金 日 成

すぐれた軍事・政治幹部となれ
―平壌学院第1期卒業式でおこなった演説― 
1946年4月29日 

 皆さん!

 私は今日、意義深い平壌学院の第1期卒業式に参加し、すべての卒業生に熱烈な祝賀の挨拶を送ります。

 同時に、卒業生を教え、たゆみなく指導した教職員に謝意を表します。

 今日、平壌学院を卒業する皆さんは、解放後わが国で真っ先に政治・軍事教育を受けた人たちです。したがって、皆さんは、今後、新しい民主朝鮮の建設と革命的人民武力の建設で大きな役割を果たすことになるでしょう。

 私は、今日、学院を巣立つ皆さんに、いくつかの問題について述べたいと思います。

 我々の軍隊は、抗日遊撃隊の革命伝統を継承し、解放された労働者、農民の息子や娘で組織された人民の軍隊であり、帝国主義の侵略から祖国と人民を守り、祖国の統一と民主主義的自主独立国家の建設をめざしてたたかうことを使命としています。

 我々の軍隊が人民の軍隊になるためには、抗日遊撃隊のように常に人民と緊密な連係を保ち、人民を愛し、人民の利益のために忠実に奉仕しなければなりません。魚が水を離れては生きていけないように、人民の軍隊は人民を離れては生きていけません。皆さんは部隊に赴任してから、絶対に人民から遊離することなく、常に親しく交わり、大衆を党のまわりに固く結束するために政治活動を着実におこなわなければなりません。

 指揮官と兵士は、同一の目的のためにともにたたかう革命の同志であります。ですから、指揮官は兵士を愛し、兵士は指揮官を尊敬して、上下が固く団結しなければなりません。

 皆さんは、学院を卒業し部隊に赴任してからも学習を中断してはなりません。

 学院で学んだ知識は、初歩的なものにすぎません。学院で軍事と政治を他に先んじて学んだからといって、決して自己満足したり、高ぶったりしてはなりません。皆さんは学院で学んだ知識を基礎にして、今後実際の活動の過程でより多くのことを学ばなければなりません。部隊で活動する過程でわからないことがあれば学院に来て尋ね、革命先輩や友人から謙虚に学ばなければなりません。

 何よりもまず、わが党の路線と政策を着実に研究し、マルクス・レーニン主義の学習を熱心にしなければなりません。そうしてこそ、自分の進路をはっきりと知り、勝利の信念を抱いてたたかうことができるのです。知識は力です。革命的理論のない革命的実践はあり得ず、また革命的実践の伴わない理論は不要であります。必ず、革命的理論と革命的実践を結びつけなければなりません。

 そして、皆さんは不屈の革命的意志と階級の敵に対する強い敵愾心を抱いて、反動派と強くたたかわなければなりません。

 内部の一人の敵は、外部の100人の敵よりもなお危険です。皆さんは、いつどこで活動をしても、常に革命的警戒心を高め、隊伍に一人の異分子も潜入できないようにすべきです。まだ、一部の地方の党組織や政権機関、大衆団体には、民族反逆者や不純分子が潜んでいる可能性があるので、それらの者を摘発し、追放する活動の先頭に立って勇敢にたたかわなければなりません。

 革命闘争で勝利するためには、大衆を多く獲得しなければなりません。大衆を一人でも多く獲得すれば、それだけ我々の力は強くなります。皆さんは大衆のなかに入り、彼らの仕事を助け、党の路線と政策を絶えず宣伝し、大衆を信頼し力を合わせて、新しい朝鮮の建設を妨げる反動分子を粉砕すべきです。

 軍事規律をさらに強化すべきです。規律は、軍隊の生命です。

 規律のない軍隊は、烏合の衆のように無力であり、戦争で勝利することができません。革命軍隊の規律は、自覚的な規律です。軍隊の規律を強化するには、将校が模範的に規律を守ることが何よりも大切です。将校が、規律正しい生活で模範を示し、軍隊内に鉄の規律を確立すべきです。

 軍人は、国家の財産と軍隊の装備を大切にし、自分の武器に精通しなければなりません。軍人にとって武器は、生命のように貴重なものです。したがって、軍人は常に武器を瞳のように愛護すべきです。軍人は、特に射撃に練達し、百発百中の名射手にならなければなりません。

 軍人は、組織生活に誠実に参加し、批判と自己批判を強化しなければなりません。皆さんは、活動と生活上のあらゆる否定的な傾向と妥協することなくたたかい、自分の誤りを率直に自己批判しなければなりません。皆さんがすべてこのように生活すれば、我々の活動はさらに発展するでしょう。

 教員の役割をさらに高めなければなりません。教員は、何よりも教授・教育の質を高めるために引き続き力を注ぐべきです。

 学院の教授・教育が正しくおこなわれなくては、すぐれた軍事・政治幹部を養成することができません。教員は、わが党の政策とマルクス・レーニン主義の革命思想を身につけ、担当科目に精通し、先進的な教授法を絶えず研究すべきです。そうしてこそ、教授・教育の質をいっそう高めることができるのです。私は今日、学院を卒業する皆さんが祖国と人民の期待に必ずこたえるものと確信し、今後の活動でより大きな成果をおさめるよう期待します。
出典:サイト「わが民族同士」 参照:『金日成著作集』2巻 

ページのトップ


inserted by FC2 system