金 日 成

青年学生は時代の先駆者になろう
 第13回世界青年学生祭典の開幕式でおこなった祝賀演説
−1989年7月1日− 


 親愛なる青年学生代表のみなさん!

 尊敬する世界各国の党および国家首班と外国の来賓のみなさん!

 同志と友人のみなさん!

 私は、第13回世界青年学生祭典が平壌で盛大に開暮されたことをうれしく思い、全朝鮮人民の名で、祭典の崇高な理念をいだいて世界の5大陸から参集した青年学生代表と国際および地域機構代表のみなさんを熱烈に祝います。

 私は、青春の気概はばたき、親善と友好の情あふれるこの感動的な席にのぞみ、祭典の名誉ゲストをはじめ、すべての外国の友人のみなさんを熱烈に歓迎するとともに、祭典に参加した南朝鮮の「全大協」代表と海外同胞のみなさんにあついあいさつを送ります。

 いま世界の耳目は、祭典の聖火が燃えあがるここ平壌に集まっています。時代の誇りであり人類の未来である、新しい世代の青年学生の意義深い大祭典が我が国の首都でこのように盛大に開催されたことは、朝鮮民族の一大慶事であり、自主性を志向する人類共同の大慶事です。

 現代は、自主の時代であり、我々の時代の青年は最も崇高な使命を担っている誇り高い世代であります。自主時代の前進運動を力強くおし進め、人類の願望する新世界を創造すべき栄えある任務が、ほかならぬあなたがた、我々の時代の青年に負わされています。

 こんにち人類は、数千年にわたってはかりしれない不幸と苦痛をもたらした侵略と戦争、支配と従属の旧世界と決別し、自主、平和、親善の新世界を創造する壮大な歴史的時代にはいっています。帝国主義者は、侵略と略奪の旧秩序、弱肉強食の法則があたかも人間社会において避けがたいものであるかのように喧伝していますが、それは、かれらの侵略的で略奪的な本性を正当化しようとする詭弁にすぎません。人間の社会的本性は、互いに嫉視反目し争うことにあるのではなく、互いに協力しつつ世界の主人、自己の運命の主人として自主的に生きることにあります。侵略と戦争、支配と従属がなく、すべての国の人民がともに発展し繁栄する、自主化された世界こそが人間の理性と本性にかなった世界なのです。

 自主的な新世界を建設する人類の偉業は、歴史の前進を阻む旧勢力とのたたかいによってのみ勝利することができます。

 旧勢力は、滅亡が近づくほど狡猾さと悪辣さを増すものです。これは、諸国人民が、常に忘れてはならない歴史の教訓です。こんにち、歴史の反動層は、「平和」だの「協力」だのという仮面のもとに侵略と干渉をつづけており、機会が到来しさえすれば、その仮面をもぬぎすてて露骨な侵略と干渉の道に進んでいます。歴史の長きにわたって単一民族として暮らしてきた朝鮮人民に、ほぼ半世紀ものあいだ分断の悲劇を強要し、あれほど熱烈に平壌祭典への参加を希望した南朝鮮青年学生の志向を暴力で阻んだのも、ほかならぬ歴史の旧勢力です。

 正義感が強く、新世界を志向する我々の時代の青年学生は、こんにちの厳然たる現実に決して背を向けることはできません。青年学生は、歴史の反動層とのたたかいで闘士となり、自主的な新世界を建設する聖なる偉業で時代の先駆者とならなければなりません。

 青年学生は、人民を搾取し抑圧し、他民族に従属と屈従を強要する者、青年と人民を精神的、道徳的に堕落させ、侵略と核戦争の生けにえにする者に反対して断固たたかわなければなりません。青年学生は、祖国と自民族と人類共通の繁栄をめざす聖なるたたかいに真の生きがいを見いだし、青春の理想を花と咲かせるべきです。

 青年学生が時代と人類にたいして担っている崇高な使命を果たすためには、国際的友好と団結のきずなを強めなければなりません。世界のすべての国の青年学生は、思想と体制、信教と政見、民族と人種の違いを超越し、共通の理念である自主、平和、親善の旗のもとにかたく団結しなければなりません。団結し肩を組んで進む自主時代の青年の力強い隊伍は、いかなる力をもってしてもさえぎることができません。

 朝鮮青年は、比類なく困難で厳しいたたかいを通じて、自主時代の青年の栄誉ある使命を深く自覚し、祖国と民族にたいして担っている自己の任務を常に立派に遂行してきました。我が国の青年は、民族の解放をなし遂げ、祖国の独立を守る厳しいたたかいで、そして、社会主義の新しい祖国を建設する誇らしいたたかいで立てた特出した功績と輝かしい偉勲によって、人民から深く信頼され愛されています。

 我が国の青年学生は、これからも不屈の信念と意志をいだき、人民の幸福と祖国の繁栄をめざすたたかいで栄誉ある責任をまっとうするとともに、世界各国の青年学生とかたく団結して人類共通の聖なる偉業に積極的に寄与するでしょう。

 私は、このたびの平壌祭典が世界青年学生の団結した威力を示し、青春の英知と誉れをとどろかす自主時代の青年の誇らしい活動舞台になるものと確信します。

 青年学生代表のみなさん!

 いま、あなたがたの祭典の式場を明るく照らしている聖火は、我々の時代の青年学生の希望と熱情と闘志を象徴しています。

 私は、世界の青春であり、未来の主人公であるあなたがたの幸せな将来を祈りつつ、平壌祭典の聖火が我々の時代の青年学生の勝利の前途を照らす永遠なる聖火となることを希望します。

 輝かしい未来に向かって前進する我々の時代の青年学生に勝利と栄光あれ!

 自主、平和、親善万歳!

出典:『金日成著作集』42巻


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