の責任幹部への談話
−2003年2月10日、7月2日−


 社会的に生活文化を確立する運動を活発に展開すべきです。

 生活文化を確立することは単なる実務的な問題ではなく、社会主義に対する信念、革命勝利の確信にかかわる極めて重要な問題です。人は誰でも清潔な環境のなかで文化的な生活をすることを望みますが、それは、おのずと実現するものではなく、また、すべてのものが豊かになるからといって解決されるものでもありません。

 あれほど厳しかった「苦難の行軍」、強行軍の時期に軍人たちが、先軍時代の革命的で高尚な生活文化のモデルを創造し、慈江(チャガン)道の人たちがくじけることなく、いっそう奮起して自分の故郷や村、職場をきちんと整備し、楽天的に生活してこれたのは、彼らが我々の社会主義偉業の正当性と祖国の未来を確信していたからです。九月山(クウォルサン)遊園地の参観道路を建設した際、人民軍軍人は「未来のために、苦難の最後の年 1997」という文字を刻みましたが、この一句には、たとえいまは空腹をこらえ苦労していても、やがて豊かに暮らせる日が来るという、明日への軍人たちの革命的な楽観と信念がありありと示されています。

 暮らしは苦しくとも、自分の故郷や村、住宅、職場をきちんと整備し、革命的情熱と楽観をもって戦闘的に生活するのが革命家の生活スタイルであり、闘争気風です。革命家は周囲の環境をきれいに整え、文化的に暮らしてこそ生きる喜びがあり、革命に投ずるかいもあるというものです。暮らしが多少困難だからといって、自分の町や村、住宅の整備を怠り、だらしない生活をするのは、勝利の確信と愛国心のないあらわれであり、そういう人は知らず知らずのうちに生気がなくなり、しまいには思想的に変質するようになります。

 いまは科学技術の急速な発達に伴い人々の生活がいっそう文化的になる21世紀であり、この世紀の朝鮮人民は、思想・精神生活はもとより文化生活においても、どの国、どの民族よりも勝っていなければなりません。それでこそ、敵との対決で勝利することができ、新世紀にも国と民族の尊厳を輝かし、我が国の社会主義の威力と優越性を強く発揮することができるのです。

 いま、人民軍では党の方針にのっとって軍人会館や兵舎、食堂などを新世紀の要請に沿って立派に整備して生活していますが、社会はいまなお20世紀の旧套から脱しておらず、先軍時代の要請に沿った社会主義的生活文化を確立する運動を積極的に展開していません。我々が時代の要請に沿った生活文化の確立をおろそかにし、前世紀の枠内で変わりばえのしない生活をしていこうとするなら、時代の文明に後れを取り、朝鮮人民はいつまでたっても高尚で文化的な生活はできないでしょう。

 我々は、全国に時代の要請に沿った生活文化を確立する一大旋風を起こすべきです。

 すべての人が自分の村や町、住宅、職場などの生活環境を新しい時代にふさわしく文化的に整備するようにさせなければなりません。

 いま、慈江道をはじめ各地方や職場では、不足するものが多く、困難な状況のもとでも自分の郷里や村を社会主義の理想郷に変え、未来への確信に満ちて楽天的に生活していますが、これが先軍の旗のもとに前進する我が祖国の真の姿です。黄海(ファンヘ)南道では耕地を社会主義の土地にふさわしく整理し、それに合わせて多くの文化住宅を建てることで、わらぶき家が多かった道の様相を一新させ、生活文化を確立するうえでほかの道に先んじています。自分の郷里や村を時代の要請に沿って立派に整備するのは、自分自身のためだけでなく、次世代と祖国と民族の未来のための愛国事業です。

 我々は、すべての人が熱烈な郷土愛と祖国愛をもって自分の村や町、工場、学校、自分の郡や道をきれいに整備するよう奮励努力させていくべきです。

 平壌(ピョンヤン)市とすべての道、市、郡など全国を社会主義の風土らしく後々にも遜色のないよう整備していくべきです。最近、全党、全国、全人民が総出で平壌市を新世紀の要請に沿った近代都市に整備するという国防委員会の命令を実行する過程で、市の様相はかなり変わりましたが、整備を引き続き強力に推進しなければなりません。
 平壌市を樹木の生い茂る公園の中の都市にするという金日成(キムイルソン)同志の遺訓を守って、平壌市を文字どおり公園の中の都市、樹林の中の都市にすべきです。
 私はいまどこへ行っても、植樹を大々的に行って全国を緑化するよう強調していますが、山は言うまでもなく、都市や村、工場、企業の構内や周辺まですべて緑化することが必要です。各道都と市・郡機関所在地も社会主義制度の優越性と威力を誇示できるよう立派に整備すべきです。資金が多少かかるとしても、その整備は具体的な計画のもとで一つひとつ進めるべきです。公園や遊園地、名勝地を人民の快適な憩いの場にすることにも深い関心を払うべきです。我が国には有名な名勝地が多いのですから、それらの地に休養所や静養所、野営所も設け、人々がいつ行っても思う存分楽しめるように整備すべきです。このようにして、祖国の山河を封建時代から譲り受けた「錦の山河」ではなく、労働党時代になってさらに美しく開花する三千里錦の山河にしなければなりません。

 町や村、住宅などの生活環境の整備においては外見だけをつくろうようなことはせず、すべてを人民の生活に便利に、彼らがより文化的な生活を営めるようにすることが大切です。都市や農村に建てる住宅は、すべて新世紀の要請に沿い、人民の文化生活水準を一段と向上させるものでなければなりません。各地方で建設した発電所の電力は、主に家庭の電化に利用すべきです。電化の目標は、照明ばかりでなく、炊事や暖房までできるようにすることにあり、こうすれば、人民の生活は改善されて文化的になり、山林資源も保護することができます。地元の実情に応じて電化とメタンガス化を組み合わせ、住民がテレビも見ながら文化的な生活が営めるようにすべきです。朝鮮人は、昔から平屋に住み、果樹や菜園の手入れをしながら静かに暮らすことを好んできました。農村にはこじんまりとした平屋を建て、郡機関所在地の住宅も高層化するのは避けるべきです。電化されメタンガス化されたこぎれいな住宅を建て、そのまわりに果樹を多く植えて、すべての農村を社会主義の桃源郷にすべきです。

 町や村、職場、学校を立派に整備するとともに、それを、いつもしっかりと管理することが大切です。町や村、生活施設をいくら立派に整備しても、管理がまずければ、またすぐもとの状態に戻ってしまいます。

 工場、企業では文化会館や寮、食堂などの文化・厚生施設をよく整備し、従業員の生活に役立つようにすべきです。工場、企業の生産文化は改善されていますが、生活文化はまだまだです。私が工場、企業を現地指導する際には、幹部は文化会館や寮、食堂などを見てもらいたいということは言わず、また見ようとしても、これといって見るべきものはありませんでした。これからは市、郡や工場、企業へ行ったら、食堂の運営状況や副業生産などの給養部門の活動を重点的に見るつもりでいます。

 工場、企業では、文化・情操生活の拠点である労働者文化会館をよく整備し、そこを利用して従業員を教育し、科学技術水準と文化的素養を高める活動を着実に行うことが大切です。咸興(ハムフン)傷痍軍人樹脂日用品工場では、戦傷栄誉軍人がその日の仕事を終えると会館で学習をしたり、娯楽を楽しんだりして楽天的に生活していますが、ほかの工場、企業でも文化会館を映画や芸術公演を観る場所として利用するだけでなく、さまざまな形式の教育や娯楽の場としても広く利用すべきです。農村では農業科学技術知識宣伝室をよく整備し、農業勤労者が営農技術を学び、各種の文化生活もできるようにすべきです。

 工場、企業では食堂や寮、浴場、静養所・休養所などの文化・厚生施設をよく整備してサービス活動を改善し、寮生や従業員がなに不自由なく文化的に生活しながら党の人民のための施策を実感できるようにしなければなりません。幹部、特に党活動家は、人民の忠僕だと口先だけで言わず、この問題の解決に深い関心を払うべきです。党書記は、講演会に出ることだけが政治活動ではなく、給養活動も強力な政治活動であることを肝に銘じ、勤労者の寮を立派に整備し、食事の質の改善と副業生産をはじめ、給養活動全般を掌握して推進していかなければなりません。勤労者に対する文化・厚生事業の改善においては、重要部門の労働者が多い慈江道を全国のモデルにすべきです。

 生活文化の確立において重要なのは、人々の服装と身なりを時代の要請に沿ってきちんと整えさせることです。

 服装と身なりは単なる形の問題ではなく、人々の思想・精神状態を示す一つの表徴であり、端正な容姿は人々の人品を高め、社会的に文化的な情操と風致を引き立てます。服装と身なりを時代にふさわしく多様なものにしながらも健全かつ高尚で、民族的情緒が漂うようなものにしなければなりません。

 困難にかこつけて、だらしない服装で出歩いたり、重要な行事や公演鑑賞にふだん着のままで参加したりするのは、教養のない古い生活慣習のあらわれです。人々は季節に合った服装を常にきれいに手入れして着用し、同じ服でも体裁よく着こなす習慣を身につけるべきです。万寿台(マンスデ)芸術劇場や人民文化宮殿、4.25文化会館などで行われる行事や公演鑑賞に行く場合は、文化人らしく背広にネクタイという服装がよいでしょう。女性はチマ・チョゴリを着て外出すれば見栄えがするし、民族的な情緒も漂ってきます。

 髪を長く伸ばして出歩く傾向を社会からなくすべきです。いま、一部の青年や俳優たちが髪を長く伸ばしていますが、見苦しいものです。髪をさっぱりと刈っている人はひときわ引き立ち、健全に見えますが、髪がぼうぼうの人はしまりがなくたるんで見えます。女性が腰まで垂らした長い髪をふり乱して出歩くのも朝鮮式ではありません。一部の青年が劇映画『無名の英雄』に登場するユリムの髪型を見てそれを真似ているようですが、そのような人に対しては正しく教育し、厳しく批判もして、すべての人が髪をきちんと手入れするようにさせるべきです。

 服装と身なりは、時代の要請に沿って多様なものにすることが大切です。いま洋裁店で仕立てた服は裁断や加工技術は優れていますが、デザインが多様でないのが欠点です。洋裁店にスタイルブックを備えておき、人々がそれを見て各自の好みに合ったスタイルの服を選択して注文したり、さまざまなスタイルの服から各自が気に入った部分を形取って仕立てを注文できるようにしたりするのがいいでしょう。理髪も人々の頭の形に合わせてさまざまな形に刈ることができるようにすべきです。理髪店に頭の形に合わせて刈ったさまざまなヘアスタイルの絵や写真をかけておき、客がそれを見て気に入った髪型を選ぶようにするのもいいでしょう。服装や髪型に多様な現代的美感をもたせるには、外国のスタイルブックや理髪に関する本も参考にする必要があります。社会主義的生活様式を確立するからといって、外国の本も見せないようでは発展していきません。生活スタイルを鋳型にはめたようにありきたりのものにせず、近代的でありながら健全で高尚なものにしていくことが、社会主義的生活文化の確立において守るべき重要なことです。

 革命の首都に住む平壌市民は、服装や身なりを文化人らしくして、全国のモデルとなり、対外的にも遜色のないようにすることが大切です。

 言語生活における文化性を高め、気高い礼儀、道徳を確立することに力を入れ、短期間内に解決していかなければなりません。

 人々の思想・感情と文化・道徳水準、国の文明度は言語と行動にあらわれるものですから、誰もが言葉と行動の文化水準を高め、礼儀、道徳を守ることが必要です。言葉と行動の文化水準を高める問題をないがしろにしては、時代の要請に沿った生活文化を確立することはできません。言語生活と礼儀、道徳に無関心で、ぞんざいな言動をする人は、我々の時代の要求を体現した真の生活の創造者、享受者にはなり得ず、時代の落伍者になるしかありません。

 言語生活で低俗で非文化的な言葉や外来語をやたらに使い、咸鏡(ハムギョン)道の方言を使うような傾向は早くなくすべきです。子供たちと会話してみるとあまり早口なので聞き取りにくい時がありますが、これを見ると、学校での朝鮮語教育が正しく行われていないようです。我々は誰もが朝鮮語の標準である平壌語を愛して使い、語彙が豊富で表現が多様な朝鮮語の優秀さを極力生かしていく一方、言語生活に外来語が入り込まないようにすることが大切です。学校では朝鮮語の教育に力を入れ、人々が幼いころから朝鮮語を正しく使い、時と場所、上下をわきまえて礼儀正しく使い分けるように習慣づけ、電話での言葉づかいにも気をつけるようにさせるべきです。

 幹部にせよ勤労者にせよ、我々は東方礼儀の国の人間らしく生活においては同志間の礼儀をよく守らなければなりません。

 我々の礼儀、道徳は家父長的なものではなく、気高く文化的な同志間の礼儀、道徳であらねばなりません。対人関係、上下間の礼儀、道徳をしっかりと守ってこそ、集団の和睦と団結を強固にし、革命的な活動体系と秩序を確立することができるのです。

 私は礼儀、道徳を守るよう常日ごろ強調していますが、幹部のなかには、いまなお挨拶の仕方も知らず、身のほどをわきまえない人が少なくありません。礼儀、道徳の問題を人々の自覚にのみ任せようとせず、目的意識的に取り組んでできるだけ早く解決すべきです。学校では礼儀、道徳の教育に力を入れて、幼いときから礼儀作法を身につけるようにし、テレビをはじめ、さまざまな方法で宣伝攻勢を強め、すべての幹部と勤労者が日常生活で守るべき朝鮮人民の気高い感情と情緒にかなった礼儀作法をよく知り、それを守っていくようにさせるべきです。

 言語の文化水準を高め、礼儀、道徳を守るうえでは幹部が模範を示すことが大切です。幹部であるほど礼儀正しく謙虚であり、目下の人を尊重すべきです。そうすれば、活動にあたっての権威も保持され、目下の人から敬われるでしょう。

 食生活における文化水準も決定的に高めるべきです。社会主義の優越性は人々の食の問題に見られなければならず、そのためには食糧と副食物、基礎食品の生産を増大させるとともに、食生活上の文化水準を高めることに深い関心を払わなければなりません。

 いま、人民の食生活は多様さに欠け、単調すぎます。食べ物を見ると、主食はご飯や麺類と決まっており、副食物も品数が限られています。食生活は多種多様にすべきであって、ご飯や麺類ばかり食べるようでは食生活文化を確立することはできず、国家的な食糧の消費バランスを図ることもできません。いま、人民の食生活に関心を向けている幹部はほとんどいません。現在のような状態では、いろいろな食べ物を作って食べるのは難しいとばかり考え、人民の食生活を多様にするために努力しなければ、いつになっても食生活スタイルの問題を解決することはできません。人民の食生活スタイルを多様にするための研究を深めるとともに、要求の度合も高めていくべきです。

 我々の時代に、食べ物の種類を増やすことに力を入れて、人民の食生活スタイルを改善しなければなりません。人々が主食としてご飯や麺類ばかりでなく、パンも食べ、副食物も多様に調理して食するようにすべきです。ご飯や粉食も一種類にせず、作り方を変えてみることも大切です。今後は米と小麦粉、ジャガイモを主食にしようとするのですから、粉とジャガイモでいろいろな食べ物を作る問題を解決する必要があります。ジャガイモを大量に生産し、ヤギを飼育して、幼いときからジャガイモと乳やチーズを食べつけるようにすれば、子供の発育にも有益であり、人々の食生活スタイルも多様になるはずです。家庭と食堂では、料理の本を見てでもいろいろな食べ物を作り、食生活を改善していくべきです。

 食料加工技術と調理法をすみやかに発展させ、食生活文化を確立し、人民においしくて栄養価の多い食べ物を提供しなければなりません。朝鮮人はどんなものでも煮て食べるだけしか知らず、食べ物を辛くするか、しょっぱくしたりすっぱくしたりしていますが、食べ物の加工を近代化し、調理法を発展させることが必要です。刺激の強い食べ物を作ると、ご飯を多く食べるようになり、体によくありません。国の経済は短期間に盛り立てることができますが、調理法や食料加工技術などは一定の期間、工夫しなければ水準は向上しませんから、幹部は調理法の向上に関心を払い、地道に努力していかなければなりません。外国の発達した食料加工技術と調理法を大いに取り入れるとともに、人々を外国に送ってそれを学ばせるべきです。さしあたり、同じ材料でも朝鮮人の好みに合った、栄養価の十分なものを加工する問題を解決することが必要です。

 民族料理を大いに奨励して発展させ、地方別にその土地特有の料理や人民の好む大衆料理を探し出して食生活に大いに取り込むべきです。昔は宮廷料理などをかなり宣伝しましたが、いまは朝鮮人が好む大衆料理を多く探し出して奨励していくべきです。これまでにも美味な料理が人民のあいだで生まれており、それは作り方も簡単で、おいしく食べられます。

 人民に他にひけを取らない生活をさせるためには、盛りだくさんの食膳にふさわしい食器やさじ、箸をはじめ、台所用品なども上等なものを使わせるべきです。民族料理をはじめ、いろいろな食べ物を盛る食器を上手につくることが欠かせません。ピビンバ(混ぜご飯)もいろいろありますが、種類別に食器をつくり、タンコギ汁や煮込みみそ汁などを盛る食器も上手につくるべきです。

 人々に食生活文化、食卓につくときの作法を教えることも大切です。映画やテレビを見ると、食事をするときにさじと箸を片手にはさんで使ったり、さじを無造作につかみ取ってご飯を食べる場面が出てきますが、いずれも食卓での作法にもとり、文化水準の低い表現です。人々に膳を供するときや食べるときのマナーをはじめ、朝鮮民族の食卓につく際のマナーをしっかり教え、それを守るようにさせるべきです。

 人々が生活を文化的、情操的に、楽天的に営めるようにしなければなりません。

 いま、人々の生活は情緒に欠け、堅苦しく無味乾燥であるのが問題です。一部の人は釣りをすることを安逸をむさぼる行為とみなしていますが、祝日や休日、その日の仕事を終えた後、人々に釣りをしたり散歩をしながら情趣に富んだ生活をさせるようにすべきです。日曜日や祝日には、誰もが休息しながら子供の教育に関心を払い、家族がそろって民俗遊戯や家庭の娯楽も楽しむようにすべきです。朝鮮人民が昔から楽しんできた民俗的で情緒的なよいものをすべて発掘して奨励していくべきです。そして、誰もが読書を好み、熱心に学ぶようにして、学習することが一つの社会的気風となるようにしていくべきです。

 大衆の文化活動とスポーツ活動を活発に繰り広げ、すべての人が常に革命的楽観と情熱にあふれて生活できるようにしなければなりません。金日成同志は、久しい前から大衆芸術祭典を思想教育の重要な形式の一つとみなし、党員と勤労者のあいだで大衆文化活動を活発に繰り広げるようにしました。以前は大衆文化活動が活発で、大衆芸術祭典なども計画的に催されていましたが、近ごろはこれをおろそかにし、あまり開かれてはいません。そのため、社会の大衆文化活動は以前より低調であり、軍隊に後れを取っています。近年、人民軍軍人と軍人の家族のあいだでは大衆文化・芸術活動が広く行われ、彼らの思想・精神状態はすこぶる健全になっています。軍人の家族も苦難に遭遇していますが、みなが歌をうたい、革命的に、楽天的に生活しています。困難かつ複雑である時ほど、歌い、踊り、笑顔で難関を克服していかなければなりません。すべての部門、すべての職場で大衆の文化活動とスポーツ活動を積極的に繰り広げ、どこへいっても活気に満ち、革命的楽観と確信に満ちて働き、生活するようにすべきです。

 時代の要請に沿った生活文化を確立するためには、人民軍が創造した先軍時代の生活文化、軍人文化を積極的に見習わなければなりません。

 人民軍は何ごとでも党の指示どおりにし、何一つするにしても新世紀にふさわしく後世に伝えられるように最上の水準でしており、思想と道徳、文化生活のすべての面で時代の先頭に立っています。人民軍の軍人は悪条件のもとでも抗日遊撃隊の闘争気風、生活気風を見習って兵舎はもとより、文化施設や給養施設をきちんと整備し、生活も文化的、情操的に、潤いのあるものにしています。人民軍が創造した軍人文化には、時代の精神が脈打ち、戦闘的気迫と豊かな情緒があふれており、それは新時代の社会主義的生活文化の典型、すべての幹部と勤労者が見習うべき真の模範、モデルです。

 すべての幹部と勤労者は、人民軍のように党と革命への高い忠誠心と愛国心をもち、一つの仕事をするにしても時代の要請に沿って立派に行い、後世に伝えられるようにその質を最高水準のものにすべきです。幹部は人民軍に見習おうとかけ声ばかりかけるのではなく、思考方式と活動態度に根本的な転換をもたらし、時代の要請に沿った生活文化を確立する運動を強力に繰り広げて、先軍時代に創造された軍人文化が社会全体に開花するようにしていくべきです。

 生活文化を確立する活動は、正しい方法論をもって一貫して推し進めていかなければなりません。生活文化を確立することは、人々に熱烈な郷土愛と祖国愛を植えつけ、彼らを真の生活の創造者、享受者に育て、社会主義の優越性を高く発揮させるための重要な活動です。生活文化の確立は広範な大衆が発奮し、大衆自身の活動となってこそ、成果をおさめることができるのです。各党組織と勤労者団体組織は、生活文化の確立を重要な課題とし、正しい方法論をもって偏向することなく推し進めるべきです。現在のように、明確な方法論もなく、生活文化を確立する活動を押し付けるようなやり方で進めてはなりません。人々の思想を啓発し、大衆を奮起させるべきことを、押し付ける形で行うのでは成果を期待することはできません。幹部は、人々に人民の生活をより文化的なものにしようとする党の意図を明確に教えるとともに、生活文化を確立するための組織・政治活動にしっかり取り組み、偏向をそのつど正していくべきです。

 古い道徳と因習を一掃し、ブルジョア文化と生活風潮が、我々の内部に浸透しないようにしなければなりません。

 我々の生活文化は、時代と革命の要請に沿いながらも、民族的特性を具現した健全かつ革命的な朝鮮式の社会主義的生活文化です。全国に革命的で高尚な朝鮮式の生活文化を確立する活動は、古い道徳と生活因習をなくし、ブルジョア文化と生活風潮に反対する闘争を強く推し進めてこそ成果をおさめることができるのです。

 人々のあいだには、まだ古い道徳と生活因習がかなり残っており、それは社会主義的生活文化の確立を妨げ、人々の精神をにごらせています。帝国主義者と反動勢力は腐りきったブルジョア文化と生活風潮を流布し、我々の内部を瓦解させようとあらゆる手段と方法を用いています。

 人々のあいだで古い道徳と生活因習を一掃し、腐りきったブルジョア文化と生活風潮が我々の内部に浸透しないよう強くたたかい、特に、この闘争には広範な大衆を奮起させるべきです。古くから伝えられてきた風俗であっても、時代の要請にそぐわない古く立ち後れたものはすべてなくすべきです。社会主義的生活文化の確立において提起される問題を全面的に検討し、時代に立ち後れた朝鮮式でないものはすべて是正すべきです。

 短期間内に人民の生活の問題を解決し、人民に文化的な環境のなかで高尚かつ文化的な生活を営ませるというのは、我が党の意図であり、決心でもあります。すべての幹部は、党の意図を明確に認識し、それを実行する闘争に積極的に立ち上がらなければなりません。

出典:ホームページ「ネナラ」


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