金正日「チュチェの党建設偉業を代を継いで輝かせていく真の党活動家を養成しよう」

3 教育行政を改善するために


 金日成高級党学校でチュチェの党建設偉業を代を継いで輝かせていく頼もしい党活動家を養成するためには、教育行政に新たな転換をもたらさなければなりません。

 金日成高級党学校の学制と学生選抜基準を、発展する現実の要請に即して改善すべきです。

 もっとも金日成高級党学校は、郡党委員会の責任書記と書記クラスの党活動家を養成する我が党の最高幹部養成基地です。ところがいま、高級党学校の基本班学制の入学対象と教育内容をみると、共産大学とこれといった違いがありません。我が党の整然とした党活動家養成体系で、高級党学校が相応の位置で自己の役割を果たすためには、現在のままではいけません。高級党学校の基本班の学制とそこに入れる学生の選抜基準は、共産大学よりもはるかに高くなければなりません。いまは、幹部不足のため、小学校にも満足に通えなかった労働者、貧農および雇農出身を受け入れて短期学制で養成した解放直後とは違い、戦後に中等教育を受けて軍隊や社会で活動していた人を受け入れて大学修了程度の知識を与えた時期とも違います。こんにち、朝鮮人民の全般的な知識水準と政治的自覚の程度は比べようもなく高まっています。

 党活動家の知識程度も、当時とは比べようもなく向上しています。いまは、党活動家陣容の構成においても大学出身の比率が非常に高まっています。全社会のインテリ化が推進されて大学修了程度の知識を身につけた人材がかなりふえており、今後ますますふえるでしょう。このような現実は、党活動家の養成をかつての古い枠から早く脱皮させることを求めています。

 金日成高級党学校では今後、金日成総合大学をはじめ、一般大学や共産大学を出て数年間現職で職務に励み、将来を嘱望されている活動家を選抜して学ばせる体系を確立しなければなりません。高級党学校の学生選抜は、すなわち幹部の抜擢です。学生の選抜をおざなりにせず、将来性のある人を選ぶべきです。金日成高級党学校では、学生選抜基準を変える状況のもとで、学制もそれに応じて合理的に改めるべきです。

 金日成高級党学校の教育綱領を正しく立てるべきです。

 教育綱領は、学校教育の総体的方向です。高級党学校の教育綱領は、その使命と任務に即して党性鍛練に基本をおき、学生を党と領袖に忠実な真の忠臣、孝子、人民の忠僕、高い推理能力と実践能力をそなえた党活動家に育てるように作成しなければなりません。ここで重要なことは、原理教育を正しくおこなうという党の方針を立派に具現することです。高級党学校では、原理教育の質的改善がはかれるように教育綱領を作成し、それをたえず深め、完成させなければなりません。

 課目編成を正しくすることは、教育目的の達成に符合する教育綱領を作成するための根本問題の一つです。金日成高級党学校では、原理教育を基本にして推理能力を高める原則で原理課目の比率を高め、党建設課目を基本としながら多方面にわたる知識を与えるように課目編成を合理的にすべきです。

 多方面にわたる知識を与えることは、党活動家を博識にする党の要求を実現するためだけでなく、推理能力を高めるためにも切実に提起される問題です。多方面にわたる豊富な知識は、高い推理能力をそなえるための重要な前提です。知識の乏しい人は、正しい推理ができません。それゆえ、多方面にわたる知識を与える方向で教育綱領を合理的に作成すべきです。

 原理教育を強化して学生の推理能力を高める問題は、課目の編成を適切にするだけでは解決されません。学生を高い推理能力をそなえた有能な党活動家に育てるためには、授業内容の原理化水準を高める必要があります。高級党学校では、主要課目である党建設課目の教程体系と内容を再検討し、原理教育を基本とする方向で教育をおこなうべきです。

 高級党学校では、原理教育を強化するからといって、現実と遊離し、実践とかけ離れた空理空論に陥る偏向を犯さないようにすべきです。空理空論は、原理教育を強化して推理能力を向上させるという党の方針とは縁もゆかりもありません。

 学校教育においては、純然たる原理一面にのみ偏重して空理空論をもてあそぶさ細な傾向もあらわれてはなりませんが、これとは反対に、実務教育にのみかかずらって原理教育をおろそかにする傾向も徹底的に克服しなければなりません。実務教育も、実務的内容を機械的に教えず、原理的に認識させて、さまざまな環境のもとでおこなわれる党活動の実践に手際よく適用し、活用できるようにすべきです。

 学生が学んだ知識を活用できるように、実習教育の強化にも深い関心を払うべきです。原理と方法、理論と実践の結合は、我が党の一貫した教育方針です。机上で原理を学ぶだけでは、活用できる実用的な知識を身につけることはできません。高級党学校では、学生が原理教育によって学んだ知識を党活動の実践に活用できるように実習をおこなうべきです。党活動の実習を大胆に組織し、学生が現実のなかで党活動をじかに体験して卒業するようにしなければなりません。実習教育とともに状況講義、状況討議といったものも多くおこない、現実研究も常時おこなって、学生が現実におくれをとらず、党活動で提起される実践的問題を解決する方法論を体得できるようにすべきです。

 高級党学校では、教育手段の現代化の実現にも深い関心を払うべきです。科学技術が急速に発展している現実は、それに適合させて教育手段も現代化することを求めています。教育手段の現代化を実現するためには、ビデオをはじめ、さまざまな現代的な科学技術手段を教育に広く利用しなければなりません。

 金日成高級党学校では、研究院活動の改善に力を入れるべきです。金日成高級党学校の研究院は学者の養成ではなく、党の理論活動家の養成を目的としています。学校では、チュチェの党建設理論の研究を主とするよう、研究院の養成指標を正しく定め、教育綱領もそれに合わせて作成すべきです。研究院では、党建設理論で武装した有能な党の理論活動家を養成する活動と、党幹部養成機関の教育中核を育てる活動を統一的に進めなければなりません。

 金日成高級党学校では、チュチェの党建設理論を研究して普及する基地を立派にととのえるべきです。

 労働者階級の党建設理論は、我々の時代になって不滅のチュチェ思想にもとづいて深奥に展開され、全面的に体系化され、一つの科学的な学説として完成されました。チュチェの党建設理論に関する研究活動は、こんにち我々の時代のさし迫った要求となっており、世界的な範囲で広くおこなわれています。金日成高級党学校は当然、チュチェの党建設理論を研究し、内外に広く解説、宣伝する科学研究基地、普及基地になるべきです。

 金日成高級党学校では、科学理論的に十分に準備され、党活動経験に富む活動家で党建設科学研究基地を強固にし、その役割を高めなければなりません。

 金日成高級党学校では、教職員、学生の活動条件と生活条件、学習条件を十分に保障すべきです。校舎と寄宿舎を清潔かつ便利にととのえ、教育環境を最上の水準で整備しなければなりません。給養部署では副業条件を効果的に利用し、供給所の役割を高めて、教職員、学生に活動と生活、学習で不便を感じさせないようにすべきです。

出典:金正日選集 11巻

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