金 日 成

共青活動を改善するためのいくつかの課題について
汪清で開かれた共青活動家会議でおこなった演説
−1933年3月27日−


 みなさん!

 明月溝会議の方針に従って反日人民遊撃隊を創建し、日本帝国主義にたいする組織的な武装闘争を開始してから、既に一年になろうとしています。

 この期間に我々は、豆満(トゥマン)江沿岸の広大な地域に解放地区である遊撃区を創設しました。豆満江沿岸遊撃区の創設によって、遊撃隊は軍事・政治活動を活発におこなえる根拠地をもつようになりました。

 我々は、遊撃根拠地に依拠して、日本帝国主義侵略者に甚大な政治的・軍事的打撃を与え、朝鮮人民を反日闘争に立ち上がるよう力強く励まし、軍事的・政治的力量を強化して抗日武装闘争を中心とする全般的反日民族解放闘争をたえず発展させてきました。

 この過程で共青組織と共青員は多くの課題をなし遂げました。共青組織は、広範な青年のなかで組織・政治活動をくりひろげ、少なからぬ青年を組織に結集し、抗日武装闘争の発展に積極的に寄与させました。遊撃隊内の共青員と青年は、戦闘において無比の勇敢さと大胆さ、自己犠牲の精神をいかんなく発揮し、遊撃区内の共青員と青年は遊撃根拠地を強固にきずいてそれを敵の侵攻から死守しました。敵の支配区域内の共青員と青年は、敵の野蛮な弾圧にもかかわらず、遊撃隊を物心両面から支援し、各種形態の反日闘争を活発に展開しました。

 いま日本帝国主義者は、遊撃隊の軍事・政治活動が強化され、その影響のもとに朝鮮人民の各種の反日闘争が高揚していることに恐れをなし、遊撃隊と遊撃区を掃滅しようと悪辣に策動しています。

 このような情勢は、我々により広範な反日大衆を思想的にめざめさせ、組織的に結束して反日闘争に決起させることによって、日本帝国主義の悪辣な策動を粉砕し、抗日武装闘争を発展させていくことを切実に求めています。特に、広範な青年を反日闘争に立ち上がらせることは、極めて重大な問題として提起されています。それは、青年が革命闘争で果たす役割と関連しています。遊撃戦であれ、敵の支配区域での組織・政治活動であれ、革命闘争において最も勇敢に戦うのは青年であり、革命の未来を担っていくのも、ほかならぬ青年であります。

 しかしこんにち、各級共青組織の活動は、革命発展の要請にそって活発に展開されていません。報告や発言を聞いてみても、共青組織の活動に重大な欠陥があることがわかります。共青組織は、その組織に加盟させることのできる多くの青年を加盟させておらず、各階層の青年を教育する活動も十分におこなっていません。

 私は、このたびの会議を契機に共青活動に現われた欠陥を速やかに是正して共青組織を拡大し、広範な青年にたいする教育・宣伝活動を改善するためのいくつかの問題について述べようと思います。

 第1に、共青組織を拡大すべきであります。

 現在、共青組織を拡大することは、共青組織の最も重要な課題であります。共青組織を拡大すれば、共青の戦闘力をいっそう高め、共青が自己に負わされた革命任務を正しく遂行し、遊撃隊を強化する活動も正しくおこなうことができます。しかし現在、共青組織を拡大する活動は活発におこなわれていません。

 共青組織の組織活動にあらわれている主な欠陥は、極左関門主義であります。極左関門主義は、過度の要求条件をかかげ、訓練された青年を共青組織に加盟させようとしないところにあらわれています。もちろん共青組織は、青年のなかから最もすぐれた者を選抜して加盟させるのを原則としなければなりません。だが、数年間も地下活動を通じて訓練された青年の活動態度に多少の欠陥があるからといって、または、労働青年や農村青年は知識が少々劣り、学生青年はまだ若いからといって共青組織に加盟させないのは大きな誤りです。かれらの活動上の欠陥は、教育すれば十分改めることができるし、知識不足でよく活動できない青年は、教育して活動水準を高めればよいのです。

 それに、20近い青年を幼いというのは誤った見解です。朝鮮の名将の一人であった南怡(ナイ)将軍は、男児20歳にして国を治めることができなければ、後日、誰がますらおと呼ぶことができようかと言いました。昔でもそうであったのに、まして、こんにち20歳に近い青年を、どうして若輩だと言えるでしょうか。

 いま一部の共青組織では、多くの青年を加盟させると組織の秘密がもれるといって、当然加盟させるべき青年まで加盟させていませんが、これも危険な傾向であります。もちろん、組織の秘密を身を賭して守り、秘密がもれないよう警戒しなければなりません。しかし、秘密を守るからといって共青組織の拡大をためらうならば、革命勢力を強化することができません。問題は、青年を共青に加盟させても、かれらが革命の秘密を厳守するよう教育すればよいわけです。

 こんにち、極左関門主義的傾向は、共青組織の拡大に大きな害悪を及ぼしています。いま極左関門主義的な誤りによって、敵の支配区域内の某所では、農民協会、反帝同盟、革命互済会の3団体と少年先鋒隊に入って一年以上組織生活を送った青年が100名余りいましたが、そのうち共青員になった者はわずか3、4名にしかならないとのことです。このようなことを、これ以上容認することはできません。

 我々は極左関門主義的傾向を一掃して、日本帝国主義に反対する闘争で点検された青年を積極的に共青組織に加盟させなければなりません。

 共青組織は、遊撃隊内の青年と遊撃区内の反日自衛隊などの革命組織で実践闘争を通じて点検された青年からまず組織に加盟させるべきであり、これとともに敵の支配区域に深く浸透して、めざめた先進的な青年を組織に結集しなければなりません。いま絶対多数の青年は敵の支配区域で生活しており、それらの共青組織は敵の破壊策動によって少なからぬ損失をこうむりました。このような状況にあって、各級共青組織は、敵の支配区域の青年にたいする活動を巧みにおこなって広範な青年を積極的に共青組織に結集しなければなりません。

 まず各級共青組織は、革命性と組織性、団結力の強い労働青年とともに、農村青年をその組織に積極的に加盟させなければなりません。我が国の青年の絶対多数は農村青年であり、かれらの大部分は事実上農村の無産者とかわるところがありません。階級的にめざめた農村青年を共青組織に加盟させて、労働青年とともに革命の主力部隊に育成することが極めて重要であります。

 共青組織は、先進的な学生青年をその組織に吸収する活動を絶対に軽視してはなりません。朝鮮の学生青年は、日本帝国主義の民族的抑圧と迫害を受けているために、非常に高い民族的自覚と愛国心をもっています。また学生青年は、その出身階層のいかんを問わず、一般に時代の趨勢に敏感で、真理を探求しようとする熱意が高いものです。それゆえ学生青年は、先進的共産主義思想の先覚者、社会主義啓蒙運動の先駆者となることができます。これは、1929年11月に起きた光州(コンジュ)学生運動によって実証されています。

 我々は、共青の組織活動において極左関門主義的傾向をなくすために努力する一方、右寄りの偏向をおかさないよう徹底的に警戒しなければなりません。

 右寄りの偏向は、共青組織の拡大を口実に、人物評価が不確実で鍛えられてもいない青年を無原則に組織に加盟させようとするところにあらわれています。いま遊撃区や敵の支配区域の一部の共青組織では、階級的教育と反日愛国主義教育もおこなわず、政治的に鍛えられていない青年をやたらに組織に受け入れようとしています。労農青年大衆の前衛組織である共青組織に階級的意識と反日愛国思想が確固としていない青年をどうして加盟させることができましょうか。もし、このようなことをひきつづき許すならば、共青隊列内に不純分子と偶然分子が入り込み、共青組織の戦闘力を弱め、ひいては組織を破壊するような事態も考えられます。

 我々は極左関門主義的傾向と右寄りの偏向をともに排撃し、青年のいるすべての地域で組織活動を正しくおこない、勇敢で先進調な青年をより多く結集し、共青組織をたえず拡大しなければなりません。

 第2に、各級の共青組織は、広範な青年にたいする思想教育活動を改善すべきであります。

 共青組織を強化し、広範な青年を組織に結集させるためには、かれらにたいする思想教育活動を強めなければなりません。広範な青年にたいする思想教育活動を活発にくりひろげ、かれらの思想・意識水準を高めることなしには、革命闘争で青年の役割を高め、祖国解放の歴史的大業を促進することができません。

 こんにち、日本帝国主義は、抗日武装闘争が日増しに発展していることに恐れをなし、遊撃隊と遊撃区にたいする軍事的「討伐」攻勢を強める一方、革命隊列を内部から切り崩そうと政治的謀略を強化しています。このような状況にあって青年にたいする思想教育を強めなければ、敵の軍事的攻勢と思想的攻勢を粉砕し、抗日武装闘争をたえず発展させることはできません。

 しかし現在、共青組織は、広範な青年にたいする思想教育活動を正しくおこなっていません。

 共青組織の思想教育活動での主な欠陥は、それが明確な目標と内容をもたず、対象の特質にたいする考慮もなくおこなわれていることです。

 対象も考慮せず、なんの内容もなくおこなう思想教育は、キリスト教の伝道師の説教にも劣る結果をまねきかねません。現在マルクス・レーニン主義を宣伝するということで騒いではいますが、対象も考慮せず、なんの内容もない空文旬だけを並べたてる場合が少なくないため、人びとをひきつけることができません。ところが、キリスト教の伝道師は、ありもしないものをあると言い、虚偽をもって真理だとし、非科学的なもので欺瞞しているにもかかわらず、異なる対象の特質を考慮して、もっともらしく説教するので、一部の知識層までもそれに幻惑され「天主様」を賛美する歌をうたっています。

 青年には固有の特質があります。それは進取性、革命性、英雄主義、真理と理想社会にたいする熱烈なあこがれなどであり、ほかの人よりも鋭い感受性であります。ところが共青組織は、宣伝、扇動および個別的教育活動を青年のこのような特質と異なる地方の実情と生活風俗、青年の切実な要求を参酌しておこなうのではなく、全く千編一律におこなっています。

 現在、共青組織の思想教育活動は、広範な青年が祖国の解放と独立をめざす正義の反日戦に積極的に参加し、その闘争の先頭に立つよう、反日愛国思想と階級的意識を呼び起こすことに基本をおかなければなりません。

 共青組織は広範な青年のなかで、日本帝国主義の凶悪な植民地政策とその狡猾さ、朝鮮人民にたいする虐殺蛮行を暴露する宣伝活動をたえずくりひろげなければなりません。そうして、広範な青年に反日思想を強く植えつけなければなりません。

 これとともに、共青組織は、広範な青年に親日派の地主、資本家をはじめ、日本帝国主義の手先の搾取者的本性と民族反逆行為を深く認識させる教育を強めなければなりません。

 現在、愛国主義教育を強めることが重要であります。愛国主義教育を強化すれば青年に民族的誇りと自負心をいだかせ、うるわしき祖国、三千里錦の山河を占領した日本帝国主義にたいする燃えるような憎しみと敵がい心をはぐくむことができ、かれらを反日闘争に奮起させることができます。我々は、青年のなかで祖国を限りなく愛し、朝鮮人民の闘争の歴史とさん然たる民族文化をよく知り、それを貴重に思い、民族自主意識を高めるための教育活動をたえずくりひろげなければなりません。

 広範な青年を正義の反日戦に決起させるためには、革命的楽天主義の教育を強めなければなりません。共青組織は、青年に日本帝国主義の脆弱さと滅亡の不可避性、我が革命大業の正しさとその勝利の必然性にたいする教育・宣伝活動を強化し、かれらが日本帝国主義に反対する闘争でつきあたる難関と障害を乗り越え、屈することなくたたかいぬくようにしなければなりません。

 また広範な青年のなかで、中国青年との戦闘的団結を強化するための思想教育活動を活発に展開しなければなりません。中国青年との戦闘的団結を強めることは、日本帝国主義の民族離間策を粉砕し反日革命勢力を強化する基本的な条件の一つであります。共青組織は青年にたいする思想教育活動を強化し、朝中人民の共通の敵日本帝国主義に反対する闘争で中国青年との反日統一戦線を結成し、特に、中国人反日部隊にたいする活動を積極的におし進めなければなりません。

 共青組織は、必ず思想教育活動を青年の革命任務と密接に結びつけて、着実に進めなければなりません。思想教育活動を革命任務の遂行と密接に結びつけることなしには、それが口先だけのものとなり、実際の革命活動に役立たせることはできません。

 共青組織は当面して、思想教育活動を抗日武装闘争方針の実践活動と結びつけて展開することにより、青年が革命の勝利にたいする確固たる信念をもって遊撃区をゆるぎなく防衛し、反日人民遊撃隊を心から支援し、各種形態の反日闘争に積極的に立ち上がるようにしなければなりません。

 青年にたいする思想教育活動は必ず、青年の特質にあうよう多様な形式と方法で進めなければなりません。

 思想教育活動を、青年の特質を無視して千編一律におこなうならば、所期の成果をおさめることはできません。共青組織は、青年の特質に合うよう講演会・座談会・アジ演説、政治討論会などの口頭宣伝も組織し、文芸活動やスポーツも多様な形式でおこなうべきです。

 思想教育活動はあくまでも、具体的な対象のレベルに応じておこなわなければ成果を達成することができません。

 対象のレベルに合わせて教育活動をおこなうためには、まず対象を具体的に知らなければなりません。医師は、患者を治療するまえに患者の体質や性格から調べます。それは、患者の性格と体質によって、同じ病気でもその症状が異なり、また薬剤とその投薬量も変えなければならないからです。これと同じように、共青組織は対象の階級的立場と思想的レベルを具体的に調べ、それに適した教育をおこなわなければなりません。

 思想教育活動はまた、誰にもわかりやすく、理解できるようにおこなわなければなりません。

 青年がわかろうがわかるまいが、かまうことなく、外来語や難解な言葉を使って教育をおこなうならば、所期の成果を達成できないばかりでなく、かえってなにもしなかったよりもいっそう悪い結果をもたらしかねません。もし、意識水準の低い農村青年を集めて、ブルジョア社会を打倒してプロレタリアートがヘゲモニーを掌握しなければならない、ソビエトを樹立しなければならない、プロレタリア国際主義がどうだというふうに聞き分けることのできない言葉で宣伝をおこなうなら、そこに集まった農村青年は「あの青年は、気がふれているようだ。朝鮮語も知らず外国語しか使わぬ人間が、どうして朝鮮革命をやろうというのか。一日中、聞いても朝鮮独立という言葉は一言もないではないか」と、このようにいうことでしょう。こうした宣伝は、なんの成果も達成できないばかりか、青年を失望させます。それゆえ、共青組織は、気取ることなく、青年の理解できるやさしい言葉で教育活動をおこなわなければなりません。

 青年の思想を改造し革命闘争にかれらを動員する活動は、一度や二度の教育で成功することはできません。これは、一貫した忍耐強い教育活動によってのみ成功するものです。共青組織は、一度教育してだめなら二度おこない、二度おこなってだめなら十回、百回でも忍耐強く解説し、すべての青年を日本帝国主義を打倒する正義の闘争に奮起させなければなりません。

 第3に、共青組織は、共産主義児童団の活動を責任をもって指導しなければなりません。

 これは共青組織を強化し、ひいては抗日遊撃隊を強化する重要な裏付けとなります。共産主義児童団員は、未来の主人公であります。共産主義児童団を強化せずしては、強力な共産主義青年組織をつくることができず、政治的に鍛えられた堅実な共産主義青年同盟員なくしては、労働者階級の革命的党を確固たる土台のうえに創立することもできません。現在、共産主義児童団の活動を強化することは、共青を強化し、ひいては党の基礎をきずくこととなります。それゆえ、児童団、共青、党をさして「三代同盟」と呼んでいるのであり、「三代同盟」を強めようという歌までつくってうたっているのです。

 共青組織は、子供たちに祖国を熱烈に愛し、敵を憎む心をつちかわなければなりません。共青組織は、子供たちに朝鮮の美しさと豊富な地下資源、そして朝鮮人民の誇らしい闘争の歴史とさん然たる民族文化についてよく教える一方、日本帝国主義と地主、資本家が我々の敵であることをはっきり理解させることによって、幼いころから祖国と人民を愛し、敵を憎むようにしなければなりません。

 共青組織は、子供たちが組織生活を立派におこなうよう指導しなければなりません。そうして、子供たちが幼いころから組織を重んじ、組織に依拠して生活し、組織の任務分担を誠実に遂行するよう、子供たちに組織にたいする正しい観点を系統的にはぐくまなければなりません。

 児童団活動では、児童団指導員の役割が非常に重要です。児童団指導員は、児童団員の学習と生活を直接組織し、指導する教師であり、リーダーであります。各級の共青組織は、児童団指導員の役割を高める一方、すぐれた共青員を選抜して児童団指導員として派遣し、かれらに児童団活動を責任をもって指導させなければなりません。

 共青組織は、少年先鋒隊員を正しく指導すべきであります。

 共青組織は、少年先鋒隊員に、まず軍事知識を教え、衛兵勤務、偵察、通信連絡、スパイ摘発などの軍事的任務を与えるばかりでなく、政治学習の課題も与えるべきであり、かれらが民族的自負心と階級的意識を堅持し、少年先鋒隊員らしく課された任務を正確に遂行するよう導かなければなりません。そうして、かれらが反日闘争に積極的に寄与するようにする一方、革命的にたえず鍛えられるようにしなければなりません。

 第4に、共青活動家の活動方法と活動態度を決定的に改善しなければなりません。

 我々は、共青活動家が正しい大衆観点に立ち青年の真のリーダーとなるよう、これまで何度も強調しました。ところがいま、少なからぬ共青活動家は、外来語を使い、思い上がって青年たちを叱りとばしています。このようにしては、青年を正しく教育し結集することができません。いうまでもなく共青活動は、各階層の青年を対象とする活動であるだけに、活動の過程に複雑で困難な問題が数多く提起されるものです。しかし、共青活動家が兄弟のような気持ちで、真の革命的同志愛をもって青年に接し、青年を強く信頼し、その力と知恵に依拠して活動していくならば、共青活動が複雑で難しいものであるとはいえ、所期の成果を達成することができます。それゆえ、共青活動家が革命的大衆観点に立つことが、第一義的課題となるのであります。

 共青活動家は革命的大衆観点に立つと同時に、革命的活動方法を身につけなければなりません。革命的活動方法は、広範な大衆の力に依拠する活動方法であります。共青活動家は、広範な青年のなかに入ってかれらと寝食をともにしながら、解説し、提起された課題の遂行方法をよく理解させ、かれら自身がその課題の遂行に自覚的に乗り出すようにしなければなりません。

 説得と教育は、共産主義者の固有を活動方法であります。元来、革命は、自覚し、意識化された人びとの闘争によってのみ勝利することができます。青年をめざめさせ、意識化する活動は、強要や号令では絶対にできません。ましてや、我々が四方八方で敵とあい対し、祖国の解放をめざす闘争をくりひろげているこんにちの条件のもとで、説得と教育以外に広範な青年を反日闘争に立ち上がらせる手段はありません。だからといって、共青活動家が欠点のある人を批判してはならないというのでは決してありません。

 共青活動家は、説得と教育を必ず原則的な批判と結びつけておこなわなければなりません。しかし銘記すべきことは、批判も真に同志的で相手の性格とレベルに合うものでなければ、効果があらわれないということであります。批判を強化するといって、相手の性格やレベルを考慮することなく、ただ声を荒げて「重大だ」とか「正しくない」とかいって、厳しくたたくだけでは、かえって逆効果になりかねません。

 批判を正しくおこなうためには、まず相手の欠陥を正確に知り、本人が納得できるように欠陥を一つ一つ指摘し、それがどうして悪いのかを悟らせ、欠陥を改める方途を具体的に示さなければなりません。このようにするのが、真に同志的で原則的な批判であります。同志愛の欠如した批判は人を真底から感動させることができず、欠陥を悔い改めさせることができません。

 共青活動家はまた、青年が誤りをおかすことなく、自己の任務を立派に遂行するよう常にいい聞かせ、力ぞえをしなければなりません。共青活動家は、青年のなかに入り、かれらに教え、援助する習慣を身につけなければなりません。

 共青活動家は、正しい活動態度を身につけなければなりません。共産主義者の活動態度は、常に大衆を愛し尊敬し、かれらの利益のために身をささげてたたかい、大衆と生死苦楽をともにすることであります。共青活動家は、まさにこのような共産主義者の活動態度を身につけなければなりません。

 共青活動家は、謙虚で素朴でなければならず、大衆から虚心に学び、質素に生活しなければなりません。

 そうすれば、広範な青年のなかに深く入っていくことができ、また、かれらと一体となって生死苦楽をともにすることができます。そして共青活動家は、難しい課題が提起されるたびに青年の先頭に立って障害と難関を勇敢に乗り越え、実践的模範によって青年を導かなければなりません。

 みなさん!

 日本帝国主義に反対する武装闘争は、極めて厳しく困難な闘争であります。日本帝国主義は、朝鮮人民の反日気運を抹殺し、武装闘争を鎮圧しようと狂奔しています。しかし、朝鮮人民は必ずや日本帝国主義を打倒し、祖国の解放と独立を達成するであろうし、美しい三千里錦の山河にすべての人がともに幸福に暮らせる新しい社会を建設するでありましょう。

 こんにち、朝鮮人民は勝利の日を確信をもって展望しつつ、抗日武装闘争の旗を高くかかげて前進しています。この闘争をいっそう発展させ勝利をかちとるためには、広範な青年が積極的に反日闘争に参加し前衛の役割を果たさなければなりません。

 私はきょう、各級共青組織が革命の要請に応じて共青活動を改善し、広範な青年大衆を自己の組織にかたく結集して、かれらを朝鮮革命のために青春も生命もすべてささげてたたかう共産主義青年前衛に育成するものと確信します。

出典:「金日成著作集」1巻


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