金 日 成

2 朝鮮民主主義人民共和国の社会主義制度を
さらに強化発展させるために


 同志のみなさん!

 共和国の旗のもとに、朝鮮人民がこの20年間、国の隆盛発展と民族の繁栄のためのたたかいで偉大な勝利をかちとったのは、ひたすら社会主義の道を力強く前進し、社会主義の不抜の生命力に確固と依拠したからであります。我々の勝利は、資本主義制度にたいする社会主義制度の優位性を明らかに示しています。

 社会主義制度は人民大衆が政権を握っており、生産手段にたいする社会的所有にもとづいて人民の福祉を系統的に増進させる目的のもとに、高度の科学的・技術的土台のうえで生産をたえず計画的に発展させ、あらゆる搾取と抑圧を永久になくし、各人は能力に応じて働き、各人には労働の質と量に応じて分配をおこなう、最も先進的な社会制度であります。

 人民がなんらの政治的権利と自由ももっていない資本主義社会とは異なり、社会主義制度のもとで人民大衆は、政治、経済、文化のすべての分野で真の民主主義的権利と自由を実質的に保障されています。我が国の社会では、全人民が国の政治に自由に参加し、自己の革命偉業のために国家主権を行使し、能力と素質に応じて職業を選び、心いくまで働き、学び、生活しています。資本主義社会では、生産手段が私的所有になっており、生産の目的は、資本家、地主がより多くの利潤を搾りとることにあるので、生産者大衆は、ただ自分の生命を維持するためにやむをえず働くようになり、生産と技術の発展にたいしてはなんの関心ももちません。しかし、社会主義社会では、生産手段が社会的所有となっており、勤労者は国家と社会のため、自分自身のために働きます。これは、人民大衆の底知れない創造力と才能を発揮させて生産をたえまなく急速に発展させます。社会主義社会では、人民経済のすべての部門とすべての企業所が同じ目的と共通の利害関係にもとづいて有機的に結びついているので、資本主義社会におけるような生産の無政府性や過剰生産恐慌がなくなり、人民経済が計画的に、均衡的に発展し、国のすべての人的・物的資源と生産の潜在力を最大限に効果的に利用することができます。さらに、社会主義制度のもとでは、搾取者も被搾取者もなく、労働の結果は全面的に勤労者の福祉増進に向けられ、生産が急速に成長するにつれて人民の生活は系統的に向上します。

 資本主義の道は、搾取と抑圧、従属と没落の道であり、社会主義の道は、階級的搾取と民族的抑圧を一掃し、全人民の自由と幸福を保障し、国の完全独立と繁栄を保障する道であります。

 南北朝鮮の相反する2つの現実は、その明白な実例の一つとなります。共和国北半部には搾取と抑圧のない、最も進歩的な社会主義制度がうち立てられ、強力な自立的民族経済の土台がきずかれ、北半部の人民が真の自由と幸福を享受しているのに反し、南朝鮮はアメリカ帝国主義の植民地、侵略的軍事基地に変わり、経済は余すところなく破綻し、人民はいっさいの政治的自由と初歩的な民主主義的権利すら奪われて、テロと暴圧のもとで苦しんでおり、数千年来の民生苦にあえいでいます。

 歴史的経験は、帝国主義の植民地的従属からぬけだした人民は、必ず社会主義の道へ進まなければならないことを示しています。独立をかちとった人民は、外国帝国主義と国内反動勢力の破壊策動を退け、帝国主義の植民地支配機構を粉砕し、帝国主義と国内反動層の経済的基盤を奪って一掃し、革命勢力を強化して進歩的な社会制度をうち立て、自立的民族経済と民族文化を建設するため積極的にたたかわなければなりません。こうしてのみ、資本主義が不可避的にへてきた苦しい陣痛と災難の歴史を繰りかえすことなく、人民の自由と幸福、民族独立と繁栄への近道にそって力強く前進することができます。

 資本主義は、既にその時代を生きつくし、日を追って滅亡への道をつき進んでいます。社会主義・共産主義は、人類の明るい未来であり、すべての民族が社会主義・共産主義へ進むのは動かしがたい歴史の発展法則であります。

 我々は、今後ともいささかも動揺することなく、社会主義の道にそって確固と前進するでありましょう。

 こんにち、朝鮮人民には、新しい社会の建設でおさめた輝かしい成果を踏まえ、革命と建設をさらに力強くおし進め、社会主義の完全な勝利を保障すべき歴史的な課題が提起されています。

 我々は、既に国の北半部に社会主義の基礎を強固にきずきあげました。しかし、社会主義の完全な勝利をかちとるためには、さらに多くの仕事をなし遂げなければなりません。社会主義の基礎が建設された後にも、社会主義国家は、政治、経済、文化の各分野でひきつづき革命を徹底的に遂行しなければなりません。

 搾取階級が一掃され、生産関係の社会主義的改造が終わった後にも、資本主義から社会主義への過渡期の全期間にわたって階級闘争はつづけられます。もちろん、都市と農村で社会主義的改造が完成すれば、搾取階級は階級として完全に清算され、その社会経済的基盤ももはや存在しなくなります。しかし、その残存分子は依然として残っており、かれらは、かつての地位を取り戻そうという妄想を捨てずにたえず破壊活動を強行します。したがって、社会主義制度が勝利した後にも、社会主義社会には敵対的諸要素が長いあいだ残ることになります。この敵対的諸要素は、それ自体としてはたいしたものではないが、それが外国帝国主義者の利用物に、その手先になっているために、それを決してないがしろにするわけにはいかないのです。帝国主義者は、社会主義国家に反対し侵略するうえで直接的な武力干渉をおこなう一方、社会主義国の内部に残っている転覆された搾取階級の残存分子と反動層を糾合し、かれらをそそのかして社会主義国家を内部から破壊しようと画策しています。

 特に、我が国では世界反動の元凶であるアメリカ帝国主義者が南朝鮮に居座って、共和国北半部の社会主義制度をくつがえす目的のもとに、南半部の反動階級と北半部の搾取階級の残存分子をそそのかし、破壊・謀略活動と思想的浸透をたえまなくおこなっています。

 また、社会主義制度がうち立てられた後にも、勤労者の意識には数千年にわたる搾取社会から受け継いだ古い思想の残りかすが長いあいだくすぶるようになります。社会主義制度の勝利は、古い思想を生みだす経済的基礎を一掃し、人々を新しい思想で武装させる社会的・物質的条件をつくりだします。しかし、人々の思想・意識の発展は、社会の物質的条件の変化に立ち後れるため、社会主義制度が勝利した後にも、勤労者の頭には搾取社会から受け継いだ古い思想の残りかすが長いあいだくすぶるようになります。社会主義社会にはまた、帝国主義者の思想的・文化的浸透によって、外部からブルジョア的思想毒素がたえまなく浸透してきます。

 これとともに、全社会に社会主義的生産関係の全一的支配が確立された後にも、都市と農村の差、労働者階級と農民の階級的差が長いあいだ残るようになるのであります。都市にたいする農村の立ち後れは、なによりも農業が工業よりも物質的・技術的土台が弱く、農村住民の文化水準が都市の住民のそれより低く、農民が労働者よりも思想・意識が立ち後れているところにあらわれています。このような立ち後れは、旧社会の遺物であります。まさに、このような立ち後れによって、全人民的所有が支配している工業とは異なり、農業では協同経営が支配的な形態として残るようになり、したがって、労働者階級と農民の階級的差が残るようになるのであります。

 生産力を発展させる面でも、我々にはなすべきことがたくさんあります。我々はこれまで、先進的な社会主義制度を樹立して、生産力の発展と人民生活向上の道を大きく切り開きました。しかし、我々は、工業化の基礎をきずいて技術革命の第一歩を踏みだしたにすぎず、社会主義・共産主義社会に照応する高い生産力を実現するにはまだほど遠いのであります。人民生活の面でも、搾取と貧困の社会的根源をなくし、生産を速やかに発展させて人民の物質・文化生活で最も基本的なものは解決しましたが、いまなお、かれらの生活を非常に豊かで文化的なものにはしていません。

 敵対階級の策動があり、古い思想の腐食作用がつづき、都市と農村の差、労働者階級と農民の階級的差が残っており、国の工業化が完全に実現せず、社会主義の強固な物質的・技術的土台がきずかれていない社会は、まだ完全に勝利した社会主義社会とは言えません。

 社会主義の完全な勝利を保障し、労働者階級の歴史的偉業を完遂するために、社会主義国家は階級闘争の武器、社会主義・共産主義建設の武器としての役割をさらに強めなければなりません。言いかえれば、社会主義国家は、プロレタリアート独裁を強化して、一方では階級闘争をつづけ、他方では社会主義経済建設を力強くおし進めていかなければならないのであります。

 社会主義国家は敵対分子にたいする独裁と思想革命、経済活動をともに立派に遂行してこそ、社会主義の完全な勝利を保障し、共産主義へ進む道で必ず占領しなければならない2つの要塞である思想的要塞と物質的要塞を占領することができます。これらの課題のうちいずれか1つをおろそかにしたり、取り残しても、それは社会主義建設の全般的な過程に大きな難関をつくりだし、とりかえしのつかない重大な損失をもたらすようになるでしょう。

 もし、社会主義国家がプロレタリアート独裁と思想革命を少しでもおろそかにし、階級闘争を弱めるならば、勝利した社会主義制度を強化発展させることができないばかりか、内外の敵の侵害から社会主義制度を守りぬくこともできません。社会主義の本質的な優位性と社会主義の偉大な生命力は、なによりも搾取と抑圧から解放された勤労者が共通の目的と利益のために互いにかたく団結し、同志的に緊密に協力しあい、創意性と自発的な熱意を発揮して働くところにあります。経験は、階級闘争を強化して勤労者の階級的自覚と思想・意識水準を高めないことには、社会主義のこの優位性を発揮させることができず、勤労者が安逸に流れ心をゆるめて経済建設と技術革命の課題も成功裏に遂行できないことを示しています。

 これとは反対に、階級闘争と思想革命だけを強調して、社会主義経済建設を第二義的なものとみなすのも誤りであります。思想革命は、社会主義国家が必ず遂行しなければならない重要な革命課題であります。思想革命の重要性は、勤労者の意識に残っている古い思想を一掃し、かれらの自発的熱意と創意性を呼び起こして、社会主義・共産主義を成功裏に建設するところにあります。共産主義者は人民の自由と解放のためにたたかうだけでなく、人民の幸福な生活のためにたたかいます。古い制度をくつがえし人民を搾取と抑圧から解放したのちに、共産主義者に提起される重要な任務は、社会主義経済建設を立派におこなうことであります。人民の福祉増進にたいする配慮、これは労働者階級の党と国家の活動における最高原則です。我々が社会主義・共産主義を建設するためにたたかう目的も、結局はすべての人民の物質的・文化的需要を円滑にみたし、かれらの豊かで文化的な生活を保障することにあります。経済建設を立派におこなってこそ、社会主義・共産主義社会に照応する生産力の高い発展水準を実現し、国を富強にし人民生活を決定的に向上させることができます。また、経済建設を力強くおし進めて、社会主義の強固な物質的・技術的土台をきずいてこそ、国の政治的独立と自主性を確固と保障し、国防力を強化することもできます。

 思想革命だけを強調し、技術革命をおろそかにするならば、勤労者を骨のおれる労働から解放する革命課題を完遂することも、思想革命そのものを成功裏に遂行することもできません。人々の思想・意識は、社会生活の物質的条件によって規定されるものであり、したがって、社会主義社会においても、それは技術の発展と人民の生活水準の向上にもとづいて変わるのであります。

 我々は、ここで生じうるあらゆる左右の偏向を警戒しながら、プロレタリアート独裁と階級闘争をひきつづき強化し、経済建設も立派におこなわなければならず、思想革命を確固と優先させ、これと並行して技術革命も力強くおし進めなければなりません。こうすれば、人々の思想も改造し、社会主義の強固な物質的・技術的土台もきずきあげて、社会主義の完全な勝利を達成することができます。

 我々はなによりもまず階級の敵にたいする独裁を強化し、思想革命を徹底的に遂行して全社会を革命化、労働者階級化しなければなりません。

 プロレタリアート独裁の歴史的使命は、搾取階級を一掃し、その反抗を鎮圧する一方、すべての勤労者を教育改造して革命化、労働者階級化し、あらゆる階級的差をしだいになくし、共産主義を建設することにあります。我々は党の階級路線と大衆路線を正しく結びつけて、一握りの敵対分子を孤立させ、鎮圧するとともに、広範な大衆を教育改造して党のまわりにさらにかたく結集しなければなりません。

 周知のように、プロレタリアート独裁は、少数の敵対分子は鎮圧し、労働者階級と農民をはじめ、絶対多数の勤労人民には民主主義を実施します。プロレタリアート独裁のこの2つの側面を正しく結合するというのは、絶対多数の人民大衆を教育改造して団結させる活動と、ごく少数の敵対分子の陰謀策動に反対する階級闘争とを正しく結合させていくことを意味します。社会主義社会では、労働者階級と農民、勤労インテリの団結と協力が社会関係の基本となることを忘れさって、階級闘争を一面的に強調しそれを誇張するならば極左的誤りをおかすようになるでしょう。この場合には人々を信ずることができなくなり、いわれのない人を敵対分子のようにあつかうようになり、党と大衆をきりはなし、社会に不安な雰囲気をつくりだすようになるでしょう。

 反対に、社会主義社会にも敵対的要素があり、古い思想の残りかすがくすぶっており、階級闘争がつづけられることを無視し、すべての人に「民主主義」を実施し「自由」を与えるならば、重大な右傾的誤りをおかすようになるでしょう。政治的概念としての民主主義は、必ず階級的性格をおびています。あらゆる搾取者の独裁は、被搾取勤労大衆にたいする独裁であり、かれらの民主主義はもっぱら少数の搾取者のための民主主義であり、反対にプロレタリアート独裁は搾取階級にたいする独裁であり、広範な人民大衆にたいする民主主義であります。人類史上に階級をはなれた国家が存在しなかったように、階級性をはなれた民主主義もなかったし、またありえません。いかなる国家においても民主主義は権力を握った階級のための民主主義であり、敵対階級にたいする独裁がこれと結びついています。転覆された搾取階級の残存分子が策動し、階級闘争かつづけられている条件のもとで、すべての人のための「純粋な民主主義」「完全な自由」などありえません。ブルジョア民主主義は、億万長者には勤労者を思うままに搾取し略奪して腹を肥やし、かれらを抑圧する自由を与えるが、勤労者大衆には貧困と餓死の自由しか与えません。社会主義社会において民主主義の階級的性格を否認し、プロレタリアート独裁のもとですべての人が受け入れることのできる「純粋な民主主義」「完全な自由」を主張するならば、それは事実上、人民にブルジョア的民主主義と奴隷的自由を強要するのとなんら変わりありません。我々は、民主主義にたいする抽象的で超階級的な理解に反対します。

 いま西側の帝国主義者と革命の背信者は、一部の社会主義国でくりひろげられている「民主主義的発展」や「自由化」の騒ぎにたいして、社会主義社会発展の「合法則的過程」だの、「西側世界に希望をいだかせる東欧における新風」だの、「よりいっそうの民主主義のための深刻な改造過程」だのといって歓声をあげています。これは結局、社会主義諸国で社会主義の獲得物をむしばみ、資本主義の復活の道を切り開こうとする帝国主義者と革命の背信者の愚かな策動であります。我々は、社会主義諸国を内部から破壊しようとする帝国主義者の陰謀策動にたいして警戒心を高めなければなりません。

 社会主義国家の人民が真に自由と民主主義を享有しようとするならば、プロレタリアート独裁を強化しなければなりません。プロレタリア民主主義は搾取階級を永久に一掃し、労働者階級をはじめ、勤労人民の真の政治的自由と権利を全面的に保障するばかりでなく、幸福な物質・文化生活を保障し、かれらのあいだの同志的協力と援助をあらゆる面から強めることをその内容としています。プロレタリア民主主義にまさるいかなる民主主義もありえません。もし、プロレタリア民主主義より高度な、なんらかの民主主義があるとすれば、それはもはや民主主義ではありません。労働者階級と農民の階級的差がなくなるまえに、また旧社会の思想の残りかすが一掃されるまえに、特に社会主義に反対する内外の敵の侵略策動と破壊策動がひきつづき激化しているときに、プロレタリアート独裁が必要でなくなったと考えるならば、それは誤りであります。ブルジョア民主主義とプロレタリア民主主義との階級的な線をあいまいにし、民主主義の階級的性格を否定して原則的な階級闘争を避ける場合には、敵対的要素にたいする警戒心がにぶり、党と労働者階級の指導的役割が麻痺し、社会生活においてブルジョアジーの腐食作用が強化されるようになるでしょう。

 結局、極左的偏向や右傾的偏向はいずれも敵と味方を明確に識別できなくし、社会主義・共産主義の建設に大きな損失を与えるようになります。国家活動であらゆる左右の偏向に反対するとともに、独裁と民主主義、階級闘争と人民大衆の統一と団結を強化する活動を正しく結びつけていくことは、我が党が堅持している一貫した方針であります。

 我々は、今後もひきつづき共和国政権のプロレタリアート独裁の機能を強化して、我々の社会主義制度にたいする内外の敵のあらゆる陰謀策動を成功裏にうちしりぞけなければなりません。いまだに、かつての地位を取り戻そうという夢を捨てていない転覆された地主・資本家階級の残存分子にたいしては厳しい制裁を加え、内部の敵対分子と結託して、我が国の社会制度を攻撃しようとする帝国主義者の反革命的企てにたいしても適時に断固たる反撃を加えて、徹底的に一掃しなければなりません。こうして、革命の獲得物を固守し、我が国における社会主義の完全な勝利をしっかり保障しなければなりません。

 我々は敵対分子を鎮圧するとともに、社会のすべての階層にたいする労働者階級の指導的役割を強化し、思想革命を徹底的に遂行して、社会の全構成員を革命化、労働者階級化しなければなりません。

 敵対分子にたいする鎮圧は、プロレタリアート独裁国家の基本的な機能であり、社会主義国家が最後までおこなうべき階級闘争の形式ではあるが、それがプロレタリアート独裁の機能のすべてではなく、階級闘争の全般的形式をすべて包含するものでもありません。社会主義社会には敵対分子を鎮圧する階級闘争とともに、勤労者のなかに残っている古い思想を一掃し、かれらをすべて共産主義思想で武装させるための思想革命を重要な内容とする階級闘争の基本的形式があります。社会主義制度が確立したのちにも階級闘争はつづけられるが、その内容と形式は多少変わらなければなりません。

 もちろん、社会主義社会において勤労者の意識にくすぶっている古い思想の残りかすに反対する闘争は、労働者階級の思想とブルジョア思想との闘争であるという意味では階級闘争ではあるが、それは従来の階級闘争とは完全に区別されるものであります。社会主義革命をおこなうときの階級闘争が、主に搾取者を階級として一掃するための闘争であったとするならば、社会主義制度がうち立てられたのちにおこなう階級闘争は、人間を粛清するのではなく、主に人々の思想を改造するための思想闘争であります。社会主義社会における思想革命は、共通の理想を実現するために手をとりあって進む勤労者の内部問題であって、すべての勤労者を教育改造して共産主義者につくりあげるところにその目的があります。思想革命は、敵対分子との闘争のように暴力的な方法ではなく、あくまでも説得と教育の方法でおこなうべきであり、勤労者の統一と団結を強化する活動とならなければなりません。

 社会主義社会における思想革命の主な対象は、勤労者の意識にくすぶっている古い封建的、ブルジョア的、小ブルジョア的思想の残りかすであり、外部から入り込む反動的なブルジョア思想の毒素であります。社会主義国家は、思想革命を力強くくりひろげて、勤労者のなかにある古い思想の残りかすを一掃し、外部から入ってくるブルジョア思想の毒素を徹底的に防がなければなりません。特に、国が分断されており、世界反動の元凶であるアメリカ帝国主義者と直接対峙している我が国の状況では、敵の破壊・謀略策動と思想的浸透に反対する闘争がさらに重要な問題として提起されており、我々はこれに常に深い注意を払わなければなりません。我々は、労働者階級の指導的役割をたえず高めるとともに、党政策教育と革命伝統教育、階級的教育を基本とする共産主義教育および社会主義的愛国主義教育をたゆみなくおこない、すべての勤労者を革命化、労働者階級化しなければなりません。

 農村問題を最終的に解決し、協同的所有を全人民的所有の水準にまで引き上げることは、社会主義制度が勝利したのち、プロレタリアート独裁国家に提起される最も重要な課題の一つであり、社会主義の完全な勝利のための根本条件の一つであります。社会主義国家は農村問題を最終的に解決して農村の立ち後れを完全になくしてこそ、外部から入り込む反動的なブルジョア思想の毒素と転覆された搾取階級の残存分子が足場にして策動する根拠地と地盤を完全になくすことができます。さらに、協同的所有を全人民的所有の水準に引き上げてこそ、農業生産力を高度に発展させることができ、農民のなかに残っている利己主義的要素を一掃し、すべての勤労者を全社会と全人民のために高度の自発的熱意を発揮して働くようにする集団主義の道へ確固と導くことができます。我が党は、農村活動でおさめた成果と経験を一般化して、既に社会主義社会における農村問題解決の基本原則と具体的な方途を示しました。党がうちだした明確な方針に従い、農村の技術革命、文化革命、思想革命を力強くおし進めて、近代的工業にたいする農業の技術的な立ち後れ、先進的な都市にたいする農村の文化的な立ち後れ、最も革命的な階級である労働者階級にたいする農民の思想的な立ち後れをなくし、農村にたいする労働者階級の党と国家の指導と援助をひきつづき強め、全人民的所有と協同的所有の発展を有機的に結びつけ、協同的所有を全人民的所有へたえず接近させなければなりません。

 社会主義の完全な勝利をかちとるためには、あらゆる階級的差をなくし、協同的所有を全人民的所有の水準に引き上げるとともに、社会主義経済建設を力強くおし進めなければなりません。社会主義経済建設の分野における我々の課題は、国の工業化と技術革命と文化革命を徹底的に遂行して、社会主義の物質的・技術的土台を強化し、すべての勤労者が近代的機械を巧みに操作しうる知識と技能を身につけるようにすることです。

 我々は工業をひきつづき急速に発展させ、農業を含む人民経済のすべての部門を現代技術で装備することによって、我が国に近代的工業と発展した農業を建設し、すべての人を全面的に発達した有能な共産主義建設者に育てあげなければなりません。こうして、搾取から解放された人民を骨のおれる労働から解放し、工業労働と農業労働、重労働と軽労働、肉体労働と精神労働との差をしだいになくし、仕事は楽にしながらもより多くの物質的富が生産できるようにしなければなりません。工業と農業の生産を速やかに発展させる基礎のうえで、すべての勤労者の物質・文化生活水準を少なくとも過去の中産階層の生活水準以上に引き上げなければなりません。こうして、全人民が社会主義制度の真の優位性を実生活をつうじてより深く感じとるようにし、社会主義の完全な勝利にたいするゆるぎない信念をもって、社会主義制度を強化発展させるため献身的にたたかうようにしなければなりません。こうしてはじめて、社会主義は完全に勝利したと言えます。

 社会主義の完全な勝利をかちとるために提起される当面の重要な課題は、党代表者会議の決定と共和国政府の十大政綱に示された方針に従い、思想革命を確固と優先させて全社会の労働者階級化、革命化を力強くおし進めながら、経済建設と国防建設の並進路線を貫徹することであります。

 党代表者会議の決定を貫くうえで最も重要なのは、今年度の人民経済計画を速やかに超過完遂し、来年、我が国の社会主義建設で決定的な意義をもつ7か年計画の主要目標を達成するための生産準備を徹底的におこなうことであります。

 人民経済のすべての部門で生産を正常化するための先決条件である電力工業と採掘工業を確固と優先させることに第一義的な関心を払わなければなりません。

 電力工業部門では、現存の発電所の設備と施設を十分整備して、その能力を最大限に高め、大規模の発電所建設を積極的におし進めて動力基地をさらに強化しなければなりません。特に、現存の火力発電所をより立派に管理運営し、新しい火力発電所の建設を早めて電力生産における波動をなくさなければなりません。こうして、工業と運輸をはじめ、人民経済各部門の電力需要を円滑にみたし、農村の電化を1970年までに完了しなければなりません。

 石炭工業部門では今年、7か年計画の生産目標を達成するからといって自己満足することなく、石炭生産をさらに増大させるたたかいをひきつづき力強くくりひろげなければなりません。探鉱活動と掘進を決定的に優先させ、採炭場を十分に確保し、技術革新運動を強化して作業を積極的に機械化、オートメ化し、露天掘りなどの先進的な採掘方法を広く取り入れ、石炭生産でひきつづき革新を起こすことによって、急激に増大する人民経済の石炭需要を円滑にみたさなければなりません。

 現存の鉱山を拡張するとともに、有望な非鉄金属鉱山の開発を早め、いま進めている選鉱場の建設を速やかに終え、すべての鉱山設備を円滑に供給して、鉱物の生産を増大させなければなりません。

 機械工業と基本建設をはじめ、人民経済の各部門に鉄鋼材を供給する鉄鋼業の生産を正常化することは、人民経済の全般的な発展にとって極めて重要な意義をもっています。鉄鋼業部門では、製鉄工業の自立性を強めるための科学研究活動をより積極的におこない、国内の無煙炭で鉄を生産する製鉄基地の建設を力強くおし進めて銑鉄、鋼鉄、鋼材の生産を円滑に保障できるようにしなければなりません。

 今後、大々的におこなわれる大自然改造事業を成功裏に保障するため、機械工業、特に大型機械の生産をさらに発展させなければなりません。大型掘削機、大型トラック、大型トラクター、大型船舶、大型工作機械など大型設備の生産基地をさらに拡大しなければなりません。

 来年に予定されている膨大な建設を円滑に保障するために、建材工業、特にセメント生産の画期的な発展に大きな力をかたむけなければなりません。

 我が国において交通運輸、特に鉄道は極めて緊張しており、それを解消するのは来年度の生産を円滑に保障するための重要な条件の一つであります。鉄道の緊張を緩和するため鉄道の電化を力強くおし進め、運輸機材の生産と修理能力を強化し、構内線を増設し、貨物の積み下ろし作業を機械化して、運輸機材の利用率をあらゆる面から高めなければなりません。

 農業部門では、当面の秋の取入れを早く終え、来年度の穀物増産と畜産業の発展に全力をつくさなければなりません。農業の物質的・技術的土台を強化するために機械化、化学化の比重をひきつづき高めるとともに、今後、国土建設を大々的におこなう準備活動を積極的におし進めなければなりません。

 こうして、来年度の計画を必ず遂行することによって、社会主義建設の雄大な綱領である7か年計画の主要目標をすべて達成しなければなりません。7か年計画の遂行は、共和国の社会主義制度の強化発展と、社会主義の完全な勝利のためのたたかいで大きな前進をなし遂げる画期的な出来事となるでしょう。7か年計画が遂行されれば、我が国の工業は、その部門構造がいっそう完備し、強固な原料基地をもち、そして、新しい技術で装備された自立的体制の確立した工業となり、人民経済の発展と人民生活の向上に必要な良質の各種の生産手段と消費物資をより多く生産するようになるでしょう。農業の物質的・技術的土台が強化され、先進的農業科学の成果が広く取り入れられて、穀物生産をはじめ、農業生産のすべての部門が急速に発展するようになり、農民の骨のおれる仕事は著しく減少するでしょう。都市と農村はより美しく建設され、人民の生活はいっそう豊かで文化的なものになるでしょう。そして、我が国は、工業・農業国から発達した社会主義工業国となるでしょう。

 すべての勤労者は、高まった革命的気勢を少しもゆるめることなく、より革命的に働き、既にきずかれた経済土台とすべての生産潜在力を最大限に効果的に利用し、生産と建設を促進することによって、7か年計画の遂行をさらに早めなければなりません。

 同志のみなさん!

 社会主義の最終的勝利をかちとるためには、社会主義諸国の階級的同盟と社会主義陣営の統一と団結を強化し、その威力を不敗のものにしなければなりません。

 国際資本主義の包囲のなかでプロレタリアートが権力を握った個々の国々は、全世界的規模で共産主義が実現するまで、帝国主義の侵略と資本主義復活の危険をまぬがれることができません。したがって、権力を握った個々の国のプロレタリアートが革命の最終的勝利をかちとるためには、みずからの主体的革命勢力をあらゆる面から強めるとともに、世界社会主義革命の他の部隊の積極的な支援を受けなければならず、万国の労働者階級と全世界被抑圧人民との真の国際主義的連帯を強めなければなりません。

 ここで社会主義陣営の形成とその拡大発展は大きな意義をもっています。労働者階級の歴史的使命は、全世界的範囲であらゆる搾取制度を一掃し、人類最高の理想である社会主義・共産主義を建設することであります。世界革命の最終的な勝利は、各国で社会主義革命が起こって完全に勝利し、しだいに社会主義陣営が拡大され、強化発展する過程をつうじて達成されるのであります。社会主義陣営は、社会主義・共産主義の最終的勝利のための国際労働者階級の不敗の革命基地であり、全世界の被抑圧人民とすべての進歩的な人民の勝利のゆるぎない砦であり、世界平和の威力ある要塞であります。

 まさにそのために、アメリカをかしらとする帝国主義者とあらゆる反動層は、社会主義陣営の存在そのものをなによりも恐れており、それを破壊しようと必死になっています。かれらは、反帝反米闘争の旗を高くかかげて進む革命的な国は武力をもって各個撃破し、人民のあいだに帝国主義にたいする幻想をふりまき、帝国主義との無原則な妥協だけを主張し、革命を積極的におし進めようとしない国にたいしては、思想的・文化的浸透を強化して、これらの国々を内部からきりくずそうと策動しています。

 このような条件のもとで、社会主義諸国は団結した力をもって世界帝国主義連合勢力の侵略と破壊・陰謀策動を粉砕し、社会主義陣営を共同で防衛しなければならず、そのためには社会主義陣営が一つにかたく統一していなければなりません。

 社会主義陣営の統一と団結は、帝国主義の侵略からそれぞれの社会主義国をしっかり防衛し、社会主義陣営の全般的範囲で社会主義革命の最終的勝利をかちとる重要な保証であります。

 社会主義陣営の存在とその団結した力は、たんに社会主義諸国の人民だけでなく、全人類の運命を決定する重要な要因となっており、こんにちにおける世界革命のすべての問題の解決はまさに社会主義諸国の団結した努力に大きくかかっています。

 ただただ、社会主義陣営の確固たる統一とその威力をたえず強化してこそ、社会主義・共産主義の偉業を成功裏に促進し、植民地従属諸国人民と新興独立諸国人民の反帝民族解放闘争と、資本主義諸国の労働者階級の革命闘争を力強く支持し、励ますことができるのであります。

 団結は、労働者階級の最も威力ある武器であります。労働者階級は、歴史の舞台に登場した当初から国際資本に反対する闘争で、常に団結を最も貴重な武器とみなしてきたし、団結の力によって困難な闘争で勝利してきました。こんにちでも、国際的に連合している資本主義の鉄鎖をたちきる世界革命運動の勝利は、プロレタリア国際主義の原則にもとづく国際共産主義運動の団結した力によってのみ実現することができ、なによりもまず、その中心にある社会主義陣営の統一を強化してこそ確固と保障することができるのであります。

 社会主義諸国は、団結できる条件がすべてととのっています。社会主義諸国では、権力が労働者階級の手に握られており、生産手段にたいする社会的所有が確立されて人間による人間の搾取と抑圧が一掃されており、これらの国々における革命と建設の指導思想はマルクス・レーニン主義であります。社会主義諸国は、ひとしく帝国主義と植民地主義に反対し、自由で幸福な社会主義・共産主義社会を建設するという共通した目的を実現するためにたたかっています。社会主義陣営は人為的につくりだしたものでもなければ、ある種の国際条約によって形成されたものでもなく、一時的な同盟でもありません。それは、国際資本に反対する革命闘争の過程で勝利した国際労働者階級が、階級的連帯の必然的な要求から一つの恒久的な同盟体に結合されて形成されたものであります。

 すべての社会主義国が階級的立場を堅持し革命の根本的利益から出発するならば、社会主義諸国の統一と団結はたえず強化されるでありましょう。

 兄弟党、兄弟諸国間に意見の相違が生ずることもありえます。意見の相違は、兄弟党、兄弟諸国が活動する歴史的および地理的条件と民族的任務が互いに異なるところから生ずることもあり、また、マルクス・レーニン主義の原理を正しく認識せず、徹底した革命的立場に立っていないことから生ずることもあります。このような意見の相違は互いに異なる国家社会制度間の矛盾を反映するものではなく、互いに敵対する階級間の根本的に異なる利害関係を反映するものでもありません。社会主義諸国間の意見の相違がいかに深刻であっても、それは社会主義陣営と国際共産主義運動内部の問題であり、それはあくまでも階級的兄弟の団結の念願にもとづいて思想闘争の方法によって解決すべき問題であります。思想上の意見の相違のために、社会主義・共産主義の共同の偉業のための闘争で生死苦楽をともにすべき階級的戦友である兄弟党と兄弟諸国が、互いに嫉視反目したり、敵視したりしては決してなりません。共産主義者は、常に階級的兄弟と階級敵とを識別しなければならず、いかなる場合でも決して階級的立場をはなれてはなりません。階級的連帯の原則をはなれては、国際共産主義運動などありえず、社会主義陣営など考えることもできません。兄弟諸国が互いに嫉視反目し敵視するならば、それを喜ぶのは帝国主義者だけであり、損失を受けるのは国際共産主義運動であります。

 共産主義者は、社会主義陣営の存亡と世界革命の運命にかかわるこの重大な事態をただ傍観しているわけにはいきません。分裂は阻止されなければならず、統一は守られ強化されなければなりません。

 兄弟党と兄弟諸国が真に団結するためには、完全な平等、自主性、相互尊重、内政不干渉および同志的協力を基本内容とする兄弟党および兄弟諸国間の相互関係の準則が厳守されなければなりません。兄弟党と社会主義諸国がこの相互関係の準則を厳格に守るとき、社会主義陣営の統一と国際共産主義運動の団結は、真に自発的で強固なものとなるでしょう。このような準則に違反すれば、兄弟党と兄弟諸国間には複雑な問題が生ずるようになり、社会主義陣営の団結をそこなうようになります。

 社会主義諸国と共産党および労働者党は、完全に平等で自主的であります。かれらは、すべて労働者階級の階級的連帯にもとづいて、国際革命隊伍の同等で独自の民族部隊として自国の革命について自国人民に責任を負っているだけでなく、世界革命について世界人民に責任を負います。共産主義渾動の隊列内では誰も特権的な地位を要求することはできず、社会主義諸国間には上級と下級の関係などありえません。社会主義諸国の階級的団結を強めるためには、すべての兄弟国が平等な立場で互いに尊重し心から助けあわなければなりません。

 これとともに、外部の圧力におされて独自性を失い、他の党や他の国に盲目的に追随することがあってはなりません。主体性を失って他人に盲目的に従うのは、社会主義陣営の団結を強めるものでもなく、プロレタリア国際主義に忠実なことでもありません。このようにするのは、かえって自国の革命と建設に重大な損失をもたらし、したがって、国際革命勢力をも弱める結果をもたらすでしょう。共産党および労働者党と社会主義諸国は、自己の活動において独自性と自主性を堅持してこそ、自国の特性にかなった正しい政策をうち立て、革命偉業と建設事業を成功裏に促進することができます。共産主義者は革命と建設を指導するにあたって、決してマルクス・レーニン主義の普遍的真理からしりぞいてもならないし、また民族的特性を無視し兄弟諸国の経験を教条的に模倣してもなりません。

 社会主義諸国は政治において自主性を強化するとともに、自力に頼り、自国人民の労働と国内資源で経済を発展させるために努力しなければなりません。それぞれの国が自立的民族経済を建設しなくては、社会主義建設を促進することができないばかりでなく、社会主義陣営全体の威力を強化することもできません。それぞれの社会主義国の経済は、社会主義世界経済体制の自立的な一単位として、相互の緊密な連係と協力のなかでたえず発展しています。社会主義経済体制は、それを形成しているそれぞれの単位が強力になるとき、その全般的威力も強大になります。もし、それぞれの社会主義国の民族経済が総合的に発展せずに自立性を失い、独自の機能を果たすことができないならば、それは社会主義陣営全体のそれぞれの環を弱めることになり、結局、全一体としての社会主義世界経済体制を弱める結果をもたらすでありましょう。重要なのは、すべての社会主義国の経済が健全な発展を遂げ、自立的役割を十分に果たす基礎のうえで、プロレタリア国際主義と平等、互恵の原則にもとづく相互の経済協力を強めて、社会主義世界経済体制が総体的に円滑に動き、その威力を十分に発揮できるようにすることであります。こうすれば、それぞれの国の社会主義建設において民族的利益と国際的利益の統一を保障することができます。また、社会主義諸国は、帝国主義列強の経済的侵略と経済封鎖政策を成功裏に打ち破り、ひいては資本主義世界経済体制の全般的危機をさらに深めさせることができます。

 我々の主張する自主性は、プロレタリア国際主義と決して矛盾しないばかりか、かえってそれをさらに強めるためのものであります。自主性もプロレタリア国際主義を強めるためのものとならなければならず、絶対にそれを弱めるものとなってはなりません。自主性をはなれた国際主義がありえないように、国際主義をはなれた自主性もありえません。もし、誰かが自主性を堅持するという口実のもとにマルクス・レーニン主義とプロレタリア国際主義にそむき、民族利己主義に走るならば、それは大きな誤りであります。まして、独自性の名のもとに、階級的連帯の原則を捨てさり、階級的兄弟間の共同行動と共同闘争を拒否するのは共産主義者のとるべき態度ではありません。これは、世界革命の発展に莫大な損失を与えることになり、ひいては自国の革命も失敗させる結果をもたらすでありましょう。

 社会主義諸国間のプロレタリア国際主義的団結を強めるとともに、自主性を擁護し、完全な平等と自主性にもとづいて団結し協力するのは、我が党と共和国政府が一貫して堅持している立場であります。我々は、朝鮮革命の民族的任務と国際的任務から出発して、今後もマルクス・レーニン主義とプロレタリア国際主義の原則、完全な平等と自主性の原則にもとづいて、社会主義諸国との友好・団結を強めるためにあらゆる努力をつくすでありましょう。



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