金 日 成

科学・教育事業と人民保健医療事業に
新たな転換をもたらすために
 朝鮮労働党中央委員会第6期第13回総会での結語
−1988年3月7〜11日− 


 今回の党中央委員会総会では、科学・教育事業に新たな革命的転換をもたらす問題と人民保健医療事業を改善する問題を討議しました。今回の総会で討議されたことはいずれも重要な問題です。

 今回の党中央委員会総会を契機に、今後科学・教育事業と人民保健医療事業に新たな転換をもたらさなければなりません。


 1 科学・教育事業について

 科学技術を急速に発展させ、教育事業を改善する問題について多くの人が発言しました。

 我々は、これまで科学・教育事業に大きな発展をもたらしました。

 解放直後、我が国には民族技術幹部が非常に不足していました。当時、我が国に、自然科学部門のインテリとしては、鄭準沢(チョンジュンテク)、姜永昌(カンヨンチャン)、盧太石(ロテソク)の諸氏をはじめ、12名ほどしかいませんでした。解放前、我が国にはソウルに帝国大学なるものが一つありましたが、それは日本帝国大学の分校のようなものでした。平壌には専門学校があっただけで、大学はありませんでした。そのため、我が国にはインテリが多くいませんでした。文科や法科などを専攻したインテリは多少いましたが、自然科学部門のインテリは指で数えられる程度でした。それも、解放後、私を訪ねてソウルから来た人が大半で、もともと北半部の人は何人もいませんでした。しかしいまは、我々のインテリ隊伍が130余万名に拡大しました。これは、この40年間、毎年3万名以上のインテリを養成したことを意味します。わずかなインテリを元にして130余万のインテリ大集団を育てあげたのはたいへんな成果であり、誇りとすべきことです。私は訪朝した外国代表団と談話を交わすとき、いつもこのことを自慢しています。

 我が党の科学・教育政策は、極めて正当なものです。我が国は科学・教育分野において、社会主義諸国のうちでも最も困難な状況のもとで、最も急速な発展を遂げたといえます。我が国の状況は、他の社会主義諸国に比べはるかに困難でした。他の社会主義諸国は、かつては発達した資本主義国ではありませんでしたが、それでも資本主義国であったか半植民地国であったので、我が国に比べればインテリが多いほうでした。我が国は、日本帝国主義の完全な植民地支配下にあったので、インテリが数えるほどしかいませんでした。事実上、我々は白紙の状態から出発しました。しかし、いまは非常に高い水準に達しています。

 過去、一つの大学もなかった共和国北半部に、いまはじつに244もの大学があります。解放後、我々がはじめて総合大学を創立しようとしたとき、なにもない状態でどう大学を設けるつもりかと、反対する人もたくさんいました。しかし我々は、なにもないからこそもっと早く大学を設けなければならないと主張し、あらゆる困難を克服して総合大学を創設しました。その結果、いまは大学がこのように多くなり、130余万のインテリ大集団を擁するようになりました。こんにち、朝鮮人民の全般的文化水準も非常に向上しています。我が国の50歳以下の人はほとんど中等教育を受けています。我が国のように大学出のインテリが多く、人民の全般的文化水準の高い国は世界的にも多くありません。我が国は、文字どおり教育の国です。我が国には、科学発展の物質的・技術的基礎も強固に築かれています。

 我が党の正しい指導のもとに、科学・教育分野において、このように大きな成果が達成されたことについてみなさんは当然、自負をいだくべきです。

 我が党はこれまで、科学・教育を発展させるための最も正しい政策を示したばかりでなく、その実行のためのいろいろな重要な措置を講じました。しかし、党の科学・教育政策実行の過程で、この部門の活動には欠陥もあらわれました。

 私はここで、科学・教育事業をさらに改善するための課題について述べようと思います。

 我々は、いま科学の時代に生きています。科学技術を急速に発展させることは、我々にとって極めて重要な問題として提起されています。我々は、現代科学発展の世界的趨勢と、我が国における社会主義建設の現実的要請に応じて、各分野の科学と技術を速やかに発展させなければなりません。

 さしあたり、電子工学、生物学、熱工学の急速な発展に力をそそぐべきです。

 現在、社会主義建設において懸案となっている当面の諸問題を解決するためにも、第3次7か年計画の展望目標を成功裏に遂行するためにも、電子工学と生物学、熱工学の急速な発展をはかることは極めてさし迫った問題となっています。

 電子工学を発展させ、オートメ化、ロボット化、コンピューター化を広範に実現してこそ、人民経済各部門での労働生産性の向上と生産力の速やかな発展をはかることができ、特に勤労者を骨のおれる労働から完全に解放することができます。人々の仕事を楽にしながらも、生産を高度に能率化しようというのが、我々の共産主義的理想であり、この理想を実現するためには決定的に電子工業を発展させなければなりません。電子工業は、共産主義的工業であるといえます。

 電子工業の発展は、国防力の強化のためにも切実に必要です。現代戦は、電波戦、電子戦です。いまアメリカ帝国主義が喧伝している「スター・ウォーズ」計画も電子戦の計画であるといえます。電子工業を速やかに発展させてこそ、国防力をさらに強化することができます。

 我が国の電子工業は、低い段階にあるといえます。しかし、まだ遅くはありません。科学者、技術者が、積極的に取り組んで努力するなら、電子工業分野においても他の社会主義諸国に追いつき、追い越すことができます。

 我々には、電子工業を速やかに発展させることのできる科学陣もあり、物質的・技術的基礎も築かれています。これまで政務院が科学研究にたいする指導を誤って陣容を分散させたため、電子工業の発展において相応の成果をおさめることができませんでした。

 報告に指摘されたとおり、科学技術発展3か年計画を正しく立て、国家的に電子工学と電子工業の発展に力を集中すべきです。そして、これにたいする指導を決定的に改善しなければなりません。こうすれば、この分野に新たな転換をもたらすことができるでしょう。

 生物学を発展させることは、人民の食・衣・住問題の解決において極めて重要な意義をもちます。

 現在の世界的趨勢を見ても、多くの国が生物学を発展させる研究活動に大きな力をそそいでいます。

 我が国の科学者は、メタノールから酸価蛋白質飼料を得ることに成功して、畜産物の生産を画期的に増大できる大きな展望を開きました。私は、科学者の開発した酸価蛋白質飼料を長水院(チャンスウォン)にある養鶏場でニワトリに給与する試験をさせてみましたが、結果は非常に良好です。

 今後、順川ビナロン連合企業所を建設し、100万トンのカーバイドが生産されるようになれば、その過程で得られるメタノールで30万トンの酸価蛋白質飼料が生産されます。これを大豆に換算すれば、45万〜50万トンになりますが、これはたいしたものです。大豆は収量の少ない作物なので、45万〜50万トンの大豆を生産するには30万ヘクタール以上の耕地が必要です。酸価蛋白質飼料を大量に生産すれば、畜産業を発展させて食肉の生産を急速に伸ばすことができます。

 食肉生産の増大をはかるうえでは、リジンも重要な作用をします。我が国ではすでに久しい前からリジンの生産をはじめました。私は国産のリジンを豚に給与する試験もしてみました。同腹の12匹の子豚のうち、6匹にはリジンを与え、あとの6匹にはリジンを与えませんでした。すると、リジンを与えた子豚は与えなかった子豚に比べはるかに早く育ちました。

 リジンは、人にもよいものです。子供にリジンを使わせると、背が早く伸び、発育もよくなります。以前、平壌市党責任書記に指示して、平壌市でリジンを自力で生産してリジン入りのパンをつくり、子供に毎日食べさせることにしましたが、それ以来、平壌市の子供の背が早く伸び、発育がよくなりました。

 生物学を発展させれば、動物の発育と植物の生長を促す問題を首尾よく解決することができます。科学研究部門では、生物学の研究に大きな力を入れ、生物学を速やかに発展させて、人民の食・衣・住問題を円滑に解決するという党の方針実行に積極的に寄与しなければなりません。

 熱工学の発展は、熱動力問題の解決において極めて重要な意義をもちます。

 世界的なオイルショック以来、熱工学の研究がさかんになっており、熱節約のためのいろいろな対策が講じられています。しかし、いま幹部は、いかにすれば熱をもっと節約し、効果的に利用できるかという問題にそれほど関心を向けていません。

 我が国で無煙炭は黒い金にひとしいものです。無煙炭では、カーバイドもつくり、コークスや鉄も生産します。基幹工業部門の重要な工場、企業所では、ほとんど、無煙炭を燃料または主原料として利用しています。このように無煙炭は大事なものですが、人々は無煙炭を節約する運動を積極的にくりひろげていません。そのため、低カロリー炭を使ってもよいはずの地方産業工場や寮、住宅でまで高カロリーの無煙炭を使っています。

 幹部に高カロリーの無煙炭を節約し、そのかわり低カロリー炭を利用しようとする心構えがいかに不足しているかは、対外経済事業部の幹部が東平壌に新設する火力発電所用として高カロリーの無煙炭を利用するボイラーを輸入することにして外国と契約を結んだことを見てもわかります。現在の平壌火力発電所にも無煙炭を満足に供給できなくて電力生産に支障をきたしている状況のもとで、新設する火力発電所にまた高カロリー炭ボイラーを設置するなら、石炭の供給は困難です。それで私は、新設する東平壌火力発電所には、安州地区の褐炭が利用できるボイラーを設置するよう指示しました。最近、安州地区炭鉱連合企業所で産する低カロリー炭を清津火力発電連合企業所で試しに使ってみたところ、結果はよいとのことです。

 黄海北道と江原道に大量に埋蔵されている黒鉛状無煙炭もすべて燃料として利用できます。いま一部の地方では、黒鉛状無煙炭を燃料として少なからず利用しているそうです。ところが、政務院と国家計画委員会の幹部は現地に出向かないので、黒鉛状無煙炭を利用するなんの対策も講じていません。

 私は、すでに久しい前から、江原道と黄海北道に埋蔵されている黒鉛状無煙炭と金野(クムヤ)青年炭鉱、安州地区炭鉱連合企業所で産する低カロリー炭を地方産業工場で広く利用するよう強調してきました。幹部が党の方針どおり黒鉛状無煙炭と低カロリー炭の利用対策を積極的に講じていたなら、我々はいま石炭の心配をしなくてもすむはずです。

 幹部と勤労者に燃料問題の重要性を正しく認識させる必要があります。特に、我が国で高カロリーの無煙炭を極力節約し、低カロリー炭を広く利用することが極めて重要であることをすべての人に認識させるべきです。こうして今後は、高カロリーの無煙炭はよそでは使わず、鉄とカーバイド生産部門など、切実に必要な基幹工業部門でのみ利用させるべきです。

 私はすでに1961年の第4回党大会の報告で、酸素熟法によるカーバイド生産方法を完成させる課題を示しています。我が国の科学者は、酸素でカーバイドを生産する方法を研究し、試験段階で成功しました。

 我が国ではいまや、酸素がまたとない大切な燃料であり、原料であるといえます。酸素を濃縮すれば、製鉄所の溶鉱炉と製鋼所の電気炉をはじめ、高熱を利用するところではどこでも使うことができます。

 私は最近、順川ビナロン連合企業所のカーバイド生産能力をまず100万トンにし、やがては150万トンに向上させることを構想しています。150万トンのカーバイドが生産されるようになれば、我が国は大裕福になるでしょう。いま建設中の順川ビナロン連合企業所で100万トンのカーバイドを生産するだけでも、75万トンのメタノール、10万トンのビナロン、90万トンの窒素肥料、25五万トンの塩化ビニール、30万トンの酸価蛋白質飼料など、各種の化学製品が得られます。

 最近、訪朝した外国のある経済代表団のメンバーは、順川ビナロン連合企業所の建設現場に行ってみて非常に驚き、今後生産されるカーバイドを自分の国に売ってくれれば、朝鮮が要求するものはなんでも提供するといったそうです。
今後カーバイドが量産されれば輸出できますが、それを1次製品のままで売っては多くの外貨を獲得することができません。カーバイドでポリビニールアルコールのようなものを生産して輸出すべきです。いま、ポリビニールアルコールを買うという国が少なくありません。

 製鉄所、製鋼所、製錬所など熟を利用するすべての単位で酸素熱法を積極的に導入すべきです。酸素熱法を利用すれば、温度を3000度まで高めることができます。これくらいの熱なら、鉄鉱石をはじめ、なんでも溶解することができます。

 人民経済の各部門に酸素熟法を広く導入させるためには、酸素分離機をたくさん生産しなければなりません。酸素分離機は大型だけでなく、50立方メートル、100立方メートルなど小型のものも生産すべきです。そうすれば、酸素熱法導入の試験もすることができます。

 現在我々が、電子工学、生物学、熱工学を発展させ、これらの部門の科学技術上の問題を正しく解決するだけでも、社会主義経済建設をいっそう促進し、人民生活もいっそう早く向上させることができます。したがって、科学技術発展3か年計画の遂行においては、電子工学、生物学、熱工学の発展に力を集中しなければなりません。

 科学研究活動で重要なのは、主体性を確立することです。

 科学者は、確固と主体的立場に立ち、人民経済の主体化、現代化、科学化を促進して、社会主義経済建設の展望目標を達成し、人民生活の向上で切実に提起される科学技術上の問題を解決するための研究に力をそそがなければなりません。そして、科学者のあいだで外国への事大主義を根絶しなければなりません。外国の科学技術を導入する場合にしても、我が国に必要なものを我が国の実情に合わせて取り入れるべきです。

 科学研究活動で成果をおさめるためには、科学者、技術者に科学研究活動の条件を十分に保障し、かれらの水準を早急に高めなければなりません。

 私はすでに久しい前に、科学研究に必要な資材を十分に提供するため、資材総生産量の0.5%を科学研究部門にふりあてる措置を請じました。そしてその後、これが正しく実行されていないことについて幾度も批判しました。ところが、政務院の幹部は、依然としてこの課題をよく実行していません。そのため、平城(ピョンソン)科学基地の建設がスムーズに進捗しておらず、中間試験工場も適時に建設されず科学研究に支障を与えているとのことです。政務院が現行の生産が忙しいといって、科学研究部門にまわすことになっている少量の資材を提供しないのは正しくありません。科学研究部門に資材総生産量の0.5%をまわすという課題は今後間違いなく実行しなければなりません。

 科学者、技術者の水準を決定的に高めるべきです。発展する現実の要求に即応して科学者、技術者の水準を早急に高めなくては、科学研究課題を立派に遂行することができず、国の科学技術を速やかに発展させることもできません。

 科学者、技術者の水準を早急に高めるためには、かれらのあいだで革命的な学習気風を確立しなければなりません。科学者に学習の条件をととのえ、学習課題を明確に与え、学習の結果を取り納める規律も確立すべきです。特に重要なのは、科学者のあいだで学習を自覚的にする気風を確立することです。科学者が統制を受けて仕方なく学習するというやり方では、深い知識を身につけることができません。

 科学者、技術者のあいだでチュチェ思想教育を着実に進め、かれらを我が党の革命思想でしっかり武装させなければなりません。科学者、技術者を我が党の革命思想で武装させなければ、一部の社会主義国でのように科学者、技術者のなかから党と国家に反対し祖国を裏切る人が出かねません。自然科学者だからと、自然科学の知識と技術だけ身につければよいと考えてはいけません。いくら立派な科学技術知識を身につけているとしても、党と革命、祖国と人民に奉仕しない科学者、技術者は、我々にはなんの役にも立ちません。我が国の科学者、技術者は、必ずチュチェ思想化された科学者、技術者になるべきです。それでこそ、人民経済を主体化、現代化、科学化し、国の経済的威力を強め、科学技術を発展させるのに真の寄与をすることができます。

 科学者、技術者は、「一人はみんなのために、みんなは一人のために」という集団主義の原則にしっかり立ち、党と人民のために科学研究活動にさらに励もうという強い心構えをもつべきです。科学者、技術者は、決して商品化されてはなりません。言いかえれば、科学者、技術者は、資本主義式に金もうけのために勉強し、科学研究活動をする人になってはいけないということです。

 科学部門の幹部と科学者、技術者は、刻苦奮闘の革命精神を身につけるべきです。

 我が党は、労働者階級の党であり、革命を遂行する党です。幹部と科学者、技術者は、当然、刻苦奮闘の革命精神をもって活動しなければなりません。いま一部の幹部と科学者、技術者のあいだには、革命的気風に欠け、条件の不備をかこつ傾向があらわれていますが、それではいけません。

 我が党は人民大学習堂を建設して、科学者、技術者と人民に世界にも誇れる学習条件を提供しています。科学者、技術者が高い情熱をもって人民大学習堂を効果的に利用すれば、多くのことを学ぶことができるはずです。ところが、一部の人は、旅館がなくて科学者、技術者が人民大学習堂を十分に利用できないかのように考え、科学者旅館を早く建設してほしいといっています。科学者、技術者に学習しようという熱意さえあれば、民家に宿をとってでも人民大学習堂に来て勉強するはずです。幹部はすべてがととのった立派な条件でのみ活動し生活することになれて、いまは富豪の息子のようになってしまいました。

 科学院咸興分院では、沙浦(サポ)区域に建設することになっている中間試験工場をトラックや掘削機、ブルドーザーがなくてまだ建設していないとのことですが、これも刻苦奮闘の革命精神が欠けている表現です。朝鮮人民が解放された翌年、普通江(ポトンガン)改修工事をするときには掘削機という言葉すら知らなかったし、シャベルとつるはしで工事を短期間にやってのけました。戦後、平南(ピョンナム)潅漑工事をするときにも人力運搬で工事を完成しました。幹部が取り組んで努力すれば大きな機械がなくても小さな中間試験工場などは十分建設できます。もちろん、我々は、作業を機械化し、勤労者を骨のおれる労働から解放しなければなりません。しかし、幹部のあいだでトラックやブルドーザー、掘削機といった機械がなければなんの工事もできないかのように考える思考方法をなくすべきです。

 科学技術行政を強化すべきです。

 今回の総会での発言を聞いてみても、科学研究と技術発展にあらわれた欠陥は、主に科学技術行政を正しくおこなわなかったことと関係していることがわかります。

 いま、国家科学技術委員会が科学技術行政を正しくおこなっていません。科学技術行政が正しくおこなわれないので、労働者と3大革命グループが価値のある考案を数多く出し、また科学者が新しい科学技術上の問題を少なからず研究完成しているにもかかわらず、それを適時に生産に導入できずにいます。燃料問題解決の重要なカギとなる黒鉛状無煙炭ボイラーをつくる問題も科学技術発展計画に入れ、科学技術陣を動員して力強く推進していたなら、すでに解決されているはずです。

 科学研究活動において科学研究機関同士、科学研究機関と他の機関のあいだで互いに戸を締め切ってなわばり主義に走るような欠陥も、科学研究活動を統一的に掌握し、指導しないから生じるのです。いま一部の工業部門では、他の部門にない近代的な設備といろいろな新しい技術をたくさんもっています。したがって、仕事の手配さえ綿密にすれば、人民経済部門間で設備と技術を融通し合って効果的に利用することができるでしょう。社会主義社会では、科学技術行政を正しくおこなって、各部門と機関が互いに協力できるようにすべきであって、資本主義社会でのように競争しあうようにしてはなりません。

 科学技術の通報も正しくおこなわれていません。数年前、新しい技術資料だといって録音してきたものを聞いたことがありますが、それはある国でワカメの養殖に夏苗の栽培技術を導入して大きな成果をあげたという内容でした。夏苗でワカメを生産する技術は、我が国でやっているのをその国の人が修得していったものです。ところが、国家科学技術委員会は、それを新しい技術として宣伝しました。この事実一つをとってみても、科学技術行政が正しくおこなわれていないことがわかります。

 国家科学技術委員会が相応の役割を果たせないのは、政務院が科学技術の発展に無関心で、国家科学技術委員会にたいする指導を正しくおこなっていないところに主因があります。

 政務院には科学・教育事業を担当した副総理がいますが、かれはこれまで対外活動に多く動員されたので、科学技術分野を指導する副総理の役割を果たしたのでなく、外交部の巡回特使の役を果たしました。政務院には、科学技術を深く掘り下げて研究し、懸案を解決するために督励し対策を講ずる主人がいません。党中央委員会科学教育部も科学技術分野にあらわれた欠陥を公に批判していません。

 政務院は、科学技術の発展に深い関心を払い、国家科学技術委員会の活動にたいする指導を強化すべきです。科学・教育事業を担当した副総理が不在のときは、総理が直接、国家科学技術委員長と教育委員長を掌握して活動しなければなりません。

 科学技術革命は、国家科学技術委員会が責任をもって指導すべきです。国家科学技術委員会は、科学技術発展計画を立て、科学者、技術者が協力しあう活動体系も確立すべきです。また、科学研究機関同士が研究施設を互いに融通して効果的に利用できるようにする活動も責任をもって手配しなければなりません。

 科学技術行政において重要な問題の一つは、科学技術の研究課題を我が国の実情に合わせて適切に定め、その分担を合理的にすることです。いま一部の科学研究機関では、外国ですでに開発して生産に導入している問題の研究に労働力と時間を費やしていますが、このような傾向があらわれないようにすべきです。外国ですでに開発した科学技術上の問題は研究しようとせず、その国から設備を輸入するか、技術を学んでくる方法で導入すべきです。

 科学技術の研究についての総括制度を強化すべきです。私が内閣首相を務めていたときは、科学技術発展計画を与え、その実行状況についての総括をそのつど必ずしました。いまでも、国防科学部門では研究活動の総括を定期的にしています。研究活動の総括では、党の示した研究課題はなんであるが、それを研究する過程での長所はなんで短所はなんであるかを総括し、必要な対策を講じます。そのために、国防科学技術は急速な発展を遂げています。ところが、いま政務院では、科学技術の研究についての総括を怠っています。今後、政務院は、国家科学技術委員長と科学院の院長をはじめ、当該部門の幹部をたびたび呼んで科学技術発展計画の遂行状況を定期的に総括しなければなりません。

 次に、教育事業について簡単に述べようと思います。

 教育事業でなによりも重要なのは、教育の質を向上させることです。現在、教育の質は高くありません。教育の質を高めなくては、学生・生徒を政治的、思想的に健全で、科学技術的に準備された有能な革命人材に育てることができません。

 学生・生徒を革命人材に育てるためには、大学の時期はもちろん、高等中学校の時期から教育を正しくおこなわなければなりません。学校では、高い思想性と豊かな一般科学知識が身につけられるように教育すべきです。学生・生徒はこの2つを兼備してこそ、立派な革命人材になることができます。

 教育においては、学生・生徒に高い思想性をもたせることが極めて重要です。高い思想性をもつというのは、我が党のチュチェ思想で武装し、革命性、党性、労働者階級性、人民性を身につけることを意味します。いくら高い科学技術知識を身につけたとしても、高い思想性をもっていなければ役に立ちません。大学と高等中学校では、高い思想性をもった基礎のうえで科学技術知識を身につけるように教育すべきです。

 学生・生徒が非行に走ることのないように正しい教育をおこなうべきです。南朝鮮のような資本主義社会とは違って、我々の社会には不良学生・生徒が生まれるような条件はありません。我が国では、すべての青少年が社労青と少年団組織に加わって組織生活に参加し、学校と社労青、少年団組織を通じて革命伝統教育と階級的教育、共産主義教育をはじめ、チュチェ思想教育を日常的に受けています。しかし、学生・生徒のあいだで思想教育を怠り、課外生活を正しくおこなわなければ、非行があらわれかねません。

 戦争のとき、かなりの孤児がいましたが、最初はかれらにたいする教育をおろそかにしたため、なかには放浪しながら非行に走る者もあらわれました。我々は戦災孤児のための学院を各地に設置し、かれらをそこで教育しました。学院で教育された戦災孤児はその後、成長して労働革新者になり、労働英雄にもなりました。

 学生・生徒にたいする政治・思想教育をたえず強化し、特に革命伝統教育に力を入れるべきです。こうして、かれらがチュチェの革命偉業を継承していけるよう、思想的にしっかり準備させなければなりません。

 外国語教育を強化すべきです。外国語をマスターしてこそ、外国の書籍を読み、外国の発達した科学技術を学ぶこともできます。観光業を発展させようとしても、外国語をマスターしている人が多くありません。外国語教育を強化し、すべての学生・生徒に一つ以上の外国語をマスターさせるべきです。

 教育の質を高めるためには、師範教育を強化し、教員の水準を高めなければなりません。

 いま教育の質が高くない主因は、師範教育をおろそかにしているところにあります。もちろん、我が国には整然とした師範教育体系が確立されています。幼稚園の教養員と人民学校の教員は教員大学で養成し、高等中学校の教員は師範大学で養成しています。ところが、問題は師範教育の質が低いことです。親鶏がよくなくては、ヒヨコを丈夫に育てることができないのと同様に、師範教育を強化してすぐれた教員を養成しなくては、生徒を立派に教育することができません。教員大学と師範大学では、学生にたいする教育を立派におこなって、水準の高い教員を多数養成しなければなりません。

 現在、教員のなかに師範教育を受けていない人が少なくありませんが、そういう教員を通信教育ででも教員大学、あるいは師範大学に義務的に通わせるべきです。

 教育の質を高めるためには、学生・生徒を社会的労働にむやみに動員しないようにすることです。以前は、国の状況からして学生・生徒を社会的労働に動員させざるをえませんでした。学生・生徒に労働をさせながらも勉強をさせたので、我が国は現在のように発展することができました。学生・生徒に適度の労働をさせるのは、かれら自身のためにも悪くありません。今後は、国家的に定めた期間だけ学生・生徒を社会的労働に動員し、それ以外は動員させないようにすべきです。

 教員にたいする教育を強化すべきです。

 一部の人は、教育の質が高くないのは教員の待遇が低いからであるかのように考えていますが、それは間違っています。給料をあげ、待遇をよくすれば教育事業に精を出し、そうでなければ教育事業に精励しないような教員は、学生・生徒を革命家に育てることができず、我々には不必要です。教員の水準が低く、教育の質が改善できないのは待遇が悪いからではなく、思想教育を正しくおこなっていないためです。教員の給料をあげ、待遇をよくする方法で教育事業を改善しようとするのは資本主義的方法です。

 かつて抗日武装闘争の時期、遊撃区の人たちは、誰もが青年義勇軍や赤衛隊に入り、銃を手にして日本帝国主義と戦うことを望み、児童団の活動や教員をしようとはしませんでした。それで、我々はかれらを教育し、児童団の活動にあたらせたり、学校の教員もさせました。もっとも、金正淑同志のように進んで児童団活動を担当したり、教員をした人もいました。

 教育部門の幹部が、欠陥の原因を教員の教育を正しくおこなわなかったところに求めず、教員の給料が低い、待遇がどうのとあげつらうのは間違っています。

 いま教育部門で授業の方法についてはたびたび討論されていますが、教員にたいする教育はおろそかにされているようです。教員が教育事業に精励するよう、常にかれらを教育しなければなりません。夏休みと冬休みの期間に、道と郡では、教員を集めて、教育で成果をあげていない教員は批判し、成果をあげた教員は表彰もすべきです。

 教員は、社会的に尊敬されるべきです。

 私がすでに幾度も話していることですが、教員を尊敬するのは先祖から受け継がれてきた朝鮮人民の美風です。朝鮮人民は、先生を尊敬し、村で祝いごとなどがあるときには誰よりも先に先生を招いたものです。私の父も教員でしたが、私が幼いころ、村人はいつも金先生と呼んで尊敬し、正月はキジなどの贈物をもってきたりしました。人々のあいだで道徳教育を強化し、教員を尊敬する美風が社会的に高く発揚されるようにすべきです。

 教育条件を十分にととのえるべきです。

 近年、政務院の責任幹部と政務院の委員会、部が、教育事業にそれほど関心を払わなかったので、現在教室と寄宿舎が不足し、実験・実習条件も満足にととのっていません。

 学校の物質的土台が十分に築かれていないのは、必要な条件を十分ととのえてやらなかった政務院と経済部門の幹部にも責任がありますが、教育部門の幹部にも欠陥があります。教育部門の幹部は、学生・生徒の実習用トラクターがない、なにがないと苦情は多くいいますが、それを解決するため懸命に努力した人はそれほどいません。教育部門の幹部が、努力せず、腕をこまぬいて誰かに提供してもらおうとするだけなので、国家予算に計上されている教育費も全部利用できませんでした。

 用紙不足を早急に解決し、教科書とノートを十分に生産して学生・生徒に供給すべきです。

 用紙を満足に生産できないのは、道・市・郡党の幹部に大きな責任があります。平安北道では絹島(ピダンド)にアシを山と積んでおきながら、わらがない、なにがないといって製紙工場を満足に稼働させず、黄海南道でも海州製紙連合企業所を操業させる積極的な対策を講じていません。海州製紙連合企業所は外国からプラント輸入した大きな工場ですが、浄化場が未完成で操業できないそうです。浄化場をつくるのはむずかしいことではありません。溜め池を掘り、管をいけて汚水を浄化して流せばすむはずです。黄海南道の幹部に用紙を早く生産しようという熱意さえあれば、社会的労働動員をしてでも浄化場などはすぐ建設できたはずです。

 我が国に大きな製紙工場は新義州と海州だけでなく吉州にも南興にもあり、小さな製紙工場は、ほとんどの郡にあります。すべての幹部が取り組んで、どんな方法ででも製紙工場を円滑に稼働させ、用紙の不足を速やかに解決しなければなりません。

 教科書を再検討し、我が国の実情に合わせて編さんすべきです。

 私はすでに久しい前に、農業大学の教科書を我が国の実情に合わせて編さん仕直させました。私が農業部門をじかに指導しながら調べてみると、農業大学の教科書に外国のものをそのまま翻訳したものが少なくありませんでした。大きい国では土地が多いので広い平野におおざっぱに種を播き、収穫する方法で農業を営んでも食べていけますが、我が国ではそのようにしては食べていけません。我々は、大きな国の農法をそのまま真似てはなりません。どの年だったか、私は咸鏡北道を現地指導したとき、農業科学院の科学者とタバコの栽培問題について話し合ったことがあります。そのときかれらは、タバコを坪当たり12株以上植えると通風が悪くてできがよくないといいました。それで、それはどこで習ったのかと聞くと、農業大学でそのように習い、外国の教科書にもそう書いてあるというのでした。私が雑誌に出た資料を見たところによれば、タバコを多く生産している一部の国では、坪当たり30株以上植えているとのことです。その後、私は价川をはじめ、各地でタバコをヘクタール当たり10万株植える密植栽培試験をさせてみましたが、上々の成績でした。それで道党責任書記が全部来てみるようにし、それ以来、他の地方でも坪当たり30株以上植えさせることにしました。

 大きい国や発達した国の教科書に書かれているからといって、それがすべて適切なものだとはいえません。そこには、我が国の実情に合うものもあれば、合わないものもあります。外国へ留学してきた人が、我が国の大学を出た人に比べて劣るのはこのような事情と関係しています。

 鉄道大学の教科書にも問題があるようです。1982年度に私がある国を訪問したとき、その国の人は石炭を汽車でいっぺんに1万トン輸送する計画だといいました。1編成の列車で1万トンの石炭が輸送できればたいしたものです。私は帰国して鉄道の重量化を積極的に推進するよう指示しました。ところが幹部は、我が国の鉄道は、勾配が急で橋梁が弱いので、重量化はむずかしいといいました。昨年、その国を訪問したさい、もう一度確かめてみると、その国の鉄道も勾配が急であるとのことでした。それで、我が国でも100トン貨車を生産することにしましたが、いまは鉄道部門の幹部が我が国の鉄道でも100トン貨車が利用できることを認識したようです。

 我が国の大学教科書には、いまなお科学技術的に立ち後れたものが少なくありません。鉄道大学、商業大学、水産大学など、技術系大学の教科書を検討し、我が国の実情に合わせて編さん仕直すべきです。


 2 人民保健医療事業について
 
 人民保健医療事業については報告で具体的に指摘されたので、いくつかの問題についてのみ簡単にふれることにします。

 我が国の社会主義保健医療制度は最もすぐれた、発達した人民的な保健医療制度です。我々がいま実施している医師区域担当制一つをとってみても、それは国家が全人民の健康を責任をもって見守る、極めてすぐれた制度です。我々は、すでに確立したすぐれた人民保健医療制度を強化発展させ、人民の健康をより立派に保護、増進しなければなりません。

 なによりも、我が党の予防医学方針を貫かなければなりません。

 党の予防医学方針を貫くためには、医師区域担当制をさらに強化発展させなければなりません。

 今後、医師隊伍の拡大に応じて医師区域担当制をしだいに20戸担当制、10戸担当制に発展させ、ひいては5戸担当制を実施して医療サービス水準を高めるべきです。そうすれば我が党の予防医学方針がより立派に貫かれ、人民の健康はよりよく保護されるでしょう。

 高麗医学を積極的に発展させるべきです。

 高麗医学の発展をはかるうえで重要なのは、高麗医薬品の生産を増やすことです。

 朝鮮人は、古い昔か高麗医薬を広く利用してきました。いまは、ヨーロッパ人も高麗医薬を多く使う方向に進んでいます。かれらは、高麗医薬で注射薬も多くつくって利用しています。

 世界的に有名なある国の内科医がさる祖国解放戦争期とその後も我が国に幾度もきました。その医師は私に、化学医薬品の使用を避け、高麗医薬を服用するよう勧め、元来朝鮮は、高麗医薬の元祖なのだから病気の治療に高麗医薬を広く利用し、民間療法を適用するのがよいといいました。高麗医薬品を大量に生産して利用すれば、病気の治療に効果があるばかりでなく、外国から医薬品をそれほど買い入れなくてもよいので、医薬品の不足を補ううえでも得策です。

 いま一部の人は、化学医薬品を使うくせがついて、テラマイシンだの、シントマイシンだのと「マイシン」の字のついた薬ばかり求めています。高麗医薬が病気の治療にも、健康保護にもよいことを人々に認識させ、できるだけ高麗医薬を広く利用させなければなりません。

 高麗医薬は、効能があって服用にも便利につくるべきです。高麗医薬は、伝来の方法どおり多量の水を入れて煎じては服用に不便です。高麗医薬は、錠剤や朝鮮人参茶のような粉末にしてもよいし、水飴やゼリーのようにつくることもできるでしょう。

 薬草を大々的に栽培して高麗医薬品の生産を増やすべきです。各郡は、高麗医薬品の需要を自力でまかなえるよう、薬草生産基地をととのえ、薬草を大量に生産しなければなりません。各郡に高麗医薬品を生産する製薬工場も設けるべきです。また、高麗医薬品をどこでも生産できるよう、そのよい製剤方法を広く普及する活動も展開すべきです。

 郡人民病院と里人民病院を充実させるべきです。そして、郡と里の病院に医薬品を十分に供給する有効な対策を講じなければなりません。いくら立派な病院を建てても、薬品がなければ役に立ちません。薬品問題は、高麗医薬品を大量に生産すれば解決できます。

 子供を丈夫に育てるべきです。

 我が国では、すべての子供を国家と社会の負担で育てています。いま託児所と幼稚園に入っている子供は350万名にもなり、人民学校から大学までの各級学校の学生・生徒は500万名に達します。全人口のほぼ半数が国家と社会の負担で育ち、学んでいます。

 我が国では、国家がすべての子供の保母であるといえます。我々は責任をもって保母の役目を果たし、骨が太く背も高い丈夫な子どもを育てなければなりません。

 私はすでに久しい前から、子供の背を伸ばすことについて強調してきました。ところがまだ、子供の背はそれほど伸びていません。子供の背が高くならないのはもっぱら幹部に責任があります。

 子供を丈夫に育てるためには、カルシウム、蛋白質などいろいろな栄養素が含まれている幼児食品を大量生産して供給しなければなりません。すべての道・市、郡に幼児食品工場を建てなければなりません。

 平壌市には、すでに立派な幼児食品工場がいくつも建設されています。他の道、市、郡も取り組んで平壌市のように幼児食品工場を建てるべきです。そして、そこに必要な原料を切らさずに供給する有効な対策を講じなければなりません。

 幼児食品工場では、キャベツ、ホウレンソウ、ニンジン、トマト、果物、ウズラマメ、白米、もち米、魚骨などの粉末食品を大量に生産すべきです。今後、浅海養殖がさかんになれば、コンブ、魚、イガイなどの粉末食品も大量に生産して子供に食べさせるべきです。

 子供に牛乳を飲ませるための努力もすべきです。収量の多い大豆の種子を得て大豆づくりに力を入れ、豆乳を生産して子供に飲ませるべきです。大豆の大量生産ができなければ、外国から輸入してでも豆乳をつくって子供に供給すべきです。

 人民の食生活を改善する運動を大衆的にくりひろげるべきです。

 朝鮮人は、昔から塩辛い物や幸い物を好んで食べました。刺激の強い食物を多く食べるので、朝鮮人のなかには胃腸病患者と大腸炎患者が少なくありません。食生活についての常識を高め、刺激の強い食物をあまり食べないようにし、食生活の習性を徐々に改善していくようにすべきです。

 大衆スポーツをさかんにすべきです。スポーツを大衆的な運動として展開し、すべての人が身体を丈夫に鍛え、体力を増進するようにしなければなりません。

出典:『金日成著作集』41巻


ページのトップ


inserted by FC2 system