金正日「チュチェの文学論」

金 正 日
チュチェの文学論
−1992年1月20日− 
 


注 釈 
花を売る
乙女
 
白頭山
 
カップ
 
血噴万国会議
 
金振
 
李寿福
 
2回の戦争
 
林秀卿

 
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 序  文


 こんにち、朝鮮人民は激動する歴史の流れのなかでチュチェの操縦桿をしっかりと握り、希望に満ちた21 世紀に向けて力強く前進している。歴史の前進過程には一時的な難関や紆余曲折もあるが、人類が自主の道、社会主義の道へ進むのは、おしとどめることのできない時代の趨勢である。文学は当然、この偉大な時代と歩調を合わせて人民大衆の自主偉業の遂行に大いに寄与すべきである。

 文学が時代と人民に対する栄誉ある使命をまっとうするには、自主の道へ進む人民大衆の志向と要求に応じて根本的な変革を起こさなければならない。文学の分野における変革は、文学・芸術革命を通してのみ実現される。革命は、その前途を示す深奥な思想と理論を求める。正しい指導思想と理論、方法をもたない革命は、羅針盤のない船のように方角を失って彷徨するものである。我々の時代の文学の進路を示す灯火は、偉大なチュチェ思想である。

 我々は、チュチェ思想の旗を高く掲げて文学・芸術革命を宣したときからこんにちに至るまで、文学の分野に残っているすべての古いものを一掃し、チュチェの信念と意志にもとづいて朝鮮式の文学創作原理と形象構成法則を確立し、それを実践に具現した。わが国の文学・芸術革命の歴史は、新しい主体的文学・芸術の創造と建設の歴史であり、主体的文学・芸術の全盛期をもたらした誇るべき勝利の歴史でもあった。その歴史的日々にわが党が示したチュチェの文学理論の正当性と生命力は、創作実践の輝かしい成果によって実証された。

 チュチェの文学理論は、こんにち、人類の理想である自主偉業をあくまで遂行しようという人民大衆の志向と要求を正しく反映している新しい理論である。チュチェの文学理論を固守してこそ、我々の社会主義的民族文学は、その純潔と革命性を守り通し、人民大衆の自主偉業の遂行に大いに寄与する強力な思想的武器としての戦闘的機能と役割を絶えず高めることができる。

 我々は、今後も文学の創作と建設におけるすべての問題をみずからの信念と意志にもとづいて独創的に解決することによって、チュチェの文学理論をさらに発展させ、文学創作活動を正しく指導して、絶えずチュチェ文学の新しい境地を開いていかなければならない。

 時代の発展を促し、人民大衆を社会主義・共産主義偉業へと先導するチュチェの文学は、歴史とともにとわに前進しつづけるであろう。

出典:『金正日選集』12巻

 1  時代と文芸観
 1 新しい時代はチュチェの文芸観を求める
 2 人民大衆の自主偉業の遂行に寄与するのが文学の基本的使命である
 3 自主時代の文学はチュチェの人間学とならなければならない
 4 主体性は文学の生命である
 5 思想性と芸術性は統一されなければならない
 6 文学の分野で異質な思想潮流の浸透を防がなければならない
 2 遺産と伝統
 1 遺産があって伝統がある
 2 革命的文学・芸術の伝統を立派に継承し発展させるべきである
 3 民族文学・芸術の遺産を主体的立場に立って正しく評価すべきである
 3 世界観と創作方法
 1 我々の革命的文学・芸術の歴史は、主体的リアリズムの歴史である
 2 主体的リアリズムは人間中心の世界観にもとづく創作方法である
 3 主体的リアリズムは社会主義的内容を民族的形式に盛り込むことを求める
 4 社会的・政治的生命体と文学
 1 社会的・政治的生命体は我々の文学の形象化の源である
 2 領袖を形象化するのは我々の文学の至上の課題である
 3 領袖形象化の作品には固有の生理がある
 4 党の偉大さを深く描くべきである
 5 チュチェ型の人間の典型を創造すべきである
 5 生活と形象
 1 作品の種子について正しく理解すべきである
 2 性格文学か事件文学か
 3 形象の力はリアリティーと哲学性にある
 4 文学の知性的世界を高めるべきである
 5 構成が優れていてこそ作品は生かされる
 6 言語形象に文学の秘訣がある
 6 文学ジャンルと創作実践
 1 詩は時代を先導する闘争の旗印となるべきである
 2 小説文学を時代の要請に即して発展させるべきである
 3 児童文学は子どもの心理的特性に合わせて創作すべきである
 4 文学の各ジャンルを多様に発展させるべきである
 5 朝鮮式評論の特性を生かすべきである
 7 党の指導と文学活動
 1 文学活動は党の指導のもとで行われるべきである
 2 文学運動を力強く展開すべきである
 3 文学の大衆化を実現しなければならない
 4 作家は党と運命をともにする革命家である




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