金 正 日

軽工業革命を立派に遂行するために
全国軽工業大会の参加者に送った書簡
−1990年6月2日−


 偉大な領袖金日成(キムイルソン)同志の今年の新年の辞と最高人民会議第9期第1回会議での歴史的な施政演説、党中央委員会第6期第17回総会の決定を支持し、全党、全国、全人民が1990年代の総進軍運動を力強くくりひろげている環境のなかで、全国軽工業大会が開かれることになります。昨年、党中央委員会総会で軽工業問題が討議され、今年また軽工業大会が盛大におこなわれるのは、我が党が軽工業を非常に重視しており、軽工業部門の活動家と勤労者にたいする党の信頼と期待が大きいことを示しています。

 私は、党の信頼と期待にこたえるべく、かたい覚悟と決心をもって大会に参加したすべての代表と、全国の軽工業部門の活動家と勤労者に熱烈な祝賀を送ります。

 増産・節約運動を力強く展開して、社会主義建設でいま一度革命的大高揚を起こそうという党の呼びかけに応じておこなわれる今回の全国軽工業大会は、国の軽工業をいちだんと発展させ、一般消費物資の生産に画期的な転換をもたらす契機となるでしょう。

 一般消費物資を生産する軽工業は、人民の食・衣・住の問題を解決するうえで極めて重要な位置を占めています。

 我が党は創立当初から人民生活を向上させることを自己の活動の最高原則とし、人民に豊かで文化的な生活をもたらすため、終始一貫、軽工業の発展に大きな力を注いできました。

 金日成同志は、解放直後ただちに我が国の軽工業の基礎を築き、一般消費物資を生産して零落した人民の生活を安定、向上させ、祖国解放戦争の困難な状況下でも、軽工業製品の生産を広く組織し、それにたいする統一的な指導体系をうち立てて、一般消費物資にたいする前線と後方の需要をみたすようにはからいました。金日成同志は戦後、重工業を優先的に発展させながら同時に軽工業と農業を発展させるという社会主義経済建設の基本路線を提示して、軽工業の急速な発展の道を開くとともに、大規模の中央直轄工業と中小規模の地方経営工業を並行して発展させる方針をうちだし、大衆的運動によって全国各地に地方産業工場を建設するように導きました。

 我が党は、社会主義建設が進捗し、消費財にたいする人民の需要が日ましに高まる現実の要請に即応して軽工業革命の方針をうちだし、その実行へと全党、全国、全人民を立ち上がらせました。党の軽工業革命の方針を貫くたたかいをつうじて軽工業の土台がさらに強化され、一般消費物資の量と品目が著しくふえ、質がいちだんと高まりました。

 党と領袖の賢明な指導のもとに、解放後ゼロから出発した我が国の軽工業は、こんにち歴史的に引き継がれてきた後進性を一掃し、紡織工業、食品工業、製靴工業、日用品工業など各部門を総合的に完備した主体的で現代的な一般消費物資の強固な生産基地となりました。現在我が国の軽工業は、人民の生活に必要な軽工業製品を自力で生産、供給しており、その潜在力と威力は膨大なものです。昨年、我々が人民生活に切実に必要な消費財を生産、供給しながらも、第13回世界青年学生祭典のような大規模の国際的行事用の各種軽工業製品をとどこおりなく生産、供給したことは、主体的で現代的な我が国軽工業の威力の明白な誇示となります。

 我々は、我々の力と技術によって主体的で現代的かつ威力のある軽工業を建設したことについて相応の自負をいだき、世界に堂々と誇るべきです。もちろん、我が国の軽工業は、全般的にまだ世界的水準に達していません。しかし、ゼロの状態から、このように短い期間に人民生活に必要なすべての消費財を自力で生産、供給する主体的で現代的な軽工業を建設したというのは、世界の軽工業建設史にいまだかつてなかったことです。これは、党と領袖の賢明な指導を受ける朝鮮人民だけがなしうる偉大な転換です。

 私は、全国軽工業大会が開かれるこの機会をかりて、党と領袖の指導に忠実に従い、国の軽工業の発展と一般消費物資生産のために献身している大会の参加者と、軽工業部門をはじめ、人民経済各部門のすべての活動家と勤労者に、党中央委員会と私自身の名で熱い感謝を送ります。

 こんにち我々には、これまでの成果を踏まえて国の軽工業をたえず発展させ、一般消費物資の生産を大幅にふやし、人民生活をさらに向上させるべき栄誉ある革命課題が提起されています。

 軽工業部門のすべての活動家と勤労者は、人民生活向上のための重要な部門に従事していることを大きな栄誉、誇りとし、軽工業革命を立派に遂行して軽工業の発展に画期的な転換をもたらさなければなりません。


1 軽工業革命の本質と意義
2 軽工業革命遂行のための基本的課題
3 軽工業革命の遂行における党組織の任務
出典:金正日選集 10巻

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