金正日「チュチェの党建設偉業を代を継いで輝かせていく真の党活動家を養成しよう」

2 学生をチュチェの党建設理論で武装させるために


 学生をチュチェの党建設理論で武装させることは、金日成高級党学校に提起される基本的任務の一つです。

 学生をチュチェの党建設理論で武装させてこそ、かれらが卒業後党活動家として働くとき、党事業と党活動で提起される諸問題を党建設の原理と原則に即して解決し、確固とした労働者階級的観点と立場に立ってあらゆる日和見主義的党建設理論と断固たたかうことができます。

 チュチェの党建設理論は、不滅のチュチェ思想にもとづいて展開され、体系化された党建設理論です。チュチェの党建設理論が示した党事業と党活動の基本原理をはじめ、諸原理はすべて、チュチェ思想にもとづいています。党組織建設の原理も、革命の主体は領袖、党、大衆の統一体であるという原理にもとづいており、党思想建設の原理も革命闘争において自主的な思想・意識が決定的役割を果たすという思想論にもとづいており、党指導芸術建設の原理も、人民大衆を中心にすえてその利益を擁護し、かれらの役割を高めてすべての問題を解決すべきだとする原理にもとづいています。

 チュチェの党建設理論は、領袖の地位と役割を基本にして全一的に体系化された理論です。労働者階級の革命偉業は領袖によって切り開かれ、前進し、完成される領袖の偉業です。労働者階級の政治組織はすべて、領袖の思想と偉業を実現するための武器であり、領袖によって組織され指導される政治組織です。党も領袖によって創立され、強化、発展し、領袖の思想と指導によってのみ、人民大衆の自主偉業の実現をめざす闘争を正しく導くことができます。領袖を中心に結束されず、領袖の思想と指導をぬきにした労働者階級の革命的党はありえず、そのような党があるとすれば、それは単なる討論クラブにすぎません。領袖の地位と役割に関する問題は、労働者階級の党の運命を左右する根本問題であり、党建設で提起される理論的・実践的諸問題を解決するための起点です。

 チュチェ思想の原理にもとづき、領袖の地位と役割に関する問題を核として展開されたところに、チュチェの党建設理論の基本的特徴があります。

 チュチェの党建設理論は、困難かつ複雑な各段階の革命を指導する過程での豊富な党建設経験にもとづいて体系化され、完成された学説です。金日成同志は民族解放革命と反封建民主主義革命、社会主義革命と社会主義建設の各段階の革命闘争を指導する過程で積んだ豊富な経験にもとづいて、チュチェの党建設理論を全面的に提示しました。チュチェの党建設理論は、党が政権を掌握する以前と以後、革命と建設の各段階で労働者階級の党事業と党活動で提起される理論的・実践的問題だけでなく、党を社会主義・共産主義社会の導き手として見通しをもって建設する、科学的で革命的な方途まで全面的に示しています。チュチェの党建設理論の正当性と生命力は、国際共産主義運動が厳しい試練に直面している現在、我が党が微動だにせず、領袖のまわりに組織的、思想的にかたく団結して、社会主義・共産主義の旗をひきつづき高くかかげて前進していることで明確に証明されています。

 我々はチュチェの党建設理論、特に政権を掌握した労働者階級の党建設理論の独創性と優越性を深く体得し、党活動の実践に立派に具現すべきです。

 労働者階級の党が政権を掌握するための闘争期に党をいかに建設するかという問題は、マルクス・レーニン主義の創始者によって少なからず提起されました。しかし、かれらは政権を掌握したのち、党をいかに建設するかという問題についてはほとんど解答を与えることができませんでした。この問題は、金日成同志によってはじめて完璧に解明されました。

 我が党は、政権を掌握して社会主義建設を指導している党です。

 学生が将来、党の重要なポストについて、我が党の強化、発展でそれ相応の役割を果たせるようにするためには、政権党の建設で提起される原則的問題について正しく認識させることが大切です。特に、政権党建設の基本的方向に関する問題、革命と建設全般を掌握し政治的に正しく導いていく高い指導的地位と機能を有する党を建設するために提起される原則的な問題を深く体得させるべきです。

 労働者階級の党が政権を掌握すれば、党事業と党活動では、政権を掌握する以前とは異なる条件と環境がつくりだされます。党が政権を掌握すれば、党の社会的・階級的基盤はさらに広まり、党が自己の人民的施策によって人民大衆に支持され、信頼される可能性も大きくなります。政権を掌握した労働者階級の党には、政権建設と勤労者団体建設、経済建設、文化建設、国防建設を正しく導き、人民の自主的で創造的な生活を責任をもって見守るべき重大な課題が提起されます。そして党発展の有利な条件と、党に提起される重大な革命任務に即して党をたえず発展させなければなりません。特に、全社会にたいする政治的指導を確固と実現する方向で党を強化、発展させなければなりません。

 全社会にたいする政治的指導を確固と実現できるよう、党の指導的地位と役割を高めることは、政権を掌握した労働者階級の党建設の基本的方向です。

 労働者階級の党が社会にたいする指導的地位を守りながら、政治的指導を確固と実現するためには、唯一の指導的政治組織にならなければなりません。社会主義社会では労働者階級の党が唯一の指導的政治組織になってこそ、政権をしっかり掌握して人民大衆の自主的権利と利益を擁護し、人民大衆のすべての政治生活を統一的に指導することができます。社会主義国内で思想と政見の異なる諸政党がそれぞれ政権争いに走れば、勤労人民大衆を分裂させ、社会に混乱をもたらし、社会主義の獲得物を失う結果をまねくしかありません。これは、一部の国でブルジョア的な複数政党制を取り入れて社会主義社会の指導的力量である労働者階級の党の指導的地位を弱め、これまでの革命の獲得物を無に帰している事実が十分に実証しています。

 各政党が互いに嫉視反目し、政権をめぐって角逐戦を演じさせるブルジョア複数政党制は、人民大衆の自主偉業の実現をめざす共産主義運動の本性と原理に反しています。もちろん、過渡的な社会である社会主義社会には、労働者階級の党以外にもー定の階層の意思を代弁する政党が存在しえます。それらの政党はあくまでも根本目的と利害をともにする社会主義的勤労者の政党であり、社会にたいする労働者階級の党の指導が保たれる状況のもとで、友好的に協力しあう友党にならなければなりません。

 社会主義社会に民族の利益と社会主義建設のために互いに支持し協力しあう友党が存在するのは、社会主義的民主主義と矛盾しません。人民大衆の自主偉業を支持する諸政党が統一戦線を結成して政権に参加する国家政治体制は、本来の意味での複数政党制ではありません。

 労働者階級の党が勤労人民大衆の唯一の指導的政治組織になるためには、働くすべての階級、階層を結集する大衆的政党として建設されなければなりません。労働者階級の党は大衆的政党として建設されてこそ、広範な大衆のなかに深く根をおろし、かれらと混然一体となり、かれらから絶対的に支持され信頼される人民大衆の政治的参謀部となり、社会にたいする政治的指導を確固と保障することができます。

 学生に社会主義社会における労働者階級の党の地位と役割について正しく認識させ、金日成同志が大衆的政党建設の路線を示し、その実現のためにはかり知れない心血を注いだ真意と、勤労人民大衆の統一的政党の建設で積みあげた業績と経験を正しく教えなければなりません。それでこそ、今後、国家・社会生活全般における党の唯一的指導機能を弱めようとするいかなる企図とも断固たたかうことができます。特にこんにち、一部の国が帝国主義者の圧力に屈して複数政党制を取り入れ、労働者階級の党を破壊して社会主義偉業を台無しにしている状況のもとで、我が党を勤労人民大衆の唯一の指導的政治組織に発展させてきた金日成同志の指導がいかに賢明なものであったかを学生に正しく認識させる必要があります。

 政権を掌握した労働者階級の党が社会における指導的地位を守り、政治的指導を確固と実現するためには、党を組織的、思想的に強化し、指導方法をたえず改善しなければなりません。

 社会にたいする党の政治的指導は、党の戦闘力と指導力によって保証され、それは党の隊伍を組織的、思想的に強固にし、正しい指導芸術を確立する過程で強化されます。政権を掌握した労働者階級の党は、その本性と革命任務に合わせて、科学的で革命的な組織建設の原則と思想建設の原則、指導芸術建設の原則を提示し、それを終始貫かなければなりません。

 党の組織建設は、党を組織的に強固な全一体にかためる活動です。党の組織建設に力を入れることは、党の組織的基礎を強固に築き、党を領袖を中心に組織的にかたく結束された規律ある戦闘的部隊にする基本的保証です。

 マルクス・レーニン主義の創始者は、党を創立し指導するにあたって組織建設の問題に少なからず関心を払いましたが、その理論を唯物史観の原理にもとづいて展開したため、党の組織建設で提起される原則的問題に正しい解答を与えることができませんでした。

 チュチェの党建設理論は、革命的領袖観にもとづいて党をあくまで領袖の党として建設する党組織建設の原則を新たに示しました。党員が組織的に結束された有機的統一体である党には当然頭脳がなければならず、領袖を中心として組織がかためられなければなりません。

 労働者階級の党は、領袖を中心として労働者階級と勤労人民大衆の先進分子が組織的にかたく結合された政治組織です。領袖を中心として党組織と党員がかたく結合されたところに、労働者階級の党がほかの政党と区別される基本的特徴があります。

 チュチェの党建設理論が提起している党組織建設の問題は、領袖を中心として党を組織的にかため、それを強力な全一体にすることです。労働者階級の党は、領袖中心の党建設原則をうちだし、それを組織建設分野に十分に具現してこそ、組織された部隊としての党の姿を立派にととのえることができます。

 党の組織建設で重要なことは、全党が領袖を中心とする組織的団結をなし遂げ、一糸乱れず行動する革命的規律をうち立てることです。これは労働者階級の党のみが有する特性であり、党の強固さと不抜さを規定する重要な要因です。全党が領袖を中心として組織的に団結せず、一糸乱れず行動する強い規律をうち立てないならば、そのような党は烏合の衆にひとしい無気力な存在となります。

 全党が領袖を中心とする組織的団結をなし遂げ、一糸乱れず行動する革命的規律を確立するためには、民主主義中央集権制の原則を固守しなければなりません。民主主義中央集権制の原則は、党の唯一思想体系を確立するという党建設の基本原則を具現するための党組織建設原則の一つです。民主主義中央集権制の原則に従って党が組織され活動してこそ、全党に領袖の意図が貫かれ、党組織と党員がすべて領袖を中心にかたく団結し、領袖の意図どおり一致した行動をとることができます。

 全党が、領袖を中心とする組織的団結をなし遂げ、一糸乱れず行動する革命的規律をうちたてるためには、党の組織構造と組織体系を確立しなければなりません。

 党の組織構造と組織体系は、基層党組織にすべての党員を残らず網羅させ、上部の党組織が下部の党組織を、党中央委員会が全党を指導するようにして、全党が領袖を中心にかたく団結し、領袖の唯一的指導のもとに一致した行動がとれるように確立すべきです。

 労働者階級の党は、地域的単位と、生産および活動単位によって、大衆のいるすべてのところに党の力量を均等に配置し、すべての地域と部門、単位における党の指導を十分実現できるように、党組織を合理的に設けるべきです。そうしてこそ、党の血脈と神経を全国に通わせることができます。人間はすべての器官と系統に血脈と神経が通ってこそ健康で、頭脳の統一的指令によって動けるのと同様、党も社会のすべての部門と単位に血脈と神経が通うように組織構造と体系がなりたってこそ、社会の心臓として健全になり、領袖の唯一的指導のもとに一致した行動をとることができます。したがって労働者階級の党は、現実発展の要請に即して、党組織の新設または調整を伸縮自在におこなって、党の血脈と神経が正常に通うようにすべきです。

 党の組織構造と組織体系を確立するためには、基層党組織を合理的に設けて強固に築かなければなりません。基層党組織である細胞を合理的に組織してしっかりかためるのは、我が党の一貫した方針です。細胞を合理的に組織してしっかりかためてこそ、すべての党員が党中央委員会の意思に従って、一致した行動をとり、党が大衆のなかに深く根をおろすことができます。

 党の組織構造と組織体系を確立するためには、各級党委員会の指導機関と執行機関および部署を現実発展の要請に即してしっかりかためなければなりません。そうしてこそ、各級党委員会が下部の党組織を常時掌握し、党員の党生活と当該単位のすべての活動を正しく指導することができます。我が党は既に、各級党委員会を当該単位のすべての活動を統一的に掌握、指導できるように整備し、最近は、執行単位である初級党委員会を強化する原則で機構体系を整備し、党委員会の各部署を精鋭化する措置を講じました。

 党の組織建設で重要なことは、幹部陣容をしっかりかためることです。

 幹部は党の根幹であり、大衆の教育者、革命の指揮メンバーです。党を組織的に強化するためには、各部門、各単位の幹部陣容をしっかりかため、その役割を高めなければなりません。

 幹部陣容は、党と領袖への忠実性を基本にしてかためるべきです。これは、党の運命にかかわる根本問題です。幹部陣容を党と領袖への忠実性を基本にしてかためてこそ、党を組織的にたえず強化、発展させることができます。

 幹部陣容は、大衆を立ち上がらせて革命と建設で提起される諸問題を円滑に解決していける能力のある人でかためるべきです。革命と建設が高い段階へと発展するほど、社会的連関は多様になり、困難かつ複雑な革命課題が多く提起されます。そのため、革命と建設が進むほど、幹部陣容を実力本位でかためることがさらに重要な問題となってきます。

 労働者階級の革命偉業は代を継いでつづけられるため、幹部陣容の世代交代は合法則的現象です。労働者階級の党は継承性が保たれるよう、将来を見通して幹部陣容を老、壮、青を組み合わせてかため、その質的構成をたえず改善すべきです。

 党の組織建設で重要なことは、党の隊伍を精鋭化することです。

 党の隊伍を精鋭化することは、労働者階級の党発展の合法則的要請に即して党の組織的強化をはかる重要な原則の一つです。党の隊伍に新党員がたえず加わる状況のもとで、かれらをすべて共産主義的革命家にしなければ党を戦闘力の強い精鋭部隊にすることはできません。

 党の隊伍を精鋭化するうえで、党勢拡大を党の原則どおりおこなうことが大切です。党勢拡大は、党の階級的性格と革命的原則にそって、労働者、農民、兵士、勤労インテリのうちから階級的に純潔で、革命実践のなかで点検された中核分子を受け入れる原則で進めるべきです。党の隊伍を拡大するからといって、人々の準備の程度を考慮せず、無原則に党の窓口を開いたり、党の隊伍の純潔を保つからといって党の窓口を締めきるような偏向を犯さないようにすべきです。

 党の組織建設で重要なことは、党員の党生活を強化することです。これは党活動のキーポイントであり、党を強化するための重要な保証です。党員の党生活を強化してこそ、かれらをチュチェ型の共産主義的革命家に育て、党を強固にするうえで提起されるすべての問題を成功裏に解決していくことができます。

 党生活を強化するためには、党員の組織観念を高め、自覚的な党生活気風を確立するとともに、党組織が党員の党生活の組織と指導を正しくおこなわなければなりません。党組織は、党会議と党生活総括、党内学習などの党生活を高いレベルで日常的に組織し、党員の準備程度に合わせて任務分担を正確におこない、その遂行を積極的に援助しなければなりません。

 党組織建設での成果は、党の大衆的基盤を強固に築く問題とじかにつながっています。

 大衆的基盤を強固に築くことは、党が人民大衆と混然一体となるというチュチェの党建設の基本原則を実現するための重要な要求です。

 労働者階級の党は、人民大衆の前衛組織であり、大衆を革命勝利に導く指導的力量です。大衆的基盤を強化するかどうかは、党の存亡にかかわる重要な問題です。党が敵との対決で勝利するかどうかは、大衆的基盤をいかに築くかに大きくかかつています。大衆のなかに深く根をおろしていない党は、空中楼閣にひとしい存在です。

 大衆的基盤を強固に築くためには、党そのものを大衆的政党に発展させながら、党のまわりに大衆を結集する活動に力を注がなければなりません。労働者階級の党は、基本大衆だけでなく、経歴の複雑な大衆も差別せずに信頼し、導いて、党の社会的・階級的基盤を強固にしなければなりません。

 党の思想建設は、党を思想的純潔体にする活動です。党は組織建設とともに思想建設を正しくおこなってこそ、その戦闘力を強化し、指導的役割をたえず高めることができます。

 党は、思想と理念の共通性にもとづいて結束した人々の政治的組織体であり、思想と理念の実現をめざしてたたかう前衛組織であるため、思想的純潔を保たずには党を強化することができません。

 マルクス・レーニン主義創始者は、党を思想・意志と行動の統一体として建設すべきであることを提起しただけで、思想建設における原則的問題についてはほとんど提起できませんでした。

 チュチェの党建設理論は、革命的領袖観の原理と思想論から出発して、党の思想建設に第一義的な意義を付与してこの分野を新たに開拓し、それにたいする科学的解明を与えました。

 党の思想建設で重要なことは、全党に領袖の革命思想の全一的な支配を確立することです。これは、党の唯一思想体系を確立するという党建設の原則を具現している思想建設の基本原則です。領袖の革命思想を全党に全一的に支配させるのは、党の思想的基礎を強固にして党を永久に領袖の党にし、党活動をあくまで領袖の意図どおり進められるようにする根本条件です。党は思想を血脈として存在し活動する一つの有機的統一体であるため、党内には、常にただ一つの思想が支配しなければなりません。人間は体内に型の異なる血が混ざれば生きていけないように、党も党内に異質の思想を許すならば、自己の存在を維持することができません。労働者階級の党内には、領袖の思想以外のいかなる思想も許されてはなりません。労働者階級の党は、もっぱら領袖の革命思想を唯一の指導思想としてこそ、それにもとづいて全党の思想・意志のうえでの団結をなし遂げ、革命と建設を成功裏に導いていくことができます。

 全党に領袖の革命思想の全一的支配を確立するためには、思想活動において党中央の唯一的指導を徹底させなければなりません。そうしてこそ、党内に領袖の思想に反するいかなる不純な思想の浸透も防ぎ、領袖の思想の全一的な支配を確立することができます。思想活動において党中央の唯一的指導を徹底させることは、帝国主義者と反動勢力が腐りきったブルジョア思想・文化を伝播させるため悪辣に策動している状況下にあっていっそう重要な問題となっています。現代社会民主主義者は、「民主主義」の看板のもとに、政治的多元化と「公開性」を主張して、ブルジョア思想・文化の浸透を許しています。政治的多元化と「公開性」は、党内に日和見主義的思想とブルジョア思想を引き入れて労働者階級の党の思想的基礎を切り崩し、党の革命的な性格を変質させます。労働者階級の党は思想の「自由化」を許してはならず、思想活動の内容においてある幹部の「創意性」を許してもなりません。

 全党に領袖の革命思想の全一的な支配を確立するためには、思想活動において主体性を確立しなければなりません。

 思想活動において主体性を確立するということは、党員と勤労者にたいする思想教育を朝鮮人民の思想・感情と朝鮮革命の要請、我が国の実情に即して朝鮮式に進めるということです。思想活動において主体性を確立してこそ、全党員と人民を領袖の革命思想で武装させ、革命闘争と建設事業に奮起させることができます。

 思想活動における主体性の確立で重要なことは、思想活動の内容を正しく定め、形式と方法を具体的な実情に合わせて改善していくことです。

 思想活動の内容を正しく定めることは、主体性を確立するための基本的方途です。労働者階級の党は、思想活動の内容を正しく定めてこそ、異質的な思想の浸透を防ぎ、党の思想的純潔を保つことができます。

 我が党の思想活動の基本は、党員と勤労者をチュチェ思想で武装させることです。

 チュチェ思想教育における基本は、原理教育です。党組織は、党員と勤労者にたいするチュチェ思想の原理教育を強化して、活動と生活をチュチェ思想の原理にのっとっておこなうようにすべきです。

 党員と勤労者のあいだでチュチェ思想の原理教育とともに、党と領袖にたいする忠実性教育と党政策教育、革命伝統教育、階級的教育、社会主義的愛国主義教育を強化しなければなりません。党組織はこれらの教育を、人民に主体的な観点と立場を確立させることに方向づけるべきです。

 思想活動の形式と方法を改善することは、思想活動で成果をあげるための重要な方途です。思想活動は人々の思想を改造し、革命闘争に立ち上がらせる活動です。

 人間の思想は固定不変のものではなく、たえず変わります。人々の思想・意識はそのレベルが異なり、それがあらわれる条件と環境もそれぞれ異なります。そのため、思想活動は格式や枠にとらわれず、人間の思想・意識の発展と革命任務に合わせてたえず改善すべきです。

 労働者階級の党は、党の組織・思想建設とともに、指導芸術の建設にも力を入れるべきです。

 党の指導芸術建設の問題は、チュチェの党建設理論においてはじめて体系化され、立派に解決されました。マルクス・レーニン主義の創始者は、党活動家の活動作風問題についてある程度強調しただけで、党の指導芸術建設を党建設の独自の分野としては提起しませんでした。金日成同志は、我が党を導いてくる歴史的過程での貴い経験にもとづき、党の指導芸術の確立を党建設の重要な分野とし、それと関連した理論的・実践的諸問題に完璧な科学的解答を与えました。

 党の指導芸術建設は、党を強い指導的機能をそなえた政治組織にする活動です。党の指導芸術建設は、党が組織と大衆を正しく導いていく活動体系と活動方法、活動作風を確立する活動を包括しています。

 党の指導芸術建設は、党を組織と大衆を老練に導いていく洗練された指導手腕と活動方式を有した強力な政治組織に発展させ、革命と建設をしっかり指導するうえで重要な意義を有します。党の指導芸術建設は、常に重要な問題として提起されますが、政権を掌握して革命と建設を指導するにいたっていっそう切実な問題となります。これは、党が政権を掌握すると未熟な活動家のあいだに権力をかさに着て大衆との活動を安易にしようとする傾向があらわれる事情と関連します。

 党の指導芸術建設で重要なことは、領袖の唯一的指導を実現し、大衆路線を具現することです。労働者階級の党は、革命と建設にたいする領袖の唯一的指導を確固と保障しながら、大衆路線を密接に結合する原則で指導芸術を建設しなければなりません。指導の唯一性を保ちながら大衆路線を結合することは、唯一思想体系を確立し、党が大衆と混然一体となるという党建設の原則にもとづく指導芸術建設の基本原則です。

 党の指導芸術は、領袖の唯一的指導を確固と実現できるように建設すべきです。党の指導は本質において領袖の指導であり、革命と建設のすべての部門、すべての単位で領袖の思想と意図を正確に具現していく過程です。領袖の指導を全党と全社会に具現できるように体系と方法を正しく確立してこそ、党は真に領袖の思想と指導を実現する指導的政治組織としての機能と役割を果たすことができます。

 領袖の唯一的指導を実現するためには、全党に党中央委員会の唯一的指導のもとに一糸乱れず行動する規律と秩序を確立しなければなりません。領袖の指導は、党中央委員会を通じて実現されます。労働者階級の党は、全党にその路線と政策を浸透させる整然とした体系を確立し、すべての党組織と党員がそれを無条件実行する規律をうち立てなければなりません。これとともに、党建設と党活動において提起されるすべての重要な問題を党中央委員会に集中させ、その結論に従って処理する中央集権的規律と秩序をうち立てなければなりません。

 領袖の唯一的指導を実現するためには、各級党委員会が当該単位の最高指導機関としてすべての活動を統一的に指導する体系を確立しなければなりません。各級党委員会が当該単位の最高指導機関になってこそ、その単位のあらゆる活動にたいする領袖の指導が正確に実現され、全社会にたいする領袖の統一的指導が可能になります。労働者階級の党は、各級党委員会が当該単位の政権機関をはじめ、すべての組織と機関、団体を掌握して指導し、すべての活動家と党員が党委員会に依拠して活動する気風を確立すべきです。

 党の指導芸術は、領袖の唯一的指導を実現するとともに、革命的大衆路線を具現できるように建設すべきです。

 党の指導は、人民大衆の自主性を実現するための政治的指導です。人民大衆の要求と利益を度外視した党の指導はありえず、党の指導は必ず大衆の意思を尊重し、かれらの役割を最大限に高めるものとなるべきです。それでこそ、広範な大衆は、みずから党を信頼し、党政策の実行に奮起し、党の指導が成功裏に実現されていきます。

 党が大衆路線を貫徹するためには、大衆の利益をあくまで擁護し、かれらの役割を最大限に高めることのできる指導体系と方法を確立しなければなりません。ここで重要なことは、党委員会の集団指導体系を確立し、強化することです。党委員会の集団指導体系は、党の路線と政策を実行する活動で広範な党員大衆の意思を十分に反映させることによって、指導の統一性と大衆の創意性を正しく結合するすぐれた指導体系です。

 労働者階級の党は、各級党委員会を職階本位にではなく、幹部とともに生産現場の中核党員を適切に組み合わせて構成することにより、集団的合議で広範な党員の意思が十分に反映されるようにすべきです。同時に、問題の討議において個人の主観と独断を排し、民主主義を高く発揚させなければなりません。

 労働者階級の党は、全党が大衆のなかに入り、大衆との活動をする規律と秩序を立てるべきです。全党が大衆のなかに入ることは、大衆の意思と要求を反映して党の路線と政策をうち立て、その実行に大衆を奮起させ、党が大衆と混然一体となる確固たる保証をもたらすことになります。党はすべての活動家が大衆のなかに入ることを制度化、日常化し、大衆のなかに入ってかれらと苦楽をともにしながら、党政策の実行に立ち上がらせる革命的気風を確立しなければなりません。

 党活動の方法と作風も、大衆路線にもとづく革命的で人民的なものでなければなりません。

 政治活動を優先させ、上部が下部を援助し、母親のような品格と、謙虚で素朴な品性を身につける問題をはじめ、我が党の強調する活動方法と作風はすべて、革命的大衆路線の要求を具現しています。

 党は、広範な大衆の意思と利益を反映して路線と政策を樹立し、それをすべての党組織と党員、勤労者に無条件実行させ、その過程で広範な大衆の創造的知恵と積極性を高く発揚させる指導体系と方法を確立してはじめて、領袖の唯一的指導と大衆路線が正しく結合した指導芸術を建設したといえます。

 党の唯一的指導と大衆路線を立派に具現するためには、あらゆる誤った活動方法と作風を決定的になくすべきです。行政代行と行政的方法、党の権威乱用と官僚主義、主観主義は、いずれも領袖の唯一的指導の実現を妨げ、党から大衆を遊離させる有害な要素です。党は大衆のうえに君臨して大衆の利益を侵害し、かれらの意思を無視するさ細な行為も徹底的に克服しなければなりません。そうしてこそ、党の指導芸術が真に党を強化し、党と大衆との血縁的連係を強め、全社会にたいする党の指導を実現する強力な手段となります。

 党建設偉業は代を継いで継続すべき恒久的な活動であり、労働者階級の党は党建設の各分野において継承性を確固と保障しなければなりません。党建設偉業を代を継いで継承するということは、党が組織・思想建設と指導芸術建設において領袖の地位と役割を正しく継承していくことを意味し、ここで基本となるのは、団結の中心、思想と指導の中心を継承していくことです。労働者階級の党は党建設において継承性をゆるぎなく保障してこそ、自己の革命的性格を固守し、永久に領袖の党として発展し、党の戦闘的機能と指導的役割を高めて、領袖によって切り開かれた革命偉業を代を継いで完成させていくことができます。

 金日成高級党学校では、学生にチュチェの党建設理論を十分に体得させ、かれらを金日成同志によって開拓されたチュチェの党建設偉業を代を継いで輝かせていく頼もしい党活動家に育てるべきです。

 我が党の建設理論と経験を十分に教え、学生に、党建設と党活動で提起されるいかなる理論的・実践的問題も円滑に解決していける高い資質をそなえさせるべきです。

 学生をチュチェの党建設理論で武装させるためには、党建設に関する金日成同志の著作と党の文献の学習を深めさせなければなりません。金日成同志の著作と党の文献には、党建設と党活動で提起される理論的・実践的諸問題が具体的に示されています。したがって、すべての学生が金日成同志の著作と党の文献を歴史的に、系統的に学習して、その党建設思想と党活動理論を全面的に体得するようにしなければなりません。

 学生をチュチェの党建設理論で武装させるためには、党建設課目の講義水準を高めなければなりません。

 党建設課目の講義では、党建設の本質と原理、原則をはじめ、チュチェの党建設で提起される問題を原理的に深く認識させるべきです。党建設で提起される問題を原理的に深く認識してこそ、党活動の実践で提起される問題を党活動の原理に即して解決していくことができます。

 党建設課目の講義では、党建設理論を党活動の実践に活用できる能力を養うべきです。金日成高級党学校で党建設理論を教える目的は、党活動の実践で提起される問題を正しく解決していくことにあります。党建設理論を体得したからといって、党活動の実践で提起される問題をすべて順調に解決していけるわけではありません。党活動の実践において提起される問題を円滑に解決していくためには、党建設の原理を理論的に体得するとともに、それを実践に活用できる能力をそなえなければなりません。そのため、党建設課目の講義では、理論教育と同時に実践能力の培養に大きな力を注がなければなりません。

 党建設課目の講義では、学生を我が党の建設の歴史的経験で武装させるべきです。我が党の建設の歴史的経験で武装してこそ、金日成同志によって創始されたチュチェの党建設理論の本質と独創性、正当性を深く体得し、組織活動と思想活動、大衆との活動など党活動の実践で得た立派な経験と方法を学ぶことができます。金日成高級党学校では、革命発展の各時期、各段階での党の統一と団結をなし遂げるためのたたかいをはじめ、党建設で積んだ我が党の闘争経験を学生に深く体得させて、かれらを有能な党活動家に育てなければなりません。

出典:金正日選集 11巻

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