金 日 成

社会主義教育に関するテーゼ
朝鮮労働党中央委員会第5期第14回総会で発表
−1977年9月5日−


 権力を握った労働者階級の党と国家には、社会主義・共産主義を建設すべき重大な任務か提起される。社会主義・共産主義を建設するためには、社会主義制度が樹立された後も革命を継続しなければならず、共産主義の思想的要塞と物質的要塞を占領するためのたたかいをともに力強くおし進めなければならない。

 共産主義建設の2つの要塞を占領するうえで、思想的要塞を占領することがなによりも重要である。社会の主人公である人間を共産主義的に教育、改造してこそ、共産主義建設の根本問題を解決し、物質的要塞も成功裏に占領することができる。したがって労働者階級の党と国家は、資本主義から社会主義への過渡期に人々を共産主義的に教育、改造して、思想的要塞を占領するのに優先的に力をそそがなければならない。

 共産主義の思想的要塞を占領するためには、教育事業を立派におこなわなければならない。教育事業を立派におこなってこそ、旧社会の遺物である思想的・文化的立ち後れを一掃し、すべての人を共産主義的人間に教育、育成し、革命と建設を力強くおし進めることができる。

 教育は、革命の勝敗と民族の将来の運命を左右する根本問題の一つである。いかなる時代、いかなる民族を問わず、教育事業をぬきにしては社会の進歩も、民族の繁栄も遂げることができない。教育問題は、帝国主義の植民地的従属から解放され、新しく独立をかちとった国々においていっそう重度な問題となっている。

 我が党は、革命と建設の指導にあたった当初から教育事業に深い関心を払ってきた。我が党は革命発展の各段階ごとに正しい教育政策をうちだし、それを徹底的に貫き、教育事業に全党的、全国家的な力を傾けてきた。

 我が党の正しい教育政策と賢明な指導によって、我が国では短期間に植民地的奴隷教育の残りかすが完全に一掃され、先進的な社会主義教育制度がうちたてられ、人民教育事業と民族幹部養成事業で輝かしい成果がおさめられた。こんにち、我が国では全般的11年制義務教育が実施され、すべての新しい世代が国家の恩恵で思う存分学んでおり、百万のインテリ大集団が養成されて国家・経済・文化機関を立派に管理運営している。現代文明から遠くとり残されていた我が国の勤労者のすべてが、中学校終了程度以上の文化・技術水準に達し、社会主義建設に主人らしく参加している。かつて無知と蒙昧が支配していた我が国には、社会主義的文明の新しい時代が開かれた。

 こんにち我々には、発展する革命の要請に応じて社会主義教育事業をさらに発展させるべき重大な任務が提起されている。思想、技術、文化の三大革命が全面的に深化しているこんにちの現実は、社会主義教育をさらに発展させることを切実に求めている。我々は社会主義教育事業を発展させ、思想革命、文化革命をいっそう促進し、技術革命を積極的におし進めることによって、社会主義・共産主義偉業の勝利を早めなければならない。


1 社会主義教育学の基本原理

2 社会主義教育の内容

3 社会主義教育の方法

4 我が国の社会主義教育制度

5 教育機関の任務と役割、教育事業にたいする指導と援助


出典:金日成著作集 32巻



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