金正日「建築芸術論」−4 建築と指導

3 建築創造活動にたいする党の指導を強化すべきである


 社会主義的・共産主義的建築は、革命と建設に寄与することを基本的使命とする革命的建築である。

 建築創造活動にたいする党の指導とは、党組織が党と領袖の建築思想と建築方針の貫徹状況を常時把握し、それを実行する積極的な対策を講じることである。

 建築創造活動にたいする党の指導を強化してこそ、建築にたいする労働者階級の領袖の構想と党の意図を立派に実現し、党的で労働者階級的かつ人民的な建築を創造することができる。

 党組織は日ごろから下部に出向いて、党の構想と意図が正しく実行されているかどうかを調べ、実行されていない場合はその原因をつきとめ、それに応じた積極的な対策を講じるべきである。建築家は、党組織にしっかり依拠して建築創造活動を進め、党組織の指導と統制を受けるため意識的に努力しなければならない。

 労働者階級の党は、建築創造活動を掌握し、それにたいする指導と統制をたえず強化しなければならない。

 建築創作活動にたいする党の指導体系を確立すべきである。建築創作活動において党の指導体系を確立するということは、建築家のあいだに党の建築創作方針を無条件に受け入れ、それをあくまで貫徹する革命的気風をうち立て、党中央の唯一的指導のもとに建築創作活動を進めるということである。

 建築創作活動において党の指導体系を確立するためには、創作活動で提起される重要な問題はすべて党中央の唯一的結論にもとづいて解決し、党中央がいったん結論をくだし、手配したことは無条件実行する革命的気風をうち立てなければならない。

 建築創作活動にたいする党の指導を強化するうえで重要なことは、建築創作部門の幹部と党員の党生活を着実に指導することである。党員の党生活を着実に指導してこそ、かれらの役割と責任感を高め、建築創作活動で提起される諸問題を立派に解決することができる。

 建築創作部門の党員の党生活にたいする指導で力を入れるべき重要な問題は、かれらのあいだにチュチェの革命的世界観を確立することである。党組織は、建築創作部門の幹部と党員をチュチェの革命観で武装させる活動に取り組み、かれらが党と革命のために、労働者階級と人民のために忠実に働くようにしなければならない。

 建築創作部門の幹部と党員の党生活にたいする指導で重要なことは、創作過程であらわれる不健全な要素をそのつど掌握して一掃することである。党組織は、建築家のあいだにあらわれる功名主義、形式主義、芸術至上主義、模倣主義といった不健全な創作態度をそのつど克服するたたかいを強力に展開すべきである。

 建築創作部門の幹部と建築家の党生活にたいする指導で重要なことはまた、党生活を革命課題の遂行と密接に結びつけて、かれらが与えられた革命課題を責任をもって遂行するように導くことである。革命課題の遂行をぬきにした党生活というものはありえず、党生活を強化する目的は党員が革命課題を立派に遂行するように導くことにある。党生活を革命課題の遂行と密接に結びつけておこなうようにするには、個別的な対話、党学習、党の任務分担、党生活総括など党生活指導のすべての要素を革命課題の遂行と密接に結びつけると同時に、党員の党生活も革命課題の遂行状況を基準にして評価すべきである。党員が与えられた革命課題を満足に遂行しなければ、党生活を立派におこなったとはいえず、忠実な党員とはいえない。

 建築創作部門の幹部と党員の党生活にたいする指導で重要なことは、かれらが正しい党組織観念をもって党生活に誠実に参加するように導くことである。

 建築創作活動にたいする党の指導を着実におこなうためには、党活動家の活動方法と作風を改善しなければならない。建築創作部門の党活動家は、常に建築家のなかに入り、かれらが建築作品を創作するのを見たり、かれらと話し合ったりして、党の方針の貫徹状況と党生活の状況を調べ、懸案を解決する方途を見いだすべきである。

 建築創作部門の党活動家は、高い目標を立てて活動を大胆に展開すべきである。そうしてこそ、建築家が旺盛な創作意欲と革命的情熱をもって奮励努力するようになる。建築創作部門の党活動家は、目の前のことにばかりとらわれず、チュチェ建築の発展のための展望課題の遂行に力を注ぐべきである。

 建築創作部門の党活動家は、活動と生活において常に謙虚でおおらかでなければならず、尊大ぶったり権柄ずくにふるまったりしてはならない。

 建築創作部門の党活動家は、政治・実務水準を高めるためにたえず努力すべきである。党活動家の政治・実務水準が高くなければ、建築家との活動を正しくおこなうことができず、革命発展の要求に即して党活動を発展させていくこともできない。建築創作部門の党活動家は革命的学習気風をうち立て、金日成同志の著作と党の文献を広く深く学習し、チュチェの党活動理論と党活動方法を深く体得し、建築分野の科学技術知識と経済管理知識を身につけるべきである。

 こんにち我が党は、この地に真っ先に人類の理想社会である共産主義社会を建設し、世界で最も文化的で裕福で幸せな生活を営もうとする人民の崇高な念願を実現することを最高目的としてたたかっている。我が党のこの最高目的を立派に実現するためには、これからより多くの建設をしなければならない。全国各地に近代的な工場を大々的に建設してこそ、共産主義の物質的・技術的土台をさらにかためることができ、住宅や公共建築物、公園、遊園地の建設をひきつづき強力におし進めてこそ、都市と農村を壮大華麗な住みよい共産主義の楽園に変え、共産主義社会での人民が求める生活条件をもたらすことができる。

 建築創造活動をぬきにしては、社会主義・共産主義建設の成果を期待することも、人民の物質・文化生活の要求をみたすこともできない。建築創造活動は、社会主義・共産主義建設の全期間はもとより、この地に人類が存在するかぎり代を継いで間断なくつづけられ、歳月が流れるにつれていっそう広大な規模で進められる誇らしい事業である。

 すべての建築家は、革命と建設が深化し、人民の生活が高まるにつれて、建築創造活動の規模が拡大する現実に即して、都市建築、農村建築、産業建築、公共建築など、建築創造の各分野に新たな革命的一大高揚をもたらすべきである。

 我々は、金日成同志によって創始された主体的な建築思想と、我が党の独創的な建築創作理論を確固たる指針として建築創造活動を進めることにより、チュチェ建築をあくまで固守しなければならない。

 すべての建築家は、党と領袖の賢明な指導のもとに、これまで建築創造分野でおさめた誇らしい成果にもとづいて建築創造活動をさらに強力に展開することによって、我が国の建築をより高い段階に押し上げ、金日成同志の主体的な建築思想を立派に具現すべきである。

出展:「金正日選集」11巻


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