金 日 成

党の組織活動の改善について
朝鮮労働党中央委員会第4回総会での結語 
1951年11月2日

 同志の皆さん!

 我々は、このたびの会議で多くの成果をおさめました。もし、我々が欠陥を適時に是正しないならば、それは、わが党の発展に大きな支障をきたす恐れがあります。この会議で、我々の欠陥をなくすためのよい意見がたくさん出ましたが。こうしたよい意見は、今後、わが党の活動を発展させるうえで大きな助けとなるでしょう。

 わが党の活動を改善するための方針については、既に報告のなかで詳しく述べましたが、幾つかの問題についてつけ加えておきたいと思います。

 1 党勢拡大について

 第1に、一部の党組織は、党勢拡大で関門主義の誤りを犯しました。このことについては、既に報告のなかで明確に指摘しました。

 しかし、多くの人がまだそれを理解せずに、「もし、勤労農民をたくさん入党させたら、党の階級構成はどうなるだろうか、わが党が農民党になってしまいはしないだろうか」という疑問を抱き心配していますが、これは取り越し苦労にすぎません。

 わが党は、労働者階級を中核とする党であり、労働者階級の思想によって導かれる党であります。したがって、農民出身が多いからといって、わが党の思想的な基礎が小ブルジョア思想に変わることはありえず、わが党が農民党になることもありえません。

 わが党は、決してマルクス・レーニン主義党以外の政党にはなりえません。勤労農民を広範に党に受け入れても、わが党は変わることなく労働者階級の思想によって導かれます。したがって、わが党が、農民党とか、小ブルジョア階級の政党になるようなことは絶対にありえません。

 現段階において、党の階級構成で労働者出身党員の比重がいくぶん低下するようなことがあっても、労働者階級の思想であるマルクス・レーニン主義が指導思想として貫かれ、党建設の組織原則が厳密にマルクス・レーニン主義党の原則にもとづいていれば、わが党の性格に変化のおこりうるはずがなく、憂慮することは何もありません。

 我々は、勤労農民のなかから優秀な人々を入党させて労働者階級の思想で武装させ、わが党を、労働者階級を中核とする大衆的政党としてひきつづき強化発展させるでありましょう。

 第2に、朝鮮の労働者階級を分析してみると、わが国の発展の特殊な条件のために、その構成が複雑であります。わが国の労働者の圧倒的多数はきのうまでの農民であります。

 8・15解放直後、北半部の労働者数は約30万にすぎませんでしたが、解放後の人民経済の発展に伴って、その数は60万近くに増えました。これは、解放後の5年間に30余万の労働者が増えたことを意味します。彼らはみな農村で農業を営んでいた人たちですが、それが労働者になりました。したがって、わが国の労働者階級の歴史は、まだ日が浅いわけです。

 労働者はもちろん労働者階級に属してはいるけれども、みながみな労働者階級の意識をもっているわけではありません。まして、農村から出てきて工業労働をはじめて間もないきのうの農民が、きょう労働者になったからといって、すべて労働者階級の意識をもっているとは言えません。したがって、現在、工場で働いているきのうまで農民であった労働者を党に受け入れてマルクス・レーニン主義を教えるのも、将来、労働者となるべき勤労農民を党に受け入れて教育するのも、たいして変わりはありません。

 わが国の農民は、かつての農民ではありません。8・15解放後、人民政権が樹立され、土地改革、産業国有化などの民主改革が実施された状況のもとで、わが国の農民は資本主義の道を進むのではなく、社会主義をめざしています。こういう条件のもとでは、広範な勤労農民を党に受け入れ、彼らをマルクス・レーニン主義で教育することができます。

 第3に、我々は、党の合同をおこなった当時、わが党を労働者階級をはじめとする広範な勤労人民の利益を代表する勤労大衆の前衛部隊であると規定し、わが党の大衆的な性格を明らかにしました。そのとき既に、わが党が労働党にならなければならない理由を明白に分析しました。

 我々は、なぜ、わが党を共産党のまま発展させずに労働党にしたのでしょうか。それは、現段階におけるわが国の発展の特殊性にてらして、祖国の統一独立のためのたたかいで、広範な大衆をわが党のまわりにかたく結集させる必要があったからです。

 わが国の人口構成を見ると、農民が80%近くを占めています。このような社会的・経済的構造をもつわが国で、労働者の比率が低下することを恐れて勤労農民を党に吸収しなければ、わが党はどうなるでしょうか。もし、労働者だけを党に受け入れたり、少数の共産主義者だけを受け入れるとすれば、どのようにしてわが党が大衆的政党に成長し、大衆のあいだでその指導的役割を果たすことができるでしょうか。

 社会的・経済的構造は、一朝一夕に変わるものではないから、今後も幾年かのあいだ、わが党には農民出身が多数を占めるようになるでしょう。これは、少しも心配するに及びません。

 わが国の社会的・経済的構造の特性と、さらに、アメリカ帝国主義の植民地略奪政策によってつくりだされたこんにちの情勢は、広範な大衆をわが党のまわりに結集し、党の隊列をますます拡大強化し、党を大衆的政党として発展させる任務を提起しています。したがって、現段階において労働者の比率だけを問題にすべきではなく、勤労人民のうちの先進分子を広範に党に吸収することは正しいことであります。

 いろいろと不当を理由をつけて、事実上、党の門を閉ざしているのは、わが党の路線に反することになります。我々は、労働者とともに農民と勤労インテリの先進分子をためらうことなく党に受け入れ、ひきつづき、わが党を大衆的政党として発展させなければなりません。

 しかし、報告でも述べたように、党の門戸を開放するからといって、誰でも党に受け入れようというのではありません。きのう、ある人の発言にあったように、地主とか、牧師とか、悪質な商人、都会ののらくら者などをわが党に入れてはなりません。我々は、反動的な思想をもった不純分子やスパイがわが党に潜入できないように厳しく警戒しなければなりません。

 2 処分問題について

 報告と多くの同志の発言で、懲罰主義的な偏向のために多くの党員がキャンペーン式に不当な処分を受けた事実が明らかにされました。これは、党活動における重大な欠陥であり、誤りであります。

 私は、このたびの処分問題で犯した誤りを、次のような原則にもとづいて是正すべきだと思います。

 不当な処分は取り消し、間違った処分、つまり軽いものを重い処分にした場合はこれを是正し、処分を受けてからも熱心に活動している人に対しては処分を解くべきです。

 多くの党活動家は、処分の意義をよく理解していません。党の処分の目的は、党員を教育し、二度と誤りを犯さないようにすることにあります。したがって、党の処分の適用を、法廷で罪人を裁くのと同じように考えてはなりません。党規約の処分規定は、教育を目的としたものであります。処分に付さなくても、自分の誤りをさとった人に対しては、ことさらに処分を適用する必要はありません。

 ところが、いま一部の活動家のあいだでは、処分することが一つの流行となっています。俗に「ひとが泣くから私も泣く」という式に、よそで処分するからうちでも処分する、といったやり方で処分をおこなっています。ある人は、「君は何名処分したそうだが、私の方が少しばかり多い」と言って、大勢処分したことを自慢にしています。こういう人は、処分を受ける人がどんなにつらい思いをし、悩むかも考えずに、敵の占領下にあったとき、党員証を埋めておいたとか、それを汚したとか、あるいは焼却したからといって、その当時の状況を考慮することもなく、みな一律に処分したのです。これは正しくありません。

 処分の目的は、あくまでも教育することにあるという点を、党員に教えなければなりません。

 郡党委員長たちの発言のなかに、処分を適用したくはなかったけれども、上部がこわくて処分したというケースもありましたが、これは道党委員会が官僚主義の誤りを犯していることを示しています。処分をおこなう党組織が、処分の理由も知らずに、上部をおそれて処分をおこなうようなことは大変危険です。強制によっては、問題が解決されません。党員が意識的に党の規律を守るようにすることが必要です。処分も党の規律を自覚をもって守るように、党員を教育する目的でおこなわれなければなりません。

 3 祖国統一戦線を強化するために

 祖国統一戦線強化の必要性については、報告で詳しく述べており、党中央委員会のいろいろな文献にも十分説明してあるので、繰り返す必要はないと思います。この問題に関するこれまでの文献と報告をさらに深く研究する必要があります。

 現段階における我々の闘争の目的は、アメリカ帝国主義略奪者をかしらとする16か国の武力侵略者とその手先である売国奴李承晩一味に反対し、祖国の統一と独立を保障する全民族的な課題を遂行することにあります。この民族的な課題を遂行するために、我々はアメリカ帝国主義略奪者とその手先一味に反対し、祖国の統一独立を願う者であれば、誰であろうと、どの政党、どの党派であれ、彼らと手を握り団結して進まなければなりません。我々は、政見と信教の違い、財産の有無を問わず、アメリカ帝国主義およびその手先一味との戦いに、大小すべての力を奮い起こさなければなりません。

 アメリカ帝国主義侵略者およびその手先一味と決死の戦いを進めている状況のなかで、我々の力を分散させるのは最も有害なことであります。我々は、青友党であれ民主党であれ、勤労人民党や人民共和党であれ、また、ブルジョアジーであれ宗教信者であれ、そのいずれを問わず、アメリカ帝国主義者とその手先に反対するすべての政党、大衆団体および個々の人士と手をたずさえて進むべきであり、彼らを導いていくべきであります。

 わが党の党員は、友党の党内活動に干渉したり、その党の発展に支障を与えるようなことをしてはならず、その党の人々に対して謙虚でなければなりません。彼らが我々とともに国家活動に積極的に参加するように励まし、進歩的な思想と先進的な経験をもって彼らに影響を与え、友党にひそんでいる悪質分子がわが党と友党の離間をはかるような場合には、友党の党員たち自身の党内闘争によって不純分子を取り除くように援助すべきであります。わが党の政策に秘密はありません。常に、党と国家の政策を友党の党員に解説し、勝利への信念をつちかい、我々とともに祖国統一の大業を完遂するためにたたかうようにしなければなりません。

 一部の人は、友党の党員に対して高慢な態度をとり、謙虚さがありません。ともに進む人たちに不必要に不満を抱かせるのは正しくありません。

 もちろん、原則から離れてまで、なれあってもよいと言うのではありません。常に、原則的な立場にしっかりとたって、彼らによい影響を与え、ともに団結していかなければなりません。彼らのうちの一部の人が、わが党の政策に理解が足りないときは、納得のいくように説明し、彼らの仕事がうまくいかないときは、うまくいくように援助し励まし、彼らが我々をよく理解し、我々と協力していくようたゆまず教育しなければなりません。

 統一戦線を結ぶのは、もっぱら当面の革命の任務を立派に遂行するためであります。それゆえ、我々は友党の活動に干渉してはなりませんが、仕事をより立派におこなうためには、互いに忠告し合わなければなりません。正しくない方向へ進むのを放置するのは、原則的な態度ではありません。政権機関や経済機関でともに仕事をする過程で、友党の党員が政府の施策を誤って実行するような場合には、正しく実行するように援助すべきであります。事業の範囲の大小を問わずすべての分野で、友党の党員が我々とともに政府の施策を実行していくように励まし、導かなければなりません。

 友党との関係では、常に、我々が積極的に働きかけなければなりません。彼らがついてくるのを待つべきではなく、彼らの手をとって、正しい道へ進むように親切に勧告し、たえず説得すべきであります。我々には、そういう活動が足りず、また、わが党の活動家たちはそのような活動のやり方を十分心得ていません。このことについて、党中央委員会はしばしば強調しましたが、いまだにわが党の多くの機関や組織ではそれを実践していません。

 統一戦線活動で重要なのは、友党の上層部との統一ばかりでなく、下部との統一を強化することであります。我々が友党の上層部と接触することは、下部の統一戦線を強化する有利な条件となります。同時に、下部の統一戦線を強化することによって、上層部の統一戦線をいちだんと強め、友党の影響下にある圧倒的多数の大衆、すなわち、勤労人民にわが党の影響を与えることができます。

 友党との下部統一戦線を強化するために、我々は友党の党員と多く接触し、彼らに愛国主義思想と勝利への確信を強めさせ、我々の闘争の正しさを認識させなければなりません。彼らが、我々と階級的に同じ立場にあることをよく認識させ、例え、上層部が動揺するようなことがあっても、ひきつづきわが党の党員と手をたずさえてわが党についてくるように影響を与え、彼ら自身が自党内の反動分子を孤立させるようにしなければなりません。

 人民軍が一時的に後退した時期に、友党内の一部の不純分子によって人民が虐殺されるようなことが起こったのは、下部統一がうまくいかなかったからであります。もし、友党との下部統一戦線が堅固であったならば、土地の分配を受けて階級的に我々と同じ立場にある友党の党員が、反動分子に唆されて反人民的な犯罪行為をはたらくようなことはなかったでしょう。

 友党の一部の党員が、一時、反動団体に加わって、労働党員やその家族を虐殺したからといって、彼らに報復しようとするならば、結局、喜ぶのはアメリカ帝国主義者だけであります。アメリカ帝国主義者は、朝鮮民族の内部にいざこざをおこし殺し合いをさせて、我々の力を弱め、彼ら自身は血を流さずに陰険な侵略の目的を遂げようとしているのです。

 多くの労働党員が、いまだに統一戦線の意義を正しく認識しておらず、統一戦線を強化することが、党の基本路線であることを十分理解していません。

 多くの人は、ただ「統一戦線を強化しよう!」とスローガンを唱えてさえいれば、ことがうまくいくかのように考えています。統一戦線は、友党との緊密な活動と、その党員との密接な連係を通じてのみ保障されるのであります。

 一部の人は、下部統一戦線は、下部の党員だけがなすべきことであるかのように考えていますが、これは正しくありません。我々党員にとって上下はありません。受け持った任務は異なっても、みな同じ党員であります。党員はすべて、地位のいかんを問わず、統一戦線政策にもとづいて友党の下部の党員と緊密を結びつきを保ち、彼らと話し合って、わが党の影響を与え、彼らが我々についてくるようにしなければなりません。もし、労働党員が、青友党の党員に対する働きかけを強め、緊密な結びつきを保ち、彼らに進歩的な思想を植えつけるならば、農村における下部統一の問題は解決されるはずです。

 統一戦線は、決して強制によってつくられるものではありません。強制は、かえって反感をかうだけです。教育と説得の方法で友党の党員に影響を与え、彼らが心から我々を支持し、あくまで我々とともに進む決心をするようにしなければなりません。

 今後、党中央委員会と各道党委員会は、全党員に統一戦線政策を正しく認識させる活動をいちだんと強めなければなりません。

 4 幹部問題について

 この問題については、多くの人が正しい意見を述べたと思います。党中央委員会も、幹部事業に多くの欠陥をもっています。幹部の教育と養成が、無計画におこなわれています。一般的に幹部が足りないにもかかわらず、ある部門には幹部が多く集中しており、ある部門には幹部が非常に少ないありさまです。そして、幹部を選抜しようとすると、後続幹部が養成されていません。

 幹部部は、空席を埋めることで精一杯です。幹部を計画的に育成し、下部の意見をくみあげて、適材、適所に配置することが順調におこなわれていません。

 幹部事業は党中央委員会の幹部部がほとんど一手に引き受けておこなっていますが、そうする必要はありません。幹部養成の全般的な計画立案や幹部の登用、配置状況の監督、政治委員会や組織委員会の承認を要する幹部の選抜などは、幹部部が直接担当すべきでありますが、その他の幹部は各部門で直接解決するようにした方がよいと思います。こうすれば、たんに幹部配置の承認に要する時間を省くだけでなく、各部署に自分の仕事をもっと研究させ、常に、幹部の育成に注意を向けさせることになります。幹部事業に関する規定を再審議し、適切に改めなければなりません。

 5 インテリ幹部について

 発言のなかで、一部の人がインテリ出身の幹部に対して、まだ正しい認識をもっていないことが明らかになりました。これは大変残念なことです。これは、既に以前に解明されている問題であります。にもかかわらず、一部の道の幹部さえも、まだこの問題を正しく理解していないようなので、これについていま一度強調したいと思います。

 解放後6年間に新しく育ったインテリに対する認識よりも、かつて日本帝国主義支配当時に勉強したインテリに対する認識はなおさら正しくありません。これについては、既に党合同当時明らかにしておきました。

 わが国のインテリは、かつては日本帝国主義の経済・文化機関に勤めたのですが、解放後は祖国と人民のために奉仕しています。彼らは、労働者、農民と接することによって勤労者の思想とその強靭さ、不屈の精神を学び、しだいに新しいインテリに改造されつつあります。

 彼らは、6年のあいだに大きく改造され、民主建設で献身性と創意性を発揮しました。彼らの圧倒的多数は、戦争の過程で祖国のために勇敢に戦いました。彼らのうちの多くが洛東江の線まで進出して戦い、一時的な後退の時期にはあらゆる困難にうちかち、わが党に従って後退しました。こういうインテリに対して、これ以上また何を要求することがあり、信頼できない根拠がどこにあるでしょうか。疑いためらうことなく彼らを登用し、祖国と人民のために積極的に働くようにし、彼らをあくまで人民のインテリに改造すべきであります。

 インテリが過去に、技術と知識を学んだことは何も悪いことではありません。彼らはいま、労働者、農民に自分のもっている知識を教えており、解放後、工場や企業所を復旧し建設するうえで大きな役割を果たしました。

 インテリは、大きな功績を立てました。親が地主や資本家であったからといって、何も彼らに責任があるわけではありません。もし、彼らが親の立場を支持し、我々の制度に反対するならば話は別ですが、親の立場に反対してたたかい、党と人民のために忠実に奉仕しているのに、何が悪いというのでしょうか。彼らの愛国的な熱意を拒むべきではなく、さらに積極性を発揮するように励ますべきであります。

 インテリの一部に、「我々は過渡期の人間だから、これから新しいインテリが出てくれば、彼らにとつて替えられるのだ」と思っている人がいますが、これは正しくありません。誰であろうと進歩しない人は、みな交替を余儀なくされるものです。古いまま進歩しないものが、新しいものにとって替えられるのは、物事の発展法則であります。しかし、インテリがひきつづき新しい社会の要求する方向へ進歩するならば、いったい誰が彼らを排斥し、交替させるでしょうか。我々は、古くからのインテリが絶え間なく進歩することを望んでおり、そのためにひきつづき援助するでありましょう。

 我々は古くからのインテリに、インテリに対するわが党の路線を解説し、彼らが思想的に動揺したり不安な状態に陥ることのないようにすべきであり、彼らを大胆に登用し、彼らに祖国と人民のために積極的に尽くしているという自負をもたせなければなりません。そして、彼らか絶え間なく進歩し、その能力を十分発揮できるような条件をつくるために努力しなければなりません。

 6 活動作風について

 活動家たちは、活動作風のうえで重大な欠陥をもっています。そういう欠陥は、上級の政権機関により多くあらわれています。

 下部に対する関心がうすく、文書さえ下部におろせばそれでこと足りると考える傾向があり、また、里委員長や細胞委員長に多くの不必要な文書や統計を要求し、それを作成するため彼らに自分の仕事さえできなくすることがあります。里級の活動家が熱心に作成した報告書や統計も、上部にあがると相や局長はよく見もせず、机の引出しに入れたままになっています。雑多な統計や報告を減らす決定的な対策が必要だと思います。

 官僚主義的を作風をなくすための闘争をひきつづきおこなうべきであります。人民を社会的な労働に動員するとき、幹部自身は労働に参加せず、人民だけを働かせるような正しくないことをなくすべきです。

 幹部は人民とともに働き、休憩時間などを利用して人民に党の政策を解説し、宣伝するなどの教育活動をおこなうことが望ましいのです。

 幹部が人民と苦楽をともにすれば、人民の声を聞くことができ、適時に彼らの要求に即した対策を立てることができます。大衆に対して命令すべきではなく、解説し説得し教育しなければなりません。

 この会議が終わったら、各道党委員会では、党活動者会議を招集して活動上の欠陥について討議し、速やかにそれを是正しなければなりません。

 各道党委員長は、直接細胞におりていって党員たちと話し合い、彼らの意見を聞いて自分の活動について深く研究し、祖国の運命を担っているわが党の活動を決定的に改善するため真剣に努力しなければなりません。
                                                
出典:『金日成著作集』6巻


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