金 正 日

党活動において古い枠をうちこわし、
新たな転換をもたらすために
朝鮮労働党中央委員会組織指導部、宣伝扇動部の活動家に行った演説
-1974年2月28日-


 偉大な領袖金日成同志は、党中央委員会第5期第8回総会をはじめ、最近行われた党中央委員会政治委員会と書記局会議で、我が党の活動を発展させるうえで指針とすべき綱領的な教えを示しました。

 特に、きょう伝達した金日成同志の教えには、党中央委員会組織指導部と宣伝扇動部の活動において堅持すべき方向と方途が明示されています。

 組織指導部と宣伝扇動部の活動家は、金日成同志の教えを深く研究、体得し、それを立派に貫徹して、党活動において古い枠を決定的にうちこわし、新たな転換をもたらすことによって、金日成同志の厚い政治的信頼と期待に忠実にこたえるべきです。

 党活動に新たな転換をもたらすためには何よりもまず、党中央委員会から地方の党組織にいたるまで、指導体系を確立しなければなりません。

 指導体系はあくまでも、金日成同志が1960年、江西郡党委員会総会で教えているとおり、活動家が下部に出むき、実質的に援助する体系にしなければなりません。

 下部に出むいて援助するのは、チョンサンリ(青山里)精神、チョンサンリ方法の基本的要求の一つです。下部に出むいてこそ、現実を具体的に知り、下部の活動家を啓発し、難問を解決し、党活動をたえず発展させていくことができます。したがって、すべての党活動家は、常に下部の党組織に出むいて実態を具体的に調べ、難問を解決しなければなりません。

 党中央委員会組織指導部、宣伝扇動部の地方指導課の責任指導員は、月に20日間は下部に出むいて活動し、10日間は部署に帰って再武装、再作戦をする制度を確立すべきです。

 組織指導部と宣伝扇動部の地方指導課の責任指導員をつうじて掌握された下部の党組織の実態と、部署で提起された問題は、すべて党中央に報告し、唯一的な結論に従ってすべての活動を手配し実行する、整然とした活動体系を確立すべきです。

 党組織に対する指導においては、必ずしっかりした掌握と統制のうえで指導する原則を堅持しなければなりません。

 十分な掌握と統制をせずに指導しては、それが実質的なものになりえません。下部の党組織の活動全般をしっかり掌握、統制してこそ、党組織の動きと実態を見きわめ、すべての党組織と活動家が、常に金日成同志の教えと党の政策を正確に実行し、党中央の意図に即して活動するようになります。

 下部の党組織に対するしっかりした掌握と統制のもとで指導を行わなければ、活動において受け身になり、せわしいばかりで、問題をどれ一つきちんと解決することができず、活動に手落ちが生じるようになります。したがって、地方の実態をつまびらかに掌握し統制したうえで、地方の党組織を実質的に指導しなければなりません。

 下部の党組織に指令書と指示を下達し、指導グループを編成して派遣する秩序も立て直すべきです。

 党中央委員会が下部の党組織に下達する指令書と指示は、必ず金日成同志と私の承認をうけてから下達しなければなりません。これからは、金日成同志と私の承認なしには、いかなる文書も下部に勝手に下達できないようにすべきです。

 党中央委員会の各部署の指導グループも、勝手に派遣できないようにすべきです。

 今、各部署がてんでに党中央委員会の指導グループを編成して下部に派遣しているので、いたずらに地方の党組織にきりきり舞いをさせ、下部の活動家によい影響を与えていません。

 ある道党委員会責任書記の話によると、今、党中央委員会の指導グループの派遣回数が多すぎ、また一年中下部に来ているので、実際上、権威もないとのことです。指導グループが長期間下部に出むいていると、そのメンバーは、各自の本務も正常に果たせなくなります。

 今、組織指導部は指導グループを派遣して点検し、報告資料をまとめてくるようなことをよくやっていますが、そういうことをしてはなりません。

 これからは、金日成同志と私が直接、手配して派遣する以外に、各部署が党中央委員会の指導グループを勝手に編成して派遣することがないようにすべきです。みなさんは、指導グループを派遣することで、指導にかえようとする誤った観点と態度をなくし、地方の党組織に対する指導を日常化しなければなりません。

 金日成同志の教えをそのつど正確に伝達する整然とした体系を確立すべきです。

 金日成同志の教えは、我が党のすべての活動の唯一の指針です。金日成同志の教えをぬきにしては一歩も前進できず、いかなる問題も正しく解決していくことができません。金日成同志の教えをその都度、正確に伝達することは、すべての活動の第一工程とならなければなりません。

 ところが今、党組織は金日成同志の教えの伝達を正しく行っていません。特に、金日成同志の幹部に対する指摘を正しく伝達していません。これまでは金日成同志の教えを伝達するさい、幹部に対して批判した内容は秘密だといってそれを抜いていました。甚だしくは、幹部事業を直接担当している活動家にさえ、個々の幹部に対する金日成同志の教えを伝達していません。

 みなさんは秘密について、明確な認識をもつ必要があります。金日成同志にまだ報告していない問題や、金日成同志が直接手配した調査事項、承認される前の幹部問題については秘密を厳守しなければなりません。幹部事業における秘密は、あくまでも幹部を理解し、選抜配置するときまでのことであって、いったん決定されたあとは秘密ではありません。

 金日成同志が幹部を批判したことや、彼らの教育対策について述べたことは、当該の活動家に伝達して、金日成同志の意図が正しく貫徹されるようにすべきです。

 金日成同志が特定の幹部に対して指摘したことのなかには、内容によって副部長クラスか課長クラスに限って伝達すべきものと部署の全員に伝達してもかまわないものとがあります。ところが、今のように幹部問題だからといって、いちがいにそれを省いて伝達するなら、実際にだれがどういう問題でどんな批判をうけたのか知りようがなく、したがって金日成同志の意図どおり幹部を正しく教育することができません。それゆえこれからは、金日成同志の教えをその内容によって必要な活動家に正確に伝達する体系を確立すべきです。

 金日成同志がある幹部に対して批判をすれば、党中央委員会の担当副部長は当該機関の党書記に批判の内容をその都度知らせ、党書記が批判された活動家を正しく教育できるようにすべきです。

 きょう伝達した金日成同志の教えのなかにも、幹部を批判した内容が少なくありません。

 みなさんは金日成同志から批判されるのを、厚い配慮と考えるべきです。金日成同志が直接名指しで、欠陥を一つひとつ指摘するのは、幹部に対する金日成同志の最大の政治的信頼の表示です。ですから誤りをおかして金日成同志からじかに批判されたり、思想闘争会議で批判されたからといって、決して狭い了見にとらわれてはならず、活動と生活で萎縮したり、小心になってはいけません。

 金日成同志の教えを文書化して配付するときにはきちんと登録し、絶対に他の部署や党外にもれないようにすべきです。

 党活動に新たな転換をもたらすためには、すべての活動家が老化現象をなくし、我が党を革命的気迫と情熱にみちた、活気にあふれる党にしなければなりません。

 活動家が老化し覇気と情熱に欠ければ、我が党を活気にみちた戦闘的部隊に強化発展させることも、革命闘争と建設事業に対する党の指導を円滑に実現することもできません。

 革命家は、年をとったからといって老化現象が生じるのではありません。生理的には老いても、精神的に覇気があれば、決して老化しているのではありません。金日成同志の革命思想でしっかり武装し、その実現のためエネルギッシュに働く人は、例え、年をとっていても、決して老化した人とはいえません。反対に、年は多くなくても思想が確固としていなければ、老化をまぬがれず、そうなれば、革命隊伍からの脱落を余儀なくされます。

 党活動家を必ずしも20代か30代の若い人でかためなくては活気にみちた党にならないというわけではありません。党活動家のなかには40代、50代の人も少なくありませんが、みな確固とした思想をもち、覇気と情熱にみちて働くならば、我が党はひきつづき活気にみちた党に強化発展するでしょう。

 老化現象を克服し、党を活気にみちたものにするためには、活動家のあいだでもったいぶる傾向を一掃しなければなりません。

 今、組織指導部と宣伝扇動部の活動家のあいだにも、むやみに見えをはりもったいぶる傾向がありますが、こうした傾向とは強くたたかわなければなりません。

 組織指導部と宣伝扇動部を党中央委員会の基本部署だというのは、党活動における組織指導部と宣伝扇動部の位置が重要であるからであって、決してもったいぶれということではありません。

 みなさんが、党の基本部署で働く高い誇りをもって、もっと一生懸命に仕事をしようとするのでなく、もったいぶって歩き方からして外またになり、見えをはろうとするなら、我が党を活気にみちた党に発展させていくことができません。したがって、組織指導部と宣伝扇動部の活動家はもったいぶったり、見えをはる傾向を一掃し、党の基本部署の活動家らしい品性を身につけるため真剣に努力すべきです。

 みなさんは、謙虚であるべきだという口実をかまえて、活動を大胆におし進めない傾向ともたたかうべきです。

 金日成同志を補佐する党中央委員会の基本部署の活動家としての風格をそなえるためには、当然謙虚であるべきです。しかしこれは、活動で積極性を発揮しなくてもよいということではありません。作風においては謙虚であっても、活動においては常に積極的であるべきです。

 組織指導部と宣伝扇動部が、金日成同志を補佐する部署としての役割を正しく遂行するためには、活動であれこれと小事にこだわることなく壁を突き破れといわれれば突き破り、突破口を切り開けといわれれば、大胆に取り組んで切り開くべきです。

 党を活気にみちたものにするためにはまた、党活動を創造的に展開しなければなりません。

 金日成同志が述べているように、党活動は対人活動であり、創造的な活動です。それゆえ、党活動をおきまりの格式と枠にはめこんで進めることはできません。どんな方法であれ、結実があればよいのです。軍隊のように規定をつくり、ことごとくそれにあてはめて党活動を行うのはみな古い枠です。

 金日成同志は「党活動読本」を見て、党活動に読本というものは不要だと述べています。

 党活動の体系と方法は、党の強化発展に伴い、また党に提起される任務によってたえず改善されなければなりません。したがって、具体的な現実に即応して党活動の体系と方法をたえず改善し、党活動を創造的に進めなければなりません。

 しかし、思想活動の内容上の指導においては、創造性が許されません。思想活動の基本原則は徹底した唯一管理制です。党の唯一思想、金日成同志の革命思想を中央から下部末端まで正確に浸透させるためには、必ず唯一的な指導が保障されなければなりません。

 思想活動に枝が生じ、違う思想がはいりこむようになれば、取り返しのつかない重大な結果をまねくようになります。したがって、思想活動は徹頭徹尾、唯一管理制の原則で行わなければなりません。

 党活動に新たな転換をもたらすためには、組織指導部と宣伝扇動部が適切な提携作戦を行わなければなりません。

 組織指導部と宣伝扇動部が適切な提携作戦を行い、党の内部活動を綿密に手配してこそ、党員と勤労者を正しく教育し、社会主義経済建設をいっそう円滑に進めることができ、戦争に対処して我々の政治的力量もいっそう強固にすることができます。

 組織指導部と宣伝扇動部が提携作戦を正しく行うためには、部署本位主義の古い枠を取り除かなければなりません。

 今、なわばり主義は、どの部署を問わず甚だしくあらわれています。なわばり主義は副部長クラスにいっそう甚だしく、その影響をうけて課クラスにも多くあらわれています。

 私がたびたび言っていることですが、党の方針がいかに正しく、適正な方法論が講じられているとしても、それを実行する活動家がなわばり主義に走るなら、党の方針は正しく貫徹されません。

 みなさんは、なわばり主義の弊害をはっきり認識し、互いに力を合わせて適切な提携作戦を行わなければなりません。

 組織指導部と宣伝扇動部の提携作戦は、理論的な討議をするだけでは解決されません。

 金日成同志の意図どおり、我が党を活動する党にするためには、まず、組織指導部と宣伝扇動部から提携作戦の模範を示さなければなりません。そうすれば、党中央委員会内の他の部署はもちろん、地方の党組織もおのずとそれに習って活動するようになるでしょう。

 金日成同志が述べているように、党員の党生活は、すなわち党組織生活と党思想生活です。党組織生活は組織指導部が指導し、党思想生活は宣伝扇動部が指導します。これまで党生活は組織指導部が指導するものとみなされてきましたが、組織指導部ばかりでなく、宣伝扇動部も党生活、特に党思想生活に対して責任をもって指導しなければなりません。

 組織指導部と宣伝扇動部の活動家は、活動において互いに責任範囲を分けることに頭を使おうとせず、抗日遊撃隊式に組織活動も、思想活動も進めるべきです。

 金日成同志は、党活動家がそのように活動することを求めています。

 みなさんは金日成同志の教えを肝に銘じ、提携作戦を立派に行い、党活動を力強くおし進めて、我が党を活気にみちた革命的で戦闘的な党にしなければなりません。

 党活動において古い枠をうちこわし、新たな転換をもたらすためには、特に組織指導部の活動を根本的に改善しなければなりません。

 組織指導部は、全党の党員の党生活を指導する部署であり、党中央委員会の参謀部署といえます。

 組織指導部がその機能と役割を円滑に果たせば、全党に唯一思想体系と指導体系を確立し、党活動で提起されるすべての問題を円滑に解決していくことができます。したがって、組織指導部の活動家は、かつての旧来の活動方法と古い枠を決定的にうちこわし、党組織活動に新たな転換をもたらすべきです。

 何よりもまず、組織指導部の活動家は階級的なするどさを堅持し、党の唯一思想体系と指導体系に反するささいな傾向とも妥協することなくたたかわなければなりません。

 すべての党活動家、特に党組織活動家が階級的なするどさを堅持し、党の唯一思想体系と指導体系に反するあらゆる反党的要素と妥協のないたたかいを繰り広げてこそ、我が党を金日成同志と党中央のまわりに一つの思想、意志で一枚岩のように団結した不敗の革命隊伍にうちかため、革命と建設において党の指導的役割を全面的に強めることができます。

 組織指導部はどの部署よりも階級的なするどさを堅持しなければなりません。ところが、かつて組織指導部の活動家は、党の唯一思想体系の角度ですべての問題を階級的にするどく分析できませんでした。

 組織指導部の活動家が階級的なするどさに欠けているため、党の唯一思想体系に反する傾向をその都度、発見し、それとのたたかいを提起できなかったばかりか、他の活動家が党の唯一思想体系に反することを発見したたかうのを正しく援助することもできませんでした。

 歴史的に見ても、組織指導部の活動家は、反党反革命分派分子をその都度、見きわめ、彼らとのたたかいをするどく繰り広げることができず、党が試練をなめているとき、党を積極的に援助することができませんでした。

 組織指導部の活動家は登用幹部の発表も、甚だしく党の唯一思想体系に反したやり方をしています。今、登用幹部を発表するのを見ると、個々の幹部が自分の言葉を長々とならべたてています。

 金日成同志は既に何回も、幹部の革命化問題、幹部が党生活と革命課題の遂行で模範を示す問題、活動方法と作風を正す問題、家庭革命化の問題をはじめ、幹部の活動と生活において提起されるすべての問題について綱領的な教えを示しています。ですから登用幹部を発表するときには当然、幹部に行った金日成同志の教えを知らせてやるべきです。そして金日成同志の幹部に対する高い政治的信任と厚い配慮についてもくわしく話してやるべきです。

 登用幹部を発表するさい、幹部事業を担当している個々の幹部が自分のいいたいことばかり述べるようになれば、その人物に対する幻想が生じるようになります。

 私がいつも強調していることですが、特定の幹部に対する幻想が多少なりとも生じるようになると、党の統一と団結にひびがはいり、革命偉業の遂行に莫大な弊害を及ぼすようになります。したがって、組織指導部の活動家はだれもがこの問題に格別な注意を払い、そうしたささいなあらわれに対しても許すことなく強くたたかわなければなりません。

 今、組織指導部の活動家が問題をするどく見きわめて処理できないため、地方の党組織から意見が提出されています。ある道党委員会は、組織指導部が下達した要綱にはいまなお、かつての反党反革命分子がやったように5大原則だの、何だのというものがあるが、それを再検討してほしいと提起してきました。また、ある要綱では、金日成同志の教えを総合体系化せよといっているそうですが、それはたいへんな誤りです。金日成同志の教えは、そのものが既に整然と体系化されているのに、それを総合体系化するというのは論外です。指令書や要綱を作成するさいには、金日成同志の教えのなかから該当する部分を引用すべきであると書いているなら別問題ですが、金日成同志の教えを総合体系化せよといっているのはたいへんな誤りです。

 このような幾つかの事実をとってみても、いまなお組織指導部の活動家に金日成同志への忠実性が欠けていることがわかります。

 偉大な領袖金日成同志は党中央委員会第5期第8回総会で、幹部の第一の表徴は党への忠実性であると述べています。

 幹部の基本的表徴は党と革命への忠実性、いいかえれば、金日成同志へのかぎりない忠実性です。以前は幹部の表徴で労働者階級出身だの、貧農出身だのといった出身階級を重視しましたが、これからは党と領袖への忠実性を基本とすべきです。

 組織指導部の活動家はだれよりも党と領袖に忠実でなければならず、いかに困難で複雑な環境のもとでも労働者階級の立場で問題をするどく考察し、判断し、党の唯一思想体系と指導体系を確立するために全力を尽くさなければなりません。

 組織指導部の活動家はまた、なわばり主義に走り、もったいぶる傾向を決定的に一掃し、仕事を着実にしなければなりません。

 組織指導部の活動家は秘密を守るという口実のもとに、垣をつくつて他の部署との連係をよくとっておらず、部署内の課のあいだでも適切に協同していません。そのため、重要なことが提起されても力量を集中できず、任事をてきぱきとかたづけられないありさまです。

 組織指導部の活動家はもったいぶろうとするだけで、仕事を深く掘りさげて着実にやりとげる気風にも欠けています。

 組織指導部の活動家は頑張りがきかねばならず、いかにむずかしい課題であってもねばり強く取り組んでやりとげる気風がなければなりません。

 今、副部長、課長はもったいぶるばかりで指導員との活動を深めないため、指導員についてほとんど知らないありさまです。みなさんはいっしょに仕事をする指導員についてもよく知らずに、どうして地方の党活動を掌握、統制し、指導するというのでしょうか。

 組織指導部の活動家のあいだで、なわばり主義に走り、もったいぶる傾向があらわれるのは、利己主義をはじめ、ブルジョア思想が残っているからです。組織指導部の活動家のあいだで古いブルジョア思想を根絶し、革命化、労働者階級化のための思想教育と思想闘争を力強くくりひろげなければなりません。

 組織指導部の活動家は、幹部と日常的に会って教育する活動も正しく行うべきです。幹部に欠陥があらわれれば、それをきびしく批判し、是正するようよく諭さなければなりません。

 みなさんは、党活動で決して旧来の方法にこだわってはならず、かつての党活動を白紙にし、再出発すべきです。党活動の革命的な転換にブレーキをかけるような人は早々に引き下がるべきでしょう。みなさんはかたく決心して取り組まなければ、党活動に根本的な転換をもたらすことができません。

 組織指導部の活動家は、おおかた古いしきたりの中で育った人です。したがって、組織指導部の活動家の活動には、いまなおかつてのしきたりで仕事をしていた古い枠と旧来の方法が多分に残っています。

 これからはみなさんのあいだに、党中央が新しくうちだす方針について、以前はああしたこうしたといって、誠実に実行しない傾向が絶対にあらわれてはいけません。党中央がうちだしたことに対しては、無条件実行する義務があるのみです。

 金日成同志が述べているとおり、党組織活動では旧来の方法をなくし、党思想活動では形式主義をなくすべきです。

 さしあたり組織指導部は、金日成同志がこの1月31日の党中央委員会書記局会議で組織指導部の活動に関連して行った教えに基づき、自己の活動を批判的に検討しなければなりません。これと同時に、金日成同志が政治委員会で幹部の組織・思想生活について行った教えも深く研究し、その実行対策を討議すべきです。

 みなさんはたえまない思想闘争をつうじてのみ、活動と生活に革命的な転換をもたらすことができるということを肝に銘じ、思想闘争に積極的に参加しなければなりません。

 党活動に新たな転換をもたらすためには、職能も新たにつくらなければなりません。

 金日成同志は、すべての機関、単位で仕事を立派にするためには、必ず明確な職能と規定がなくてはならないと述べています。私は宣伝扇動部の活動で形式主義の古い枠を一掃するため、新しい職能をつくる作業からはじめました。

 組織指導部でも古い枠を決定的にうちこわし、活動に革命的な転換をもたらすためには、まず職能から新たにつくらなければなりません。革命的な職能なしには、党活動を革命的に進めることができません。

 職能は固定不変のものではありません。職能は金日成同志の新しい方針に従って、たえず修正補充しなければなりません。

 現在の組織指導部の部署の職能と課の職能には部署と課の活動内容と、それを実行するための方法論が正確に規定されておらず、他の部署、他の課との相互関係も明らかにされていません。このたび職能をつくるときは、以前の職能にこだわらず、全く新しくつくるべきです。古い職能は現実にあいません。職能は今後なすべき活動を総合的に体系化するものですから、絶対に現実にあわない古い職能を参考にしてつくつてはいけません。

 組織指導部は従前の職能を白紙にし、金日成同志が党組織活動部門に示した方針、特に党中央委員会第5期第8回総会で行った教えと、最近の党中央委員会政治委員会および書記局会議で行った教えに基づき、部署と課の職能を全く新しくつくるべきです。

 組織指導部は、金日成同志の教えにしっかり立脚して、展望的におし進めることは何であり、当面して解決すべきことは何であるか、それを実行するためにはどんな方法論を講じるべきであるか、といったことを深く研究し、職能を早く完成しなければなりません。職能には隠密検察官式の活動方法を一掃する問題、課相互間の共同作戦を適切に行う問題など、金日成同志が示した党活動の方法が正しく反映されるようにすべきです。

 職能をつくる作業は、するどい思想闘争のなかで進めるべきです。思想闘争を行ってこそ、古い活動体系、古い活動方法が何であるかを明らかにし、活動家の頭のなかの古い垢を洗い落とし、新しい内容の職能を正しく完成することができます。

 職能の作成はむずかしいことではなく、長い時間を要することでもありません。組織指導部は職能を早く完成し、活動体系と方法を革命的に改善して、金日成同志の活動を補佐する基本部署としての使命を立派に遂行していけるようにすべきです。

 これから部署での年間活動総括は、職能実行状況の総括とすべきです。部署または課の年間活動総括では、職能に従って一年間の活動をどう行ったかを総括し、金日成同志がうちだした方針に基づき、以後活動をいかに進めるべきかを討議し、職能を修正補充すべきです。

 革命的な職能をつくるとともに、活動家の活動方法を改善しなければなりません。いくら新しい職能が立派につくられたとしても、それを実行する活動家が古い方法で仕事をしては役に立ちません。組織指導部は思いきって旧来の活動方法から脱皮し、金日成同志が創始した我が党の伝統的な活動方法である抗日遊撃隊式の活動方法に決定的に切りかえなければなりません。

 地方指導課と中央機関指導課、幹部課、通報課の活動の改善に深い関心を払うべきです。

 組織指導部の活動における基本は、地方の党組織に対する指導を強化することです。組織指導部は地方の党組織の指導を強化することに中心をおき、そのつぎに中央機関の党組織に対する指導と幹部事業に力を入れるべきです。

 組織指導部に提起される当面の中心的課題は、党の唯一思想体系確立の十大原則の再討議を正しく進めることです。

 金日成同志は現情勢と関連して、党の統一と団結をいっそう強化することについて強調し、十大原則の再討議を実質的に行うよう教えています。

 確かに、ここ数年間、党の唯一思想体系を確立する活動は、党中央委員会第4期第15回総会直後に比べて着実に行われていません。いまなお一部の活動家のあいだには、特定の幹部に幻想をいだく傾向、金日成同志の教えと党の政策を誠実に実行しない傾向など、党の唯一思想体系が確立されていない表現が少なからずあらわれています。

 金日成同志が党中央委員会第5期第8回総会で行った教えと、全党員に送った党中央委員会の手紙に積極的に呼応して全党、全国、全人民が社会主義大建設に力強く立ち上がっている状況のもとで、十大原則の再討議を進めれば、大きな成果をおさめることができるでしょう。したがって、十大原則の再討議を早急に行うべきです。

 このたび行われる十大原則再討議の重要な目的は、現情勢の要請に即応して党員と勤労者を金日成同志のまわりにいっそうかたく団結させ、我々の革命力量をいちだんと強化するところにあります。それはまた、これをつうじて全党に指導体系を確立し、すべての党組織が党中央の指示に無条件服従し、それを確実に実行する革命的気風を確立するところにあります。

 十大原則の再討議は、組織指導部が直接担当して指導すべきです。党中央委員会が道党委員会を、道党委員会が郡党委員会、郡党委員会が里党委員会を責任をもって指導する原則で、十大原則の再討議を進めるべきです。

 十大原則の再討議過程をつうじて、党の指導機能を全面的に高めなければなりません。

 十大原則の再討議過程では活動家の活動と生活が全般的に検討されるので、各人の組織・思想生活の評定も正しく行うことができます。みなさんはこのたびの十大原則再討議の過程をつうじて幹部と党員の思想的動向と準備程度、彼らの党組織生活と思想生活全般を正しく掌握し、これに基づいて正しい評定をしなければなりません。

 私は、みなさんが旧来の活動方法と古い枠をうちこわすたたかいを力強く展開し、党活動に一大転換をもたらすものと確信します。

出典:朝鮮・平壌 外国文出版社 1992

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