金 正 日

青山里を誠心誠意支援するために
江西郡青山協同農場の田植えに参加した芸術家との談話 
−1971年5月12日− 


 きょうは芸術家といっしょに田植えをし、みなさんの働きぶりを見ようと青山協同農場にやってきました。

 芸術家が、青山協同農場に出向いて田植えに精を出し、農場員の住宅の手入れを手伝っているのはよいことです。芸術家が、平壌にばかりひっこんでおらず、農村に来て農場員といっしょに働き、生活もともにしてみるのはよいことです。農場員も、芸術家が協同農場にやってきて仕事をいっしょにし、生活をともにしながら手伝っていることを非常に喜んでいるとのことです。芸術家が、田植えに参加して一人の落伍者も出さず、意気衝天の勢いで働いているのを見て非常にうれしく思います。

 青山協同農場を心から支援して、今年は大豊作をもたらすようにすべきです。

 青山里は、偉大な領袖金日成同志がみずから現地指導をして模範を創造したところです。青山協同農場が大豊作をおさめてこそ、全国が大豊作をおさめることができます。

 芸術家は今回、金日成同志の教えに従って、青山協同農場の田植えを支援するのですから、金日成同志の大きな政治的信頼と期待を深く肝に銘じ、高い政治的自覚と勤労の成果をもって忠実にこたえるべきです。今年、青山協同農場の農作がうまくいくかどうかは、田植えをどう支援するかに大きくかかっています。

 今年、大豊作をおさめるためには、適期に田植えをしなければなりません。芸術家は、青山協同農場の田植えが5月20日までに終わるよう積極的に手助けすべきです。

 田植機をよく手入れして利用すべきです。

 田植えを機械化しなくては、農民を骨のおれる労働から解放することができず、田植えを適期に終えることもできません。金日成同志は、田植機がはじめてつくられたとき、これで農民が腰をのばせるようになったと喜びその機械をいの一番に青山協同農場に送りました。ところが、青山協同農場に来てみると、田植機が見あたりません。金日成同志が送ってよこした田植機を利用せず、倉庫に入れたままにしておいてはいけません。田植機を使うのは、はじめてなので、うまくいかないかもしれませんが、使いながら一つひとつ完成させていくべきです。

 金日成同志は、田植機を使わず農民が腰をかがめて手で田植えをしているのを見たら心を痛めることでしょう。どうあっても、田植えは機械化すべきです。倉庫にある田植機を全部手入れして使うようにすべきです。田植機が、10回故障すれば10回修理し100回故障すれば100回修理してでも田植えを機械でおこなうべきです。

 協同農場管理委員長は、田植機の扱い方を知らなければなりません。特に、青山協同農場の管理委員長は、農業機械を上手に扱うことができなければなりません。そうしてこそ、農業の機械化をおし進め、青山里を共産主義の理想郷にすることができます。いまからでも遅くありませんから、青山協同農場の管理委員長は技術を学ぶべきです。技術は、神秘なものではありません。一部の俳優は、トラクターの運転技術を学んでトラクターを上手に運転しています。

 田植機をよく手入れして利用する一方、手労働でも田植えをすべきです。いまは本格的な田植えがはじまっているのですから、田植えの上手な人を選んで田植えをさせるのがよいでしょう。

 田植えをしっかりおこなうべきです。

 金日成同志は、田植えを適期にするだけでなく、しっかりやらなければならないと教えています。苗が水に浮かないように、技術規定の要求どおり植えるべきです。芸術家に技術規定をよく教えて、かれらが田植えを科学技術的要求どおり、しっかりやるようにすべきです。田植え競争をするからといって速度ばかり出し、質をおろそかにしてはいけません。田植え競争をするとしても、速度と質のどちらも保障しなければなりません。

 映画撮影所の幹部と協同農場管理委員会の幹部は、作業にたいする要求の度合をさらに強めるべきです。特に、映画撮影所の幹部は、芸術家が農作業を主人らしく責任をもっておこなうように正しく指導しなければなりません。文化省の党書記をはじめ、省の幹部も戦闘指揮を上手におこなうべきです。

 田植えで成果をあげるためには、何よりもまず政治活動を優先させ、仕事の手配を綿密にやらなければなりません。作業現場で、新聞の会読、金日成同志の徳性にかんする回想実記と抗日パルチザン参加者の回想記についての研究発表会も規則的に開き、扇動活動を力強く進めて田植え参加者の士気と熱意を高めなければなりません。

 文化省は、今回はじめて田植えに集団的に参加するのですから、仕事をいっそう立派にしなければなりません。

 田植えに参加している芸術家が規律に反して職場に帰らないように強く統制すべきです。田植えに参加している芸術家は、自分勝手に帰ってはいけません。映画撮影所では、現在、田植えに参加している人員を定着させ、一人が帰ればその代わりに他の人をよこす原則を確立すべきです。記録映画撮影所でも動員されている人員を定着させるべきです。

 映画撮影所に残って作品の手直しをしている演出家を、みな田植えに参加させるべきです。演出家は毎年、作品の創作にかこつけて農村支援に参加していません。かれらが、労働をつうじて自分を鍛えるばかりでなく、俳優といっしょに働きながら俳優の生活も知るようにすべきです。舞台や画面のなかでのみ俳優を知ろうとしてはいけません。演出家が、農村に出向いて俳優とともに生活しながら、現実体験もするようにさせるべきです。演出家にとって、直接農村に出向いて俳優といっしょに作業し生活すること以上に立派な現実体験はありません。2.8劇映画撮影所でも、映画の創作に参加していない副演出家をみな田植えに参加させるべきです。撮影に参加しているメンバーを除いて、あとの人はみな田植えに参加させるべきです。

 文化省の幹部もみな田植えに参加しなければなりません。文化相も行ったり来たりしないで、青山協同農場に来て仕事をすべきです。文化省の公務員が田植えに参加しているのですから、省の活動も田植えの現場で指導するのが当然です。田植えの現場で省の活動と関連する仕事の手配をし、指導や決裁もするのがよいでしょう。

 青山協同農場を支援しにきた芸術家を他にまわしてはいけません。郡に芸術家を800人まわしてしまっては、あれもこれも中途半端になってしまいます。金日成同志は、田植えをせん滅戦の方式でするようにと教えています。郡党の責任書記に、人手を分散させずに、芸術家を青山協同農場にそのままおくようにと言うべきです。

 数日後に外国の記者代表団が訪朝するので、一部の芸術家を呼び戻さなければなりません。そのかわり、フィルム複写工場から300名の人員を青山協同農場に送るべきです。行事に参加する芸術家をまず100名程度召還し、数日後に200名召還して、フィルム複写工場から来る労働力と交替させるべきです。芸術家が行事のため帰るとしても、青山協同農場に動員されている現在の人員はそのまま保障しなければなりません。

 田植えは5月20日までおこない、芸術部門の創作家と技量レッスンをすべき芸術家から先に帰らせて、作品の創作準備にあたらせるべきです。田植えを終える5月20日に約半分の人員だけ帰らせ、あとの人員は残って青山協同農場の農作業をさらに5日間、手助けするようにしなければなりません。

 農村支援に参加している芸術家への供給活動をとどこおりなくおこなうべきです。

 食堂と宿所は、あれくらいなら申し分ありません。芸術家のなかには、体の弱い人もおり、血圧の高い人もいるので、かれらにあまり無理させないように関心を払うべきです。

 金日成同志は芸術家を田植えに参加させるよう指示したとき、かれらを酷使せず、休息と労働を適切に組み合わせるようにと述べました。

 速報に出ている「夜半に」という記事を読んでみると、一部の人が夜中に眠らず、ひそかに野良に出て仕事をしていることを美談として紹介していますが、これは美談とは言えません。2.8劇映画撮影所の俳優が、明け方の3時半にひそかに起きて仕事に出たことを美談として宣伝してはいけません。4時半ならいざしらず、3時半というのは早すぎます。3時半には夜が明けません。夜が明けてから田に出るなら、当然一人で出ようとせず、みんなを起こしていっしょに出るようにすべきです。作業能率をあげるためには、集団主義を発揮しなければなりません。個別的な行為にたいして奨励してはなりません。

 金日成同志は、「わが国における社会主義農村問題にかんするテーゼ」で、農民の頭に残っている利己主義を一掃し、かれらを集団主義精神で武装させなければならないと教えています。だと言うのに、農民を助けにきた芸術家のあいだで、個別的に仕事をするのを宣伝してよいものでしょうか。

 芸術家は、単位時間内に作業能率をあげ、夜遅くまで作業することがないようにすべきです。夕方は水田が見えるときまで作業をして休むようにし、昼も時間をさいてすこし休ませるようにすべきです。

 指揮メンバーは、芸術家の実情を考慮して作業の手配を綿密にしなければなりません。芸術家のなかで指にけがをしたり手首がはれたりした人がいるなら、かれらに田植えをさせずに、ほかの仕事をさせるべきです。

 このごろは、田植えのシーズンなので青山里に通じる道路が非常に混雑していますが、運転手をよく教育して、1件の事故も起こさないようにすることです。運転手がスピードを出しすぎないようにすべきです。芸術家が、一人でもけがをしてはいけません。

 芸術家は、人民とも好ましい関係を結ぶべきです。

 農民が餅をついて持ってくるようなことがあったら、絶対に受け取ってはいけません。芸術家に餅をついて食べさせるため、農民に米を浪費させてはいけません。芸術家は、農民を援助するために来た人なのですから、かれらにすこしでも負担をかけてはなりません。

 芸術家の寝具は平壌から持ってくることにし、農場員の布団は全部返さなければなりません。食器も持参し、しよう油、みそも平壌から運んでくるべきです。菓子類は農民と分けあって食べなければなりません

 農場員のあいだで政治活動を広くおこなうべきです。

 リンゴの花を立派に咲かせるためには、堆肥をほどこし、草取りをし、農薬も散布してリンゴの木を熱心に手入れしなければならないように、人々の頭に共産主義思想を植えつけるためには、解説し、さとしながら対人活動を正しくおこなわなければなりません。いま、芸術家が田畑で扇動活動を活発におこなっているのはよいことです。

 芸術家は、青山協同農場の芸術サークルも積極的に援助すべきです。

 芸術サークル活動は、農場員の頭に残っている古い思想を一掃するうえで重要な役割を果たします。芸術サークル活動をつうじて農場員を金日成同志の革命思想で武装させなければなりません。

 芸術大衆化の党の方針どおり、すべての農場員が芸術サークル活動に参加して、踊りと歌を楽しむようにすべきです。そうしてこそ、社会主義文化農村をすみやかに建設することができます。青山協同農場は、芸術サークル活動でも全国の模範となるべきです。

 芸術サークル活動は会館だけでなく、簡単な演目を組んで田畑や作業班宣伝室でもおこない、総合公演をする方法でおこなうのもよいでしょう。芸術サークル活動は、多様な形式と方法でおこなうべきです。

 青山協同農場の芸術サークルに楽器が足りないなら、30名編成の民族管弦楽器1組とアコーデオンを送るべきです。青山協同農場には外国からの訪問客も多いのですから、立派な楽器を提供しなければなりません。

 青山協同農場をより立派にととのえるように積極的な援助を与えるべきです。

 青山協同農場は、結構ととのっています。農民の生活水準も高いといえます。いまでは、農民にこれといった不自由なこともなくなりました。

 金日成同志は、青山里が、思想、技術、文化の3大革命遂行のモデルとなり、先頭に立つべきだと教えています。芸術家は、農場員に現在の幸せな生活が、どのようにして、もたらされたのかをよく教え、かれらが、古い生活因習をなくし、社会主義農業勤労者らしく文化的伝暮らすようにすべきです。

 芸術家は、金日成同志の呼びかけにこたえてやってきた栄誉ある農村支援者です。農村支援者は、たんなる勤労支援者ではなく、農村における思想、技術、文化の3大革命の課題が円滑に遂行されるように援助する党の革命戦士です。芸術家は当然、農場の託児所、幼稚園と戦没者、敵に虐殺された人の遺族の住宅をきれいに手入れすることをはじめ、青山里をととのえる活動を誠意をもって援助しなければなりません。そうしてこそ、青山里を共産主義のモデル農場にしようという金日成同志の遠大な構想を実現することができ、金日成同志に喜んでもらうことができます。

 芸術家は、青山里革命事績館の建設を積極的に援助すべきです。

 青山里は、金日成同志が偉大なチョンサンリ(青山里)精神、チョンサンリ方法を創造した革命の聖地であり、みずから共産主義農村のモデルにつくりあげようとしている農場なのですから、ここに革命事績館を立派に建てなければなりません。革命事績館を立派に建てることは、党員と勤労者を金日成同志の革命思想で武装させるうえで重要な意義をもっています。革命事績館を立派に建てて、党員と勤労者にたいする思想教育の拠点とすべきです。文化省が資材をもってきて革命事績館の建設を支援すべきです。

 現在、機関別に田植えを早くする社会主義的競争をおこなっていますが、競争義務項目の一番目に革命事績館の建設を援助する問題を入れるべきです。革命事績館の建設に必要な布地と大理石は内閣が解決することにし、その他の資材は二日以内に全部供給することにします。

 革命事績館の建設を受け持った芸術家は、田植えが終わってからも残り、建設が終わるまで手伝って帰らなければなりません。

 江西郡党委員会でも革命事績館の建設を積極的に援助すべきです。

 青山協同農場の第6作業班を立派にととのえるべきです。第6作業班が位置しているウォンドン村は、金日成同志が解放直後に訪れて全国の模範にするように教えたところであり、1957年8月27日の最高人民会議代議員選挙の日には、みずから農民とともにかれらの相撲競技を見た意義深いところです。ウォンドン村は、栄えある革命史跡地です。芸術家は、ウォンドン村を模範村落にする事業を積極的に援助すべきです。

 金日成同志の教えどおり、青山里を早くテレビジョン化すべきです。

 芸術家は、青山協同農場の果樹園造成も誠意をもって援助すべきです。果樹園を造成することも重要な事業です。果樹園は、国の大きな財産です。わが国は果樹の国ですが、ほかの所より青山里に果物がたくさん実るようにしなければなりません。芸術家は、田植えの支援者だとばかり思わず、主人としての立場に立って果樹園を立派に造成しなければなりません。

 金日成同志が今月の20日以前に青山協同農場を訪れるかもしれませんから、その前に田植えを終えるのがよいでしょう。映画撮影所では、田植えの現場ごとに自動車を1台ずつ待機させておくべきです。

 金日成同志が青山協同農場に来たら、芸術家はきょうのように仕事を投げだして田畑から駆けつけようとせず、その場で、ていねいにあいさつしなければなりません。

 田植えの総括をきちんとおこなうべきです。

 文化省の大勢の人が集団的に農村支援に参加したのははじめてなのですから、総括をきちんとしなければなりません。今度の田植えで模範的だった人にたいしては、政治的に評価するのがよいでしょう。田植えが終わりしだい帰って政治的総括をきちんとしなければなりません。農村支援期間に仕事を立派におこなった芸術家を入党させるべきです。

 金日成同志は平安北道にたいする現地指導のさい、仕事を熱心にする青年をためらうことなく信頼して入党させるべきだと述べました。いま、新しく入党した青年は意気に燃えて仕事を立派におこなっています。青山協同農場に来て革新を起こしている芸術家も入党させるべきです。

 田植え競争の総括もきちんとおこなうべきです。

 現在、映画部門の芸術家の作業実績は舞台部門の芸術家より劣っていますが、追いつき追い越さなければなりません。特に、田植え競争では、劇映画撮影所が一等にならなくては面白が立ちません。田植え競争で勝つためには、勤労者団体の役割を高め、仕事の手配を手ぎわよくおこなって集団的革新を起こさなければなりません。競争で重要なのは、集団的革新を起こすことです。劇映画撮影所の俳優は2.8劇映画撮影所の俳優より士気が低いですが、士気をもりあげなければなりません。劇映画撮影所の活動家は、泣き言をいわず、競争でかならず一等にならなければなりません。

 すべての芸術家は、集団的革新を起こして田植えを短時日のうちに終え、創作活動に取り組むべきです。

 現在、創作活動がスムーズに進行していません。劇映画撮影所で創作中の作品は、みなラッシュ・プリント段階でとどこおっているとのことです。創作団は、参謀部の指示をよく受け入れず、参謀部との連係もよくはかっていないそうです。劇映画『人民の報復者』創作団は規律が乱れています。

 映画部門の活動家は、田植えを全国に先がけていちばん早く終え、金日成同志に勝利の報告をしなければなりません。


 (注)チョンサンリ精神、チョンサンリ方法=金日成主席が1960年2月、青山里(現在の南浦市江西区域青山里)と江西郡党委員会の活動を現地で指導する過程で、朝鮮労働党の伝統的な革命的大衆路線を社会主義建設の新たな現実に即して具体化し、発展させて、創造した大衆指導思想、大衆指導方法。
 チョンサンリ精神は、大衆指導にかんする思想であり、常に人民大衆の利益を第一とし、国の経済管理と人民生活に全面的に責任をもち、社会の全構成員を教育改造して党のまわりに結集し、かれらを共産主義社会まで導いていく原則で党と国家の指導を実現し、すべての活動を人民大衆自身の活動にかえる原則を堅持することを要求する。
 チョンサンリ方法は、大衆指導のかんする方法であり、上部が下部を援助し、すべての活動に政治活動を先行させ、一般指導と個別指導を正しく結合し、中心の環に力を集中し、すべての活動を計画化して力強くおし進めることを要求する。
 チョンサンリ精神、チョンサンリ方法には、対人活動を基本とする党の活動方法と活動作風が全面的に具現されている。

 出典:『金正日 チュチェの革命偉業の完成のために』1巻


ページのトップ


inserted by FC2 system