きょうの会議では、今年度上半期の生産計画遂行における黄海製鉄所党組織の活動状況について討議しました。報告と発言で指摘されたように、上半期に黄海製鉄所の党組織は、生産計画の遂行に党員と労働者を奮い立たせる活動を円滑におこない、また工場に潜入していた不純分子を一掃する闘争も広く展開しました。特に、労働法令発布１周年を契機に、増産運動を力強く展開しました。その結果、黄海製鉄所は、今年の初めにあらわれた生産計画遂行上の欠陥を是正し、第２・四半期の生産課題を105％に超過遂行する誇らしい成果をおさめました。黄海製鉄所はこうした成果をかためていくべきです。
黄海製鉄所は8000余人の労働者を擁する大企業であり、わが国の主要製鉄基地です。黄海製鉄所が鉄の生産を増やせば、重工業を発展させることが可能であるばかりでなく、軽工業を発展させて生活必需品を大量に生産し、兵器を量産して国防力を強化することができます。したがって、黄海製鉄所は、溶鉱炉を復旧して鉄鋼生産を不断高め、当面、今年度下半期の生産計画を必ず遂行すべきであります。
黄海製鉄所の党組織はまず、製鉄所の生産課題を遂行することに重点をおいて党活動をおこなうべきです。
元来、党活動は、それ自体が目的なのではなく、党員と広範な大衆を奮い立たせて革命課題を遂行することを目的にしています。工場の党組織は常に、その活動の中心を生産の保障におくべきです。
党が生産を保障するうえで重要なことは、支配人の仕事を援助することです。
支配人は設備の管理と生産に対して国家に責任を負う、工場の主人であります。工場の事業の成否は、少なからず支配人の活動いかんにかかっています。したがって、工場の党組織は、支配人が仕事を立派に行えるよう積極的に援助しなければなりません。
しかし、これまで、黄海製鉄所の党組織は、支配人の仕事を代行し、生産を直接組織する場合が少なくありませんでした。こうした欠陥はたんに黄海製鉄所の党組織だけでなく、他の工場、企業の党組織の活動にもあらわれました。
黄海製鉄所の党組織は、支配人の仕事を代行するような欠陥を速やかに是正し、支配人が工場の責任を負う主人としての役割を円滑に果たせるよう、その仕事を積極的に助けなければなりません。
支配人の仕事を積極的に助けるというのは、支配人に欠陥があっても黙認せよということではありません。支配人が仕事を無責任におこなうときには、いち早く忠告して、常に設備の管理と生産の手配に手落ちがないようにすべきです。
生産を党的に保障するうえで重要なことはまた、生産計画の遂行に労働者を積極的に奮い立たせることです。
機械・設備を扱い製品を生産する人は、ほかえもない労働者です。生産者大衆である労働者を奮い起こさなくては、生産課題を円滑に遂行することができません。
生産者大衆は、党と国家の要求を明確に認識し、自分の仕事の正しさを確信するとき、愛国的熱意と創意性を高度に発揮するものです。製鉄所の党組織は、労働者に党と国家の政策と決定、指示を適時に解説し、今年度の人民経済計画の遂行がもつ重要性を十分に認識させなければなりません。これと並んで、彼らが480分の労働時間を厳守し、製品の品質を向上させるために努力するよう教育すべきであります。
党員の前衛的役割を高め、大衆団体の活動を強化することは、生産者大衆を奮い起こす要因の一つであります。
非党員大衆は、党員の献身的闘争に励まされ、党員の模範に見習うために努力しています。製鉄所の党組織は、党員が生産課題を責任をもって遂行し、常に活動の先頭に立ってみずから模範を示して大衆を導くようにすべきです。そして、社会団体は立ち後れた労働者や作業班を優秀な労働者、作業班の水準に引き上げ、労働者のあいだで増産競争と節約運動を広く組織すべきです。
次に、黄海製鉄所の党組織は、工場を愛護し防衛する活動を大衆運動として繰り広げなければなりません。
黄海製鉄所は国家と人民の貴重な財産であるだけに、それを愛護し防衛するのは、製鉄所労働者の気高い義務であります。製鉄所の党組織は、労働者、技術者が工場を大事にし防衛するよ教育を強化すべきです。
今、反動分子は、製鉄所を破壊しようと手段と方法を選ばず策動しています。さらに工場に潜入した反動分子は、産業局の働き手と製鉄所の支配人を反目させ、過去、日本帝国主義機関に服務した事務員、技術者におしなべて親日派のレッテルを張りつけて排斥し生産を妨げようと企てています。
我々は反動分子のこうした術策に乗せられてはなりません。もし日本の機関に服務した人を一様に親日派として排斥するならば、重大な結果をまねくでありましょう。例え、日本の機関に服務した者であっても、意識的に服務した者でなければ、すべて教育し、彼らの思想・意識を改造し、仕事を通して点検すべきです。かつては、日本の機関に服務したが、現在まじめに働いている人は信頼すべきであり、彼らが安心して働けるようにしてやるべきです。
製鉄所を破壊し、生産を阻害しようとする反動分子の狡猾で悪辣な策動は断固粉砕すべきであります。しかし、このたたかいは支配人が１人でおこなうことはとうてい不可能です。反動分子との闘争に広範な大衆を参加させるべきです。反動分子は１人や２人の目は欺くことができても、大衆の目を欺くことはできません。広範な大衆を動員すれば、反動分子のいかなる策動もいち早く摘発、粉砕しうるばかりでなく、彼らの潜入を未然に防ぐことができます。したがって、製鉄所の党組織は、従業員はもちろん、その家族も高度の警戒心を堅持し、製鉄所を破壊し生産を妨害しようとする反動分子と仮借なき闘争を展開するようにしなければなりません。
次に、黄海製鉄所の党組織は、労働者の物質・文化生活に深い関心を払うべきです。
黄海製鉄所は以前、国家資金で仕入れた野菜を労働者に適時に供給せずにしばしば腐らせ、労働者の住宅が不足しているにもかかわらず400余戸の国家住宅を個人に売却したこともありました。労働者の生活の安定、向上に力を容れなかった結果、一部の労働者が製鉄所をやめた事実さえあります。
製鉄所の党組織は、常に労働者の生活に関心を払い、特に厚生部の働き手は、労働者の生活を責任をもって気を配らなければなりません。
労働者に副食物を円滑に供給しなければなりません。国家から給与される野菜をはじめ、副食物を労働者に適時に供給するとともに、製鉄所が自力で副食物を生産し供給すべきです。農民に与えた製鉄所の副業地を返してもらって野菜を大々的につくり、豚や牛を多く飼育し、魚もとるべきです。
労働者の住宅問題も解決しなければなりません。住宅の建設を国家にばかり依存しないでいで、製鉄所でも社会的運動を繰り広げて、その不足を補うべきです。現在使用している労働者の住宅の修繕も適時におこなうべきです。
製鉄所の党組織は、職業同盟、民青、女性同盟の組織が勤労者の映画、演劇の観覧や体育活動を正常に組織するようにすべきです。また、家族に対する教育を強化し、主婦が職場に広く進出するようにしなければなりません。
終わりに、きょうの会議で討議された体育に対する党の指導問題について簡単に述べたいと思います。
体育を発展させることは極めて重要であります。国の強さはその国の体育の発展水準に大きくかかっています。体育を発展させて全人民が強健な身体をもてば、その国は強国になるでしょう。したがって、各級党組織は、体育の重要性を十分に認識し具体的な指導と援助を与えなければなりません。
体育を速やかに発展させるためには、それを大衆化しなければなりません。すなわち、選手本位の傾向をなくし、全人民が体育をおこなうようにすべきです。工場、農村、学校をはじめ、各地で体育を活発におこない、大衆に誰でもできる一般種目や国防体育種目を奨励すべきです。
体育を大衆化するためは、その指導要員を多く養成することが大切です。教育局と民青が主宰して体育幹部の養成対策を講じるべきです。教員大学の体育科で体育幹部を多く養成し、保安幹部学校でも軍隊の体育指導官を養成しなければなりません。体育の指導は教育局が引き続き担当し、大衆団体では必要な部署を設けて、それを援助すべきです。教育局は体育活動で模範を示した人に体育バッジを授与すべきです。
