金日成『朝鮮労働党第6回大会でおこなった中央委員会の活動報告』


4 反帝・自主勢力の団結を強化しよう
 

 同志のみなさん!

 総括期間、国際情勢には大きな変化が起こり、世界の様相は著しくかわりました。

 世界の進歩的人民は、民族の独立と新しい社会の建設をめざすたたかいで偉大な勝利をかちとりました。

 アジア・アフリカ・ラテンアメリカ諸国の人民は、長年の困難なたたかいをつうじて民族解放の歴史的偉業を達成し、世界の多くの新興独立諸国の人民は帝国主義による植民地支配の後遺症をいやし、民族の独立を強固にするたたかいで大きな前進を遂げました。

 帝国主義に反対し、あらゆる形の支配と従属をなくして自主性を実現するための世界各国人民のたたかいが力強く展開されるなかで、非同盟運動は新たな段階へと発展しました。非同盟運動は極めて幅広い世界的運動に拡大され、公認された活動原則をもつ組織化された政治勢力となりました。こんにち、非同盟運動は、世界情勢の進展と国際問題の解決において重要な役割を果たしており、世界各国人民の自主的志向と要求にそって人類史を前進させる強力な推進力となっています。

 国際舞台において反帝・自主勢力が強化された反面、帝国主義反動勢力は著しく弱まりました。世界的に帝国主義者の支配圏は大幅に縮小され、帝国主義植民地体制は最終的に一掃されつつあります。

 帝国主義者が、人民を意のままに抑圧、搾取し、世界をぎゅうじっていた時代は永久にすぎさりました。

 現在、帝国主義諸国は、史上前例のない深刻な経済危機に見舞われています。燃料危機、原料危機が、資本主義世界を襲っており、帝国主義列強は、生産の停滞と減退、インフレと失業の増大のため極度の無秩序と混乱に陥り、四苦八苦しています。

 かつて、資本主義世界の旗頭として登場し、専横をほしいままにしたアメリカ帝国主義者はますます苦しい立場に陥っています。アメリカ帝国主義者は、世界のいたるところで人民から孤立し排撃されており、資本主義世界においても独占権と指揮権をほとんど失っています。

 総括期間、国際情勢発展の全過程は、現代が抑圧され、さげすまれていた人民が、世界の主人として登場し、みずからの意思と要求にそって歴史を力強くおし進めていく自主性の時代であることを明らかに示しています。世界各国人民が、あらゆる支配と従属に反対して自主性を要求し、多くの国が民族独立と自主の道を進むのは、いかなる力をもってしても阻むことのできない現代の基本的趨勢であります。

 総括期間、我が党は、変化する情勢に即応して正しい対外政策をうちだし、これを貫徹しました。我が党は国際舞台において、帝国主義に反対して植民地民族解放闘争を支持し、あらゆる形の支配勢力に反対して、世界各国人民の自主性を擁護し、社会主義勢力の団結を強化して国際労働運動を発展させる立場を一貫して堅持しました。我が党の正しい対外政策と積極的な外交活動によって、国際関係分野で大きな成果が達成されました。

 総括期間、我が党と共和国の国際的地位はいちだんと強化されました。

 こんにち我が国は、世界各国人民に「チュチェの祖国」として広く知られており、「社会主義の模範の国」としてたたえられています。我が党のチュチェ思想は、世界各国人民の大きな共感を呼んでおり、自主性をめざして前進する人民のたたかいを力強く励ましています。

 我が国は、総括期間に66か国と新たに外交関係を結び、世界の多くの国と経済・文化の交流と協力を拡大しました。こんにち共和国は、国際舞台で確固たる地位をしめ、完全な自主権を行使しており、祖国の栄誉と民族の尊厳をゆるぎなく守っています。

 総括期間に朝鮮革命の国際的連帯がいちだんと強まりました。

 祖国の統一と社会主義建設をめざす朝鮮人民の革命偉業は、世界各国の人民から日ましに大きな支持と声援をうけています。世界の多くの国に朝鮮統一支持委員会が組織されて活動しており、全世界で朝鮮の統一を支持する連帯運動が活発におこなわれています。

 我が国と世界各国との親善関係がさらに強まり、朝鮮人民の革命偉業にたいする支持者、共鳴者の隊列は、かつてなく拡大されました。我々は、世界のいたるところに同志と友人をもっており、朝鮮人民はどこにあっても世界の進歩的人民とともにあります。自主の道にそって前進する歴史の流れとともに、朝鮮革命の国際的環境はますます有利にかわっています。

 同志のみなさん! こんにち国際舞台では、革命勢力と反革命勢力、反帝・自主勢力と支配主義勢力とのあいだに激しい闘争がくりひろげられています。反帝・自主をめざす人民の革命闘争が日ましに高まっている反面、支配圏を維持、拡張しようとする列強の侵略と争奪策動がいっそう強まっています。

 世界の進歩的人民の革命闘争のもりあがりに脅えた帝国主義者、支配主義者たちは、その支配圏を維持、拡張するためやっきになっています。

 帝国主義をはじめ、すべての支配主義勢力は、民族の独立と新しい社会の建設をめざす人民のたたかいを押しつぶすために、新興諸国にたいする武力干渉と転覆・破壊活動をたえずおこなっており、正義の解放闘争に立ち上がった人民を公然と武力で弾圧しています。

 支配主義勢力は、新興独立諸国をふたたび従属させて、自己の支配圏に引き入れるための争奪戦をいっそう強化しています。かれらは、特に主要資源地帯と軍事戦略上の要衝を掌握するため、手のこんだ暗闘と恥知らずな角逐戦をくりひろげています。アメリカ帝国主義者は、「利権保護」「安全保障」の名目のもとに、主要資源地帯と軍事戦略上の要衝に侵略兵力を大々的に増強し、侵略的軍事基地をひきつづき拡大しており、「協力」「保護」の看板のもとに、この地域の国々を政治的、経済的、軍事的に統制しようと狡猾に策動しています。

 支配圏を維持、拡張するための列強の策動によって、こんにち国際情勢は非常に複雑化し、緊張しています。列強の策動によって新興独立諸団の自主権が蹂躙され、人民の運命が翻弄される悲劇的な事態があいついで起こり、世界の各地域で平和と安全が破壊され、国際緊張がいちだんと激化しています。

 かつて、帝国主義列強の植民地再分割策動によって、第1次世界大戦と第2次世界大戦が起こったとすれば、こんにちでは、新興独立諸国をふたたび従属させ、主要資源地帯と軍事戦略上の要衝を掌握するための支配主義勢力の争奪戦によって、新しい世界戦争が起こる危険が日を追って増大しています。

 現情勢は、世界のすべての平和愛好人民に、新しい世界戦争を防止するたたかいに積極的に立ち上がることを求めています。

 こんにち、世界戦争の危険を除去し、世界の平和と安全を守るためにたたかうのは、全世界の平和愛好人民の最も重要な任務です。世界の革命的人民は列、強のいかなる侵略と戦争行為も絶対に許してはならず、他国の領土にあるすべての外国の軍事基地と侵略軍隊を撤去させ、世界のいたるところに非核地帯、平和地帯を設置して、強固な平和と安全を保障しなければなりません。

 帝国主義者、支配主義者の侵略と戦争の政策に反対し、世界の平和と安全を守るためには、反帝・自主勢力の団結を強化しなければなりません。

 自主性を擁護する世界のすべての革命的な国と平和愛好人民の戦闘的団結が達成されれば、帝国主義とすべての支配主義勢力を孤立、弱体化させ、反帝・自主勢力をさらに強化することができます。反帝・自主勢力の団結を強化することは、支配主義勢力が、新興諸国を離間させ、互いに戦わせて.漁夫の利を得ようと狡猾に策動している現状にてらして、さらに緊要な問題となっています。

 反帝・自主勢力の団結を強化するためには、世界のすべての新興諸国が自主性を堅持しなければなりません。

 反帝・自主勢力の団結は、自主性をめざす人民のあいだの団結であり、その目的はあらゆる支配と従属を排し、自主性を実現することにあります。したがって、自主性をぬきにしては、反帝・自主勢力の団結について考えることはできず、自主性にもとづかなければ真の強固な団結をなし遂げることはできません。

 世界のすべての新興諸国は、対外活動で自主性を堅持し、いかなる支配主義勢力にも追従すべきではありません。新興諸国は、あらゆる外部勢力の干渉を断固排撃し、他人の笛に踊らされたり他人の代理役をつとめたりしてはなりません。新興諸国は、他国の自主性を尊重し、他国の内政に干渉したり他国の利益を侵す行動をしたりしてはなりません。

 反帝・自主勢力の団結を強化するためには、すべての新興諸国が帝国主義にたいして原則的立場を堅持しなければなりません。

 反帝・自主勢力は、文字どおり帝国主義に反対し、自主性のためにたたかう勢力です。新興諸国は、自主性とともに帝国主義に反対する立場を堅持してこそ、反帝・自主の戦列に立ってともに前進することができます。

 帝国主義にたいしては、いかなる幻想もいだいてはなりません。帝国主義の侵略の本性は絶対にかわりません。独占資本の支配する資本主義制度そのものが消滅しないかぎり、帝国主義の侵略の本性はかわることも、弱まることもありえません。帝国主義にとってかわるものがあるとすれば、それは侵略の本性ではなく侵略の手口であります。世界の革命的人民は、帝国主義者の変装術にまどわされてはならず、侵略の手口の変化を帝国主義の本性の変化と錯覚してはなりません。

 社会主義諸国と非同盟諸国、すべての新興諸国は、帝国主義と無原則に妥協すべきではありません。もちろん、社会主義諸国と非同盟諸国は、帝国主義国家と国家関係をもち、経済・文化交流の発展をはかることもできます。しかし、帝国主義者と原則的な問題をもってかけひきしてはならず、帝国主義者に革命の根本的利益を売り渡してはなりぎせん。社会主義諸国と非同盟諸国は、帝国主義諸国とよい国家関係をもとうとして反帝的立場を放棄してはならず、自国の利益のために他国の利益を犠牲にする行動をとってはなりません。

 すべての新興諸国は、断固として反帝的立場を堅持し、帝国主義の侵略と戦争政策を徹底的に暴露糾弾しなければなりません。新興諸国は、帝国主義の侵略と干渉に反対し、民族の独立と自由のためにたたかう人民を積極的に支持声援すべきであり、これに足並をそろえなければなりません。

 現在、帝国主義とあらゆる支配主義勢力に反対し、自主的な新しい世界を建設するうえで重要な問題は、非同盟運動を拡大発展させることです。

 非同盟運動は、あらゆる支配と従属に反対し、自主性をめざす進歩的な運動であり、帝国主義と対峙している現代の強力な革命勢力であります。非同盟運動を拡大発展させてこそ、帝国主義者の侵略と干渉策動を成功裏にしりぞけ、国際舞台で提起される諸問題を新興諸国人民の要求と利益にかなうように解決することができます。

 非同盟運動を拡大発展させるためには、すべての非同盟諸国が非同盟運動の根本原則を固守しなければなりません。非同盟運動は、ブロックの外にある独自の政治勢力であり、いかなるブロックにも加担せず自主的に進むのは非同盟運動の根本原則であります。非同盟諸国は、けっしていかなるブロックにも追随したり引きこまれたりしてはならず、非同盟運動内に分裂をまねいたり、新しいブロックを結成したりしてはなりません。このような原則が守られるときにのみ、非同盟運動は、その固有な特性を保持し、反帝・自主の崇高な理念を実現することができます。

 非同盟諸国は、完全な平等と内政不干渉の原則を守るべきであり、団結と協力を強化しなければなりません。

 非同盟諸国には、大きな国もあれば小さな国もあり、この同盟に参加して久しい国もあればそうでない国もあります。しかし、すべての非同盟国はひとしくこの運動の同等のメンバーであり、世界革命の発展に共同で寄与しています。非同盟運動内部では、いかなる場合にも特定国の特権的地位が許されてはなりません。非同盟諸国は、けっして非同盟運動内部で特権を行使しようとすべきではなく、他の非同盟国の活動にたいし、とやかくいったり干渉したりしてはなりません。非同盟諸国は特に、非同盟国のあいだで武力行使をしたり、紛争問題を軍事的衝突に導く行動をつつしむべきであります。

 非同盟諸国は、帝国主義者、支配主義者の分裂・離間策動にまどわされて、嫉視反目し、争うようなことをせず、かたく団結して、支配主義勢力の侵略と干渉策動に反対して共同でたたかうべきであります。非同盟諸国は、政治的にかたく団結し積極的に支持しあい、経済的、技術的に緊密に協力し、私心のない援助を与えるべきです。すべての非同盟国が政治的団結を強め、経済的・技術的提携を緊密にすれば、じつに偉大な力が発揮されるでしょう。

 非同盟諸国は、旧国際経済秩序を廃止して、新国際経済秩序を確立するため積極的にたたかわなければなりません。

 旧国際経済秩序は、植民地主義制度の所産であり、強大国にのみ利益をもたらす不公平な秩序であります。帝国主義者は、旧国際経済秩序をよりどころにして発展途上諸国の天然資源を意のままに略奪しており、これらの国々に経済的困難をつくりだしています。発展途上諸国が帝国主義者の搾取と略奪から脱するためには、旧国際経済秩序を廃止して新国際経済秩序を確立しなければなりません。

 非同盟諸国は、公正な金融通貨制度を確立し、いっさいの不公平で不合理な経済関係を改め、国際的搾取の根源を一掃すべきです。特に、国内の資源と経済命脈にたいする恒久主権を守り、原料は安く売り、工業製品は途方もない高い価格で買わされる不公平な貿易関係と跛行的な分業システムを改めるため積極的にたたかうべきです。

 発展途上諸国は、世界原料資源の大半をしめています。すべての非同盟国が力を合わせてたたかうならば、帝国主義者に大きな打撃を与え、かれらを窮地に追いこむことができます。帝国主義者は窮地に陥って他に活路がなくなれば、否応なしに新興諸国人民の要求に応じざるをえなくなるでしょう。

 非同盟諸国は、新国際経済秩序を確立するためにたたかうとともに、国際政治関係の分野でも列強の特権と専横をなくすためにたたかうべきです。国際舞台で強大国の特権行使を許す秩序は時代錯誤的なものです。こうした古い秩序も、こんにちの新たな情勢と国際的勢力関係に即して改め再調整すべきであります。新興諸国は、国際舞台で帝国主義者のあらゆる専横に終止符をうち、不合理な国際機構をすべて世界各国人民の利益のために奉仕する真の平和と進歩の機構にかえるためにたたかうべきです。

 現在、世界革命を発展させるうえで重要な問題は、社会主義勢力と国際共産主義運動の統一と団結を実現することであります。

 こんにち、社会主義諸国と共産党、労働者党は、意見相違のため統一団結がなされておらず、世界革命で相応の役割を果たしていません。兄弟党、兄弟諸国間の意見相違はこれ以上拡大されてはならず、社会主義勢力と国際共産主義運動の統一と団結は速やかに実現されるべきであります。

 社会主義諸国と共産党、労働者党は、団結を第一とし、これにすべてを服従させ、意見相違はあとにまわして共通点を探し、団結のために努力しなければなりません。社会主義諸国と共産党、労働者党は、けっして兄弟党、兄弟諸国間の分裂を助長し、団結を妨げる行動をとってはならず、もっぱら団結と統一に資する行動をとるべきです。

 国際革命勢力を強化し、それとの連帯を強化するのは、我が党が一貫して堅持している革命路線です。我々は、対外活動を積極的にくりひろげて国際革命勢力を強化し、それとの連帯を強めることによって、国際舞台で朝鮮人民の民族的利益と自主権を擁護し、朝鮮革命に有利な国際的環境をつくり、世界革命全般の勝利を促進すべきであります。

 我が党はこれまでと同様に今後とも、対外活動で自主性を堅持して世界各国との友好・協力関係を発展させ、世界の平和と安全を保障するため積極的に努力するでしょう。自主、親善、平和、これが我が党の対外政策の根本理念であります。

 朝鮮労働党は、チュチェ思想の旗を高くかかげて自主的な対外政策を実施するでありましょう。

 我が党は、すべての対外政策を我が国の実情と朝鮮人民の利益に即して独自に決定し、自己の判断と定見に従って対外活動を展開するでしょう。我が党と共和国政府は、完全な平等と相互尊重の原則に立って、外国の党、国家との関係を発展させ、国際関係分野の問題をすべて朝鮮革命の利益にもとづいて解決していくでしょう。

 我が党は、外部勢力による朝鮮民族の利益の侵害と内政干渉を許さず、他国にたいする盲目的な追随行為もおこなわないでしょう。我々はまた、他国の民族的尊厳と自主権を尊重し、他人に自分の意思を強要しないでしょう。

 我が党は、非同盟運動の原則と理念をかたく守り、この運動の発展のために積極的にたたかうでありましょう。

 朝鮮労働党は、我が国の自主権を尊重する世界各国との友好関係を発展させるために努力するでしょう。

 我が党と共和国政府は、社会主義諸国と非同盟諸国をはじめ、すべての新興諸国との友好関係の発展に第一義的な注目を払うでしょう。我が党は、自主性とプロレタリア国際主義の原則に立って、社会主義諸国との団結の強化と友好・協力関係の発展のためにたえず努力するでありましょう。我々は、非同盟諸国、第三世界諸国との国家関係を発展させ、政治、経済、文化の各分野で団結と協力を強めていくでありましょう。

 我々は、我が国を友好的に遇する資本主義諸国とも友好関係を結び、経済・文化交流の発展をはかるでしょう。我々は、アメリカ軍が南朝鮮から撤退し、我が国の統一を妨げなければ、アメリカとの関係を改善する用意があります。

 我が党と共和国政府は特に、地理的に近接しているアジア諸国との善隣関係を発展させるために努力するでありましょう。朝鮮人民は、アジア諸国人民とかたく団結して、アジアの全地域から外来侵略者を追い出し、自主的な新しいアジアを建設するために力強くたたかうでしょう。我々は、アジア諸国との往来と接触を活発におこない、経済・文化の交流と協力をさらに発展させていくでしょう。

 朝鮮労働党は、世界の恒久平和と安全のために積極的にたたかうでありましょう。

 朝鮮人民は、平和愛好人民です。朝鮮人民は、平和を非常に尊び、常に平和に暮らすことを望んでいます。

 世界の平和と安全は、帝国主義者の侵略と戦争政策に反対する闘争によってのみ守ることができます。我が党は、日ましに強化される帝国主義者の侵略と戦争策動を粉砕し、兵力増強と軍備競争を中止し、完全な軍備撤廃を実現するために断固たたかうでありましょう。

 世界の平和と安全を守るためには、いっさいの軍事ブロックを解消しなければなりません。

 軍事ブロックは、冷戦政策の所産であり、世界の平和と安全を脅かす恒常的な要因であります。軍事ブロックは、地球上に出現した当初から軍備拡張と兵力増強に拍車をかけてきました。いまも帝国主義者は、「侵略の脅威」について云々しながら、軍事ブロックの兵力を大々的に増強しており、新たな軍事ブロックと軍事同盟を結成するために狂奔しています。軍事ブロックが膨大な兵力を維持して対峙しているかぎり、国際緊張は激化の一途をたどり、結局は、ふたたび人類を新たな世界大戦の惨禍に陥れる結果をまねくでしょう。

 世界の平和と安全は、けっして軍事ブロックや列強の「勢力均衡」によって維持されるものではありません。世界の平和は、地球上からいっさいの軍事ブロック、侵略と戦争手段が完全に一掃されるときにのみ、恒久的かつ強固なものとなります。

 我が党は、帝国主義者の侵略的軍事ブロックをはじめ、いっさいの軍事ブロックの解消を主張します。帝国主義者の侵略的軍事ブロックが解消されれば、社会主義諸国の軍事ブロックも不必要になるでしょう。

 いっさいの軍事ブロックを解消すると同時に、他国にある侵略的軍事基地を撤廃し、外国軍隊を撤退させなければなりません。他国に軍事基地と軍隊を配置するのは、民族の自主権を蹂躙し、領土の保全を侵害するものであり、それは自主性をめざす現代の趨勢に逆らうものであります。我が党は、南朝鮮をはじめ、世界の各地域にある外国の軍事基地をすべて撤去し、侵略軍隊を無条件撤退させることを主張します。

 世界の恒久平和と安全を保障するためには、世界の多くの地域に非核地帯、平和地帯を設置し、それをたえず拡大しなければなりません。我が党は、朝鮮半島を非核地帯、平和地帯にするため努力し、アジアと中近東、アフリカとラテンアメリカ、ヨーロッパに非核地帯、平和地帯を設置するための人民のたたかいを積極的に支持するでしょう。我々は、世界のすべての地域での核兵器の実験と製造、貯蔵と使用の禁止と、いっさいの核兵器の完全な廃棄を主張するものです。

 現在、世界の平和と安全を守るうえでの重要な問題の一つは、新興諸国間の紛争問題を平和的に解決することです。こんにち国際舞台では、帝国主義者の分裂・離間策動によって新興諸国間の紛争があとをたたず、一部の地域ではそれが戦争にまで拡大しています。そのため、これらの地域では平和と安全が攪乱され、少なからぬ新興諸国が災難をこうむっています。

 我が党は、新興諸国間の紛争問題を双方の利益と世界平和の偉業にかなうよう、当事者が協商をつうじて解決することを主張します。もし、新興諸国間の紛争問題に外部勢力が介入して、ある一方を支持するか反対するならば、紛争はさらに激化し、新興勢力を分裂させる結果をまねくでしょう。我が党は、新興諸国間の紛争問題で特定の一方を支持または反対せず、あくまでも公正な立場に立ち、それが双方の利益に即して当事者間で平和的に解決されるよう援助する原則を堅持するでしょう。

 朝鮮労働党は、いっさいの支配と従属に反対し、民族の独立と新しい社会の建設をめざしてたたかう世界各国人民を積極的に支持するでしょう。我が党は、資本の搾取と抑圧に反対し、生存の権利と民主的自由をかちとるための資本主義諸国の労働者階級と世界のすべての被抑圧人民の闘争を断固支持します。我が党は、パレスチナと中近東、南部アフリカ人民の正義の闘争を積極的に支持し、アジア・アフリカ・ラテンアメリカ諸国人民の反帝・自主のための闘争に強い連帯を送るものです。

 朝鮮労働党は、反帝・自主の旗のもとに社会主義諸国と非同盟諸国の人民、世界のすべての進歩的人民とかたく団結し、いかなる形の支配や従属もない自主的で平和な新しい世界を建設するために力強くたたかうでありましょう。



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