金 日 成

民主国家の建設に献身する人材となれ
―金日成総合大学開校式でおこなった演説― 
1946年9月15日 
 
 親愛なる教職員ならびに学生の皆さん!

 私は、わが民族と国家の人材を養成するわが国最初の総合大学の開校式に参加した機会を借りて、総合大学のすべての教職員ならびに学生の皆さんに熱烈な祝賀の挨拶を送ります。

 皆さん!

 総合大学の創設はわが民族と祖国の光栄であり、民族史に輝かしい一ページを飾る大きな出来事であります。

 朝鮮人民は、かつて日本帝国主義植民地支配当時には、大学はおろか、自民族の小学校さえもっていませんでした。そのため、日本帝国主義の支配から解放された朝鮮人民は、まだ非識字者を完全になくすことができず、文化的、技術的に立ち後れた状態にあります。あくどい日本帝国主義支配の結果、民族文化と芸術、科学は無残に踏みにじられ、民族幹部は整っていません。

 こんにち朝鮮人民は国の主人となり、すべての重要産業は国有化されましたが、それを自力で運営するうえでさまざまな難関に直面しています。そのため我々の重要な課題は、急速に立ち後れた状態から抜け出し、文化、技術、科学を高い水準に引き上げることです。そうしなければ、わが国は再び帝国主義者の植民地になり、わが民族は日本帝国主義支配当時のような国なき民の運命を免れないでしょう。

 皆さん!

 わが民族の復興と民主主義的独立国家の建設のためには、みずからの文化人、芸術家、科学者、技術者がいなければなりません。つまり、政治、経済、文化の各分野を発展させる民族幹部が必要です。

 我々には民族幹部が非常に不足しており、現職の幹部もその数と能力のうえで現実の要求にこたえることができません。そこで、解放された朝鮮が求める民族幹部を養成するために、この総合大学を開校することになったのです。国家と人民は、この総合大学に大きな期待をかけています。私は皆さんが国家と人民の期待に背かず、自己に課された任務を完遂するものと確信し、またそれを心から願うものです。

 私は、皆さんが人民に奉仕し、民主国家の建設に献身的に参加する人材となり、技術的、文化的に立ち後れた祖国をきわめて文化的で発展した国に建設する豊かな先進科学と知識を身につけた人材になるよう望みます。

 皆さんは、自己の任務がいかに重大であり、国家と人民が皆さんにいかに大きな期待をかけているかを片時も忘れてはなりません。

 朝鮮人民は政治的、思想的に急速に発展しなければなりません。

 我々にはまだ、36年にわたったあくどい日本帝国主義思想の影響が多分に残っています。皆さんは、学園の生活や日常生活で日本帝国主義思想の残りかすを一掃すべきです。

 皆さんは、たゆみなく鍛練を重ね、熱心に学んで、祖国と人民にこのうえなく忠実で、先進科学と技術をしっかりと身につけた新しい民主朝鮮の有能な民族幹部にならなければなりません。
                              
出典:『金日成著作集』2巻 

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