金 正 日

党の指導体系の確立について
朝鮮労働党中央委員会組織指導部、宣伝扇動部の責任幹部協議会でおこなった演説
−1979年4月28日−


 わたしは今日、みなさんに党の指導体系の確立について述べようと思います。

 党の指導体系を確立することは、労働者階級の党建設の根本原則であり、革命闘争と建設事業を成功裏に遂行するためのかなめの問題です。党の指導体系を確立してこそ、党は革命の参謀部としての自己の使命をまっとうし、広範な大衆をふるいたたせて革命闘争と建設事業を成功裏に遂行していくことができます。

 こんにち、我々に提起されている膨大な革命課題は、党の指導体系を確立することを切実に求めています。我々は、共和国北半部で革命と建設をさらに促進して社会主義・共産主義を建設し、南朝鮮からアメリカ帝国主義を追い出し、民族最大の悲願である祖国統一の偉業を一日も早く達成しなければなりません。この歴史的課題を成功裏に遂行するためには、党の指導体系を確立しなければなりません。

 国際共産主義運動の経験からしても、党の指導体系の確立は重要な問題として提起されます。国際共産主義運動の歴史的経験は、革命と建設が深化するほど、党の指導体系を強く確立しなければならないことを示しています。

 これまでわが党は、党の指導体系の確立に一貫して深い関心を払い、ここで少なからぬ成果をおさめました。党の積極的な闘争によって、革命と建設のすべての部門、すべての単位に党の指導がゆるぎなく保障され、全党が一糸乱れず行動する革命的規律が打ち立てられました。こんにち、全党員と勤労者は、自己の運命をすべて党に託し、党の指導に従って革命をあくまで遂行するかたい決意にみちています。しかし、これは初歩的な成果にすぎません。我々は、今後も党の指導体系を確立する活動をひきつづき力強く推し進めなければなりません。

 党の指導体系を確立するということは、全党に党の決定と指示を無条件、徹底的に貫く革命的気風と鉄の規律を打ち立て、党員の間で党の組織観念を高め、党生活を強化し、革命と建設に対する党の指導をゆるぎなく保障することを意味します。

 すべての党組織は、党の指導体系を確立する活動をいっそう力強く推し進めることによって、革命闘争と建設事業に対する党の指導がゆるぎなく保障されるようにすべきです。

 何よりもまず、幹部と党員の間で、党の決定と指示を無条件にうけとめ、あくまで貫徹する革命的気風を打ち立てるべきです。

 党の決定と指示は、わが党の組織的意思であり、すべての幹部と党員が堅持すべき指導指針です。党の決定と指示には、革命闘争と建設事業を成功裏に遂行するための具体的な方途が全面的に明らかにされています。

 党の指導は、党の決定と指示を貫くたたかいをつうじて実現され、党の指導体系を確立する目的も、党の決定と指示を貫徹しようとするところにあります。党の決定と指示を貫くたたかいをぬきにしては、党の指導について語ることができず、革命闘争と建設事業の成果について考えることもできません。

 いま一部の人は、もろもろの条件にかこつけて、党の決定と指示をそのつど貫徹するのではなく、ずるずると引きのばし、具体的な方法論ももたずに受け売り式に下部に伝達しています。また、自己本位主義、要領主義にわざわいされて、党の決定と指示を貫く活動を責任をもっておこなわず、仕事がうまく運ばない責任を上部や下部になすりつけています。そうかと思うと、一部の党活動家は、党務にかこつけて、行政・経済活動と関連する党の決定と指示を実行する活動に背を向けており、それが満足に実行されなくても胸を痛めていません。党の決定と指示を無条件うけとめず、それを貫く活動を避けたり怠ったりするのは革命家のとるべき活動態度ではなく、そうした人には党員の資格がありません。党の決定と指示を無条件うけとめ、あくまで貫くことは、幹部と党員の第一の義務であり、革命的本分です。幹部と党員の革命活動は、とりもなおさず党の決定と指示を貫くたたかいです。党の決定と指示を貫くたたかいをぬきにして、幹部と党員の革命活動について考えることはできず、彼らが自己の革命的本分をまっとうしているとはいえません。

 党への忠実性は口先ではなく、党の決定と指示を貫く実践闘争にあらわれなければなりません。党の決定と指示を無条件、あくまで貫く人であってこそ、党に忠実な真のチュチェ型の共産主義的革命家といえます。

 党組織は、幹部と党員の間で無責任で主人らしくない態度、形式主義、要領主義、自己本位主義などあらゆる否定的傾向を一掃し、彼らが党の決定と指示を寸分の狂いもなく無条件、あくまで貫くようにすべきです。

 党の決定と指示を無条件、あくまで実行するためには、党組織と幹部が組織活動を綿密におこなわなければなりません。

 党組織と幹部が、組織活動を綿密におこなってこそ、党員と勤労者の革命的熱意と創意性をくみ上げ、党の決定と指示をあくまで貫くことができます。

 党組織は、党の決定と指示が下達されれば、集団的に討議して正しい実行対策を立て、具体的な任務分担をおこない、その実行状況を定期的に総括し手配しなおすことによって、それがあくまで貫かれるようにすべきです。

 党の決定と指示を無条件、あくまで貫徹するためには、また、幹部と党員が、自力更生、刻苦奮闘の革命精神を強く発揮しなければなりません。

 党の決定と指示を貫くたたかいは、自然と社会をチュチェ思想の要求どおり改造する闘争であり、この過程にはさまざまの困難かつ複雑な問題が提起されます。

 幹部と党員は、自力更生、刻苦奮闘の革命精神を強く発揮して、足りないものは探しだし、ないものはつくりだし、あらゆる難関を自力でのりこえ、党の決定と指示を徹底的に貫かなければなりません。

 党内に革命的規律を打ち立てるのは、党の指導体系の確立において提起される重要な問題の一つです。

 党内に革命的規律を確立してこそ、党の思想、意志の統一と団結を強化し、党の指導的役割を高めて革命闘争と建設事業を力強く推し進めることができます。全党が一つの指揮棒に従わず、自分勝手に動くならば、党はクラブ化され、結局、革命と建設を失敗に終わらせることになります。

 党組織は、全党が一糸乱れず行動する鉄の規律を確立し、わが党を戦闘力のある強力な革命的党にしなければなりません。

 まず、幹部と党員が党にすべてを託し、党と運命をともにするという、ゆるぎない信念をいだくようにすべきです。

 こうしてこそ、幹部と党員は、いかなる逆境にあっても動揺せず、党の意図どおりに行動し、全党に革命的規律を確立することができます。

 幹部と党員が、党にすべてを託し、党以外には何も認めないという、ゆるぎない信念をもつようにするためには、党への正しい認識をもたせなくてはなりません。

 周知のように、わが党は、革命の参謀部であり、朝鮮人民のすべての勝利の組織者、鼓舞者です。党をぬきにしては、朝鮮革命の勝利についても、朝鮮人民の自由と幸せについても考えることはできません。党員が党の歴史的使命と役割を明確に認識すれば、すすんで党をささえ、党にすべてを託し、党の規律も自発的に守るようになります。党組織は、幹部と党員にわが党への正しい認識をもたせ、彼らが心から党をささえ、従うようにすべきです。

 幹部と党員に党への正しい認識をもたせるとともに、特定の幹部への幻想を徹底的になくすべきです。特定の幹部への幻想が生まれると、それを偶像化し、党内に分派が生じ、果てには、党と革命に取り返しのつかない重大な結果をまねくようになります。党組織は、すべての幹部と党員が特定の幹部に盲従したり、彼らを無原則におしたてるようなことが絶対にないようにすべきです。

 党内に革命的規律を確立するためには、党活動で提起される重要な原則的問題を党組織に集中させ、討議をへて処理する厳格な秩序を確立しなければなりません。

 党活動で提起される重要な原則的問題を党組織に集中させずには、党活動全般を掌握して計画を正しく立てることができず、すべての部門、すべての単位に対する党の指導を正しくおこなうことができません。

 いまなお一部の党活動家は、当然、党組織に報告すべき問題さえ報告しておらず、する場合にしても功名心にかられて事実をありのままに報告していません。党活動家は、党活動で提起される重要な原則的問題を徹底的に掌握し、そのつど党組織に正確に報告すべきです。

 これとともに、党組織と党活動家は、提起された問題を党中央の結論に従って処理する革命的規律を確立すべきです。

 党活動における重要な原則的問題を党中央の結論に従って処理するのは、すべての党組織が必ず守るべき義務であり、中央集権的規律です。党組織と党活動家が、党活動で提起される重要な原則的問題を党中央の結論に従って処理せず、自分勝手に処理するならば、党内に混乱と無規律が生じ、党の意図どおりに党活動をおこなうことができません。

 すべての党組織と党活動家は、党活動で提起される重要な原則的問題はかならず、党中央の結論に従って処理し、いったん結論がくだされた問題はいささかもあげつらうことなく、無条件、そのとおり実行すべきです。党組織と党活動家は、十をしたくても、党から一つをするように指示されれば、一つだけをすべきです。

 我々は、全党に革命的規律を確立し、すべての幹部と党員が呼吸をするにしても同じように呼吸し、話をするにしても同じく話し、歩くにしても同じように歩くようにしなければなりません。

 正しい党組織観念をもち、党生活にまじめに参加するのは、党員の神聖な義務であり、党の指導体系を確立するための重要な課題の一つです。

 幹部と党員は、正しい党組織観念をもち、党生活にまじめに参加してこそ、党の意図どおりに思考し行動し、党の唯一的指導のもとにひとしく行動することができます。すべての幹部と党員は、正しい党組織観念をもち、党生活にまじめに参加すべきです。

 何よりも、正しい党組織観念をもたなければなりません。

 幹部と党員は、党組織を尊び、大切にし、党組織にしっかりと依拠して活動し、生活しなければなりません。

 党は、党員に最も貴い政治的生命を与え、それを永遠に輝かしていけるよう、日ごろから気を配り、導いてくれる政治的生命の保護者です。党員は、党組織をはなれては一瞬たりとも生きることができず、党規約上の義務を満足に遂行することができず、革命家としての本分をまっとうすることもできません。

 ところが、いまなお一部の党員は、党組織の利益より個人の利益を重んじ、党組織に心を許さず、活動と生活で提起される問題を率直に報告していません。党に心をうちあけず、裏表がある人は、党と運命をともにすることができず、党員の資格がありません。

 党員は、党組織の利益のため積極的にたたかい、活動と生活上の問題はいうに及ばず、家庭生活上の問題まですべて党組織に報告しなければなりません。

 党組織は、幹部と党員に党組織観念とはなんであり、それを高めるためにはいかにすべきか、ということをはっきり認識させ、彼らに正しい党組織観念を植えつけるべきです。

 すべての幹部と党員は、党生活に自発的に参加しなければなりません。

 党員は、党と領袖のため、革命のためにすべてをささげることを決意し、すすんで党に入ってきた自覚ある革命闘士です。党員は、誰かの強要や組織の統制によってではなく、自発的に党生活に参加しなければなりません。

 すべての党員は、党生活を正規化、習性化し、党組織の決定と任務分担を誠実に実行し、問題の討議に積極的に参加して建設的な意見をだすべきです。

 党生活を強化するためには、また、党員の党生活に対する指導と統制を正しくおこなわなければなりません。党員の党生活を強化するには、彼らの自発性一面にたよってはならず、党組織の指導と統制が必ず裏打ちされなければなりません。

 党の任務分担を日常的におこなうことは、党員の党生活を強化するための重要な要求の一つです。

 党員に党の任務分担を日常的におこなってこそ、彼らが政治活動家としての本分をつくすことができ、あらゆる面で前衛的役割を果たすことができます。党組織は、党員の準備程度と特性に即して任務分担を正しくおこない、それを間違いなく遂行するよう十分に援助し、すべての党員を常に活動させるべきです。

 党組織は、党員が党生活を革命課題の遂行と密着させておこなうようにすべきです。

 党員が党生活にまじめに参加するようにすることは、それ自体に目的があるのではなく、課された革命課題を立派に遂行させるところにあります。革命課題をぬきにした純然たる党生活などありえません。

 党組織は、すべての党員が自分にまかされた革命課題を責任をもって遂行するよう、十分な援助を与えるべきです。

 党員の党生活を正しく指導するとともに、それに対する統制を強化しなければなりません。

 党員の党生活に対する統制を怠れば、彼らは高慢になり、しまいには思想的に変質をきたし、党も眼中におかない革命の変節漢に転落しかねません。

 いま党組織が党員の党生活に対する統制を怠っているため、一部の党員は党生活にまじめに参加しておらず、党組織の意見や忠告を素直に受け入れていません。幹部のなかには、自分を特殊な存在のように思いこみ、勝手気ままにふるまっている人がいます。

 すべての党組織は、党員の党生活に対する統制を強化し、彼らが党生活にまじめに参加するようにさせるべきです。特に、幹部の党生活に対する統制を強化しなければなりません。仕事のうえで地位の高低はあっても、党生活においては地位の高低はありません。党員は地位の高低にかかわらず、誰もが一つの党生活規範に従って行動すべきです。党組織は二重規律を許してはならず、幹部の党生活を強く統制し、彼らが幹部としてではなく、一般党員として党生活にまじめに参加するようにさせなければなりません。

 党生活を強化するためにはまた、党生活の総括をそのつど実質的におこなわなければなりません。

 党生活の総括を実質的におこなってこそ、党員の党性を鍛え、政治的生命を輝かせ、革命課題を立派に遂行することができます。

 党組織は、幹部と党員が活動と生活で提起されるすべての問題を、高度の政治的・思想的水準で実質的に分析、総括するようにさせるべきです。

 党の指導体系を確立し、革命と建設に対する党の指導を確固と保障するためには、党組織の戦闘的機能と役割を決定的に高めなければなりません。

 党組織の戦闘的機能と役割を高めることなしには、党の決定と指示を貫く活動も、全党がひとしく行動する革命的規律を確立する活動も、幹部と党員の間で党組織観念を高め、党生活を強化する活動も成功裏に遂行することができません。一言でいって、党組織の戦闘的機能と役割を高めずには、党の指導体系を確立することは不可能です。我々は、党組織の戦闘的機能と役割をさらに高め、党の指導体系を確立すべきです。

 党組織の戦闘的機能と役割を高めるうえで何よりも重要なのは、党委員会の集団指導を強化することです。

 党委員会は、当該単位のすべての活動を組織、実行する集団的指導機関であり、集団指導は党委員会の活動の基本です。党委員会の集団指導を強化してこそ、個人の主観と独断を排し、革命闘争と建設事業に対する党の指導を正しくおこなうことができます。

 集団的合議の強化は、党委員会の集団指導を保障する基本的条件であり、活動で成果をおさめる重要な裏付けです。党の責任幹部一人では、当該単位の活動全般を正しく理解、掌握することができず、党の方針を貫く正しい対策を立てることもできません。党委員会が、当該単位の活動全般を正しく理解、掌握して力強く推し進めるためには、集団的合議を強化しなければなりません。

 集団的合議を強化するためには、民主主義を十分に発揚しなければなりません。

 党会議で民主主義を発揚せず、個別的な責任幹部の主観と独断を許容するならば、問題解決の正しい対策を講ずることができず、活動での成果を期待することもできません。党の責任幹部の独断専行は、わが党の組織原則にも反するものです。党の責任幹部は、決して、党委員会を代表することはできません。道・市・郡党の責任書記が、道・市・郡党委員会を代表することはできず、工場党書記が、工場党委員会を代表することはできません。党書記は、党会議を運営する議長の役目を果たし、他の委員と同じく党委員会の決定を実行する人です。党委員会では、すべての委員が党の方針を貫くための創造的意見を十分にだすようにすべきです。特に、生産現場で働く委員の創造的意見を積極的に受け入れ、党委員会で討議、決定される諸問題に大衆の意思が十分に反映されるようにすべきです。

 集団的合議を強化するとともに、各委員の責任感と役割を高めなければなりません。委員が一堂に会するからといって、党委員会の集団指導が保たれ、すべての問題がスムーズに解決されるわけではありません。党委員会の集団指導を強化するためには、集団的合議をへて問題解決の正しい対策を講ずると同時に、各委員の責任感と役割を高め、党委員会で討議、決定された問題をそのつど、無条件実行しなければなりません。

 党委員会は、委員たちの活動上の位置と能力、性格に即して任務分担を正しくおこない、彼らを常に活動させなければなりません。各委員に任務分担をおこなったのちには、彼らの活動状況を常に掌握、統制し、彼らが分担された任務を責任をもって遂行するよう、十分に援助すべきです。こうして、すべての委員が、党委員会で討議、決定された問題をそのつど立派に実行するようにさせるべきです。

 党委員会は、また、行政・経済活動に対する指導をさらに強化すべきです。

 いま、少なからぬ党活動家は、行政・経済活動に対する指導を強化するようにというと、行政・経済活動家をさしおいて行政を代行し、行政代行をしてはならないといえば、介添え人のように行政・経済活動家のしんがりについてまわっています。行政代行と追随主義は、行政・経済活動に対する党の指導とは縁もゆかりもありません。党活動家が行政を代行すれば、行政・経済活動家の責任感と創意性を麻痺させ、彼らの自立的な活動を妨げ、政・経済活動も、党活動もまともに進めることができなくなります。党活動家が行政・経済活動家のしんがりについてまわるようであっては、党の路線と政策を満足に貫くことができず、行政・経済活動家が主観と独断によって、提起された問題の処理を誤りかねません。

 すべての党組織と党活動家は、一日も早く行政代行と追随主義的傾向をなくし、党的方法、政治的方法で行政・経済活動を指導しなければなりません。党組織と党活動家は、行政・経済活動家が党の意図どおりに活動していけるよう、党的にバックアップし、督励すべきです。党組織と党活動家は、行政・経済活動家が中心の環を正しくとらえ、そこに力量を集中するよう積極的な意見を与え、党の路線と政策を徹底的に貫くよう、日ごろから関心を払い、励ますべきです。

 幹部陣容をしっかりとかため、幹部の指導芸術を高めなければなりません。

 党の指導体系を確立し、革命と建設に対する党の指導を確固と保障しうるかどうかは、幹部の役割に大きくかかっています。我々は、幹部陣容をしっかりとかため、幹部の役割を決定的に高めることによって、党の指導体系を確立すべきです。

 何よりも、幹部陣容を政治的、思想的に鍛えられた活動家でかためるべきです。

 幹部の第一の表徴は、党と領袖、革命に対する忠実性です。党と領袖、革命に対する忠実性は、共産主義的革命家の最も基本的な品性です。

 幹部は、金日成同志の教えと党の決定、指示を無条件、あくまで貫徹するため積極的にたたかい、いかなる逆境にあっても変わることなく金日成同志と党を信頼し従い、金日成同志と党のためには生命をも惜しみなくささげ、永遠に代をついで金日成同志と党に忠誠をつくさなければなりません。金日成同志と党に心から従わず、金日成同志の教えと党の方針を貫く活動に身を投じない人は幹部の資格がありません。階級的土台と家族関係がいかによいといっても、金日成同志と党への忠実さに欠けている人は幹部になれません。

 すべての党組織は、金日成同志と党を強く支持し、いかなる風が吹き荒れようとも動揺せず、金日成同志と党を政治的、思想的に、生命を賭して守り、金日成同志の教えと党の方針を貫くため水火をもいとわずあくまでたたかう忠実な人で幹部陣容をしっかりとかためるべきです。

 これとともに、幹部陣容を有能な人でかためなければなりません。熱意一つでは、金日成同志の教えと党の方針を正しく貫徹することはできません。熱意一つで働く時代は、すでにすぎさりました。いかに金日成同志と党に忠実であろうとしても能力がなければ、党の意図どおりに活動を展開することができません。金日成同志と党にあくまで忠実であるためには、巧みな組織的手腕と革命的展開力、豊富な知識がなければなりません。まして、わが党の活動が深化し、革命と建設が急速に前進しているこんにちの現実は、いつにもまして有能な幹部を多く求めています。すべての党組織は、党と革命発展の要請に即して、いかに困難で複雑な状況のもとでも金日成同志の教えと党の方針を徹底的に貫くことのできる、実力のある活動家で幹部陣容をかためるべきです。

 幹部陣容を老、中、青をとりあわせてかためるのは、わが党の幹部事業の重要な原則の一つです。

 老幹部は、経験が豊かで問題の処理に老練であり、若い幹部は生気はつらつとして血気旺盛であり、新しいものに敏感でたたかうことを好みます。老、中、青をとりあわせて幹部陣容をかためてこそ、わが党を老練で洗練された党に、老化と沈滞を知らず、覇気と情熱にあふれてたたかう革命的な党に引き続き強化発展させていくことができます。

 幹部陣容をしっかりとかためるとともに、幹部の指導芸術を高めなければなりません。

 幹部は、正しい指導芸術を身につけてこそ、広範な大衆をふるいたたせて革命闘争と建設事業を力強く推し進め、党の指導体系を確立することができます。

 幹部が正しい指導芸術を身につけるためには、金日成同志によって創造された革命的な指導芸術を積極的に学びとらなければなりません。金日成同志は、半世紀にわたる長期の革命闘争の過程でチュチェ思想にもとづく独創的な共産主義的指導理論を創始し、革命的な指導芸術を完成しました。この革命的な指導芸術には、大衆指導で提起されるすべての問題が集大成されています。

 すべての幹部は、金日成同志によって創造された革命的な指導芸術を積極的に学びとり、大衆指導に根本的な改善をもたらすべきです。

 金日成同志の指導芸術を徹底的に具現するためには、革命的な活動方法とともに、人民的な活動作風を身につけなければなりません。幹部は、人民的活動作風を身につけてこそ、党と大衆とのつながりを強め、大衆の革命的熱意と創造的知恵をことごとく発揮させて、提起された革命課題を成功裏に遂行することができます。

 これまでわが党は、幹部に人民的な活動作風を身につけさせるため力強くたたかい、特に、ここ数年の間、金日成的活動方法を学ばせる活動を精力的に進めてきました。その結果、幹部の間に根深く残っていた官僚主義、要領主義をはじめ、古い活動作風がかなりなくなり、人民的な活動作風が確立されつつあります。しかし、まだ、幹部の活動作風には、一日も早く改めるべき欠点が少なからずあらわれています。一部の活動家は、大衆の声に耳を傾けず、提起された問題を無責任に処理し、なんらの方法論ももたずに仕事をいい加減にしています。一部の人は、傍若無人にふるまい、専横をほしいままにし、下部の活動家をみだりになじり、責めたてています。幹部は、古い活動作風を決定的になくし、人民的な活動作風を身につけるため積極的に努力すべきです。幹部は、大衆の声に耳を傾けて彼らから学び、常に、つつましく行動し、提起された問題の処理で慎重さを期さなければなりません。

 幹部が正しい指導芸術を身につけるためには、水準を高めなければなりません。
 いま、少なからぬ幹部が活動を正しく設計し大胆でスケールが大きく展開できないのは、主に彼らの政治・実務水準が低いことと関連しています。一部の人は活動過程に問題が提起されても、それを党政策の線で見分けることができず、会議の指導や談話の仕方も知らないありさまです。幹部の水準がこういう状態では、党の意図どおりに活動を展開することができません。すべての幹部は、革命的な学習気風を確立し、政治・理論水準と実務水準を決定的に高めなければなりません。

 党の指導体系を確立する活動は、革命と建設に対する党の指導をゆるぎなく保障するためのきわめて重要な活動であり、すべての党組織と党活動家が常に、しっかりととらえていくべき責任ある活動です。党の指導体系を確立する活動は、一朝一夕に終わるものではなく、すべての党組織と党活動家の積極的なたたかいによってのみ成功裏に実現できるものです。

 すべての党組織は、党の指導体系を確立する活動を根気よく進め、わが党を生気はつらつとした戦闘力の強い革命的な党に、百戦百勝の金日成主義党に強化発展させなければなりません。

 出典:冊子「党の指導的役割を高めるために」 1992 外国文出版社 平壌


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