金日成「チュチェ思想の旗を高くかかげ社会主義建設をさらに促進しよう」


3 新興諸国は団結し、帝国主義をはじめ、       
あらゆる支配主義に反対してたたかおう

 同志のみなさん!

 こんにち国際舞台では、自主勢力と支配主義勢力、革命勢力と反革命勢力のあいだで激しい闘争がくりひろげられています。

 日を追って成長する世界の革命勢力におそれをなした新旧支配主義者は、その支配権を維持するため必死になっています。

 アメリカ帝国主義者は世界制覇の変わらぬ野望を追求しながら、見せかけの「平和」の看板をかかげて世界人民を欺く一方、戦争の準備を急いでいます。かれらは「軍縮」の看板のもとに軍備拡張をつづけ、「核兵器制限」の看板をかかげては核実験をつづけ、「緊張緩和」の看板のもとに軍事的干渉をつづけています。帝国主義者は経済危機が深まり、困難な状態が重なるにつれ、侵略と戦争策動をいっそう強めています。

 帝国主義者は、新興諸国に侵略のほこ先を向けています。非同盟諸国、第三世界諸国を侵略するうえで帝国主義者がもちいる主な手口は、これらの国を分裂、離間させ、各個撃破することです。帝国主義者は植民地支配の所産である国境問題をはじめ、さまざまの複雑な問題を巧妙に利用して、非同盟諸国、第三世界諸国にくさびを打ちこんで仲たがいさせ、紛争と衝突を起こして互いに争わせ、そこから漁夫の利を得ようとしています。

 帝国主義者、支配主義者は、新興諸国にたいする政治的・経済的支配権を確立しようと悪らつに策動しています。かれらは脅迫と懐柔、欺瞞、転覆・破壊活動など、狡猾で悪らつな各種の手口をもちいて新興独立諸国を政治的に従属させようとしており、「援助」と「後進国共同開発」の名のもとに、発展途上諸国の経済命脈を掌握しようとしています。

 勢力圏の拡張に熱をあげている帝国主義者、支配主義者は、第三世界諸国をかれらの支配圏内に引き入れるための争奪戦を強めています。かれらは、「支援」と「保護」を口実に第三世界諸国間の紛争に先を争って飛び入り、露骨な干渉をおこなっており、それぞれこれらの国を自己の統制下に引き入れようと角逐戦をくりひろげています。

 帝国主義者、支配主義者の策動によって、こんにち国際情勢は緊張と錯綜をきわめています。帝国主義者、支配主義者のあやつりと陰謀によって転覆破壊、暗殺事件が毎日のように起こり、世界のいたるところで紛争問題が生じており、甚だしくは兄弟国同士が砲火を交える悲劇的な事態まで発生しています。こうして、第三世界諸国には幾多の難関が横たわり、非同盟運動は試練をなめています。

 現情勢は、社会主義諸国と非同盟諸国、第三世界諸国、世界のすべての被抑圧民族がかたく団結して、帝国主義をはじめ、あらゆる支配主義に反対するたたかいをさらに強めることを切実に求めています。

 支配主義は、自主性を志向する現代の趨勢に逆行する反革命的な潮流であり、世界の革命的人民の共通の闘争対象であります。支配主義の本質は他国の自主性を踏みにじり、他民族と人民を抑圧し統制することにあります。支配主義には、公然と他国を植民地にしてむきだしの抑圧と搾取をおこなう形態もあり、各種の狡猾な方法で他国に従属のくびきをはめて支配し、統制する形態もあります。支配主義は、大きな国にもあれば比較的小さい国にもあり、資本主義国にも、またその他の国にもあります。一口にいって、国の大小と社会体制にかかわりなく、他国を統制しようとする国はすべて支配主義勢力であり、公然であれ非公然であれ、他国を支配するのはすべて支配主義であります。

 すべての新興諸国の人民は、帝国主義、支配主義に攻撃の矢を集中しなければなりません。新興諸国の人民は帝国主義、支配主義に反対する闘争を力強く展開しなければ、民族の独立を強固にし、国の自主的発展を遂げることも、あらゆる支配と従属のない新しい世界を建設することもできません。

 帝国主義をはじめ、支配主義に反対する闘争を強力に展開するためには、新興諸国の広範な統一戦線を結成しなければなりません。

 新興諸国の広範な統一戦線は、帝国主義、支配主義に反対するたたかいで勝利をおさめる決定的な裏付けであります。新興諸国の広範な統一戦線の結成は、特に現在、帝国主義者をはじめ、支配主義者が新興独立諸国にたいして分裂、離間、争奪の策動を強めている事態と関連していっそう重要な問題として提起されます。

 新興諸国は、支配主義者の分裂、離間、争奪の策動に、団結の戦略をもって対抗しなければなりません。非同盟諸国、第三世界諸国は広範な統一戦線を結成し、一致した行動であらゆる支配主義者の分裂、離間、争奪の策動を粉砕しなければなりません。

 新興諸国は共通の敵に反対するため、団結を最優位において、すべてをこれに服従させ、社会体制と政見、信教の違いを超越してかたく団結しなければなりません。社会体制と政見、信教の違いは、新興諸国の団結にとってけっして障害となるものではありません。新興諸国の共通点は相違点よりも大きく、新興諸国を団結させている力は、かれらを分裂させようとする力よりも強大であります。

 非同盟諸国は、進歩的な国だの、非進歩的な国だのと色分けすることなく、互いに共通点を求め、団結のために努力すべきです。非同盟諸国を敵味方に区分するのは非同盟運動の本質と理念にもとる行為であり、これは結局、この運動内に新たな同盟をつくり、非同盟運動を分裂させる結果をまねくでしょう。国々の進歩性についていうならば、進歩の基準は自主性にあり、自主性を堅持する国が、ほかならぬ進歩的な国であります。非同盟諸国はいずれも支配と従属に反対し、自主性をめざしているため、自主性をめざすこの共通点にもとづいて団結することができます。

 非同盟諸国は個別的な国家間に生じる意見相違や紛争問題も、団結の原則に立って解決すべきです。非同盟諸国間の意見相違と紛争問題はそれがいかに深刻なものであっても、共通の目的を実現するためにともに手をたずさえて進む兄弟間の内部問題であり、互いに争ったり外部勢力を引き入れたりして解決すべき問題ではありません。非同盟諸国間の意見相違と紛争問題は、当事者同士で、いかなる外部勢力の干渉もうけることなく、民族の利益と非同盟運動の全般的利益に合致するよう、協商の方法で解決しなければなりません。非同盟諸国が支配主義者の術策に陥って、互いに嫉視反目し、争うならば、利を得るのは支配主義者であり、害をこうむるのは非同盟諸国自身であります。

 新興諸国が団結し、帝国主義をはじめ、あらゆる支配主義に反対してたたかうためには、自主性を堅持しなければなりません。

 非同盟諸国、第三世界諸国は、あらゆる外部勢力の干渉を徹底的に排撃し、他国に盲目的に追随したり、その手先になったりしてはなりません。また、新興諸国は互いに自主性を尊重しあうべきであって、他国の内政にたいしてあげつらったり、干渉したりすべきでありません。こうすれば、いかなる支配主義勢力も非同盟運動への足がかりを失い、いかなる国の指揮棒も効力がなくなり、新興諸国は団結をさらに強め、支配主義に反対する闘争を力強く展開することができるでしょう。

 国の自主性は、自立的民族経済によって裏打ちされなければなりません。強固な自立的民族経済なくしては自主権を行使することができず、思いどおり発言し、行動することもできません。

 非同盟諸国、発展途上諸国が自立的民族経済を成功裏に建設するためには、自国の潜在力を最大限に動員する一方、ほかの新興諸国との経済・技術協力を強めなければなりません。第三世界諸国は広大な領土と豊富な天然資源、新しい生活創造の過程で蓄積した数々の立派な経験や技術をもっています。第三世界諸国は、有無相通ずる原則で原料と技術を交流し、特に民族技術幹部を交流して心から援助しあい、教えあうべきであります。こうすれば帝国主義者、支配主義者の力をかりることなく経済的・技術的立ち後れを克服して自立的民族経済の土台を強固にきずき、豊かで強力な自主独立国家を建設することができます。

 旧国際経済秩序は、植民地主義制度の所産であり、帝国主義者の支配と統制、搾取と略奪のテコであります。旧国際経済秩序をそのままにしておいては、発展途上諸国は貧困から脱することができず、自立的民族経済を成功裏に建設することもできません。発展途上諸国は、帝国主義者、支配主義者にのみ利益をもたらす不合理な旧国際経済秩序を一掃し、新興諸国人民の利益にかなう公正な新国際経済秩序を確立するため積極的にたたかわなければなりません。

 現在、帝国主義、支配主義に反対する闘争で提起される焦眉の問題は、帝国主義の侵略と戦争策動を阻止、破綻させることです。

 新興諸国人民は、帝国主義の狡猾な侵略と戦争策動を徹底的に暴露糾弾し、帝国主義者が侵略の触手をのばしているすべてのところでかれらに圧力を加え、打撃を与えなければなりません。新興諸国人民は、帝国主義者による軍備競争を中止させ、全般的軍備撤廃を実現し、他国の領土にある帝国主義者のあらゆる侵略軍と軍事基地を完全に撤去させるため積極的にたたかわなければなりません。

 地球上には、いまなお、いくつもの大陸に植民地が残っており、帝国主義者、支配主義者は、新興独立諸国を再びかれらの支配と統制下に組み入れようと狡猾に策動しています。新興諸国人民と被抑圧人民は、世界のすべての大陸から植民地主義を最終的に一掃し、新植民地主義をはじめ、あらゆる形態の支配主義を完全になくすため、いっそう力強くたたかわなければなりません。アジア、アフリカ、ラテンアメリカで植民地主義が一掃され、あらゆる形態の支配主義がなくなってはじめて、諸民族の解放は完全かつ最終的なものとなるでしょう。

 朝鮮民主主義人民共和国政府と朝鮮人民は、社会主義諸国、非同盟諸国、発展途上諸国など世界のすべての新興諸国人民と団結し、帝国主義、支配主義に反対してたたかうことを重要な対外政策としています。

 共和国政府はこれまでと同じく今後も、社会主義勢力の統一・団結を強化し、社会主義諸国人民との友好・協力関係を発展させるため積極的に努力するでありましょう。

 共和国政府と朝鮮人民は、非同盟諸国人民、第三世界諸国人民との団結と協力を強化するためあらゆる努力をつくし、帝国主義、支配主義に反対し、社会の進歩と民族の繁栄を達成するための共同闘争で、常にかれらとともにたたかうでありましょう。

 朝鮮人民は、自由と独立をめざすアジア、アフリカ、ラテンアメリカ諸国人民のたたかいを積極的に支持し、世界のすべての被抑圧人民の解放闘争にかたい連帯を送ります。

 朝鮮民主主義人民共和国政府と朝鮮人民は、自主性を擁護する世界のすべての革命的人民と団結して、帝国主義をはじめ、あらゆる支配主義に反対し、平和と民主主義、民族独立と新しい社会の建設のためにひきつづき力強くたたかうでありましょう。


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 同志のみなさん!

 朝鮮民主主義人民共和国は、全朝鮮人民の真の祖国であります。共和国を強化発展させること、ここに朝鮮人民の幸福の源があり、革命と建設での勝利の決定的な裏付けがあります。

 すべての人民は、共和国をいっそう強化発展させるため積極的にたたかわなければなりません。我々の革命政権をいっそう強化し、国家活動のすべての分野にチュチェ思想を具現し、共和国の威力を全面的に強化しなければなりません。

 こんにち朝鮮人民には、第2次7か年計画を成功裏に遂行すべき重大かつ栄誉ある任務が提起されています。社会主義建設のすべての分野で思想、技術、文化の三大革命を力強く展開し、生産と建設で新たな高揚を起こして、第2次7か年計画を早期完遂しなければなりません。

 朝鮮人民の革命偉業は正当であり、共和国の未来は明るく輝いています。共和国の旗のもとに、正義の革命偉業をめざしてたたかう朝鮮人民の前途には、常に勝利と栄光が輝くでありましょう。

 こぞってチュチェ思想の革命の旗、三大革命の赤旗を高くかかげ、共和国政府のまわりにかたく団結し、祖国の統一と革命の全国的勝利のために、社会主義・共産主義偉業のために力強く前進しましょう。

 栄えある祖国、朝鮮民主主義人民共和国創建30周年万歳!


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