金 正 日

社会主義強盛大国の建設において
決定的な前進を遂げるために
朝鮮労働党中央委員会の責任幹部への談話 
−2000年1月1日− 


 我々は希望に満ちた2000年の新春を迎えました。

 昨年は、全党、全軍、全人民が、党の戦闘的呼びかけにこたえて、社会主義強盛大国の建設にこぞって立ち上がり、誇るべき勝利をおさめた偉大な転換の年でした。社会主義のとりでであるわが国を孤立させ圧殺しようとする帝国主義者と反動勢力の策動は依然として悪辣をきわめており、自然・気候条件も非常に不順でしたが、それは党の指導に従って強盛大国を建設するため、駿馬を駆って疾走する朝鮮人民の前進をとめることはできませんでした。困難な闘争の過程で思想強国、軍事強国としての威力はさらに強化され、経済は活気を帯びて一つひとつ立ち直り、近い将来、人民の生活を向上させうる確固たる展望が開かれました。これは、党の指導があり、立派な人民がいる限り、いかなる試練や難関も乗り切って、我々の力、我々の手でこの地に必ず社会主義強盛大国を建設できるという確信を抱かせてくれます。

 2000年は、栄えある朝鮮労働党創立55周年に当たる意義深い年であり、強盛大国の建設において決定的な前進を遂げるべき総進軍の年です。わたしは、党創立55周年を勝利者の大祭典として輝かすために、新年を迎えて党機関紙、軍機関紙、青年機関紙に共同社説を載せるようにしました。共同社説の表題はどうすべきかについていろいろと考えた末、「党創立55周年を迎える今年を、チョンリマ大高揚のなかで誇りある勝利の年として輝かそう」にしましたが、この共同社説の表題は、すなわち我々が今年かかげていくべき戦闘的スローガンです。

 共同社説には、党の構想と意図がそのまま反映されています。共同社説は、すなわち党の方針です。いま他の国でも、この共同社説は、今年、朝鮮が堅持していく方向を示したものであるとして、広く報じています。

 強盛大国の建設をめざす朝鮮人民の闘争は、依然として困難かつ複雑をきわめています。我々は、今年も多くの試練と難関を切り抜けなければならず、不退転の覚悟と決意をもってたたかわなければなりません。我々に提起された今年の課題を成功裏に遂行できるかどうかは、もっぱら党活動をいかに展開するかにかかっています。我々は、革命発展の要請に即して党活動をいっそう強化し、今年、強盛大国の建設において決定的な前進を遂げ、党創立55周年を勝利者の大祭典として輝かすべきです。

 党と革命隊伍の一心団結をさらに強化することに引き続き大きな力を注がなければなりません。

 一心団結は、朝鮮革命の大本であり、社会主義偉業を遂行するための強力な武器です。朝鮮革命は、団結によって始まり、団結の威力をもって固守され前進してきました。朝鮮革命発展の各段階において、常に必勝不敗の力の源となったのは団結でした。我々は、領袖、党、大衆の一心団結をもって帝国主義連合勢力の孤立・圧殺策動と経済的難局にうち勝ち、社会主義の赤旗を守り抜きました。昨年、我々がおさめた誇るべき成果も、人民大衆が変わることなく党を信頼し、党のまわりに一心団結して奮闘した結果です。一心団結こそ朝鮮式社会主義の生命線であり、必勝不敗の霊剣です。

 我々は、一心団結によって革命の赤旗を固守してきたように、2000年代にも一心団結によって強盛大国建設の偉業を実現し、社会主義偉業の遂行において勝利をおさめていかなければなりません。

 全人民が、党と領袖を絶対的に信頼し、心から従うようにすべきです。党と領袖への忠実性は一心団結の核心であり、それは自分の指導者にたいする絶対的な崇拝心に根差しています。朝鮮革命の道は、まだ遠く、険しいものです。この道で我々は、全人民が、いつ、どこにあっても党をかたく信じ従い、党と生死、運命をともにできるようにしなければなりません。全人民が、党と領袖をひとしく慕い従うのが、すなわち一心団結です。

 わたしがこれからも歌いつづけるべき歌があると言ったのは、ほかでもなく革命歌劇『党の真の娘』のなかで主人公が歌う『なつかしき将軍はいずこに』です。この歌は、革命歌劇『党の真の娘』の創作を指導する際、主人公を通して金日成同志を慕う心を歌わせたものです。歌劇の主人公が太白山の病棟を尋ねていく道は、最高司令部にいる金日成同志を尋ねていく道です。『なつかしき将軍はいずこに』は、領袖崇拝、領袖決死擁護の精神が立派に反映されている歌です。この歌は1970年代に創作されたのですが、祖国解放戦争(朝鮮戦争)の時期に金日成同志を慕い、あくまで従った、軍隊と人民の忠誠心が熱く脈打っています。我々はこの歌を通じて、1950年代に金日成同志を慕った盛大と人民の忠誠心が、新しい世代にそのまま引き継がれるようにしなければなりません。今後、戦争が起きても、祖国解放戦争の時期に軍隊と人民が金日成同志を思い描き、最高司令部を尋ねていけば勝てるという精神をもって戦い勝利したように、軍隊と人民が最高司令部を慕う歌を歌いながらたたかっていくようにすべきです。歌謡『なつかしき将軍はいずこに』の旋律が全国土に力強く撒き渡るようにして、2000年代にも革命歌劇『党の真の娘』の主人公のような領袖崇拝、領袖決死擁護糖神の体現者が数多くあらわれ、一心団結の隊伍をなしていくようにしなければなりません。

 すべての人が、革命的同志愛を体現し、力を合わせて働くようにすべきです。

 同志間の愛は、すなわち団結であり、同志愛が真実で厚いほど、一心団結はより純潔で強固なものとなるのです。それゆえ、わたしは、同志的な愛と信義をこのうえなく重視するのです。新年を迎えたいまも、どうすれば党創立55周年を意義深く迎えることができるかに思いをしながら、以前、試練と苦難のなかにあっても変心することなく金日成同志と党に従ってきた同志たちへの思いがいっそう募ります。

 革命同志間の愛は、真実なものでなければなりません。この5年間は、朝鮮革命にとって厳しい試練の時期でした。この厳しい試練を経る過程で幹部たちは点検されました。幹部は、そら笑いをするえせ革命同志になるのではなく、誰もが死地にあっても最後まで最高司令官を尋ねて来る真の同伴者にならなければなりません。

 わたしは『同志愛の歌』が好きです。この歌で基本をなすのは、第2節の歌詞にある「雨雪つのれど革命の道 誓いは変わらじ ハンビョルあおぎみる」というくだりです。

 党の仁徳政治、幅の広い政治を具現して、すべての人が心から党のまわりにかたく団結するようにしなければなりません。我々は、これまで仁徳政治、幅の広い政治をおこなって党と革命隊伍を渾然一体の隊伍に打ちかためてきました。わたしは数年前、錦繍山記念宮殿前の路面電車の工事現場に行ったときのことが、いまも忘れられません。路面電車に乗って完成した路線を見て回っているとき、その周辺で整理作業をしていた大学生をはじめ、多くの人が目ざとくわたしを見つけ、涙をたたえて路面電車を追いかけながら手を振り万歳を叫ぶのでした。この感動的な場面に接して、わたしは人民のためにより多く働く決心をかため、このような立派な人民を結束させれば、いかなる強敵も恐れることはなく、不可能なこともないと思いました。朝鮮人民は、本当に立派な人民です。

 対人活動で慎重を期し、人間の運命にたいする問題を無責任に処理するようなことがあっては絶対になりません。大衆との活動では、あくまで、本人の思想状態と準備の程度をみるべきです。本人のいまの動向を基本とするのは、わが党の一貫した人間評価の基準であり原則です。すべての党組織と党活動家、法律執行機関の幹部は、党の意図を明確に知り、対人活動を豊かにおこなって、党と大衆の一心団結をさらに打ちかためていかなければなりません。

 青年との活動に力を入れて、彼らが一心団結の代をしっかり継いでいくようにすべきです。

 党と軍隊とともに、青年は朝鮮革命の主力部隊です。革命と建設において青年問題は重要であるため、わたしは朝鮮革命の指導に当たった当初から青年運動を重視し、青年との活動に力を注いできました。わが国では、青年問題はすでに立派に解決されました。これは、わが党と人民の大きな誇りです。どの国にも、朝鮮青年のように党と革命に忠実な青年はいません。いつも言っていることですが、わが国の青年は、じつに立派な青年です。現在、平壌──南浦間高速道路の建設も、ほかならぬ青年たちが受け持って進めています。彼らは諸条件が厳しいときに、強行軍の先頭に立ってわが党に従っています。昨年、青年たちが苦労して建設した平壌──南浦間の高速道路をビデオで見ましたが、大したものです。我々はこのような立派な青年たちのために、青年建設記念碑を立ててやるべきです。労働党時代に立派な青年建設記念碑を立てて、青年たちを押し立て、彼らの闘争業績と偉勲を後世に末永く伝えようというのが、わたしの意図です。

 青年たちに一心団結の代を継がせるためには、彼らをチュチェの革命偉業の継承者として、いっそうしっかり準備させなければなりません。青年のあいだで忠実性教育を強化し、すべての青年が、いかなる逆境のなかにあっても、わが党のみを信じ従う、党の永遠なる同伴者になるようにすべきです。青年のあいだで革命教育、階級的教育を強化し、彼らが高い革命意識、階級意識を身につけ、帝国主義者と階級の敵にたいしてあくまでたたかうようにすべきです。いまの青少年は、搾取され抑圧された父母の過去をよく知らないので、『花を売る乙女』や『血の海』も見せて理解させることが必要です。

 全党、全軍、全人民が、党の先軍指導に忠実に従うようにしなければなりません。

 朝鮮革命は、銃剣によって始まり、銃剣をもって祖国の解放をなし遂げ、アメリカ帝国主義侵略者を打ち負かし、祖国の尊厳と自主権を守り抜きました。銃剣をもって我々の社会主義を固守し、チュチェの革命偉業をあくまで達成しようとするのは、わが党の不変の信念であり意志です。この地に帝国主義が残存し侵略策動が続く限り、軍事重視、国防重視は国事のなかの国事として恒久的に堅持すべき戦略的路線です。軍事重視の路線は、社会主義偉業を固守し、達成するための最も正当な路線です。

 近年、敵の対共和国圧殺策動がいっそう悪辣になっている状況下にあっても、祖国の防衛線が鉄壁にかためられ、経済建設に新たな転換がもたらされているのは、軍事重視路線のたまものです。銃剣を重視してこそ、思想重視も確固と堅持され、経済強国も建設され、人民に自主的で創造的な幸福な生活をもたらすこともできるのです。再三強調していることですが、我々はアメがなくても生きていけますが、銃弾がなくては生きていけません。

 銃剣の重視は、とりもなおさず先軍指導です。我々は、あくまでも先軍指導の原則にもとづいて人民軍を強化しなければなりません。軍隊が弱ければ、革命の獲得物を固守できないのは言うまでもなく、党そのものの存在も維持できません。

 我々の先軍政治は、金日成同志が久しい前に将来を見通して創出したものです。わたしは、金日成同志の遺志を体し、人民軍を掌握して先軍政治を敷き、最も厳しかった「苦難の行軍」と強行軍の時期に、帝国主義者の対共和国圧殺策動を粉砕して我々の社会主義制度を守り抜き、国と民族の運命を守護しました。実践的闘争の経験は、我々の先軍政治こそは、最も威力ある正当な政治方式であることを明白に示しています。

 わが党が、銃剣を重視し、先軍政治を敷いている限り、わが国は微動だにしません。我々はこれからも、銃剣重視の思想を堅持し、先軍政治を敷いてこの地に社会主義強盛大国を建設し、わが民族の宿願である祖国の統一を実現しなければなりません。組織指導部と宣伝扇動部をはじめ、各級党委員会の部署と党活動家は、先軍政治に即して、銃剣重視の思想を具現することに党活動の重点を置くべきです。

 人民軍を党の軍隊、領袖の軍隊としてしっかり準備させることに、引き続き大きな力を注がなければなりません。人民軍が党の軍隊だというのは、本質において領袖の軍隊であるということです。人民軍は、苦難に満ちた抗日革命闘争の烈火のなかで金日成同志によって創建され導かれ、わが党によって無敵の強兵として育てられました。人民軍は、金日成同志が直接創建し指導してきた党の軍隊、領袖の軍隊であり、最高司令官の軍隊です。

 最高司令官の指導は、人民軍の生命です。人民軍の不敗性、威力の源は、まさに最高司令官の指導を受けることにあります。全人民軍将兵は、党の軍隊、最高司令官の軍隊であるという原点に立って、革命の首脳部決死擁護の精神をいっそう強く発揮すべきです。最近、敵が、人民軍を内部から切り崩そうと狡猾に策動している状況のもとで、人民軍のすべての軍人は、警戒心を高めて軍紀を確立し、祖国の防衛線を鉄壁のように守らなければなりません。

 人民軍内に最高司令官の命令に絶対服従し、ひとしく行動する革命的軍紀を確立すべきです。最高司令官の命令は、祖国と革命の要求と人民の念願と意志を反映させたものです。人民軍は、最高司令官が進めと言えば、いかに険しい山であっても乗り越え、革命の道で自己の生命をなげうつことをこのうえない光栄と思うべきです。最高司令官と軍人が渾然一体となった軍隊にかなうものはなく、そのような軍隊が占領できない要塞はありえません。いま、人民軍には、最高司令官の命令を決死の覚悟で貫徹する立派な気風が確立されており、わたしはこれを非常に誇らしく思っています。人民軍は、戦争の時期にも平和な時期にも革命の主力軍として、最高司令官の命令を無条件に実行しなければなりません。

 軍民一致の伝統的美風をいっそう高く発揚すべきです。軍民一致は、人民軍の力の源であり、いかなる敵とのたたかいにおいても勝利を保証するものです。前線と後方の区別がない現代戦において、軍民一致の気風を高く発揚することはいっそう切実な要求となっています。敵は、我々に軍民一致という威力ある武器があるのを最も恐れています。いま朝鮮人民は、先軍政治を熱烈に支持して人民軍を実の骨肉のように愛し、心から支援しています。人民の生活はいまなお困難であっても、軍隊支援の気風は高く発揚されています。すべての党組織は、全社会に軍隊支援の気風を確立し、引き続き人民軍を積極的に押し立て物心両面から支援するようにしなければなりません。

 人民軍は、全党と全人民が党の軍重視思想を体して軍隊を支援するほど、革命化を促進し、革命的軍隊の気高い品性を高く発揮しなければなりません。軍隊が支持され支援されるからといって、人民軍はうぬぼれたり虚勢を張ったりしてはなりません。祖国と民族の守り手である人民軍が虚勢を張っては大変なことになります。革命的軍隊にとって自己陶酔と虚勢は禁物です。人民軍では、すべての軍人が党と最高司令官に限りなく忠実で、アメリカ帝国主義と日本の反動勢力をはじめ、あらゆる階級の敵にたいして燃えるような敵がい心を抱き、敵が我々の神聖な地と空と海を0.001ミリでも侵すならば、肉弾となって痛烈な打撃を与え、二度と生きては帰れないようにするという覚悟をかためるよう教育すべきです。人民軍は、人民が誠心誠意援護してくれるのを当然のことと考えてはならず、人民が軍隊を大事にし支援してくれるほど、いつ、どこにあっても人民を愛し、人民の利益と生命、財産を大事にし、生命を賭して守らなければなりません。

 いかなる敵も手出しができないように国防力をさらに強化するためには、国防工業に引き続き大きな力を入れる必要があります。各党組織は、軍需工業部門に深い関心を向け、この部門の幹部と労働者が強い責任感と情熱をもって、与えられた任務を誠実に遂行するように導くべきです。

 経済活動にたいする党の指導を着実におこなって、経済強国の建設で新たな高揚を起こさなければなりません。

 わが国は、すでに思想強国、軍事強国になっていると言えます。これまで、社会主義文学・芸術も急速に発展して革命的文学・芸術の模範が創造され、社会主義文化建設全般に革命的転換がもたらされて、わが国は文化建設においても強国になったと言えます。最近、世界女子マラソン界の覇権を握ったのをはじめ、スポーツ分野においても世界的な強豪が続出し、スポーツ強国になりつつあります。わが国の政治・思想陣地と軍事力がしっかりとかためられたので、これから経済問題さえ解決すれば、強盛大国建設の偉業を立派に実現することができます。

 我々は、党の経済政策を立派に実行し、今年は経済活動で新たな高揚を起こさなければなりません。党の経済政策は、社会主義強盛大国の建設において我々が堅持すべき戦闘的旗印です。

 党の経済政策の実行において重要なのは、既存の自立的民族経済が威力を発揮するようにすることです。

 今年はとりわけ、社会主義経済建設の前哨とも言える電力工業と石炭工業に第一義的な力を注ぎ、電力と石炭の生産を大幅に増やさなければなりません。鉄道運輸、金属工業、機械工業も早く盛り立て、軽工業革命を力強く推進して一般消費財の問題も解決すべきです。

 農業部門にも引き続き力を注いで、食の問題を解決しなければなりません。チュチェの農法を貫徹し、種子革命、ジャガイモ栽培革命、二毛作を力強く推し進めて穀物生産を大幅に増やす一方、畜産業や養魚も大々的に展開して短期間に食肉の問題を解決すべきです。

 党組織は、耕地整理をはじめ、大自然改造、道路建設、河川整理、植樹などの国土管理事業に引き続き力を注ぎ、すべての部門、すべての単位で社会主義にふさわしい生産文化と生活文化を打ち立てるための活動も揺るがせにせず、しっかりと推し進め、この分野に飛躍をもたらすようにすべきです。

 今年、経済強国の建設で新たな高揚を起こすには、科学技術の発展に大きな関心を払わなければなりません。科学技術は、強盛大国建設の三大柱の一つです。科学技術を発展させてこそ、国の経済を早く盛り立て、立ち遅れた技術を先進技術にかえて、生産を絶えず増大させることができるのです。人民経済の技術改造をおこなうためにも科学技術を発展させなければなりません。

 科学者、技術者の役割を高めるべきです。党組織は、社会的に科学と技術を重視する気風を打ち立て、科学者、技術者を積極的に押し立て、彼らの研究条件と生活条件を十分に保障すべきです。科学者、技術者は、労働者との創造的協力を強化し、科学技術の研究成果を生産と建設に積極的に取り入れ、チョンリマ(千里馬)大進軍を力強く展開するうえで重要な役割を果たすべきです。すべての科学者、技術者は、科学技術発展の趨勢に合わせて先端科学と基礎科学の発展に力を注ぎ、国の科学技術を世界的水準に引き上げなければなりません。

 党組織と党活動家は、行政・経済活動を代行したり肩代わりする傾向を完全になくし、経済活動は経済幹部が全的に責任をもって進めていくよう、党の立場からしっかりと後押しすべきです。

 経済幹部は、強盛大国建設の要請に即して経済組織活動と指揮を正しくおこなうべきです。経済幹部は、すべての部門、すべての単位で実利を図る原則に立って、経済を管理、運営しなければなりません。内閣と委員会、省をはじめ、経済指導機関の幹部は、コストと原単位消費基準を引き下げ、労働生産性を絶えず高めるために知恵をしぼり、製品を一つ生産するにしても実用的なものにしなければなりません。

 節約運動を強力に展開し、浪費をなくすべきです。節約はすなわち生産です。社会主義社会において節約は個人のためではなく、社会と人民のためであり、自分自身のためのものです。現在、我々には浪費しているものが少なくありません。我々は、さまざまな形の浪費をなくし、1ワットの電力、1グラムのセメント、1グラムの石炭、1滴の油も人民の血と汗の結晶である国の貴い財産であることをはっきりと認識し、極力節約しなければなりません。非生産的支出をなくすことにも関心を払うべきです。

 革命と建設において主体性を確立し、民族性を具現する運動を力強く繰り広げるべきです。

 こんにち、内外の情熱はいつにもまして主体性を確立し、民族性を固守することを切実に求めています。帝国主義者と反動勢力のさらなる孤立・圧殺策動を粉砕し、社会主義をあくまで固守していくためには、主体性と民族性を堅持しなければなりません。それゆえわたしは、数年前に主体性と民族性を固守することに関する論文を発表し、革命と建設のすべての分野で主体性と民族性を堅持するよう強調したのです。ところがいまなお、社会生活の多くの分野に朝鮮式でない事大主義的な残滓が少なからず見られます。

 すでに新千年代に入ったのですから、過去にあった外国式の陳腐な様式や慣例を全面的に検討し、すべての活動を我々の方式で展開しなければなりません。

 党組織の機能と役割を何としても高めるべきです。

 人民軍部隊を現地指導してみると、軍隊内の党政治活動は正しくおこなわれています。社会の各党組織は、人民軍の党政治活動の経験を見習うべきです。

 党組織の機能と役割を高めるうえで党委員会の組織部と宣伝扇動部の活動が重要です。組織部と宣伝扇動部は、みずからの位置を深く自覚し、党の意図するとおりに責任をもって仕事をしなければなりません。

 組織部は、党の組織活動を正しくおこなうことに力を傾注し、宣伝扇動部は、党の思想重視路線を堅持して思想活動を着実におこなうべきです。思想を基本としてとらえ、思想の威力をもって革命と建設を遂行していくのは、わが党の一貫した方針です。わが党はすでに1970年代初めに、すべての党活動家が党の思想・理論でしっかり武装し、党政策の貫徹において旗手になるよう強調しました。宣伝扇動部は、党の思想重視路線を貫徹して、全社会に革命の首脳部決死擁護の精神がみなぎるようにすべきです。思想活動において何としても形式主義をなくし、すべての教育活動を現実的要求に即して真実かつ清新なものにしなければなりません。

 党活動家は、党活動家らしい品格と資質を備え、責任をもって任された役目を果たすべきです。

 党活動家は、実力者になるべきです。忠実性は高くても実力がなくては、複雑な党活動、対人活動を手際よくこなせません。実力を示す面では、党活動家が模範となるべきです。党活動家は、「実力をもって党を支えよう!」というスローガンをかかげて、政治的・実務的水準を絶えず高めるべきです。革命的学風を確立して、党の思想と理論、党活動の実務を深く学習し、それを活動に具現すべきです。

 党活動家は、活動において原則的で公明正大でなければなりません。人情や物質関係にとらわれて、提起された問題にたいして原則を曲げたり偏見をもつなら、党に重大な損失をもたらすことになります。党活動家は、活動と生活において常に党の原則を固守し、提起された問題を公明正大に処理すべきです。

 党活動家に虚飾があってはなりません。党活動家は、出来が悪ければ悪いまま、無ければ無いままで幕らし働くべきであり、わからないことはわからないと率直に言うべきです。活動と生活に真実味がなければならず、人間関係で矯飾があってはなりません。

 党活動家は、人民のために献身的に働くべきです。人民のために自分を犠牲にし、人民と生死・苦楽をともにすることができる人が、真の党活動家になれるのです。苦労は自分がし、幸福と栄光は人民にゆずるのが、党活動家の気高い品性です。

 党活動家は、常に確信をもって楽天的に生活し、働くべきです。楽天的な生活は、困難なときほど必要です。党活動家は、「道は険しくとも笑顔で行こう」というスローガンを活動と生活のなかで具現して、いつも楽天的に生活し働くべきです。

 党活動家は、扇動力があり、情操が豊かでなければなりません。党活動家は、大衆のまえに出て演説をしても彼らの心を揺さぶることができ、彼らと一緒に踊ったり歌ったりできるようでなければなりません。祝日や休日に情操生活をするうえで幹部が先に立つべきです。そうすれば、下部の人は、心置きなく休息をとり、文化情操生活を楽しむこともできます。

 党組織は差し当たり、すべての部門、すべての単位で党創立55周年を勝利者の大祝典として迎えるために奮起するよう、組織政治活動に綿密に取り組まなければなりません。党創立55周年に際して、全党員に党中央委員会の書簡を送り、党中央委員会のスローガンも提示して、党員と勤労者が党の意図を明確に把握し、党創立55周年を勝利者の大祝典として迎えるための闘争にこぞって立ち上がるようにしなければなりません。

出典:『金正日選集』15巻


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