金 正 日

チュチェの革命伝統を立派に継承し発展させよう
全国革命事績部門活動家大会の参加者に送った書簡 
−1991年12月5日− 

 朝鮮人民は、遠からず偉大な領袖金日成同志の誕生80周年を迎えることになります。金日成同志の歩んできた80星霜は、朝鮮革命が切り開かれ発展してきた、栄光に満ちた歴史の道程です。金日成同志の賢明な指導のもと、困難かつ複雑な闘争のなかで成功裏に前進してきた朝鮮革命は、世界史的意義をもつ新たな高い段階へと発展しており、まさにこうした時期に金日成同志の誕生80周年を迎えることは、朝鮮人民にとってこのうえない光栄であり幸せであります。

 朝鮮民族と世界の進歩的人民がともに慶賀すべき日である金日成同志の誕生80周年をひかえた時期に、金日成同志の栄光に満ちた革命活動史を擁護し輝かしていく、党の忠実な戦士である革命事績部門活動家の大会が開かれたのは、非常に意義深いことです。

 わたしは、党と領袖への高い忠実性を胸に、みずからの栄誉ある使命と任務を責任をもって遂行することにより、党員と勤労者をわが党の栄えある革命伝統で教育するのに大いに寄与した、大会の参加者と全国のすべての革命事績部門の活動家にあつい感謝を送るものであります。

 わが党の革命伝統を守り、継承し発展させていくのは、チュチェの革命偉業を成功裏に前進させ、立派に達成するための根本的保証です。

 人民大衆の革命偉業は、長期性を帯びた歴史的偉業です。革命は1世代で終わるものではなく、世代を継いで続けられ、困難かつ複雑なたたかいのなかで発展し、達成されます。革命の開拓期から達成期に至る全期間、いかにして革命の根本的性格を守りつづけ、現世代から次世代へと革命の命脈を汚れなく継承していくかということは、革命偉業の成否と運命を左右する重大な問題です。社会主義・共産主義を建設して自主性を完全に実現するための人民大衆の革命偉業は、革命伝統を守り具現し、継承し発展させる過程を通じてのみ成功裏に前進し、立派に達成されるのです。

 革命伝統を継承し発展させるということは、革命の始原を開いた領袖によって創始された指導思想と、それを具現して築き上げた革命業績を固守し、それにもとづいて革命を絶えず高い段階へと発展させていくということです。革命伝統は革命の歴史的根源であり、革命発展の全過程において世代と世代を一つの命脈につなぐ革命の血脈です。革命伝統を固守し、正しく継承してこそ、革命を領袖の示した正しい道に沿って発展させ、前進途上の風波と試練を立派に乗り越えることができるのです。歴史的経験とこんにちの国際情勢は、革命伝統を固守せず、継承し発展させなければ、革命はその軌道を外れ、革命の代は断たれ、先代と革命烈士が血をもって勝ち取った革命の獲得物を守りとおすこともできなくなるということを示しています。これは、我々が片時も忘れではならない深刻な歴史の教訓です。

 わが党の革命伝統は、偉大な領袖金日成同志によって創始され、わが党によって継承され発展するチュチェの革命伝統です。

 金日成同志は、厳しい抗日革命闘争の時期、時代の要請と人民の志向を体現して不滅のチュチェ思想を創始し、それを具現して革命を自主的に、創造的に切り開いていく過程で、わが党と革命の万代の礎となる栄えある革命伝統を創始しました。金日成同志は解放後、新しい民主国家の建設と偉大な祖国解放戦争(朝鮮戦争)、そして社会主義革命と社会主義建設を輝かしい勝利へと導き、革命伝統をいっそう発展させ、豊かなものにしました。わが党は、金日成同志によって創始された栄えある革命伝統を終始一貫固守し、それを全社会のチュチェ思想化の要求に即して全面的に継承し、発展させています。

 わが党の革命伝統には、革命偉業遂行の全行程で指針とすべき革命の指導思想と指導理論、指導方法が全面的に具現されており、豊かな闘争経験と貴い業績が集大成されています。わが党の革命伝統は、比類なく困難で複雑な革命闘争の烈火のなかで創造され、深化、発展し、チュチェ思想の旗のもとに勝利の道を歩んできた朝鮮革命の実践を通じて、その偉大な牽引力と生命力が実証されています。このような革命伝統があるがゆえに、朝鮮人民は、国土が分断され、帝国主義者とあらゆる日和見主義者の妨害策動が引き続くなかでも、確たる信念と不屈の意志をもって力強く前進することができたのであり、党と領袖のまわりに一つにかたく団結して、立ちはだかる難関と試練を乗り越え、革命と建設の各段階で常に輝かしい勝利をおさめることができたのです。実に、わが党の革命伝統は、他に類を見ない、最も偉大かつ栄えある伝統であり、このような革命伝統をもっていることは、わが党と人民のこのうえない光栄であり、誇りです。

 我々は引き続き、わが党の栄えある革命伝統を固守し、継承し発展させていかなければなりません。

 革命伝統を継承するうえで堅持すべき重要な原則は、領袖が創始した革命伝統を世代を継いで汚れなく守り、継承することであり、貴く豊かな革命伝統の内容を全面的に継承し発展させることです。我々が継承すべき唯一の伝統は、金日成同志がみずから創始したチュチェの革命伝統です。我々は、このチュチェの革命伝統を汚したり抹殺しようとするさ細な傾向も絶対に許してはならず、それを世代を継いであくまで固守し、継承していかなければなりません。同時に、チュチェの革命伝統に盛られている思想と理論、方法、それに豊かな経験と貴い業績を全面的に継承し、引き続き発展させ、豊かなものにしていくべきです。そうしてこそ、すべての党員と勤労者、革命の新しい世代をチュチェ型の共産主義的革命家に育て、社会の各分野をチュチェ思想の要求どおりに改造して、チュチェの革命偉業を立派に達成することができるのです。

 革命は、領袖の革命思想によって導かれ、人民大衆が主体となって遂行する自主的偉業であり、革命伝統を継承する基本的目的は、革命を続けて最後までなし遂げることにあります。革命伝統を継承するうえで基本となるのは、領袖の革命思想を継承することであり、革命の主体をあらゆる面から強化し、主体の役割を引き続き高めることです。したがって、革命伝統を継承し発展させるにあたっては、常にこれに優先的な関心を払うことが必要です。

 何よりもまず、チュチェ思想を固守し、チュチェ思想の要求どおり革命と建設において主体的立場を堅持すべきです。

 金日成同志によって創始されたチュチェ思想は、朝鮮革命の指導思想です。金日成同志は、史上初めて革命と建設の主人は人民大衆であり、革命と建設を推し進める力も人民大衆にあることを明らかにし、人民大衆が革命で勝利するためには、必ず主体的立場、自主的立場と創造的立場を堅持しなければならないという革命の真理を究明し、それにもとづいて朝鮮革命の進路を新たに切り開きました。金日成同志によって切り開かれたチュチェの革命偉業が従来のあらゆる革命闘争と区別される本質的特徴は、まさにチュチェ思想を指導指針として主体的立場で進められたことです。金日成同志は、分派・事大主義者、民族排外主義者との厳しい闘争のなかで主体的革命路線を堅持し、抗日革命闘争を勝利に導くことによって、朝鮮革命において主体性の確立という輝かしい伝統をきずきました。

 抗日革命闘争の時期にきずかれたこの伝統は、解放後、こんにちに至るまで朝鮮革命を輝かしい勝利の道に導いてきた決定的な要因であります。わが党は、革命と建設において事大主義と教条主義に反対し、主体性を確立することによって、社会主義革命と社会主義建設を朝鮮人民の要求とわが国の実情に即して独創的に推し進め、この地に政治における自主、経済における自立、国防における自衛の朝鮮式社会主義を立派に打ち立てることができました。

 こんにち、わが国の社会主義は、不滅のチュチェ思想にもとづいているがゆえに、帝国主義者と反動派の反社会主義策動がかつてなく強化され、社会主義を建設していた一部の国で資本主義が復活している厳しい環境にあっても微動だにせず、勝利に向けて力強く前進しています。もし、わが党が偉大なチュチェ思想をもたず、革命と建設において主体的立場を堅持せずに人の真似をしていたなら、最も優れた人民大衆中心の朝鮮式社会主義を建設することはできなかったでしょう。

 半世紀を超える朝鮮革命の歴史的過程は、チュチェ思想こそが人民大衆の自主性をめざす闘争の最も正しい指導思想であり、チュチェ思想の旗を高く掲げてたたかうならば、いかなる難関や試練も乗り越え、社会主義偉業の勝利を達成することができるということを明確に示しています。我々は、チュチェ思想に反するブルジョア思想とあらゆる日和見主義的思潮に反対して断固としてたたかい、チュチェ思想の伝統を固守し、それをさらに輝かせていくべきです。そうすることで、我々の世代だけでなく、次世代もチュチェ思想を唯一の指導思想としてたたかい、革命と建設において自主的立場と創造的立場を堅持し、チュチェの革命偉業を最後までなし遂げるようにしなければなりません。

 領袖を中心とする統一・団結の伝統を固守し、革命の主体を引き続き強化すべきです。

 革命闘争と建設事業において勝利の決定的保証となるのは、革命の参謀部である党を強化し、人民大衆を党と領袖のまわりにかたく結集させて革命の主体を強化することです。朝鮮革命の歴史は、金日成同志が統一・団結の立派な伝統をきずき、主体的な革命力量を絶えず拡大、強化し、それに依拠してあらゆる難局を切り抜け、革命と建設を成功裏に進めてきた誇りのある歴史です。

 革命に限りなく忠実で、実践を通じて鍛えられ点検された根幹を中核として広範な大衆をかたく結集させ、革命的信義と同志愛にもとづく革命隊伍の統一・団結を確固と実現することが、革命の主体を打ちかためるうえで金日成同志が一貫して堅持してきた原則です。金日成同志は、革命に身を投じた当初から、革命隊伍の統一と団結を革命の運命を左右する根本問題とみなし、その実現のために労苦を重ねてきました。金日成同志は、みずから新しい世代の青年を革命の根幹に育てあげ、彼らを中核として抗日武装隊伍を組織し、革命隊伍の分裂をはかる分派分子と内外の敵の破壊・謀略策動を粉砕して、革命隊伍の組織的・思想的統一と団結をなし遂げ、党創立の組織的・思想的基礎をきずきました。金日成同志は、抗日革命闘争の過程で、各階層の広範な愛国的人民を反日民族統一戦線に結集させ、革命勢力を全民族的範囲に拡大していきました。こうして、朝鮮革命において初めて共産主義運動の統一と民族団結の伝統がきずかれたのです。

 抗日革命闘争の烈火のなかできずかれた統一・団結の伝統とは、領袖を求心点とする統一・団結、領袖の革命思想にもとづく統一団結、領袖と戦士のあいだの革命的信義と同志愛にもとづく統一団結の伝統です。金日成同志を中心とする統一団結の伝統がきずかれたことで、卓越した領袖の指導を受けられず、統一・団結の中心がなかったため失敗と紆余曲折のみを経てきた朝鮮革命は、ようやく新たな発展の道に入り、いかなる風波や試練も乗り越えて勝利の道を切り開いていく確固たる保証を手にすることができました。

 革命の主体を強化するうえで提起された最も重要な問題は、党の統一と団結を強化することでした。金日成同志は、大衆的党建設の方針を示し、党を労働者、農民、勤労インテリの先進分子を結集させた大衆的な党に建設することによって、わが党が強固な大衆的基盤のうえで発展するようにし、党の唯一思想体系の確立を党建設の基本原則とし、その実現のために全党がセクト主義と修正主義に反対してたたかうように導きました。セクト主義と修正主義に反対する長期間の闘争を経て、積年のセクト主義は完全に克服され、チュチェ思想にもとづく党の思想、意志の統一が確実に実現されました。

 階級路線と大衆路線を貫いて、ひと握りの敵対分子を除いた各階層の広範な大衆を党のまわりに結集させることが、革命の主体を強化するうえで一貫して堅持すべき原則です。金日成同志は解放後、反帝反封建民主主義革命の時期には、良心的な民族資本家や宗教家を含めて、国と民族を愛し、民主を愛する人を残らず結集させて建国事業に寄与するようにさせ、社会主義革命と社会主義建設の時期には、彼らをいずれも社会主義的勤労者に改造し、社会主義・共産主義の道に導くことによって、社会主義を最も強固で幅広い社会的・政治的基盤のうえに押しあげ、朝鮮革命の主体を強化して他に比ぶべくもない不敗の力に育てあげました。金日成同志は、民族至上の課題である祖国統一を実現するための主体的力量を打ちかためるために、北と南、海外の全同胞が思想と体制、政見と信教の違いを超えて民族の大団結をなし遂げるよう、賢明に導いています。

 実に、金日成同志の革命活動は、反帝闘争にせよ社会主義建設と祖国統一をめざす闘争にせよ、常に全人民を一つの団結した政治的力に結集させるたたかいで貫かれています。こんにち、わが国では領袖、党、大衆が、一つの社会的・政治的生命体をなし、全人民が党と領袖のまわりに一心に団結しており、全社会が同志として助け導き合う革命的大家庭をなしています。わが国のこうした誇るべき現実は、まさに、金日成同志の長年の労苦と精力的な活動のたまものです。

 金日成同志によってきずかれた統一・団結の伝統を固守し、領袖、党、大衆の一心団結をさらに強化することは、こんにち、わが党に提起されている栄誉ある課題です。

 領袖、党、大衆の一心団結は、我々の最大の誇りであり、すべての勝利の決定的な保証となるものです。我々は、一心団結の力で革命と建設を力強く推し進め、社会主義を抹殺しようとする帝国主義者の策動を粉砕し、チュチェの革命偉業を最後までなし遂げなければなりません。我々は、党員と勤労者のあいだで革命的領袖観をさらに強く確立し、彼らがいずれも高い忠誠心をもって党と領袖のまわりに思想的、道義的にかたく結集するようにしなければなりません。党建設と党活動において、革命発展の要請に即して唯一思想体系の確立を引き続き深化させて、党隊伍の組織的・思想的統一を揺るぎないものにし、革命的大衆路線を貫徹して、わが党を人民大衆のなかに深く根をおろした必勝不敗の党に、いっそう強化、発展させていかなければなりません。

 大衆指導方法の伝統を継承し、革命闘争と建設事業において人民大衆の革命的熱意と創造力を絶えず高めることが必要です。

 我々が継承すべき大衆指導方法とは、金日成同志がチュチェ思想の原理を具現して創造し発展させてきたチュチェの指導方法です。金日成同志は、早くから、革命で勝利をおさめるためには革命の主人である人民大衆のなかに入り、大衆を教育して闘争に立ち上がらせるべきであるとし、みずから人民のなかに入って革命活動を展開し、その過程でチュチェの大衆指導方法を創出しました。金日成同志によって創出されたチュチェの指導方法は、常に人民大衆の利益を第一とし、人民のなかに入り、彼らと生死、苦楽をともにし、人民大衆の力と知恵に依拠してすべての問題を解決していく革命的方法です。チュチェの指導方法は、活動家が人民に奉仕し、人民と一体となって、人民大衆を党と領袖のまわりにかたく結集させ、大衆の革命的熱意と創造力を最大限に発揮させて革命を強力に推進していく威力ある方法です。チュチェの大衆指導方法があったがゆえに、かつて、抗日遊撃隊は国の後方支援もないあのような厳しい状況のもとでも、強大な日本帝国主義に抗して長期にわたる武装闘争を展開することができたのであり、わが党が戦後の復興建設と社会主義建設の困難かつ複雑な時期に、人民大衆を立ち上がらせて世人を驚嘆させるような奇跡を創造し、チョンリマ(千里馬)の大高揚を起こすことができたのです。

 金日成同志は、社会主義革命が勝利し社会主義制度が樹立された新しい環境に合わせて、わが党の伝統的な大衆指導方法を具現し、チョンサンリ(青山里)精神、チョンサンリ方法を創出しました。上部が下部を援助し、幹部が常に大衆のなかに入って活動し、すべての活動において政治活動を優先させることが、チョンサンリ精神、チョンサンリ方法の基本的要求です。チョンサンリ精神、チョンサンリ方法を具現するたたかいを通じて、それまで幹部のあいだに根深く残っていた官僚主義と古い行政的な天下り式の活動方法が克服され、彼らの活動方法と活動態度に大きな転換がもたらされました。

 大衆指導の方法は、社会主義・共産主義建設の全過程にわたって重要な問題として提起されます。革命と建設の深化、大衆の思想・文化レベルの向上に合わせて、大衆指導方法を絶えず改善しなくては、大衆の革命的熱意と創意を引き続き高く発揮させていくことはできません。そのためわが党は、実践を通じてその優越性と生命力が実証されたチュチェの大衆指導方法を具現することを、党の運命、革命の運命にかかわる重大な問題とみなしているのです。

 我々は、金日成同志が創出し発展させてきた革命的大衆指導方法を立派に具現し、金日成同志の活動方法が全党と全社会に深く根をおろすようにしなければなりません。金日成同志の活動方法の確立において最大の障害となるのが、権柄と官僚主義です。権柄と官僚主義は、党と大衆を切り離し、党自体の弱体化をまねき、領袖、党、大衆の一心団結を破壊する毒素です。我々は、すべての幹部が「人民に奉仕する!」という党のスローガンを高く掲げ、金日成同志の活動方法を具現するため、引き続き奮励努力するようにしなければなりません。

 わが党の革命伝統を固守し、継承し発展させるためには、党員と勤労者のあいだで革命伝統教育を強化する必要があります。

 革命伝統教育は、党員と勤労者を党と領袖に限りなく忠実な真の革命家に育て、チュチェの革命偉業を力強く推し進めるための重要な方法です。革命伝統教育を強化し、党員と勤労者にわが党の栄えある革命伝統を体得させてこそ、彼らが革命烈士の崇高な革命精神を見習い、金日成同志によって切り開かれたチュチェの革命偉業を継承し達成するために積極的に立ち上がるようになるのです。

 革命伝統教育は誰にも必要ですが、特に、革命闘争の試練を経ていない人たちと、育ちゆく新しい世代にはいっそう切実に求められています。わが党のふところで育った新しい世代は苦労をしたことがなく、朝鮮革命がいかに険しい闘争の道を歩み、いまの幸せがどのようにしてもたらされたのかをよく知りません。こんにち、我々の革命隊伍の主力をなしている30代、40代の人たちも、搾取と抑圧はおろか、戦争の試練も経ておらず、全人民が困苦欠乏に耐えねばならなかった戦後の復興建設の困難な時期にも、汗一滴流すこともなかった苦労を知らずの世代です。新しい世代に、革命の獲得物に革命烈士と父母の貴い血と汗がにじんでいることをよく教え、彼らの胸に革命精神を深く植え付けなければ、いまの幸せに酔いしれて革命を忌避し、帝国主義者がまき散らす反動的なブルジョア思想と腐りきった生活様式に毒されて悪の道に走りかねません。新しい世代に対する革命伝統教育を抜きにしては、革命偉業の継承、発展について考えることはできません。

 何よりもまず、金日成同志の革命活動史を深く認識させ、党員と勤労者に金日成同志の偉大さを信念として体得させることが必要です。

 チュチェの革命偉業を切り開き、勝利の道に導いてきた金日成同志の革命活動史は、最も輝かしく栄光に満ちた歴史であり、そこには金日成同志の不滅の指導業績と革命偉業に対する限りない献身性、万人を大いなるふところに抱いて革命の道に導いてきた大きな度量と包容力、人民へのあつい愛と、このうえなく謙虚な人民的品性が集大成されています。金日成同志の革命活動史は、金日成同志の非凡な英知と卓越した指導力、高邁な徳性と闘争業績を総合的に示す百科全書的な革命の教科書です。金日成同志の革命活動史を学んでこそ、金日成同志の偉大さを深く体得し、金日成同志の指導に忠実に従う道に勝利と栄光があるという信念を揺るぎないものにすることができます。我々は、党員と勤労者のあいだで栄光に満ちた金日成同志の革命活動史の学習を強化し、彼らが偉大な思想家・理論家、卓越した政治家、非凡な軍事戦略家、慈愛深い人民の父としての金日成同志の気高い品性と、祖国と人民の前に積み上げた不滅の業績を深く体得し、金日成同志と党の指導に忠実に従うようにさせることが必要です。

 党員と勤労者が、抗日革命闘士の発揮した白頭の革命精神を見習うようにさせるべきです。

 白頭の革命精神は、金日成同志にあくまで忠誠を尽くす忠実性の精神であり、自力で難関を乗り越える自力更生、刻苦奮闘の革命精神であり、千万べん倒れようとも立ち上がってたたかう百折不撓の革命精神です。白頭の革命精神は、新しい世代が抗日命烈士から受け継ぐべき最も貴い財産であり、人々を不屈の革命家に育てあげる貴重な精神的糧です。

 党員と勤労者に、金日成同志に対する抗日革命闘士の忠実性の模範を見習わせるべきです。朝鮮革命の開拓期に金日成同志が育成した青年共産主義者と抗日遊撃隊員は、革命的領袖観の確立したチュチェ型の共産主義的革命家の鏡です。抗日革命闘士は、破滅に瀕した民族の運命を救い、朝鮮革命を勝利に導く人は金日成同志しかいないという鉄の信念をもち、金日成同志に従って険しい闘争の道を歩み、金日成同志を民族の太陽として高く仰ぎました。抗日革命闘士は、いかなる逆境にあっても金日成同志を、政治的、思想的に、命を賭して守り、金日成同志から与えられた革命任務を遂行せずには死することもできないという高い自覚をもって、金日成同窓に忠誠を尽くしました。

 わが党が、金赫、車光秀をはじめ、青年共産主義者を見習おうというスローガンを掲げて党員と勤労者を教育しているのは、彼らが、革命戦士は一瞬を生きても領袖に限りなく忠実な忠臣として生きるべきであるという透徹した領袖観と真の人生観を実践で示した、忠実な革命家の典型であるからです。抗日革命闘士が発揮した忠実性の崇高な模範を見習うようにさせるのは、人々を真の革命家に育てる有効な方法です。抗日革命烈士の金日成同志への忠実性の生きた模範を見習うことを基本にして革命伝統教育をおこない、すべての党員と勤労者が、いつ、どこにあっても金日成同志を高く仰ぎ、党の指導に忠実に従うようにすることが必要です。

 党員と勤労者に、抗日革命闘士が発揮した自力更生、刻苦奮闘の革命精神と百折不撓の闘争精神を見習わせるべきです。抗日革命闘士が、歴史に例を見ない苦難と試練にさらされながらも、日本帝国主義を打ち破ることができたのは、彼らが高い革命精神をもって屈することなくたたかったからです。抗日革命闘士は、試練に満ちた闘争の道で常に自力更生、刻苦奮闘の精神を高く発揮して立ちはだかる難関を乗り越え、いかに困難な革命任務であっても自力で無条件に遂行する革命的気風を力強く発揮しました。抗日革命闘士は、「千万べん倒れようとも敵を討とう!」というスローガンのもとに、強靱な意志と不屈の闘志をもって不死鳥のようにたたかいました。

 白頭の密林から始まった朝鮮革命の行軍はまだ終わっておらず、我々が進むべき革命の道は遠く険しいものです。我々は、必勝の信念をもって屈することなくたたかった抗日革命烈士の白頭の革命精神をもって人々を教育すべきです。そうすることで、すべての党員と勤労者、育ちゆく新しい世代がどんな逆境にあってもひるむことなく前進し、チュチェの革命偉業の達成をめざして断固たたかうようにさせていかなければなりません。

 我々は、人々に抗日革命烈士の崇高な革命精神を体得させるとともに、白頭の革命精神を継承して、解放後、各段階の革命闘争と建設事業において朝鮮人民が立てた英雄的偉勲をもって教育すべきです。党員と勤労者が、祖国解放戦争で人民軍と人民が発揮した比類なき犠牲的精神と集団的英雄主義、戦後の復興建設とチョンリマ大高揚の時期に労働者階級が発揮した戦闘的気風を見習うようにさせることが大切です。そうしてこそ、革命と建設の過程で困難にぶつかつても、それを勇敢に乗り越えて引き続き前進し、党と革命にあくまで忠実であり得ます。

 党と革命に忠実であった革命先輩を敬うのは、次世代が当然守るべき道義です。抗日革命闘士は、朝鮮革命の元老です。我々は、勤労者と新しい世代が抗日革命闘士をはじめ、革命先輩の模範を見習い、彼らを尊敬し優遇するようにしなければなりません。

 革命伝統教育を種々の形式と方法で着実におこなうことが必要です。

 いまわが国には、党員と勤労者に革命伝統を体得させるための教育システムが整然と打ち立てられており、教育手段と条件も十分に整っています。要は、発展する現実の要請に即して教育の内容をさらに深化させ、教育方法を絶えず改善することです。革命伝統教育において格式と枠をなくし、対象の準備程度と特性に応じて教育活動を集団的にも個別的にもおこない、出版報道手段や文学・芸術作品を通じてもおこなうべきです。

 革命伝統教育は、革命実践と密接に結びつけておこなうべきです。

 革命伝統を学ぶ目的は、歴史的事実についての知識を得ることにあるのではなく、革命の最も厳しい困難な日々にたたかって勝利した革命烈士を見習い、革命と建設をより立派に進めることにあります。革命伝統に盛り込まれている崇高な革命精神と貴い業績を活動と生活のすべての分野に具現してこそ、革命伝統の偉大な生命力が余すところなく発揮され、革命伝統を立派に継承し発展させることができます。我々は、「生産も学習も生活も抗日遊撃隊式に!」という党のスローガンを貫徹して、すべての党員と勤労者が抗日遊撃隊の活動気風、学習気風、生活気風を見習うようにし、全社会が革命的気迫にあふれ、人間改造と自然改造、社会改造において大きな前進が遂げられるようにすべきです。

 革命伝統を固守し、継承、発展させるためには、革命事績事業を立派におこなわなければなりません。

 革命事績事業は、金日成同志とわが党の栄光に満ちた革命活動史と不滅の指導業績を擁護し、永遠に輝かすための事業であり、党員と勤労者をチュチェの革命伝統で教育するための重要な事業です。革命史料と革命事績を発掘、整理し、革命戦跡と革命史跡を整備して、保存、管理し、それを通じて人々を教育する革命事績事業は、革命事績部門の活動家に課された責任重大にして栄誉ある任務です。革命事績部門の活動家の役割を高めて革命事績事業を立派に進めてこそ、新しい革命史料と革命事績遺物を多く発掘して、金日成同志と党の革命活動史と闘争業績を生々しい史料によって豊かなものにし、革命事績遺物と遺跡・遺物を朝鮮革命の貴い財産として永久に保存することができるのです。

 革命事績事業においては、唯一思想体系の原則と領袖、党、大衆の三位一体の原則、それに歴史主義と科学性の原則を堅持すべきです。

 革命事績事業は、もっぱら金日成同志とわが党の革命業績を擁護し輝かせるための事業でなければならず、わが党の革命伝統とは無縁のいかなるさ細な要素も混じり込むことのないようにしなければなりません。革命事績部門では、唯一思想体系を確立して、革命伝統の純潔を守ることを革命事績事業の根本原則とすべきです。

 わが党の革命伝統は、金日成同志と党の指導のもとに、人民大衆が一つにかたく団結して革命闘争と建設事業を推し進める過程できずかれた栄えある伝統です。革命事績事業では、当然、金日成同志の偉大さと不滅の業績、わが党の賢明な指導、朝鮮人民が党と領袖の指導のもとに繰り広げた英雄的闘争が正しく反映されるようにしなければなりません。そうすることで、革命事績事業において、領袖、党、大衆の三位一体が保障されるようにすべきです。

 革命事績事業を発掘、整理し、革命戦跡と革命史跡を整備するにあたっては、歴史主義の原則と科学性の原則を守らなければなりません。革命事績の真価は、その規模や形式にあるのではなく、それに盛り込まれている歴史的内容の深さと真実さにあります。革命事績事業において、活動家が主観的な欲求にかられて事績の内容を現代化したり美化したりして、革命事績資料の真実さと科学性の保障に支障をきたすことがないようにすることが大切です。革命戦跡と革命史跡を現地に復元して、本来の姿をそのまま見られるようにすべきです。

 金日成同志を永遠に高く仰ぎ、従おうとする朝鮮人民の一致した志向に即して、限りない敬慕の念と汚れのない忠誠心を抱きながら、金日成同志の銅像をしっかりと管理しなければなりません。

 革命事績の発掘に積極的に取り組み、金日成同志の80星霜にわたる英雄叙事詩的な革命闘争史と、豊富で多方面にわたる革命活動の内容を立証する資料と革命事績遺物をさらに探し出さなければなりません。特に、抗日革命闘争期の事績資料の発掘に引き続き大きな力を注ぐべきです。革命戦跡と革命史跡を教育的意義のあるものにし、革命博物館と革命事績館の展示内容を新しい資料で絶えず補充し、展示体系と形式をさらに完璧なものにしていくべきです。革命遺跡・遺物を立派に保存、管理して、金日成同志とわが党の栄光に満ちた革命活動史が秘められている革命遺跡と遺物を世代を継いでとわに伝え、永久に保存すべきです。

 革命史跡と革命事績遺物を利用した教育に力を入れるべきです。

 革命史跡と革命事績遺物は、金日成同志と党の革命活動史と不滅の革命業績を実物によって生き生きと見せてくれるため、勤労者の革命伝統教育において百言にまさる感化力をもっています。革命戦跡と革命史跡めぐりを幅広くおこない、勤労者と青少年が革命の聖山──白頭山にも登り、抗日革命闘争の血痕をとどめ抗日革命烈士の崇高な志が秘められている戦跡と史跡に直接行ってみるようにすべきです。ここで重要なのは、樹木に記されたスローガンを利用した教育を正しくおこなうことです。最近、全国各地で多くの秘密根拠地やスローガンの記された樹木が新たに発掘され、人民に深い感動を与えています。それらの秘密根拠地やスローガンの記された樹木を見ても、抗日革命烈士の金日成同志への忠誠心と革命勝利の信念、祖国愛がどんなに強く熱烈なものであったか、抗日武装闘争が全国的規模でどれほど壮大に展開されたかがよくわかります。革命史跡めぐりは、目的指向性をもって定期的におこなうべきです。革命史跡では、それぞれの特性と見学対象に応じて、実感のもてる講義をおこなうべきです。革命戦跡を見学する人が増大するにともなって、交通手段を現代化して輸送能力を高め、宿営所を増設したり、給養活動を改善したりする対策を講じることが必要です。白頭山を中心とする主要革命戦跡と史跡を結ぶ合理的な見学コースを開設することも大切です。

 革命事績部門の活動家は、金日成同志とわが党の革命思想と革命活動史を擁護し宣伝するわが党の思想宣伝活動家です。革命事績部門の活動家が各自の責任と本分を果たすためには、誰よりも透徹した革命的領袖観を確立し、党と領袖に対して純潔な忠誠心をもたなければなりません。革命事績部門の活動家は、わが党の革命思想を深く体得し、常に金日成同志とわが党に忠実に従い、政治・理論レベルと実務レベルを絶えず高めて、本務に精通していなければなりません。

 革命事績事業は、わが党の革命伝統を固守し、輝かせるための重要な事業であるため、党組織はこれを党委員会あげての活動としてとらえることが必要です。党組織は、革命事績事業が党の方針と意図どおりに進められるよう組織・政治活動を着実におこない、事績事業の状況を常時把握し、提起される問題をそのつど解決しなければなりません。党組織は、党と領袖への忠誠心が強く、実務的資質を備えた活動家で事績部門の陣容をかため、彼らの政治・組織生活に対する指導を強化して、この部門のすべての活動家が常に高い革命性をもって各自の任務を忠実に果たすようにさせなければなりません。党組織は、党員と勤労者に革命事績事業の重要性を深く認識させることで、革命事績事業を大衆自身の自覚的な活動に変え、その過程を通じて党と領袖に対する党員と勤労者の忠誠心をさらに高めていくことが必要です。革命事績機関の役割を高め、革命事績事業の物質的・技術的要件を十分に保障しなければなりません。

 革命事績部門の活動家に対する党の信頼と期待は大なるものがあります。わたしは、事績部門の活動家が、党と領袖に対して高い忠誠心を抱き、わが党の栄えある革命伝統を固守し輝かすための事業に新たな転換をもたらすものと信じます。

出典:『金正日選集』12巻


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