『金日成主席革命活動史』

第5節 不朽の労作『党活動をいっそう強化することについて』。
党活動における根本的な転換


 全社会のチュチェ思想化が急速におし進められ、思想、技術、文化の3大革命が全面的に高揚し、革命が新しい発展段階を迎えた実情のもとで、党を強化し、党活動を根本的に転換することは緊要な課題となった。

 革命情勢に即応して党を強化し、党活動を改善してこそ、人々と社会をチュチェ思想にもとづいてよりよく、より早く改造し、すべての革命課題を成功裏に遂行することができるのであった。

 主席は1974年7月、党組織活動者講習会の参加者に送った『党活動をいっそう強化することについて』と題する書簡で、党活動において新たな転換をもたらす基本方向と方途を示した。

 金日成主席は、党隊列と党組織の強化について、次のように述べている。

 「我が党を不敗の革命隊伍に強化するため積極的にたたかうのは、すべての党組織の基本任務であり、主な課題であります」(『党活動をいっそう強化することについて』1974年7月31日)

 党の強化は、党の戦闘力と指導力を強化する根本的な条件である。党を強化してこそ、党は強力な政治組織となり、全社会のチュチェ思想化偉業を先頭に立って導く革命の参謀部としての使命と役割をまっとうすることができる。

 主席は、党を強化するうえで最も重要なことは幹部陣容を強化することであるとし、一点の汚れもないチュチェ型の清い血が全身を流れ、高度の政治的自覚と能力をそなえ、党の政策と意図を貫くためにすべてをささげてたたかうチュチェ型の共産主義者、このような人こそが幹部の基準にかなった人であり、幹部陣容をこのような人でかためるためには、幹部を選抜、配置する場合、階級的原則を踏まえて本人を主として評価する原則を堅持し、幹部を不断に革命化し、政治水準と実務能力を高めなければならないと指摘した。

 主席は、党を強化するためにはまた、全党員を革命の精粋分子に鍛えるべきであるとし、そのためには、党員の党生活指導と政治・思想教育を強化し、すべての党員を真の共産主義者に育成し、チュチェ思想で武装し革命的闘志と進取の気性に富む労働者、農民、兵士、勤労インテリ出身の青年を多く入党させてたえず党勢の拡大をはかるべきであると指摘した。そして党の強化と、その戦闘力の向上をはかるためには、党の唯一思想、チュチェ思想にもとづく全党の統一と団結を達成しなければならないと強調した。

 金日成主席は、次のように述べている。

 「(略)党組織は、常に党の唯一思想にもとづく党の統一と団結をゆるぎなく保つことを党活動の中心におき、この活動をたえず強めなければなりません」(同上)

 主席は、党の統一と団結を強めるためには、幹部と党員をチュチェ思想でしっかり武装させ、党中央のまわりにかたく結集することによって、党内にチュチェの思想体系を確立し、チュチェ思想に反するあらゆる不健全な思想と、党の唯一思想体系にもとる言動に反対して強くたたかわなければならないと述べ、特に、党中央の唯一指導を確立することが重要であると強調した。

 金日成主席は、次のように述べている。

 「党中央の唯一指導のもとに全党が動く強い組織規律をうちたてるのは、党の統一と団結を保障する重要な条件の一つです。党中央の唯一指導をぬきにしては、党内の思想、意志の統一を保障することができず、全党が一体となって動く全一的組織体となることができません」(同上)

 主席は党中央の唯一指導を確立するためには、すべての党組織が党中央の唯一の指導のもとに一体となって動き、党中央のすべての方針を無条件受け入れて実行する鉄の規律を全党に確立すべきであると指摘し、また、党隊列および党組織を強化するうえで提起されるすべての問題を解決するカギは、党員の党生活を強化することにあるとし、その課題を全面的に示した。

 主席はさらに、党の大衆路線の貫徹についても強調した。

 金日成主席は、次のように述べている。

 「こんにちの革命情勢と党に課された革命任務は、大衆路線を徹底的に貫いて、広範な大衆を党のまわりにいっそうかたく結集することを切実に要求しています」(同上)

 大衆路線は、勤労大衆があらゆるものの主人であり、すべてを決定するというチュチェ思想に根ざす党活動の根本原則である。大衆路線を貫徹して広範な大衆を党のまわりに結集してはじめて、敵との対決で勝利することも、祖国統一の歴史的偉業を完遂することも、さらには全人民の革命的熱意と創意を引き出して社会主義建設を促進することもできるのである。

 主席は、党の大衆路線を貫くうえで重要な問題は、各階層の大衆を教育、改造して党のまわりに結集することであるとし、そのためには、社会・政治経歴の複雑な人々にたいする活動を積極的に進めて大胆に包容するとともに、孤立させる対象と教育し改造する対象とを明確にし、ごく少数の敵対分子にたいする闘争と、広範な大衆を教育、改造する活動を正しく進めなければならないと指摘した。そして、整然とした大衆活動体系を立てて大衆の教育、改造に全党員と中核的大衆を広く参加させ、特に、勤労者団体による大衆活動体系を確立すべきであると強調した。

 主席は次に、社会主義建設にたいする党の指導を強化すべきであると指摘した。

 金日成主席は、次のように述べている。

 「社会主義建設が新たな高い段階に発展し、経済の規模が著しく拡大し、自然を征服するたたかいが、かつてない規模で展開されているこんにちの現実は、社会主義建設のすべての分野で党の指導的役割をいっそう高めることを切実に要求しています」(同上)

 社会主義建設の成否は、党の指導的役割にかかっており、党の指導の強化は革命と建設の勝利のカギである。特に、社会主義建設が新たな発展段階を迎え、全社会のチュチェ思想化が日程にのぼっている現実は、社会主義建設にたいする党の指導をいつにもまして強化することを求めていた。

 主席は、社会主義経済建設にたいする党の指導で重要なことは、党活動家の行政代行や、経済活動に無関心な傾向をともに警戒し、党の方法、政治的方法で経済活動を保障するために努力することであり、また、社会主義建設にたいする党の指導を強化するためには、党活動家の水準を高めるべきであり、すべての党活動家が党の経済政策と経済知識および技術を学び、経済活動の指導能力を養うべきであると指摘した。

 主席は、党活動方法と活動作風の改善問題についても強調した。

 金日成主席は、次のように述べている。

 「党組織は、古い活動方法と活動作風を一掃し、党活動に根本的な転換をもたらさなければなりません」(同上)

 党活動方法と活動作風の改善は、党の路線と政策を貫徹する重要な条件であり、党活動強化の根本問題の一つである。

 主席は、党活動方法と活動作風を改善するためには、朝鮮労働党の革命的な活動方法であるチョンサンリ精神、チョンサンリ方法を党活動に具現し、活動家のあいだで思想闘争を強くくりひろげて党の権威の濫用と官僚主義、形式主義、要領主義、隠密式活動方法など古い活動方法を一掃すべきであるとし、特に、郡党委員会の活動方法を決定的に改善し、郡党のすべての活動家は、下部の初級党組織を現地で指導し、大衆のなかに入って実情を調べ活動を組織し、大衆を教育しなければならないと強調した。

 主席の著作『党活動をいっそう強化することについて』は、主体的な党建設思想と党活動理論の集大成であり、朝鮮革命の現実的要請に即して党活動を改善し、党の戦闘力と指導的役割を高め、全社会のチュチェ思想化を促進する強力な思想的・理論的武器である。

 主席は、党活動での新たな転換をはかるため大きな力を傾けた。

 党中央は主席の構想にそって、全国党宣伝活動家講習会や全国党組織活動家講習会をはじめ、多くの講習会や会議で、全社会のチュチェ思想化の要請に即して全党を主席の革命思想、チュチェ思想で一色化することを党建設の根本問題として位置づけ、党活動の画期的転機をもたらす独創的な方針を示し、その実現に向けて全力を注いだ。なによりも、党の唯一思想体系の確立と党中央の唯一指導の強化を党建設の基本路線、党活動の主要課題として提起し、それを強くおし進めた。そして、チュチェ思想教育と党政策教育を強めて、幹部と党員を党の革命思想で武装させ、あらゆる不健全な思想要素と強い思想闘争をくりひろげて、唯一思想にもとづく全党の思想・意志の統一をはかった。また、幹部と党員に、万事を党に依拠して党と運命をともにするゆるぎない信念をいだかせ、党の決定と指示を無条件受け入れて擁護、貫徹するばかりでなく、提起されるすべての問題を党の唯一の結論によって処理する革命的気風をうち立て、全党が一体となって動く強い規律を確立した。

 こうして党内には、党の唯一思想体系と党中央の唯一指導が全面的に確立し、党の戦闘力が著しく強化された。

 党中央はさらに、幹部陣容と党隊列を強化し、党組織の機能と役割を高める措置を講じた。ここでは、なによりも幹部陣容を強化するため精粋分子を選抜して幹部に登用し、老幹部と若い幹部を適切に組み合わせ労働者出身幹部の比率をたえず高めることによって、幹部構成の改善をはかった。また、幹部の個別的教育体系を立てて現職幹部を再教育し後続幹部を全般的に掌握して系統的に育成する措置がとられた。次に党隊列を強化するため、労働者をはじめ、勤労大衆のなかから入党対象者を掌握し系統的に育成して、優秀な青年を極力入党させ、党員の組織者としての能力をのばし、技術・文化水準と実務能力の向上をはかった。特に、幹部と党員の質的向上をはかるため、かれらに党組織にたいする正しい観点をもたせ、党生活を正規化、習慣化させるようにした。また、党組織の戦闘的機能と役割を高めるため、党に忠実な幹部と生産現場の中核党員で各級党委員会を構成し、その強化に力を入れた。

 党中央は党思想活動の根本的改善をはかって、まず、党思想活動を党への忠実性教育と唯一思想教育に重点をおき、これに革命教育、階級的教育、反修正主義教育、正しい戦争観点教育、社会主義的愛国主義教育などを結合させた。また、「生産も学習も生活も抗日遊撃隊式に!」というスローガンを示し、抗日遊撃隊式学習方法を広く取り入れ、学習を革命の実践と密着させることによって、思想活動の充実をはかった。また、思想部門の活動家が下部に行って、抗日遊撃隊式に宣伝、扇動を進める新しい党思想活動体系を確立し、経済政策の宣伝と生産扇動を活発に展開して、党員と勤労者を大衆的英雄主義と集団的革新へと呼び起こした。こうして、党思想活動が根本的に改善された結果、党員と勤労者の思想的・精神的風貌は一新し、社会主義建設では次々と革新が起きた。

 党中央はまた、大衆活動を改善し、社会主義経済建設にたいする党の指導を強化する措置をとった。まず大衆活動を改善するため、大衆活動体系を確立し、勤労者団体の役割を高めて、広範な大衆を党のまわりに結集させ、特に、社会・政治経歴の複雑な大衆を包容し、教育、改造して、かれらが党への信頼感を深めるようはかった。また、行政・経済活動にたいする党の指導を強化するため、政治的指導を活発に展開できるよう党機構を改編するとともに、行政・経済活動にたいする掌握と統制を強化して、党の経済政策を貫徹するようにした。

 こうして、広範な大衆が党のまわりに結集し、社会主義経済建設にたいする党の指導的役割が高まった結果、党の大衆的基盤が強固にきずかれ、全社会の政治的・思想的統一が強まり、生産と建設が非常に早い速度で伸展していった。

 党中央は、党の活動体系と党活動方法の改善にも大きな力を傾けた。まず、党の活動体系を改善するため、党の内部活動を掌握し、下部を統制し、援助する体系を確立し、特に郡党委員会各部署の活動家が直接里と工場の初級党組織を現地で指導する制度をうち立てた。また、すべての活動家が、金日成的活動方法、抗日遊撃隊式活動方法を具現するよう導いた。抗日遊撃隊式活動方法は、チュチェ思想にもとづいた革命的な活動方法であり、労働者階級の党の本性に合致した完成した大衆指導方法である。この活動方法は、大衆に依拠し大衆を立ちあがらせて革命と建設を遂行する共産主義者の本性にかなった革命的な活動方法であり、格式を排し、すべての問題を創造的、実質的に解決する生気にみちた戦闘的な活動方法である。党中央は、抗日遊撃隊式活動方法を確立するため一連の革命的措置をとり、古い活動方法を一掃する思想闘争をくりひろげた。こうして、古い格式と旧来の活動方法が一掃され、党内には新しい活動体系と抗日遊撃隊式の活動方法が全面的に確立した。

 党中央の革命的措置によって、主席の思想と指導が党建設と党活動に徹底して具現され、党活動は新たな転機を迎えた。

 金日成主席と党中央の指導のもとに、朝鮮労働党は鍛えられた不敗の革命的党に、革命的気迫にみち、すべての活動が活気にあふれ生気はつらつと進められる戦闘的党に強化されて、全党と全社会をチュチェ思想化する歴史的偉業が強くおし進められていった。





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